| Name | Dialogue |
| 集中すれば… | scene1 |
| ナタリア | ついていませんわね…せっかくの散歩で魔物に遭遇するだなんて |
| アッシュ | 森に魔物はつきものだ。別に驚く程の事もないだろう |
| ナタリア | それはそうですけれど… |
| ナタリア | それにしてもアッシュ、あなたの剣術はいつもながら見事ですわね |
| ナタリア | まるで剣が体の一部であるかのようですわ |
| アッシュ | おかしな事を言う。剣は剣だろうが |
| ナタリア | あら、褒めているんですのよ。それだけ武器を自在に扱えるのが簡単でない事くらいわかりますもの |
| アッシュ | …そうならなければ生き延びられない。だからした。それだけの事だ |
| ナタリア | でも…そこまでの域に達するために相当の努力をなさったのではなくて? |
| ナタリア | ご迷惑でなければ、どんな修行をなさったのか、お話しくださいませんこと? |
| アッシュ | 別に特別な事はしていない。体が覚えるまでひたすら術技を繰り返す。それだけだ |
| アッシュ | …そういえばこの森に似た場所で修行をした事もあったな |
| ナタリア | まあ、こんな森で? |
| ナタリア | それは…やはり魔物を相手にしていたんですの? |
| アッシュ | いや、木の実を斬っていた |
| ナタリア | …木の実? |
| アッシュ | 目を閉じて、落ちてくる木の実を気配だけで斬る |
| ナタリア | まあ、さすがですわアッシュ。そんな事ができるなんて! |
| アッシュ | いや、できなかった。何度か試したが、やはり無理があった |
| ナタリア | そ、そうですの… |
| ナタリア | でも、今ならもしかしたらできるのではなくて? |
| アッシュ | 何? |
| ナタリア | そうですわ!今のあなたなら、もしかしたら、いいえ、きっとできますわ! |
| アッシュ | ま、待て、ナタリア、どこへ行く気だ |
| アッシュ | おい、引っ張るな…! |
| 集中すれば… | scene2 |
| ナタリア | さあ、着きましたわよ。ここなら木の実には事欠きませんわ |
| アッシュ | 本気でやらせるつもりか?俺はそんなくだらん── |
| ナタリア | アッシュ… |
| アッシュ | …一度だけだ。それで終わりだ。いいな |
| ナタリア | …はい! |
| アッシュ | よし、じゃあ目を閉じるぞ |
| ナタリア | … |
| アッシュ | … |
| アッシュ | …! |
| アッシュ | はぁっ!! |
| ナタリア | あ… |
| アッシュ | ……手応えなし |
| アッシュ | ふん、しょせんこんなものだ。これで気が済んだか? |
| ナタリア | え、ええ… |
| ナタリア | でも、私なんだか少し安心しましたわ |
| アッシュ | 安心?失敗した事にか? |
| ナタリア | お気を悪くなさらないで。魔物と戦う時のアッシュは時々、人間離れして見えますもの |
| ナタリア | でも、そんなあなたでもやっぱりできない事がある、同じ人間なんだって思えたんですわ |
| アッシュ | ふん…お前は俺を何だと思っている。さあ、もう戻るぞ |
| ナタリア | 思ったより奥まで来てしまっていたのですわね。なかなか森を抜けられませんわ |
| ナタリア | アッシュ、少し一休みしませんこと? |
| アッシュ | ぐずぐずしていると日が暮れるぞ。休むなら森を抜けてから── |
| アッシュ | 伏せろ、ナタリア! |
| ガルルルル! |
| ナタリア | きゃっ!? |
| アッシュ | ぐっ…!ナタリア、無事か!? |
| ナタリア | え、ええ… |
| ナタリア | それよりアッシュ、あなた目が…! |
| アッシュ | ああ、今の魔物にやられた。俺とした事が… |
| ナタリア | お待ちになって。すぐ治しますわ |
| アッシュ | 無駄だ。これは毒じゃない。張り付いて目を塞ぐ、にかわのようなものだ |
| アッシュ | 心配するな。しばらくすれば勝手にはがれ落ちる |
| ナタリア | でもそれでは戦えませんわ。ここは私が… |
| アッシュ | 俺の不始末だ。お前は下がっていろ! |
| ナタリア | アッシュ! |
| アッシュ | くそっ…よりによってこんな無様をさらすとは… |
| アッシュ | …やつはどこにいる…気配…集中しろ… |
| アッシュ | … |
| アッシュ | …… |
| アッシュ | !…そこかっ! |
| ギャオオオオ!! |
| アッシュ | ふん、今度は手応えあったな |
| ナタリア | アッシュ!お怪我はありませんこと!? |
| アッシュ | …ナタリアか。問題ない。片付いた |
| ナタリア | アッシュ、あなた本当に気配だけで魔物を仕留めたんですのね |
| アッシュ | ただのまぐれだ。何度もやれるなどと思うな |
| アッシュ | さあ、また別の魔物に出くわさないうちにさっさと行くぞ |
| ナタリア | 行くぞ…って |
| ナタリア | 目を閉じたまま普通に歩いていますわ… |
| ナタリア | アッシュ、やっぱりあなた、少し人間離れしていますのね… |
| 簡単に変われるものか | scene1 |
| アッシュ | 雷神剣! |
| ギャウウウウ! |
| アッシュ | 弱いくせにしゃしゃり出てくるからだ。雑魚が |
| ナタリア | アッシュ、以前から申し上げようと思ってましたけど、あなた少々言葉遣いが乱暴でしてよ |
| ナタリア | もう少し品のある態度を心がけた方がよろしいのではなくて? |
| アッシュ | 品が何の役に立つ。余計なお世話だ |
| ナタリア | そんな事仰らないで |
| ナタリア | …そうですわ、私、言葉遣いに関する本を持っていますの |
| ナタリア | それをお読みになれば、きっと正しい言葉遣いが身に付きますわ |
| アッシュ | そんなもの、俺には必要ない |
| アッシュ | 本なぞ読んでいる暇があったら、魔物の一匹でも仕留める方がましだ |
| ナタリア | あ、アッシュ…! |
| ナタリア | 機嫌を損ねてしまったようですわね… |
| ナタリア | アッシュ、持ってきましたわよ |
| アッシュ | …これは昨日言っていた本か? |
| アッシュ | 必要ないと言ったはずだ |
| ナタリア | そう仰らないで。気が向いた時でいいんですの。せめてお受け取りになって |
| アッシュ | …期待はするなよ |
| アッシュ | …ナタリアのやつ、こんなものを寄越して一体どういうつもりだ |
| アッシュ | 俺が求めるのは言葉なんかじゃない |
| アッシュ | 俺が求めるのは… |
| ガサガサ |
| アッシュ | …魔物か! |
| グオオオオ! |
| アッシュ | いいところに来た。憂さ晴らしの相手をさせてやる! |
| 簡単に変われるものか | scene2 |
| アッシュ | ふん、行く先々で目障りなやつらだ |
| アッシュ | …ナタリア。こいつらを仕留めたのは俺の剣だ。断じて言葉なんかじゃない |
| アッシュ | 小奇麗な言葉など、何の役にも立たん |
| アッシュ | 小奇麗な言葉など… |
| ナタリア | こんにちは、アッシュ。この間の本はお読みに… |
| アッシュ | … |
| ナタリア | いえ、何でもありませんわ |
| ナタリア | 私、押しつけがましかったですわね。お忘れになって |
| アッシュ | …いや、心遣い感謝する |
| ナタリア | アッシュ…? |
| アッシュ | そんな事より、どこか付き合って欲しい場所があるんじゃなかったのか |
| ナタリア | え、ええ、そうですわ |
| ナタリア | 私、街に新しくできた食堂に行ってみたいんですの |
| アッシュ | 食堂?王宮の料理では不満なのか? |
| ナタリア | そういうわけではありませんけど… |
| ナタリア | 街には街の、王宮の料理とはまた違ったものがあるんですわ |
| アッシュ | …そうか。なら行くとするか |
| ナタリア | アッシュ…何だかいつもと感じが違いますわね |
| ナタリア | どこか物腰が柔らかいような |
| アッシュ | 余計な… |
| アッシュ | いや、気のせいだろう。さ、さあ、行こう |
| ナタリア | …口調も何だかぎごちない感じがしますわ。どうなさったのかしら |
| ナタリア | …アッシュ、もしかして私が差し上げたあの本を読んでくださったんですの? |
| ナタリア | どうやら早速効果があったようですわね。差し上げた甲斐があったというものですわ |
| アッシュ | ん?どうした?何を言っている? |
| アッシュ | 早く…行こう… |
| ナタリア | ふふっ |
| ナタリア | ええ、参りましょう |
| ナタリア | …! |
| ナタリア | アッシュ、お待ちになって!魔物ですわ! |
| アッシュ | 何だと!? |
| ガルルルル! |
| アッシュ | 斬りきざ── |
| アッシュ | 大人しくしてもらおう |
| ナタリア | きゃっ! |
| アッシュ | ナタリア!大丈夫か!?お前は下がっていろ! |
| アッシュ | この、雑魚の分際で… |
| アッシュ | 調子に乗るなよ! |
| アッシュ | 斬り刻んでやる! |
| ナタリア | …ア、アッシュ? |
| アッシュ | 目障りだ!くたばりやがれ! |
| アッシュ | フン…!馬鹿が! |
| アッシュ | 己の愚かさをあの世で後悔しろ |
| ナタリア | やはり、そう簡単に直せるものではありませんわね… |
| Name | Dialogue |
| どっちがお好み? | scene1 |
| ジュディス | …こんなものかしら |
| ジュディス | 柔らかいし、型崩れもしていない。ふふ、我ながら上出来ね |
| ジュディス | これならみんなも喜んでくれるかしら |
| |
| ジュディス | エステル、待たせたわね。あなたの方はどうかしら? |
| エステル | はい、わたしの方もちょうど準備できたところです |
| エステル | 今日は自信あるんですよ |
| |
| レイヴン | ふんふふ~ん♪ジュディスちゃんからのお誘い、楽しみだなーっと |
| レイヴン | そういえば何をするのか聞きそびれちゃったけど |
| レイヴン | 何だって嬉しい~♪ |
| レイヴン | もしかしてすんごくいい事?それともまさかのイケナイ事? |
| レイヴン | いやん、おっさん困っちゃう~ |
| レイヴン | おろ、話し声…何よ、俺様とジュディスちゃんだけじゃないの? |
| レイヴン | って、はてこの声は… |
| |
| ジュディス | どうかしら、形も柔らかさも申し分ないと思うのだけれど |
| エステル | …すごいです、ジュディス。こんなにきれいな形なんて… |
| エステル | それに…本当に柔らかい。うらやましいです… |
| |
| レイヴン | ジュディスちゃんのが…きれいな形で… |
| レイヴン | …柔らか…い!? |
| |
| ジュディス | あなたの方はどうかしら、エステル? |
| エステル | ジュディスのに比べたら…自信なくなっちゃいました… |
| ジュディス | あら、謙遜することはないわ。形も艶もとってもそそるもの |
| ジュディス | でも弾力はどうかしら…? |
| エステル | あっ、ジュディス… |
| エステル | そんなに触ると… |
| |
| レイヴン | ちょ、ちょっと何よ、一体、何事が進行しちゃってるっていうのよ!? |
| レイヴン | 麗しいご婦人が二人して何をなさっておられるというのよ? |
| レイヴン | 気になる。気になりすぎる |
| レイヴン | けども、これ出てっていいの!? |
| レイヴン | いや呼ばれたんだし、ここは堂々と… |
| ジュディス | …待って。今、外で何か聞こえた気がするわ |
| レイヴン | げっ!ヤバ! |
| … |
| ガチャ |
| ジュディス | …確かに何か聞こえたと思ったのだけれど |
| ジュディス | 気のせいだったのかしらね |
| ガサガサ |
| グオオオオ! |
| ジュディス | あら、やっぱりいたのね |
| ジュディス | せっかくだけど、今取り込み中なの。お引き取り願おうかしら |
| どっちがお好み? | scene2 |
| ジュディス | これでまたしばらくは安全ね |
| ジュディス | ありがとうエステル、助かったわ |
| エステル | びっくりしました。本当に魔物がいただなんて |
| ジュディス | さ、中に戻りましょ。エステルのをまだいただいていないもの |
| エステル | はい! |
| エステル | あ、待ってください |
| エステル | あそこにいるのは…ユーリ! |
| ユーリ | 来いっていうから何かと思えば、何だ、魔物退治かよ |
| ジュディス | 安心して。そっちはもう終わったから |
| ジュディス | 呼んだのはもっといい事のためよ |
| レイヴン | ふぅ~、危ない危ない。危うく見つかるところだった… |
| レイヴン | って俺様、呼ばれた身なのに何でこんなコソコソしなきゃならんのよ |
| レイヴン | にしても、あの小屋の中で一体何が… |
| |
| ジュディス | …いい仕上がりだと思うわ、エステル。頑張ったのね |
| エステル | 本当ですか?うれしいです! |
| ジュディス | ふふ、せっかくだからユーリに判定をお願いしようかしら |
| ユーリ | オレが? |
| ユーリ | おいおい、別に優劣つけるようなもんじゃねえだろ |
| ジュディス | そうかしら?正当な評価がまた新たな切磋琢磨につながるものよ? |
| エステル | わたしも知りたいです。ユーリ、お願いします |
| ユーリ | ったく、これなら魔物退治の方がよっぽど楽だったかもな |
| ユーリ | どれ… |
| |
| レイヴン | ん、んなっ!?青年!?い、一体いつの間に混ざってんの!? |
| |
| ユーリ | …ん。ジュディのは大きさも柔らかさも申し分なし、だ。ダイナミックな繊細さって感じだな |
| ユーリ | エステルの方は、やや小ぶりだが手頃な大きさだ |
| ユーリ | こんなところにもお姫様らしい上品さがよく出てると思うぜ |
| |
| レイヴン | ななな何やってんの、青年!一人であんな事やこんな事…! |
| レイヴン | んがー、おっさん、もう限界!! |
| |
| ジュディス | で、どっちが上かしら? |
| ユーリ | やっぱ優劣はつけらんねぇよ。どちらもそれぞれの良さがある。それでいいじゃねぇか |
| レイヴン | はいはい、おっさん、参上しました!混ぜて混ぜて~! |
| レイヴン | って…あ、あれ? |
| ジュディス | あら、おじさま、いらっしゃい。遅かったから始めちゃってたわ |
| レイヴン | 始めちゃってるって… |
| レイヴン | あのー、何…を? |
| ユーリ | 見りゃわかんだろ、飯食ってんだよ |
| ユーリ | ほら、これ。豚の角煮。食えよ、美味いぞ |
| レイヴン | …へ?何?か、角煮? |
| レイヴン | 角煮って食べ物の角煮? |
| ジュディス | 他にどんな角煮があるのか知らないけど、私とエステルの作ったのを食べ比べしてもらってたの |
| ジュディス | どちらも自信作よ。角煮以外にも色々作ったから、どうぞ、召し上がれ |
| レイヴン | かっ、かく…か、かか… |
| レイヴン | あ、あはは… |
| レイヴン | …はい、いただかせていただきます… |
| ユーリ | やれやれ、どうやらおっさんの思い描いてたもんとはちっとばかし違ってたようだな |
| エステル | …? |
| ウズウズしちゃう♪ | scene1 |
| ジュディス | 気持ちのいい天気ね。木陰でお昼寝したくなりそう |
| ユーリ | だな。平和そのものって感じだが、けど、ここに例の強力な魔物がいんだろ? |
| ジュディス | ええ、街の人達はそう言ってたわ。あと懸賞金も出てるから、賞金稼ぎも狙っているそうよ |
| ユーリ | それはそれは、ご苦労なこった |
| ジュディス | あら、おじさま、随分ご機嫌ね。何かいい事でもあったのかしら? |
| レイヴン | いい事も何も、まさに今よ!今! |
| レイヴン | こうやってジュディスちゃんと一緒にいられるなんておっさんこの上なく幸せ~! |
| ジュディス | ふふ、そんな事で喜んでもらえるなんて、光栄ね |
| レイヴン | まあ、約一名、お邪魔な青年がいるけどね |
| ユーリ | ってオレかよ。お邪魔で悪かったな |
| ユーリ | しっかし、本当にうれしそうだな |
| ユーリ | いつもの事とは言え、さすがにちょっと気味が悪いぜ |
| レイヴン | だってジュディスちゃんってば、スタイル抜群だし~、美人だし~スタイル抜群だし~ |
| レイヴン | どこかの天才魔導少女とは大違いよ |
| ユーリ | 何で二度も言うんだよ… |
| ユーリ | っていうか、リタのやつに聞かれて消し炭にされても知らねえぞ |
| ユーリ | 調子に乗んのもいいが、ジュディの槍で串刺しにされないようせいぜい気をつけるんだな、おっさん |
| レイヴン | あ~ん、もう、おっさん、ジュディスちゃんの槍で貫かれた~い! |
| レイヴン | そんでそんで~、ジュディスちゃんの愛の雷に撃たれ、愛の炎に包まれたい! |
| ジュディス | ふふ、楽しそうね |
| ユーリ | ったく… |
| ユーリ | ま、きっちり働いてくれりゃ、こっちは文句はねえけどな |
| ジュディス | 待って。何か聞こえるわ |
| ユーリ | …ああ。向こうの方からだな |
| ジュディス | 例の魔物さんとご対面かしらね |
| ユーリ | だったら話が早くて助かるんだがな、さすがに早過ぎんだろ |
| ジュディス | あら、出会いはいつだって思いがけないものでしょ? |
| ジュディス | どれほど強いのか楽しみだわ |
| レイヴン | おっさんも楽しみ~ |
| ユーリ | ちったあ落ち着いたらどうなんだ、おっさん |
| ジュディス | 早く行きましょ。おじさまはどうするのかしら? |
| レイヴン | 行く行く!おっさん、ジュディスちゃんについていきまーす! |
| ジュディス | あら、先客がいたようね。あれが噂の賞金稼ぎ達かしら? |
| ユーリ | みたいだな |
| ユーリ | 連中の獲物…あれが例の魔物か?確かになかなかの迫力だな |
| ジュディス | ええ。でも賞金がかかっている魔物とは違うわね。聞いていた姿とは違うもの |
| レイヴン | そう言えば、その魔物以外にも、ここには普段お目にかかれないすんごく強力な魔物がいるらしいよ |
| ジュディス | それはそれで楽しみね。期待で胸が膨らむわ |
| レイヴン | 何と、今よりさらに膨らむの? |
| レイヴン | そりゃ大変だ、どれどれ、おっさんが確認を… |
| レイヴン | ぐぼぁ! |
| ジュディス | あら、ごめんなさい。大きな虫が寄ってきたのかと思ったわ |
| ジュディス | それにしても…強そうな魔物に比べて魔物と戦う人達はちょっと頼りない気もするわね |
| ユーリ | そう言われりゃそんな気もするが、賞金稼ぎっていうぐらいだ。それなりの腕を持ってんだろうよ |
| ジュディス | だといいけど…。何だか、胸騒ぎがするわね |
| レイヴン | なになに?胸騒ぎ? |
| レイヴン | どれぐらい騒いでるのかおっさんが胸の音を聞いてあげま── |
| レイヴン | ぼべぇ! |
| レイヴン | あたた… |
| レイヴン | 他愛のない冗談じゃないの、ジュディスちゃん… |
| ジュディス | ごめんなさい。冗談に聞こえなかったものだから |
| ユーリ | ちょっと待った。何か様子がおかしい |
| 賞金稼ぎ | ぐわああーっ! |
| レイヴン | ありゃま、賞金稼ぎ連中まとめて吹っ飛ばされちゃった。こりゃちょっと洒落になってないわ |
| ジュディス | 魔物がこっちに向かってくるわ。随分ご機嫌ななめのようね |
| ユーリ | んじゃま、ちょいとひと暴れと── |
| ジュディス | 待って。先に賞金稼ぎ達を避難させた方がいいわ |
| ジュディス | 魔物は私が引き付けるから、その間にお願い |
| ユーリ | おいおい、一人でやる気か? |
| ユーリ | …しょうがねえな、すぐ戻るから無茶すんじゃねえぞ! |
| ウズウズしちゃう♪ | scene2 |
| ジュディス | ふふ、いい汗かかせてもらったわ |
| ジュディス | それにしても…賞金稼ぎってあんな弱くてもなれるものなのかしらね |
| ユーリ | ったくジュディのやつ、本当に一人で片付けちまいやがった |
| レイヴン | あ、あんなに強かったかね…? |
| レイヴン | それに、何だか鬼気迫るものがあったような気がするんだけど |
| ユーリ | ご苦労さん。まさか一人で倒しちまうとはな。無茶すんなって言わなかったか |
| ジュディス | つい熱くなって最後までいってしまったのよね |
| ジュディス | あなたの分を取っておくのを忘れていたわ、ごめんなさい |
| ユーリ | 歯応えのある相手に出会えて満足ってとこか |
| ユーリ | ま、賞金稼ぎ連中も無事だったし、よしとするさ |
| ジュディス | でも、何だかまだ物足りない気もするわね |
| レイヴン | あれだけ暴れておいて、まだ物足りないなんて、ジュディスちゃん血の気が多いねえ |
| ジュディス | …そう言えば、おじさま、さっき、私の槍で貫かれたいって言ってたわよね? |
| レイヴン | え? |
| ユーリ | ああ、そういや言ってたな |
| ジュディス | 雷にも撃たれたいとか── |
| ユーリ | 炎で焼かれたい…とも言ってたぜ |
| レイヴン | え? |
| レイヴン | いやその確かに言いましたけど、それはその言葉のあやというか、その、何と申しますか |
| ジュディス | おじさま、私を満足させてくれるかしら…? |
| レイヴン | ジュ、ジュディスちゃん、目が笑ってないんだけど…って、 |
| レイヴン | ごめんなさい、ゆーるーしーてー! |
| Name | Dialogue |
| 正直に言おう! | scene1 |
| シング | おかしい…ない、ないぞ… |
| シング | ここにもない |
| シング | クソッ、一体どこにいったんだ… |
| ??? | シング!シングってば! |
| シング | コ、コハク!? |
| シング | 何でオレの部屋に!? |
| コハク | 何でって、今日出掛けるって話してたじゃない |
| コハク | ドアが開いてたから、いると思ってずっと呼んでたのに全然気づいてくれないんだもん |
| コハク | ちゃんとノックだってしたよ。それでも出てこないから、何かあったのかと思って… |
| シング | 心配して見に来てくれたのか。それなのにゴメン、怒ったりして |
| コハク | ところで、そんなに必死になって何を探してたの? |
| コハク | よっぽど大事なものなんだね |
| シング | えっ? |
| シング | い、いや、別に何も探してなんかないよ! |
| コハク | シング、わたしの目を見て。それでも「探し物なんかしてなかった」って言える? |
| シング | あ、えっと…さ、探し物なんか… |
| シング | ゴメン!やっぱりムリだ! |
| シング | コハクに嘘はつけないよ… |
| シング | うん、オレ、探し物をしてたんだ。隠そうとして、ゴメン |
| コハク | やっぱり!シングは嘘や隠し事は苦手だもんね |
| シング | うう…コハクにだけは、見つかりたくなかったなぁ… |
| コハク | …で、何を探してたの? |
| シング | そ、それは… |
| 村の女性 | きゃあーっ!魔物よーっ! |
| シング | 魔物!?大変だ!すぐに向かお── |
| コハク | シング!行こう! |
| シング | あ、ちょっと!コハク! |
| シング | はぁ~…必死で探してたのが、コハクの水着姿の写真だなんてやっぱり言いたくないよ… |
| シング | って言ってる場合じゃないな。急がなきゃ! |
| ヒスイ | …シングのヤツ… |
| ヒスイ | 俺の目の黒いうちはコハクとイチャイチャはさせねぇぞ… |
| ヒスイ | まず、コハクの水着写真は回収… |
| ヒスイ | …やっぱり、机の本の山にまぎれてたな |
| ヒスイ | 回収するだけじゃシャクだしな |
| ヒスイ | 代わりにこいつを置いてってやるか |
| ヒスイ | これでコハクに嫌われやがれ! |
| 正直に言おう! | scene2 |
| シング | よし、魔物は全部倒したぞ! |
| コハク | ふう、これで落ち着いて探し物の続きができるね |
| コハク | さ、シング、早く戻ろう! |
| シング | ね、ねぇコハク、せっかく外に出たんだしもうこのまま出掛けちゃおうよ! |
| コハク | ダーメ! |
| コハク | 探し物を見つけるほうが先!ほら、急いで! |
| シング | うう…ああなると、コハクは探し物を見つけるまで諦めないよな… |
| シング | 覚悟を決めて…嫌われちゃうかもしれないけど、正直にコハクに話そう |
| |
| コハク | で、そろそろ何を探していたのかを教えてくれてもいいんじゃないの? |
| シング | …しゃ、写真だよ |
| コハク | 写真?何の? |
| シング | そ、それは… |
| コハク | 教えてくれないと… |
| コハク | あれ、シング、机の上に写真があるよ? |
| シング | ええっ!?さっき探した時は無かった気がするけど… |
| シング | うう、見つかっちゃったか… |
| コハク | 何の写真なの? |
| コハク | !シング、これ… |
| シング | ああ…。オレの…オレの大切な写真だ。大事な、宝物なんだ |
| コハク | だ、大事な宝物…?でもこれって…どういう事…? |
| シング | コハクに言ったらきっと嫌われちゃうと思って言い出せなかったんだ |
| シング | でも、この際だから正直に言うよ。オレ… |
| コハク | シング…これ、イネスの写真じゃない! |
| コハク | しかも水着姿の… |
| シング | 何だって!?そ、そんなバカな! |
| コハク | 大切な…。宝物… |
| コハク | シング、水着の写真が宝物なんて… |
| シング | ちょっと待って!誤解だ!オレが探してたのはコハ… |
| コハク | シングのケダモノ! |
| シング | ぐはあっ!?な、ナイスキック…… |
| シング | な、何でイネスの写真が… |
| |
| ヒスイ | ニヤ… |
| お、お兄さま… | scene1 |
| シング | コハクと二人っきりで出掛けるなんてちょっとドキドキするな… |
| コハク | シング、お待たせ! |
| シング | やあ、コハク!おはよ… |
| シング | うっ!? |
| ヒスイ | よう、シングお出掛け日和のいーい天気だよなぁ? |
| シング | ヒ、ヒスイ!?何でここに!? |
| コハク | シングと出掛けるって言ったら付いて行くって聞かなくって |
| コハク | 来なくていいって言ったのに… |
| ヒスイ | 兄が妹の身を案ずるのは当然の事だろ? |
| ヒスイ | …何だよ、シング?何か文句あんのかぁ? |
| シング | い、いや…別に文句は無いけど… |
| ヒスイ | 妙な気を起こしやがったら、この自慢の矢で射抜いてやるから覚悟しとけよ |
| シング | 怖すぎるって… |
| シング | …じゃあ、行こうか… |
| |
| ヒスイ | ところで、今日はどこへ行く予定だったんだ? |
| シング | うちの隣のおばさんのお使いで隣町まで買い出しに行くんだ |
| コハク | どうしたの、シング?暗い顔しちゃって |
| シング | ううん、何でもないよ… |
| シング | はぁ… |
| シング | …ヒスイが一緒だけどコハクと出掛けられたからいいか! |
| コハク | ん?シング、何か言った? |
| シング | あ、えっと…何でもない! |
| シング | あ、そうだ!今日はコハクにこれをあげようと思ってたんだ |
| シング | はい、ミソ焼きおにぎり! |
| シング | コハクと一緒に食べたいなと思ってさ |
| コハク | わぁ!すご~い! |
| コハク | ありがとう! |
| コハク | じゃあ一緒に── |
| ヒスイ | 気がきくじゃねぇか、シング!ちょうど腹が減ってたんだ!ありがたくいただくぜ! |
| バクっ!ムシャムシャっ! |
| シング | ああっ!ヒスイ、ひどいよ!一人で全部食べるなんて! |
| ヒスイ | うっせぇ!お前が作ったモンなんかコハクに食べさせられるか! |
| コハク | お兄ちゃん…せっかくのミソ焼きおにぎりを一人で全部食べちゃうなんて…! |
| コハク | …蹴るよ? |
| ガサガサ |
| シング | ん?向こうの茂みが揺れてる…? |
| ガアアアア! |
| コハク | もう!それどころじゃないのに! |
| ヒスイ | 助かった…いや、とにかくあの魔物をブッ飛ばすぞ!話はそれからだ! |
| お、お兄さま… | scene2 |
| ヒスイ | 何とかやったか…。なかなか手強い相手だったぜ |
| ヒスイ | 痛っ、ケガしちまったか… |
| ヒスイ | おいコハク、回復してくれよ |
| コハク | 知らない!お兄ちゃんも回復できるんだから自分で回復したらいいじゃない |
| ヒスイ | こ、コハク!? |
| ヒスイ | まさかこれが反抗期…!? |
| シング | ミソ焼きおにぎりの事、ホントーに怒ってるみたいだね… |
| シング | あのさ、ヒスイこのアップルグミ使いなよ |
| ヒスイ | あ? |
| シング | 隣のおばさんがもしもの時にって持たせてくれたんだ。オレ、さっきの戦闘でケガしなかったからさ |
| ヒスイ | しょうがねぇな、使ってやるけど…恩になんか着ねぇからな! |
| シング | うん、ヒスイのケガが治るならそれでいいよ |
| シング | コハクもさ、機嫌直してよ。ミソ焼きおにぎりなら村に帰ったらまた作れるし |
| コハク | ホント?じゃ、村に帰ったらたっっくさん作ってもらうからね? |
| コハク | 約束だよ? |
| シング | うん、約束だ。もちろん、ヒスイも食べにくるよね? |
| ヒスイ | あったり前だろ!お前が変な事考えてねぇか見張りにいかないといけないからな |
| コハク | ふふっ、じゃあ早く買い物済ませて帰ろうよ! |
| コハク | ミソ焼きおにぎり、楽しみだなぁ |
| シング | あ、そこ、木の根っこが出てるから足元に気を付けなよ |
| コハク | うん。ホントに木の根っこがすごいね |
| コハク | こんなんじゃつまずいて… |
| コハク | わっ! |
| シング | あっ! |
| ガシッ |
| シング | ふぅ~、危なかった |
| シング | コハク、大丈夫? |
| コハク | うん、ごめんね。気をつけろって言われたのにつまずいちゃった |
| コハク | シングが支えてくれなかったらケガしちゃってたね |
| コハク | ありがとう |
| シング | う…うん… |
| シング | (とっさに支えちゃったけど… 近い、近いよコハク!) |
| ガッ! |
| シング | うわっ!ヒスイ!ボウガン撃たないでよ! |
| ヒスイ | ゴルァ、シング!ちょっと目を離した隙に何コハクに抱きついてんだよ! |
| ヒスイ | コハクに変な事したら、自慢の矢で射抜くっつっただろーが! |
| ヒスイ | この、ケダモノ野郎! |
| ヒスイ | ったく…アップルグミでちょっと見直したと思ったらすぐこれだ。油断も隙もあったモンじゃねぇぜ |
| シング | あ、さっきのアップルグミホントは嬉しかった? |
| ヒスイ | …嬉しくなんかねぇ! |
| ヒスイ | コハクも笑ってねぇでとっとと隣町行くぞ! |
| コハク | はーい |
| コハク | でも、ちょっとずつ仲良くなってよねお兄ちゃん |
| ヒスイ | ならねぇ!絶対にならねぇ!世界が滅んでシングと二人きりになっても、絶対にならねぇ! |
| シング | そこまで言い切らなくても… |
| シング | これじゃあ先が思いやられるよ、トホホ… |
| Name | Dialogue |
| 俺が弟だったら… | scene1 |
| アスベル | 久しぶりだな、ヒューバート。元気だったか? |
| ヒューバート | 森で待ち合わせとは…一体何なのですか、こんなところで |
| アスベル | そういう言い方するなよ。俺達三人、昔はよくこの森で遊んだじゃないか |
| シェリア | そうね、いつも一緒だったわね |
| シェリア | 今はあまり会えなくなってしまったけど… |
| アスベル | そういえば、ヒューバートは子どもの頃よく泣いてたよな |
| ヒューバート | 兄さんに泣かされてたんですよ!模型などをよく壊されましたからね |
| シェリア | ヒューバート、落ち込んでたものね。大事に作り上げたのに…って |
| アスベル | 悪かったって… |
| アスベル | って、お前、そんな事よく覚えてるな… |
| ヒューバート | やった側は気にしていなくても、やられた側は昨日の事のように憶えているものです |
| ヒューバート | …そもそも兄さんは、あの時の行いを反省しているのですか!? |
| アスベル | ずいぶん前の話だ、許してくれよ。子どもの頃の事じゃないか |
| ヒューバート | 人の物を壊してしまったら、きちんと謝らないと駄目でしょう?それが過去の事でも、です! |
| アスベル | わ、わかったよ…悪かったって |
| シェリア | うふふっ |
| アスベル | 何だよ、シェリア? |
| シェリア | 小さい頃はあんなにアスベルに泣かされてたヒューバートの方が、何だかお兄さんみたいね |
| アスベル | ヒューバートはしっかり者だからな |
| アスベル | …それによく怒るし |
| ヒューバート | よく怒るというのは余計でしょう |
| アスベル | もし、俺が弟でヒューバートが兄だったらどうなってたかな… |
| アスベル | そうだ!今日だけ兄と弟を入れ替わってみないか? |
| ヒューバート | はぁ!?兄と弟を入れ替わる!? |
| ヒューバート | 何をバカな事を言っているのですか |
| シェリア | 面白そうじゃない。少しの間やってみたらどう? |
| ヒューバート | シェ、シェリアまで… |
| アスベル | いいじゃないか、いつもと違う立場になるってのも、新しい発見があるかもしれないぞ? |
| ヒューバート | ぐっ…。仕方ありませんね |
| ヒューバート | で、どうするんです? |
| アスベル | ん~…そうだな、まあそれは歩きながら考えよう |
| アスベル | な、ヒューバート兄さん! |
| ヒューバート | に、兄さん… |
| 俺が弟だったら… | scene2 |
| アスベル | 雷斬衝!! |
| ギャウウウ! |
| ヒューバート | さすが、騎士団で剣技を磨いているようですね |
| アスベル | まあな…って |
| アスベル | おいおい、今はそっちが兄なんだから敬語はやめろよな |
| ヒューバート | これは癖みたいなものですから、今更直せませんよ |
| アスベル | そんなんじゃ雰囲気出ないだろ? |
| アスベル | ほら、敬語やめてみてくれよ、兄さん |
| ヒューバート | くっ… |
| ヒューバート | えー、なかなか…いい腕を…しておる |
| アスベル | くくく…何だよ、しておる、って |
| シェリア | さすがにしゃべり方まで変えるのは厳しそうね |
| アスベル | じゃあ、敬語のままでいいか |
| アスベル | そこがヒューバートらしさでもあるもんな |
| ヒューバート | …わ、悪かったですね |
| ヒューバート | 急に変えろと言われてもすぐに変えられるはずないでしょう |
| ヒューバート | 弟だったら弟らしく、つべこべ言わないで兄の言う事を聞いてくださいよ! |
| アスベル | はいはい、わかったよヒューバート兄さん |
| シェリア | 何このやりとり…。結局、言ってる事がいつもと変わらないような… |
| アスベル | まあいいじゃないか。せっかくだしもうしばらく── |
| ガサガサ |
| アスベル | む? |
| ガルルルル! |
| シェリア | 魔物── |
| シェリア | ヒューバート!危ないわ! |
| ヒューバート | ぐわっ! |
| アスベル | ヒューバート! |
| アスベル | こいつ…よくもやってくれたな! |
| グオオオオ! |
| アスベル | 食らえ!風牙絶咬! |
| ギャアアア! |
| ヒューバート | に、兄さん… |
| シェリア | ヒューバート、大丈夫!? |
| ヒューバート | え、ええ…、油断していました |
| ヒューバート | ですが突き飛ばされただけで怪我はありません |
| アスベル | 森の奥は魔物も出るし、用心して歩けよ |
| ヒューバート | …すみません |
| アスベル | だけど、あの頃のお前なら今頃は大泣きしてたよ |
| アスベル | 強くなったんだな…ヒューバート |
| ヒューバート | 兄さん… |
| アスベル | …あ、悪い。俺は今、弟役だったよな |
| ヒューバート | ふっ、もういいじゃないですか。兄と弟を入れ替えるなんてやめにしましょう |
| ヒューバート | 兄さんは兄、ぼくは弟です |
| ヒューバート | やっぱり、兄さんには兄でいて欲しいです |
| アスベル | ヒューバート… |
| ヒューバート | と、とにかく、無様な姿を見せてしまいましたね。すみません… |
| アスベル | 当然の事をしただけだ。俺はお前の兄、だからな |
| シェリア | 何だかんだ言ってもアスベルはヒューバートのお兄ちゃんなのよね |
| |
| ヒューバート | だから!どうして兄さんはいつもそうなんですか! |
| アスベル | わかったって言ってるだろ。そんなに怒るなよ、ヒューバート |
| ヒューバート | またそうやってごまかして… |
| ヒューバート | 大体、兄さんはいつも── |
| シェリア | はあ…やっぱりこうなるのね。アスベルとヒューバートらしいといえばそうだけど… |
| シェリア | …二人とも、街の中なんだから静かにしてー! |
| ヒントを探して | scene1 |
| アスベル | こうか? |
| アスベル | …うーん、ちょっと違うな |
| アスベル | じゃあ…こうすればいいのか? |
| アスベル | 手はこう、脚はこうするのがいいだろうか… |
| |
| シェリア | アスベルったら、今朝からずーっと小屋にこもって、一体何をやっているのかしら…? |
| ヒューバート | おや、シェリアも来ていましたか |
| シェリア | あら、ヒューバート。もしかして、あなたも? |
| ヒューバート | ええ、兄さんと会う約束をしていたのですがここにいると書き置きが… |
| ヒューバート | 久々に会いに来たのに突然の予定変更なんて…まったく、困った人です |
| シェリア | そう…。私もさっき声をかけたんだけど「一人で考えたい事がある」って |
| シェリア | ずっと小屋にこもって、何だか一人でぶつぶつ喋ってるの |
| ヒューバート | ふむ…。それは不可解ですね |
| ヒューバート | ぼくとは約束をしていたのですし、声をかけてみましょう |
| ガチャ |
| |
| アスベル | はぁ…はぁ… |
| シェリア | ア、アスベル、大丈夫? |
| シェリア | ずっと閉じこもって、しかもずいぶん疲れているようだけど… |
| アスベル | ああ、大丈夫だ |
| アスベル | それより、今から街へ行ってこようと思うんだが、二人はどうする? |
| ヒューバート | なっ…!約束していたにも関わらず急に一人になりたいと言い出したかと思えば… |
| ヒューバート | 今度は急に街に行くって、一体どういうつもりですか! |
| アスベル | すまないが、大事な事なんだ |
| アスベル | ヒューバートとの約束はその後に守るから! |
| ヒューバート | はあ…。仕方ありませんね… |
| ヒューバート | まぁ、今日は非番にしてきましたので構いません… |
| シェリア | アスベルったら、突然どうしたのかしら… |
| シェリア | 少し心配だわ |
| シェリア | 待って、アスベル!私も行くわ!ちょうどお買い物も行きたかったし |
| ヒューバート | そうと決まったら、さっそく出かけましょうか |
| |
| アスベル | ふむふむ、なるほど…。あっちにもあるぞ |
| シェリア | アスベル、武器や防具で飾られた展示用の人形を見ているみたいね |
| ヒューバート | ええ、新しい装備品でも欲しくなったのでしょうか |
| アスベル | ああ、こういう角度ならいいかもしれないな |
| アスベル | …こんな感じだろうか |
| シェリア | 人形と同じポーズしてる… |
| シェリア | 私、アスベルが部屋にこもってた時以上の不安を感じるわ… |
| シェリア | 任務が忙しくて疲れてるのかしら… |
| ヒューバート | …いえ、約束した時も元気そうでしたしそうではないと思うんですが |
| アスベル | もっと腰を落としたほうがいいのか? |
| アスベル | それとも重心は高めのほうがいいか… |
| アスベル | うーん、悩ましいな… |
| ヒューバート | あの姿…なるほど |
| ヒューバート | 技の型をいろいろ試しているのではないでしょうか |
| シェリア | 技の型?新しい技を考えていて…ってそういう事? |
| ヒューバート | ええ、その可能性がありますね。兄さんも国を守るためなら努力を惜しまない人ですから |
| 街の女性 | きゃぁーっ!魔物よ! |
| アスベル | 魔物だと!? |
| アスベル | くっ、まだまとまっていないが…とりあえず向かおう! |
| シェリア | アスベル、待って! |
| ヒントを探して | scene2 |
| アスベル | ふう、何とか街に入り込む前に済んだが… |
| アスベル | うーん… |
| シェリア | どうしたの、アスベル?浮かない顔して… |
| シェリア | 魔物は無事倒せたじゃない |
| アスベル | あ、ああ… |
| ヒューバート | ものすごく悩んでいるようですね。新技の開発にここまで真剣だったとは |
| シェリア | そうね、こんなに思いつめるなんて… |
| アスベル | もうしばらく街を回っていいか?あと少しで何かが見えてきそうなんだ |
| シェリア | ええ、もちろんよ!アスベルの気の済むまでいいわよ! |
| ヒューバート | ここまで来たら、最後まで見届けないと帰れませんからね |
| アスベル | 悪いな、二人とも… |
| アスベル | うーん、どれも何か違うんだよな… |
| ヒューバート | 兄さん、騎士団の訓練場などに行ってみてはどうです? |
| ヒューバート | 何かヒントになるものがあるかもしれませんよ |
| アスベル | 騎士団ではなかなか閃かなかった。違った刺激が必要だと思うんだ |
| シェリア | 違った刺激ねぇ… |
| シェリア | あら?あれは何かしら? |
| ヒューバート | 三人組の大道芸人ですね。人の集まる街を回っているんでしょう |
| アスベル | 三人とも剣を持ってるな。一、二、三本か |
| アスベル | あれで一体何を… |
| アスベル | おお!すごい!何という剣さばきなんだ |
| ヒューバート | ジャグリングというやつですね |
| シェリア | 一つ間違えたら大ケガよ…!…怖くて見てられないわ |
| ヒューバート | そろそろフィニッシュではないでしょうか… |
| 大道芸人 | はいっ、はいっ、はいーっ! |
| 決まった! |
| シェリア | すごいわ!初めて見たけど感動するわね! |
| ヒューバート | 一朝一夕ではできない芸当ですね。素晴らしい |
| アスベル | 見えたっ! |
| アスベル | そうか!これだ! |
| シェリア | アスベル?まさか、ついに閃いたの? |
| アスベル | ああ、大道芸人のパフォーマンスのお蔭でいいものを思いついた! |
| ヒューバート | しかし、兄さん、いくら何でもあれは無理ですよ |
| ヒューバート | やるにしても相当な時間が… |
| アスベル | 大丈夫!努力すれば何とかなるさ |
| アスベル | そうと決まったら、今すぐ帰って練習だ! |
| アスベル | 二人とも、悪いけどちょっと手伝ってくれないか? |
| ヒューバート | ぼく達もですか!?さすがにそれは… |
| シェリア | いいわ、それがアスベルの悩みを解消する助けになるなら…喜んで! |
| ヒューバート | シェリア… |
| ヒューバート | 仕方ありませんね、今回は兄さんのために一肌脱ぎましょう |
| |
| シェリア | えっ?これって… |
| ヒューバート | に、兄さん…? |
| アスベル | ああ、勝利の決めポーズだ!さぁ、もう一度三人でいくぞ! |
| シェリア | ま、まさかアスベルが悩んでいたのって… |
| ヒューバート | 我が兄ながら…騎士団での立場が心配になりますね |
| Name | Dialogue |
| 恐るべき化学反応 | scene1 |
| アスベル | はぁ…腹が減ってきたな…。カノンノは大丈夫か? |
| カノンノ | そうだね、私もお腹減ったよ |
| アスベル | 少し食料を持ってるから食べようか。この辺りで休憩しよう |
| アスベル | すまない、カノンノ。こんなものしかなくて… |
| カノンノ | ううん、大丈夫だよ。ありがたくいただきます |
| アスベル | …はぁ~、何だかアレが恋しくなってきたな |
| カノンノ | アレ?アレって? |
| アスベル | アイスキャンディーさ |
| アスベル | 今みたいに疲れてる時に食べると最高なんだ |
| カノンノ | アイスキャンディーかぁ。アスベルさんはアイスキャンディーが好きなんだね |
| アスベル | どのアイスキャンディーでもいいってわけじゃないぞ |
| アスベル | バロニアに有名なお店があって、そこのアイスキャンディーが最高に美味いんだ |
| アスベル | 一度食べたらやめられない。老若男女問わず楽しめる、まさに珠玉の一品! |
| アスベル | アイスキャンディーは子どもの食べ物だなんて言わせないぞ! |
| カノンノ | くすくす… |
| アスベル | ん?どうした、カノンノ?何で笑ってるんだ? |
| カノンノ | だって…アスベルさんったら、ものすごくアイスキャンディーの話をアツく語ってるから |
| アスベル | ああ、すまない…。思い出したら、つい |
| カノンノ | フフッ、よっぽど好きなんだね。いつになく真剣な表情だったよ |
| アスベル | そ、そんな事は… |
| アスベル | ただ、しばらく食べられないと思うといつも以上に恋しくなるな |
| カノンノ | バロニア限定のアイスキャンディーかぁ… |
| カノンノ | 食べてみたいな |
| カノンノ | それ以外にも、食べた事のないものがまだまだたくさんあるからね |
| カノンノ | どうせ旅をするなら行くところ行くところでいろいろな食べ物を… |
| ガサガサ |
| カノンノ | えっ?何? |
| グオオオオ! |
| アスベル | 魔物だ!カノンノは下がってるんだ! |
| カノンノ | あ!アスベルさん、待って! |
| 恐るべき化学反応 | scene2 |
| アスベル | よし、魔物は全部やっつけた。カノンノ、大丈夫か? |
| カノンノ | うん、大丈夫だよ |
| カノンノ | それにしても、さっきの話のせいでまたお腹が空いてきちゃったよ |
| アスベル | そう言えば、カノンノはどんな食べ物が好きなんだ? |
| カノンノ | 私はねぇ…焼きリンゴかな! |
| カノンノ | この前、一緒にウィンドル港に行ったでしょ? |
| カノンノ | あそこで食べたんだけど、あったかくて甘くておいしかったよ |
| アスベル | 焼きリンゴか。確かに美味いな。最近は食べていないけど… |
| カノンノ | あとは…パイナップルご飯だね |
| アスベル | パイナップルご飯…!?何だ、その奇妙な組み合わせは… |
| カノンノ | えー、おいしいんだよ。パイナップルの甘みと酸味がご飯にマッチして最高なんだよ |
| アスベル | その名の通り、ご飯にパイナップルが入ってるという事か? |
| カノンノ | そうそう。でもそれだけじゃないんだよ |
| カノンノ | 中身をくり抜いたパイナップルを器にするの!ね、おいしそうでしょ? |
| アスベル | パイナップルを…器に… |
| アスベル | うーん… |
| アスベル | そもそも、ご飯とパイナップルを混ぜる必要があるのか!? |
| カノンノ | おいしいんだよ!?意外な組み合わせだけど |
| カノンノ | 何ていうか…化学反応ってやつ? |
| カノンノ | 単体でも十分通用する物同士が掛け合される事で、予想もしない効果を発揮するというか… |
| アスベル | 化学反応…か |
| カノンノ | うん!素敵な響きでしょ? |
| カノンノ | バロニアのアイスキャンディーだって意外なものと組み合わせる事でさらに美味しくなるかもしれないよ? |
| カノンノ | 例えばアイスキャンディーをご飯に…ってウソウソ、さすがにそれは── |
| アスベル | なるほど!パイナップルご飯は想像がつかないが… |
| アスベル | アイスキャンディーご飯なら恐るべき化学反応が起こるかもしれない! |
| カノンノ | え…アスベルさん…?ご飯に…アイスキャンディー…だよ? |
| アスベル | アツアツのご飯にひんやりアイスがとけて絡み合う… |
| アスベル | くっ…想像したら何だか無性に試したくなってきたぞ! |
| カノンノ | ええっ!? |
| カノンノ | ウソでしょ!?冗談…だよね? |
| アスベル | 冗談なもんか! |
| アスベル | 今度バロニアに戻る機会があれば、やってみよう! |
| アスベル | パイナップルご飯とどっちがうまいか食べ比べだ! |
| アスベル | な、カノンノ! |
| カノンノ | うぅっ…。わ…私は遠慮しとくよ… |
| 頼りになるひと | scene1 |
| アスベル | 獣破轟衝斬! |
| ギャウウウ! |
| アスベル | ふぅ…、大丈夫か、カノンノ? |
| カノンノ | うん! |
| カノンノ | それにしても、アスベルさんって本当に強いね!あっと言う間にやっつけちゃったね |
| アスベル | だろ?って言いたいところだけど俺なんてまだまだだよ |
| アスベル | まあ、自分の国を守るため、騎士団の誰よりも訓練していたつもりだから、その賜物かな |
| カノンノ | それでまだまだなの? |
| カノンノ | って事は、もっともっと強くなれるって事だよね? |
| カノンノ | アスベルさんは人一倍努力しそうな気がするからどんどん強くなっちゃうね |
| アスベル | そう言ってくれてうれしいよ。期待に応えられるよう、俺ももっと鍛えないといけないな |
| カノンノ | 誰よりも訓練してたって事はアスベルさんは騎士団の中で一番強かったの? |
| アスベル | 団員同士で戦った事がないからなあ… |
| アスベル | でも、祖国を守りたいという想いは誰にも負けていないと思うけどな |
| アスベル | 国王の…あいつの力になりたいんだ |
| カノンノ | 祖国を守りたい想い…か。何だか素敵だね |
| アスベル | この旅の間は、カノンノ、全力でお前を守ってみせるよ |
| カノンノ | ありがとう!私も足手まといにならないように頑張るね! |
| ガサガサ |
| カノンノ | あれ?今、何か物音が… |
| ガルルルル! |
| カノンノ | 魔物!アスベルさん、やっつけちゃおう! |
| アスベル | ああ!行くぞ! |
| 頼りになるひと | scene2 |
| カノンノ | はぁ、はぁ、なかなか手強い相手だったね… |
| カノンノ | さすがアスベルさん! |
| アスベル | 何を言ってるんだよ。カノンノだって大活躍だったじゃないか |
| アスベル | 俺一人ならどうなってたか… |
| アスベル | ありがとう、カノンノ |
| カノンノ | ううん。私こそ、アスベルさんに比べたらまだまだだよ |
| アスベル | 俺はずっと国を守るために騎士団の一員として戦ってきた |
| アスベル | 今はこうしてカノンノを守る事が俺の役目だと思ってる |
| アスベル | と言っても、さっきは守るどころか見事に守られてしまったな |
| カノンノ | いいじゃない。アスベルさんが私を守ってくれるのなら私もアスベルさんを守ってあげるよ |
| アスベル | お互い守り合う、という事か… |
| アスベル | そうだな。改めて、よろしく、カノンノ |
| カノンノ | こちらこそ、よろしく、アスベルさん |
| |
| カノンノ | 不気味…。何が出てくるかわからないね |
| アスベル | 夜は魔物も凶暴になっていたり昼間出て来ない強力なものもいる。油断するなよ |
| カノンノ | うん、わかった |
| |
| アスベル | 気をつけろ、カノンノ |
| カノンノ | えっ!?なになに? |
| アスベル | 木の幹に獣が付けたような跡がある。近くに潜んでいるかもしれない… |
| カノンノ | …ホントだ |
| カノンノ | あ、ありがとう、教えてくれて… |
| アスベル | 足跡があるかもしれない。足元にも注意してくれ |
| アスベル | 気を付けろ、カノンノ!前方に── |
| カノンノ | 今度は何が… |
| アスベル | 茂みの果実を食べた跡がある…小動物かもしれないが、注意するんだぞ |
| カノンノ | う、うん… |
| アスベル | はぁっ! |
| カノンノ | きゃっ! |
| カノンノ | ちょっと…どうしたの?アスベルさん!?急に剣を… |
| アスベル | 虫がカノンノに迫ってた。小さい虫でも人体に影響を及ぼす場合があるから、注意するんだぞ |
| カノンノ | え…?む、虫…?しかもこんなに小さい… |
| カノンノ | くしゅん! |
| アスベル | カノンノ、大丈夫か? |
| カノンノ | うん、さっきから何だか鼻がムズムズしちゃって… |
| カノンノ | この辺りの植物のせいかな |
| アスベル | 大丈夫か…!?他の症状は出ていないか…? |
| アスベル | 騎士団がいれば調査できたんだが…! |
| カノンノ | アスベルさん… |
| カノンノ | さすがにちょっとやり過ぎじゃないかな… |
| Name | Dialogue |
| 獲物が消えた!? | scene1 |
| リッド | 何だよ、キール。こんな朝早くから勉強か? |
| リッド | よく飽きないもんだな |
| キール | 術の効果を高める本を入手したんだ。非常に興味深い内容でね。読みだしたら止まらない |
| リッド | へぇ。オレは腹がふくれないモンには興味がないんでね |
| キール | ふん。この本のよさがお前にわかるものか |
| キール | そもそも晶霊術というのは── |
| リッド | …キールの説明が始まっちまったか。はあ… |
| リッド | …時間忘れて夜中になって帰れなくなって泣きべそかいてもオレは知らねえからな! |
| キール | 何なんだ、リッドのやつ |
| キール | ぼくの勉強の邪魔をしたかと思ったら勝手に去っていくなんて… |
| キール | まあいい。さて、次は実践練習でもしてみるか… |
| |
| リッド | …ふう、危なかった。あのままキールに捕まっちまうところだったぜ |
| リッド | さて、やる事はやらねえと、か |
| リッド | 今日は狩りに行って、あとはファラに呼ばれてたんだっけ |
| リッド | っと、まだ獲物は活動してねえか |
| リッド | …まだ時間はあるな。ちっと寝てから行くか |
| リッド | …よっと、よく寝たな |
| リッド | さて、そろそろ狩りに出かけるか |
| |
| リッド | あれ?おかしいな。いつもだとこの辺りに獲物がいるはずなんだけどな… |
| リッド | 何となく辺りも荒れているような気もするな… |
| リッド | 何かあったのか? |
| リッド | 向こうの方も見てみるか |
| |
| リッド | う~ん、やはりここにもいねぇな…。気配もねぇし。一体どうしちまったんだ… |
| リッド | んん?あそこの木…少し焦げてるぞ |
| リッド | 何だか嫌な予感がする |
| リッド | …仕方ねえ、他の場所も調べてみるか |
| リッド | ん?あれは… |
| グオオオオ! |
| リッド | 魔物が暴れてやがる…!!まさか、動物達がいなくなったのはこいつが原因なんじゃ… |
| リッド | いずれにしても、こいつは倒しておかなきゃならねぇみたいだな |
| 獲物が消えた!? | scene2 |
| リッド | よし、何とか魔物は倒せたか |
| リッド | これで動物達もそのうちまた戻ってくるだろ |
| リッド | ああ、でも戻ってくるのを待つってのもなあ… |
| リッド | まだ備蓄がいくらかあったし、今日は狩り、やめておくか。さて、ファラんとこに行くとするか |
| |
| リッド | おーい、ファラー! |
| ファラ | あれ?リッド!早かったね |
| ファラ | 今日は狩りに行くんじゃなかったの? |
| リッド | ああ、それがさ。ワケあって狩りは今日やめたんだ |
| リッド | 平たく言うと獲物がいなかったんだよ |
| リッド | 森で魔物が暴れててよ、そいつは何とか倒せたんだけど |
| リッド | その魔物のせいで獲物が逃げちまったんじゃねえかって。で、しばらく様子見る事にしたんだよ |
| ファラ | ふーん、そうだったんだ。なら、しょうがないね |
| ファラ | あ、でも、食糧は大丈夫? |
| リッド | 備蓄も少しはあるし、森に動物が戻ってくるまでは放っといた方がいいだろ |
| キール | …なるほど。それでリッドは手ぶらで帰ってきたんだな |
| リッド | そういうこった。ってかお前、いつからいたんだよ |
| リッド | 朝からやってた勉強は終わったのか? |
| キール | 当然だろう。手ぶらのリッドとぼくを一緒にするな |
| リッド | オレだって好きで手ぶらで帰って来たんじゃねえよ |
| ファラ | いいじゃない。リッドは暴れていた魔物をちゃんとやっつけたんだから |
| ファラ | 大丈夫、しばらくしたら動物も戻ってくるよ。そしたらまた狩りができるんでしょ? |
| キール | …そもそもリッド。お前は本当に森に行ったのか? |
| キール | ぼくが森に行った時は動物達はいたぞ。リッドはただサボっていただけなんじゃないか? |
| リッド | そんなワケねえだろ!森に魔物が出て倒したって話したじゃねえか! |
| リッド | …ってあれ?待てよ…? |
| リッド | なあ、キール。お前こそ何で森に行ったんだよ?お前が狩りなんてするワケねえし |
| キール | ぼくだって森に行くさ。術の研究を街の中でやるわけにいかないだろう? |
| リッド | 術の研究…?もしかして、朝のやつか? |
| キール | その通りだ。術の効果が高まる書物だからな。いざ実戦で想定外の威力が出ては困る |
| ファラ | さっすがキール!本当に勉強家だよね。それで? |
| キール | 試したとも。書にあった通りの威力を確認した。範囲も把握したから、実戦でも使える |
| ファラ | わぁ、すごいすごい!やっぱりキールはすごいね。ね、リッド? |
| リッド | …お前、それって…、森の中で術使ったって事だよな?しかも実験で、ハデに |
| キール | 当然だ。そんな事もわからないのか? |
| リッド | はあ… |
| リッド | 動物がいねえのは、お前のせいだろ、キール |
| キール | …え? |
| リッド | 動物だろうが魔物だろうが人間だろうが、デカい音がしたらビビるだろ、普通! |
| キール | そ…それは…!いや、単なる偶然だ。ぼくは決してそんな事は… |
| リッド | 道理で森が荒れてると思ったよ |
| リッド | …食糧が尽きそうになったら、お前を引きずっても狩りに連れてくからな! |
| キール | なっ…! |
| キール | ぼくはあくまでも戦術的観点に沿ってぼくの力を増強しようとしただけでーー |
| ファラ | …えーっと…イケる |
| ファラ | イケ…る? |
| ファラの探し物 | scene1 |
| ファラ | あーーーーっ!! |
| リッド | 何だよ、ファラ。いきなり大声出すなって! |
| ファラ | …なくなっちゃったの!わたしのハンカチ!! |
| リッド | …いいじゃねえか、そんな布切れどうだって |
| ファラ | そんな事ないよ!わたしにとって大事なハンカチなの! |
| ファラ | それに、ちょっと、気に入ってたし… |
| メルディ | だいじょーぶよファラ。メルディが一緒に探す!な、リッド! |
| リッド | オレは一緒に探してやるなんて一言も言ってねぇぞ |
| メルディ | 一緒が探してくれたら、ファラがオムレツ作るよ。な、ファラ! |
| ファラ | うん。リッド、一緒に探してくれたら好きなだけオムレツ作るから! |
| リッド | …はあ。わかったよ |
| リッド | 探しに行くんだったら早く行こうぜ |
| |
| リッド | …で、どこで落としたんだ?今日歩いたとことか、覚えてるか? |
| ファラ | えーっと、今日は農作業して、その後薪を取りに森に行って、それから市場に買い物に出て、あとは… |
| リッド | まだあるのかよ!?ストップ! |
| リッド | …まずそっから探すぞ。ファラは畑、メルディは市場、オレは森だ |
| メルディ | ブンサンして探すんだな! |
| リッド | そういう事だ。半刻後にここに集合、いいな? |
| ファラ | うん! |
| リッド | …はあ。さて、オレは森に行くか |
| |
| リッド | っても、森ったって広いよなあ |
| リッド | …そういやファラのやつ、薪を取りに行ったって言ってたっけ |
| リッド | とりあえず向こうの方を探してみるか |
| リッド | そう簡単に見つかるワケねえか。しょうがねえ、一旦戻るか |
| リッド | …? |
| グルルルル… |
| リッド | …オレはハンカチを探しに来たんだ。邪魔すんなよ |
| ガアアア!! |
| リッド | …話が通じるワケねえか |
| リッド | しょうがねえ、悪いがちょっと痛い目見てもらうぜ |
| ファラの探し物 | scene2 |
| キャン、キャン!! |
| リッド | …ようやく諦めたか |
| リッド | …はあ。余計な時間食っちまったな。一旦街に戻るとするか |
| |
| メルディ | 遅かったな、リッド。何かあったか? |
| リッド | ああ、ちょっと森で魔物にな |
| ファラ | …ごめん |
| リッド | 別にどうって事ねぇよ。で、お前らどうだったんだ?ハンカチは見つかったか? |
| メルディ | …ファラもメルディも、見つけるができなかったよ、ハンカチ |
| リッド | オレも森でファラが行きそうな場所は見たが、なかった |
| リッド | やれやれ、全滅か |
| ファラ | …みんな、ハンカチ一枚でこんな事になってゴメンね |
| ファラ | …巻き込んじゃった |
| リッド | お前が人を巻き込むのはいつもの事だろ |
| ファラ | そうだよね。…ごめん |
| リッド | …別に謝る必要なんてねえよ |
| リッド | で、あとはどこに行ったんだ?今日行った場所は他にもあんだろ? |
| ファラ | うん…あとは、部屋で洗濯してた |
| ファラ | 洗濯して、干して…まだ、取り込んでないかな |
| リッド | 室内って事か。外よりはラクだな |
| リッド | ほら、とっとと探すぞ |
| ファラ | でも、もういいよ。みんなだって色々やる事あるだろうし |
| メルディ | そんな事ないよー!メルディはファラが事、大好きよ |
| メルディ | ファラが困る時、みんなファラが事助けたい |
| メルディ | みんなファラが事、大好き!な、リッド! |
| リッド | メルディ、声がでかいって! |
| ファラ | あはは…。街のみんなに見られちゃってるね… |
| メルディ | ?… |
| メルディ | メルディ、何か悪い事したか? |
| ファラ | ぜんっぜん!…じゃあ、これで最後にする!みんな、探すの手伝ってくれる? |
| リッド | ここまでやったんだから、当然だろ |
| ファラ | …ありがと |
| |
| メルディ | ファラー!トイレにはなかったー! |
| リッド | 一番最初に探すのトイレかよ! |
| ファラ | あ、ある意味正解かもしれないけど… |
| ファラ | わたし、二階を探すね。リッドは一階をお願い |
| リッド | わかった。…あるといいな。お前の大事なハンカチ |
| ファラ | うんっ! |
| リッド | …あるところにそそっかしい女の子がいました。女の子は大事にしていたハンカチを落としたと言うのです |
| リッド | 女の子は仲間と必死に探しました。街のすみずみ、そして魔物がいる森にまで… |
| リッド | でも、ハンカチは見つかりませんでした。女の子が諦めようとしたその時―― |
| ファラ | あーーーーーーーーーーっ!! |
| メルディ | あーーーーーーーーーーっ!! |
| リッド | …こりゃ、的中だな… |
| メルディ | リッドー!ファラがハンカチ、あったよー!ぱんつと一緒に干さ―― |
| ファラ | しーーーっ!!ダメ!それ以上大きな声で言っちゃダメ!! |
| リッド | …洗濯物と一緒に干されてた、か |
| ファラ | ご、ごめんなさい… |
| ファラ | わたし、一緒に洗濯してたの、忘れちゃってたみたいで… |
| リッド | ったく、ファラは本当にそそっかしいな |
| ファラ | …怒らないの? |
| リッド | 怒らねえよ。でも、約束は約束だ |
| メルディ | ファラ!メルディ、オナカすいたー!お手伝いがごほーび、オムレツ食べたいよ! |
| リッド | …って事だ。確か『好きなだけ』作るんだったよな? |
| ファラ | …うん!じゃあわたし、たっくさんタマゴ買ってくるから待っててね!! |
| メルディ | あー!リッド、ファラが服にハンカチ引っかかってるよぅ! |
| リッド | 本当かよ!? |
| リッド | ハンカチは置いてけよ、ファラ!!またなくしちまうぞ! |
| Name | Dialogue |
| エステルからのお礼 | scene1 |
| ルーティ | あーいい天気!こういう日には、草原でのんびりってのも悪くないわね! |
| エステル | そうですね、すごく気持ちいいです! |
| ルーティ | ここのところ、いろいろバタついてたから。たまには一休みしないと、よね? |
| エステル | はい、今日はのんびり過ごせそうです |
| エステル | …そういえば、ルーティ、わたし、これまでルーティにたくさん助けてもらったりお世話になりました |
| ルーティ | …は?エステル、あんた急に何を言い出すのよ |
| エステル | …ですから日頃の感謝の気持ちを込めて、何かお礼をさせて欲しいんです |
| エステル | そんなに大した事はできないかもしれませんけど、ルーティに喜んでもらえそうなものを用意しますから |
| ルーティ | それはラッキー!…じゃなかった |
| ルーティ | べ、別にいいわよ。そんなの。あんたから貰おうなんて思ってないわ |
| エステル | いいんです。わたしがルーティにお礼をしたいだけですから。だから、遠慮しないでください |
| ルーティ | そ…そう?あんたがそこまで言うなら遠慮なく貰っちゃおう…かな |
| エステル | 決まりですね!それじゃ、用意しておくので、あとでお城に来ていただけます? |
| ルーティ | …わかったわ。でも、あたしみたいな服装のヤツがお城に行っても大丈夫なの? |
| エステル | 勿論です。ルーティは、わたしのお友達で、恩人でもあるんですから! |
| ルーティ | そ、そう… |
| ルーティ | じゃあ、あとで受け取りに行かせてもらうわ |
| |
| ルーティ | エステルって、言い出すと聞かない頑固なところがあるわよね。まあ、ありがたい話だから別にいいんだけど |
| ルーティ | それにしても…お礼って一体何なのかしら? |
| ルーティ | 一国のお姫様からのお礼であたしが喜びそうなもの…ね。否が応にも期待しちゃうじゃない |
| ルーティ | …さて、約束の時間まで余裕があるし久しぶりに街を回ってみようかしら |
| |
| ルーティ | 街へ着いたはいいけど人が多くてうるさいわね…。ま、街がにぎわうのはいい事なんでしょうけど |
| ルーティ | まずはそうね、お腹も空いた事だしちょっとどこかで腹ごしらえでもしようかしら |
| |
| ルーティ | えーっと、メニューはっと… |
| ルーティ | げっ…ここ、けっこういい値段するじゃない |
| ルーティ | …。ま、まあ…たまにはいいわよね |
| ルーティ | エステルのお礼の件もある事だし |
| ルーティ | 店員さーん!注文おねがーい! |
| ルーティ | はあ~、ちょっと食べ過ぎたかも…。お腹いっぱい |
| ルーティ | 食後の運動も兼ねて街を回ろうかしら |
| エステルからのお礼 | scene2 |
| ルーティ | あら?何だかおもしろそうなお店ね。入ってみようかな。どれどれ…? |
| ルーティ | ふうん、いい品揃えね。これなんて遺跡探索に役に立ちそう |
| ルーティ | うーん、でもいい値段するわね… |
| ルーティ | ま、いっか。必要なものだし。エステルのお礼もあるし |
| ルーティ | よーし!おじさん、これちょうだい! |
| ルーティ | あ、待って。こっちにもいいものがあるじゃない! |
| ルーティ | …たくさん買ったらもちろん割引してくれるわよね? |
| ルーティ | いい買い物したわ~!ま、まあ、買いすぎたってのもあるけど |
| ルーティ | ま、いっか! |
| ルーティ | あ、そういえばそろそろ約束の時間ね |
| ルーティ | さて、行こうかしら |
| |
| ルーティ | お城の前で待ち合わせって言ってたけど、ここでいいのかしら |
| エステル | ルーティ! |
| エステル | ちゃんと来てくれてうれしいです。あ、待たせてしまいました? |
| ルーティ | ううん、今来たとこ |
| エステル | じゃあ行きましょうか。こちらへどうぞ |
| |
| エステル | 少し準備してきますから、ここで待っていてもらえます? |
| ルーティ | …あ、うん。わかった |
| ルーティ | …さっすがお姫様ね。とんでもないところだわ |
| ルーティ | うーわ。この椅子なんて売ったら一体いくらになるのかしら… |
| エステル | お待たせしましたー |
| ルーティ | あ、あれっ?それって… |
| エステル | お料理とフルーツの盛り合わせです!日頃のお礼にたくさん用意しました |
| ルーティ | り、料理…!? |
| エステル | 旅の途中で、ルーティが食べたいと言っていたり、美味しいと言っていたものを中心に揃えてみたんです |
| エステル | 全部ルーティだけのために用意したものですから、遠慮せず好きなだけ食べてくださいね! |
| ルーティ | ええ。あ、ありがたくいただくわ… |
| ルーティ | でも、まさか…料理だったなんて… |
| エステル | ルーティ、どうかしました? |
| エステル | ひょっとして、他のものの方がよかったでしょうか…? |
| ルーティ | あ、ううん、こっちの話よ。何でもないわ |
| ルーティ | 正直、料理だとは思ってなかったから実は、さっき街の食堂で思いっきり食べちゃったのよ |
| エステル | えっ!?そうなんですか!? |
| ルーティ | だからさ、料理は少し食べるとして、フルーツは持って帰らせてもらってもいい? |
| エステル | はい、勿論です!これは全部ルーティのものですから |
| ルーティ | あたしのために用意してくれたのに何か悪い事しちゃったわね |
| |
| ルーティ | 内容を聞かなかったあたしも悪いけどまさかお礼が料理だとはね… |
| ルーティ | はあ。今日の出費、痛いわ… |
| ルーティ | …もし、これだけの高級フルーツを全部売ったら… |
| ルーティ | …なーんて、ね。せっかくあの子が用意してくれたんだもの。そんな事できるワケないじゃない |
| ルーティ | 持って帰って、ぜーんぶキレイに平らげてみせるわ! |
| WANTED! | scene1 |
| ルーティ | …この街の近くの森に魔物の群れが出没して、住民を困らせてるって話だけど… |
| ルーティ | 懸賞金がかかるなんて、相当な被害が出ているんでしょうね |
| ルーティ | 待ってなさいよ、魔物…じゃなくてあたしの懸賞金! |
| ルーティ | よっし、気合入れて行くわよ! |
| |
| ルーティ | さぁて、一番懸賞金の高い魔物は… |
| ルーティ | 強い上にずる賢いって話だったわね |
| ルーティ | だったら、こっちもそれなりに警戒して探さなきゃね |
| ルーティ | ガサガサ |
| ルーティ | ん?何?ちょっと…いきなり!? |
| ガアアアア! |
| ルーティ | なっ!こいつ…! |
| ルーティ | ブラッディローズ!! |
| ギャアアア! |
| ルーティ | よし、仕留めたわ! |
| ルーティ | もしかして、こいつが一番懸賞金が高い魔物だったりして |
| ルーティ | ええっと、あ、あったあった |
| ルーティ | この紙に書かれたリストにこの魔物は、っと… |
| ルーティ | 一番どころか懸賞金対象リストにも載ってないじゃない… |
| ルーティ | はぁ…ハズレか |
| ルーティ | …まあいいわ |
| ルーティ | まだ始まったばかりだし、そのうち大物だって見つかるわ。次いくわよ! |
| ルーティ | ったくもう…さっきから雑魚ばっかり!そろそろ出てきてもいいんじゃないの!? |
| …グオオオオ… |
| ルーティ | 何、今の魔物の声…さっきまでの雑魚とは違う感じだわ |
| ルーティ | これは大物の予感! |
| ルーティ | よーし、待ってなさいよ! |
| |
| ルーティ | 確かこの辺りから声が聞こえたような気がしたんだけど… |
| ルーティ | いた!懸賞金の魔物じゃない! |
| ルーティ | って…あれは…スタン!? |
| スタン | 殺劇舞荒剣!! |
| ギャアアア! |
| スタン | よし、やったぞ!なかなか手強い魔物だったな |
| ルーティ | ちょっと、スタン! |
| スタン | ルーティじゃないか!何してるんだ? |
| ルーティ | それはこっちのセリフ!あんたこそ、何してんのよ! |
| スタン | 何って、見ての通り魔物退治だ! |
| スタン | この辺りに凶暴な魔物がいるって聞いたからさ |
| ルーティ | あ、そ。実はその魔物、けっこうな懸賞金がかけられてるの。だからそいつをあたしに── |
| スタン | 懸賞金!?って事はもしかしてこの魔物は街の人を困らせてたって事か!? |
| スタン | ひどいヤツだったんだな… |
| スタン | よし、じゃあ「もう安全だ」って街の人に言いに行かないとな! |
| ルーティ | あ…うん、そうね… |
| ルーティ | ほんっと、あいつは能天気ね。調子が狂うっていうか… |
| ルーティ | さて、気を取り直して他のヤツ探しましょ |
| WANTED! | scene2 |
| ルーティ | まったく、何なの!?さっきから出会う魔物全部小銭にしかならない小物ばっかり! |
| ルーティ | あたしが狩りに来たのを察知してどこかに潜んでる可能性もあるわね |
| ルーティ | もう、こうなったら何が何でも絶対探し出して―― |
| …ドオオオオン… |
| ルーティ | 何、今の?すごい地響き…まさか例の大物…?とにかく、行ってみるしかないわね! |
| |
| ルーティ | あれは…スタン!?あいつ、まだいたのね |
| ルーティ | ええっと、あの魔物はリストだと… |
| ルーティ | … |
| ルーティ | …って、それどこじゃなさそうね。…もう!あのバカ! |
| スタン | はぁーっ! |
| グオオオオ! |
| スタン | ぐわっ! |
| スタン | こ、こいつ…思ったよりも強いな…。このままじゃ… |
| ルーティ | アイスニードル! |
| ギャアアア! |
| ルーティ | ったく!何やってんのよ! |
| スタン | ル、ルーティ!?どうして… |
| ルーティ | 話はあと!さっさと片付けるわよ! |
| はぁーっ! |
| スタン | ありがとう。ルーティが来てくれなきゃどうなってた事か… |
| ルーティ | あたしが加勢したのは懸賞金のため!あんな大物まであんたに取られちゃたまったもんじゃないからね |
| スタン | そっか。でも、いずれにせよ助けてくれた事には変わりないよ。ありがとう、ルーティ |
| スタン | あれ? |
| スタン | 何か紙が落ちてるけど、これは?えーっと、どれどれ…? |
| ルーティ | あ!それは…!ちょ、ちょっと、返しなさいよっ! |
| スタン | 懸賞金対象リスト? |
| スタン | …ああ、懸賞金がかかってる魔物が載ってるのか |
| スタン | そういえばさっき会った時も懸賞金の話、してたもんな。こいつも懸賞金がかかってるのか? |
| スタン | んーと…あれ?ルーティ、今倒した魔物…このリストにいないぞ? |
| ルーティ | …あんたの気のせいでしょ |
| スタン | いや、載ってないって!ほら! |
| ルーティ | う、うるさいわね! |
| ルーティ | ちょっと似てるのがいたから勘違いしただけよ! |
| スタン | …なあ、ルーティ。もしかして懸賞金の魔物じゃないって知ってて、俺を助けてくれたんじゃないか? |
| ルーティ | バ、バカ!そ、そんなわけないでしょ!勝手に決めつけないでくれる!? |
| スタン | 待ってくれよルーティ!何でそんなに怒るんだよ!お金にならなくても、俺の事助けてくれたんだろ?なあ! |
| Name | Dialogue |
| あんたには負けないわ | scene1 |
| アーチェ | まったくもう、何なのよ!さっきから魔物ばっかり出てきて!さすがにイヤになっちゃう |
| チェスター | 何だよ、もう疲れたのかよ。オレはまだまだ戦えるぞ |
| アーチェ | 疲れたなんて言ってまーせーんー! |
| アーチェ | イヤになるって言っただけじゃん。あたしだってまだまだ戦えるもん! |
| チェスター | へぇ…ま、口では何とでも── |
| ガサガサ |
| アーチェ | また来た!行くわよ! |
| ガルルルル! |
| チェスター | くっ、こっちにもきやがった! |
| チェスター | こうなったら…食らえ! |
| アーチェ | ファイアスト──あっと、じゃなかった… |
| アーチェ | ファイアボールッ! |
| ギャウウ! |
| チェスター | なっ!矢をよけられた…! |
| チェスター | アーチェ!お前何であんな弱い術を… |
| チェスター | …ちっ、話は後だな。今はこいつを倒さないと! |
| チェスター | 食らえぇ! |
| ギャアアアア! |
| アーチェ | はぁ、はぁ…あー、終わった終わった |
| チェスター | おい!アーチェ!さっきのは何だ!? |
| アーチェ | さっきのって何さ? |
| チェスター | 最初に使った魔術だよ!あんなんじゃ、魔物に致命傷を与えられないだろ!? |
| アーチェ | う。あ、あれは… |
| チェスター | お前が中途半端な術で攻撃するから、魔物の動きが思ったより鈍らなくてオレの矢が当たらなかったんだよ! |
| アーチェ | 何よソレ!?あんたが外したのはあたしのせいって事!? |
| アーチェ | 魔物の動きが早かろうと鈍かろうと当てるのが弓使いってモンでしょ?あたしのせいにしないでよね! |
| チェスター | オレの腕が悪いってのかよ!? |
| チェスター | …もういい。オレは先に帰る |
| アーチェ | ふ~んだ!何よ、チェスターのやつ。あんな言い方しなくても… |
| アーチェ | …もしあたしがあの森の中でファイアストーム使ってたら周りの木が燃えちゃったりして |
| アーチェ | …あいつに当たるかもって思ったんだもん。そんな事もわかんないなんてさ |
| ガサガサ |
| アーチェ | 何!?…魔物!? |
| ガルルルル! |
| アーチェ | よ~し!今度は遠慮なく魔術を使ってやるんだから! |
| アーチェ | ふーんだっ!あんたなんか相手にもなりませんよーだ! |
| アーチェ | …あたしのキモチも知らないで、チェスターのヤツも好き勝手言っちゃってさ! |
| アーチェ | あれ?…攻撃範囲の大きい術って、威力絞れば役に立つんじゃない? |
| アーチェ | …よーし、見てなさいよ~! |
| |
| アーチェ | 狭い場所でも使えるような威力の高い魔術を編み出してあいつを見返してやるんだから! |
| アーチェ | 早速… |
| アーチェ | ファイアボール! |
| アーチェ | 小規模だけど威力のある術…。さすがに強化は難しいなぁ |
| アーチェ | じゃあ… |
| アーチェ | ファイアストーム! |
| アーチェ | ん~。強力な術を抑えるってのもちょーっと難しいかもなあ… |
| ガサガサ…ガサガサ… |
| アーチェ | ん?また魔物? |
| ガルルルル… |
| アーチェ | えっ!?ウソ!?囲まれちゃってるじゃん! |
| アーチェ | ひゃあっ!? |
| アーチェ | うう。あいつら素早いなあ。一気に片付けるのも大変そう |
| アーチェ | …とにかく、何とかしなきゃ! |
| ギャウウウ! |
| あんたには負けないわ | scene2 |
| アーチェ | いっけえ!アイスニードル! |
| ギャアアア! |
| アーチェ | よーし、まず一体! |
| アーチェ | この調子で── |
| ガアアアア! |
| アーチェ | きゃっ!? |
| アーチェ | …あっぶな~!ホウキに食いつかないでよねっ! |
| アーチェ | こんのぉ!アイストーネード! |
| アーチェ | うー。やっぱり素早い敵に範囲術は避けられやすいか~ |
| アーチェ | 各個撃破だと時間もかかるし、こっちが不利だし… |
| アーチェ | どうしよう、このままじゃ… |
| ガアアアア! |
| アーチェ | くっ!このぉ…! |
| ギャアアアア! |
| アーチェ | …え…?今のって… |
| チェスター | 何してんだ!とっとと倒すぞ! |
| アーチェ | チェスター…わ、わかってるわよっ! |
| アーチェ | はぁ、はぁ…これで全部よね |
| アーチェ | あー危なかった… |
| チェスター | …ふん。術を外すとは、お前もまだまだだな |
| チェスター | …じゃあな |
| アーチェ | えっ?あ、ちょっと!あんたさっき帰るって… |
| アーチェ | そもそも何よ、まだまだって!ちょっと人を助けたからっていい気になってるんじゃないわよ! |
| アーチェ | も~!!散々人の事バカにしてぇ!絶対見返してやるんだからぁ!! |
| アーチェ | … |
| アーチェ | あ~もうっ!!気分悪い。一旦街に戻ろうっと |
| |
| アーチェ | 今度あいつがピンチになった時にさっそうと現れる美少女アーチェ様☆そのためには術の強化をしないとね! |
| アーチェ | あれ?何、あの木…?何だか変な傷がたくさん… |
| アーチェ | もしかして、これって…!矢が刺さった痕!? |
| アーチェ | この矢…!チェスターの矢だ… |
| アーチェ | まさかチェスターのやつ、ここでこっそり練習してたんじゃ… |
| アーチェ | だからあの時も、あたしの事… |
| アーチェ | …何よ!こそこそ練習しちゃって! |
| アーチェ | あたしだって負けないもん! |
| アーチェ | さ、やるぞ~! |
| こんなの絶対信じない | scene1 |
| アーチェ | えーっと、これで必要なものは一通り買ったよね? |
| ミント | はい、買い忘れはないはずです |
| アーチェ | ねぇ、せっかくだし、もうちょっと見て回ってから帰らない? |
| アーチェ | 思ったより買い物が早く終わったからさ |
| アーチェ | いいでしょ? |
| ミント | そうですね、私もいろいろ見たいと思ってましたから。一緒に行きましょう |
| アーチェ | えへへ。な~んか、こうやって改めていろいろ見て回ると楽しいよね☆ |
| ミント | そうですね。お店の商品や装飾もよく変わっていますし何度来ても飽きませんね |
| アーチェ | あっ、ねぇねぇ、本も新しいのがいろいろ入荷してるっぽいよ! |
| アーチェ | ちょっと見てかない? |
| ミント | はい!私も見て行きたいです。何か素敵な本があるといいですね |
| アーチェ | へえ、こんな本もあるんだ~。…ん?巻末に占いが載ってる。「あなたの運勢」だって |
| アーチェ | しかも「今月」とか「今週」とかじゃなくて、「今日」だって!何これ、ありえないよね!? |
| ミント | 今日の占い…ですか。確かにこの本に載っているのは…今日の日付…ですね |
| ミント | 確かに珍しいですが、内容は気になります。アーチェさんは何と書かれているのですか? |
| アーチェ | んー…こういうのってホントに信じられるのかなあ |
| アーチェ | …まあいいや。じゃ、読んでみるね |
| アーチェ | 「今日は思い通りに事が運びません。 水難の相も出ているのでご用心。 慌てず落ち着いて行動しましょう」 |
| アーチェ | って何よ、これ!? |
| アーチェ | 水難の相って…。不吉じゃん! |
| アーチェ | こんなの絶対信じないんだから!ミント、もう行こ! |
| ミント | あ、はい。ええと、私の運勢は… |
| バシャー |
| ミント | あら?今の音は…? |
| アーチェ | うわぁ!冷たい! |
| アーチェ | ちょっとー!何すんのよ! |
| 花屋 | ああ!ゴメン!お嬢ちゃん、大丈夫かい? |
| アーチェ | ちょっと!よりによって、何で今水を撒くのよ! |
| 花屋 | 本当にゴメン!お詫びに何かうちの商品を…!ああ、花束を作ろうか? |
| アーチェ | い、いらないよっ!とにかく、気をつけてよね! |
| アーチェ | うう…服が濡れちゃったじゃん… |
| ミント | もしかしてこれが、今日起きるという水難の相では… |
| アーチェ | たまたまよ!たまたまでしょ!占いとは関係ないわよ! |
| アーチェ | そんな事より、早く帰ろうよ!また水かけられたら困るもん |
| ミント | …そうですね。帰りましょう |
| アーチェ | あれ?何か街の外が騒がしくない? |
| ミント | あっ、あれは…魔物です! |
| アーチェ | んもう、放っておけないじゃん!ミント、援護お願い! |
| こんなの絶対信じない | scene2 |
| アーチェ | はぁ、はぁ、よかったー、何とか倒せた。それにしても… |
| ミント | 先ほどの魔物、やたらと水を用いた攻撃をしてくる魔物でしたね… |
| アーチェ | もう!あいつの攻撃のせいで、また服が濡れちゃったじゃん! |
| アーチェ | ていうか、何で陸の上なのに水を使う魔物なんて出てくんのよ! |
| ミント | やはりあの占いが当たっているのでは… |
| アーチェ | そ、そんなはずないって! |
| アーチェ | 偶然!これは偶然だってば!あたしは占いなんて信じない! |
| ミント | でも… |
| アーチェ | 何?ミントはあのヘンな占いを信じるっていうの? |
| アーチェ | た、確かに偶然にしてはひどいけどさ |
| ミント | いえ、私は… |
| ミント | でも、アーチェさんに何かあっては困りますから… |
| アーチェ | あ、ありがと。これ以上何かあったらイヤだもんね。今すぐ帰ろ! |
| アーチェ | でも、また水かけられそうでヤダな… |
| アーチェ | そうだ、水がないところに行けばいいのよ!この森でいいじゃん |
| アーチェ | で、しばらく時間潰してから帰んの |
| アーチェ | そうすれば街の人も水撒く事もないし! |
| アーチェ | ねぇ、一緒にいてよ、ミント |
| ミント | わかりました。では、森の奥で一休みしましょうか |
| |
| アーチェ | おおっ、小屋が見えてきた!あそこなら安全っしょ!水なんか一滴もないもんね! |
| ミント | 水が一滴もない…? |
| ミント | いいえ、アーチェさん。あの小屋は危険だと思います |
| アーチェ | …何で? |
| ミント | あの小屋の近くには小さいながらも川があって―― |
| アーチェ | うえ~。そういうのは早く言ってよ! |
| アーチェ | あたし、ちょっと草原に行ってくる!ミントは小屋で待ってて! |
| ミント | あっ、アーチェさん…! |
| ミント | …やはり、気にされているようですね |
| |
| アーチェ | ふぅ~、危なかった |
| アーチェ | 川の近くなんて行っちゃ駄目だよね。占いなんて…信じてないけど |
| アーチェ | …ん?あれ?まさか…雨? |
| アーチェ | やだっ!何で急に雨が降ってくるわけ!?青空が見えてるのにー! |
| アーチェ | うわあ!どしゃ降りじゃない!小屋に戻ろっ! |
| アーチェ | うう~。でも…川があるんだっけ… |
| |
| アーチェ | うわー!さむーい!も、もうムリ! |
| アーチェ | あー嫌になっちゃう!急に雨が降り出すだなんて! |
| アーチェ | 本当にあの占い、信じるしかないよ… |
| ミント | はい、アーチェさん。タオルです |
| アーチェ | ええ!?この小屋にタオルなんてあんの? |
| アーチェ | 誰も住んでなさそうなのに!? |
| ミント | …アーチェさんがこれだけ災難に遭っているので、また濡れて帰ってくるのではないかと思って、用意を… |
| アーチェ | あーん!もう降参!あの占いの本、あたしも信じる! |
| アーチェ | 間違いなく当たってたもん! |
| アーチェ | …あれ?そういえばさ、ミントはあの占いの本に何て書いてあったの? |
| ミント | 私ですか? |
| ミント | 私は…「今日は友人が ひどい目に遭うでしょう」と… |
| アーチェ | 何それ、ヒドいーーー!!!それ思いっきり、あたしの事じゃん! |
| ミント | ですが、こうも書いてありました。「その友人と過ごせば、 友情を再確認できるでしょう」と |
| アーチェ | え…?あたしと、ミントの友情…!? |
| アーチェ | ううう…あたし、ミントと知り合えてよかったよぉ~! |
| ミント | ふふふ。アーチェさん、大げさです。でも、私も同じ気持ちですよ。…占い、私も当たりましたね |
| ミント | さあ、アーチェさん。みんなが心配しますから、そろそろ帰りましょうね |
| アーチェ | わーん!当たるのはすごいけど、もう占いの本なんて絶対に見ないんだから~!! |
| Name | Dialogue |
| 断れないね | scene1 |
| しいな | クリスマスパーティー? |
| コレット | うん! |
| コレット | メルトキオのお城でクリスマスパーティーが開催されるんだよ |
| ロイド | で、コレットが、せっかくだからみんなも参加できるようにって、王様に頼んでくれたんだよ |
| ロイド | しいなも行こうぜ! |
| しいな | さ、誘ってくれるのは有り難いけどサ… |
| しいな | あたし、そういう場所で着るドレスなんて持ってないよ |
| しいな | それに、あたしは忍びだからね。そういう目立つ場所はちょっと… |
| ロイド | ドレスか… |
| ロイド | 別にそのままでいいんじゃないか? |
| しいな | …そうなのかい? |
| コレット | 駄目だよ…。こんな機会めったにないんだから |
| コレット | そだ、今から買いにいこ! |
| ロイド | まあ、そうだな。しいな、いいよな? |
| しいな | へっ!? |
| しいな | いや、遠慮し── |
| コレット | それじゃ、決まりだね!しいなに似合うのがあるといいね~ |
| しいな | ちょっ、ふ、二人とも!あたしはドレスなんていらないって! |
| しいな | ちょいと待っとくれよ!! |
| しいな | まいったね…。どうやって断ろうか… |
| |
| コレット | どんなのがいいかなぁ? |
| ロイド | んー…、しいなに似合うドレスかぁ… |
| ロイド | しいなはどんなタイプのが好きなんだ? |
| しいな | え!?あ、そうだね…、あまり派手じゃない方が… |
| しいな | じゃなくて! |
| しいな | あ、あたしは遠慮しとくよ…! |
| しいな | ドレスなんてガラじゃないと思うしさ! |
| コレット | そんな事ないよ!きっとすごく素敵だよ! |
| ロイド | そうだな! |
| ロイド | お!奥にもたくさんあるぞ!見てみようぜ |
| コレット | うん! |
| ロイド | ええと、派手じゃないやつは… |
| しいな | うわ…キラキラしてるものと、ひらひらしてるものばっかりじゃないか… |
| しいな | どれもこれも高そうだし… |
| しいな | 申しわけないけど何かしら理由をつけて今回は断ろう |
| コレット | しいなー! |
| コレット | 中にもたくさんあるみたいだよ。早くおいでよ! |
| ガシャーーーーン!!! |
| ??? | うらぁッ!!金目の物を寄越しやがれ!! |
| コレット | きゃっ! |
| しいな | なんだい!? |
| ロイド | 盗賊か!? |
| しいな | 二人とも!行くよ! |
| ロイド | おう!! |
| 断れないね | scene2 |
| しいな | 一丁上がり!店の被害も少なそうだね |
| コレット | うん!盗まれたものはないみたい |
| 店長 | あ、ありがとうございます…!何とお礼を申し上げればいいか… |
| ロイド | いいって!たまたまドレスを見に来てただけなんだしさ |
| 店長 | ドレスをご所望なのですね。なるほどなるほど… |
| 店長 | あの、お礼と言ってはなんですが何か一品プレゼントさせて頂けないでしょうか…? |
| しいな | え!? |
| コレット | わぁ~!いいんですか? |
| 店長 | ええ、もちろん!あなた方は恩人でございますから |
| 店長 | さて、どのようなドレスをお探しでしょうか? |
| ロイド | しいなに似合うやつを探してるんだ! |
| しいな | いや、あの… |
| 店長 | こちらの方ですね。少々お待ちくださいませ! |
| しいな | こ、これはちょっと…露出が多過ぎやしないかい? |
| ロイド | おっ!いいじゃん!!似合うぜ、しいな! |
| コレット | すっごく素敵だよ~! |
| 店長 | とてもお似合いですよ!!お客様にはそれくらいセクシーなドレスの方がお似合いになりますよ |
| しいな | そっ、そうかい…?けど…やっぱり… |
| コレット | これでパーティーはばっちりだね! |
| ロイド | ああ!楽しみだな! |
| しいな | …何だか断りづらい雰囲気だねぇ… |
| しいな | 二人とも、あたしとパーティーに行くのを楽しみにしてくれてるみたいだし |
| しいな | 店長さんも選んでくれたんだから断るのも悪いかね… |
| しいな | …仕方ないね。腹を括るとするか! |
| コレット | しいな!パーティー楽しみだね! |
| しいな | ああ、そうだね! |
| 破れたドレス | scene1 |
| しいな | う~ん…パーティーに参加するとは言ったものの… |
| しいな | いざとなると気後れしちまうねぇ |
| しいな | これまではパーティーに行ったとしても警備や見回り仕事だったから |
| しいな | 城へ行く時はいつも忍び装束だったし… |
| しいな | ドレスを着るなんて…なんだか緊張しちまうよ |
| |
| しいな | これでよし…と! |
| しいな | う~ん…やっぱり着慣れないし、この状況で一人ってのは心許ないね… |
| ロイド | よっ!しいな! |
| コレット | そのドレス、すっごく似合ってるよ~! |
| しいな | あ、ありがと |
| しいな | けど、二人が来てくれて助かったよ。一人だと何だか心細くってサ…あんた達も早く着替えてきな── |
| ガサガサッ |
| しいな | ん? |
| ??? | もう少しでカモがわんさかやってくるぜ…! |
| ??? | 来た奴全員の身ぐるみ剥いじまえばそれだけで大金持ちになれるんだから楽な仕事だよなぁ!! |
| しいな | …二人とも、聞いたかい? |
| ロイド | ああ、パーティーを狙うなんてひでぇ奴らだな…! |
| コレット | 人が集まる前に止めなくちゃ! |
| しいな | よし、あたしらであいつらを倒しちまうよ! |
| コレット | うん! |
| 破れたドレス | scene2 |
| しいな | よし、片付いたね |
| ロイド | パーティーが始まる前に気づけてよかったな! |
| コレット | うん! |
| コレット | あっ!しいな!動いちゃ駄目!! |
| コレット | ドレスが破けちゃってる! |
| しいな | ええっ!? |
| しいな | はぁ~… |
| コレット | 残念だったね、ドレス… |
| ロイド | まさか破れちまうとはなぁ |
| しいな | 確かに残念だったけどね |
| しいな | 盗賊が来ちまったんだし、仕方ないサ |
| しいな | 王様達も普段着でも構わないって言ってくれたしね |
| しいな | それに、こっちの方が気楽ってもんさ |
| ??? | おっ!いたいた、しいな! |
| しいな | ゼロス!? |
| ゼロス | って、あれ?お前今日ドレス着るんじゃなかったっけ? |
| しいな | 何で知ってるのさ? |
| ロイド | この前、ゼロスと会った時にしいなとドレスを買いに行った事を話したんだよ |
| コレット | すごく綺麗だったんだよ!ね、ロイド! |
| ロイド | ああ!似合ってたよな! |
| ゼロス | へー!そりゃ楽しみだな!早く着替えてこいよ! |
| しいな | それが…さっき破けちまってサ… |
| ゼロス | はぁ?何だよそれー! |
| ゼロス | 俺さましょんぼり… |
| ゼロス | あ! |
| ゼロス | じゃあ俺さまの家にあるドレス着ればいいんじゃね?セレスのやつだが、山ほどあるぜ |
| しいな | はぁ? |
| ゼロス | うーん…我ながらナイスアイディア! |
| ゼロス | 俺さまの家、セクシーからキュートなドレスまで各種取り揃えてるから! |
| ゼロス | あ、コレットちゃんもよかったら着替えない? |
| ゼロス | でひゃひゃひゃひゃ! |
| コレット | え?えっと… |
| しいな | …いい加減にしなよ!このエロアホ神子!! |
| しいな | 殴るよ!! |
| ゼロス | 痛ってぇ!! |
| ゼロス | な、殴ってから言うなよ!! |
| しいな | アホな事しか言わないアンタが悪いんだろ? |
| しいな | まったく… |
| しいな | しばらくドレスは遠慮したいね! |
| Name | Dialogue |
| パーティーへ行こう! | scene1 |
| シェリア | ごめんね、ヒューバート。偶然会っただけなのに、買い物に付き合わせちゃって… |
| ヒューバート | いえ、ぼくもちょうど同じ店に見たいものがあったので、気にするほどの事じゃありません |
| ヒューバート | そういえば、先ほどのお店でこれをもらったのですが… |
| ヒューバート | シェリアにあげますよ |
| シェリア | え?これって…パーティーの招待チケットじゃない |
| シェリア | しかも『フードプリンセス─料理の祭典─』って、何だかすごいパーティーね |
| ヒューバート | ええ、ぼくには必要ありませんから |
| ヒューバート | きっとシェリアの好きな焼き鳥丼もあるんじゃないですか? |
| シェリア | でも、せっかくヒューバートがもらったものなんだし… |
| シェリア | あ!じゃあ、一緒に行かない? |
| ヒューバート | すみません、その日ぼくはどうしても外せない用事があるんです |
| ヒューバート | ですから、気にせず受け取って下さい |
| シェリア | そうなんだ…。じゃあ、仕方ないわね |
| シェリア | ありがとう、ヒューバート!楽しんでくるわね |
| |
| シェリア | 夕べは興奮して、あまり眠れなかったわ |
| シェリア | さて…と |
| シェリア | ドレスの準備も出来たし、これでバッチリね |
| シェリア | あ、いけない!もう出発しないと |
| パーティーへ行こう! | scene2 |
| シェリア | えっと、会場はどこかしら…。ちょっと街の人に聞いてみようかな |
| シェリア | すいません、今日この辺りで開かれるパーティーに参加── |
| 男 | あ!もしかして『サンオイルスターショウ』の演者の方ですか!? |
| 男 | お待ちしておりました! |
| 男 | 開演までもう時間がありませんので、こちらの裏口からどうぞ!急いでくださいね! |
| シェリア | えっ、こっちでいいのね? |
| シェリア | …今の人、変わった恰好してたわね。それに『サン…』なんとかって… |
| シェリア | さて、早く会場に入らないと! |
| |
| シェリア | すごい!人がこんなにたくさん! |
| シェリア | 食べ物は…まだ出ていないみたいね。はぁ、慌てて来てお腹すいちゃったわ |
| シェリア | ヒューバートも来られればよかったんだけど… |
| 女の子 | ママー!見てー!あのお姉ちゃん、すごいよ!ドレス着てるー! |
| 母親 | 本当ね。綺麗なお姉ちゃんね |
| シェリア | …。何だか、すごい見られてるわ… |
| シェリア | それにしても…何か変ね。私、浮いてる…? |
| シェリア | 私以外にドレスを着てる人の姿も見当たらないような気が… |
| シェリア | あれは、仮装かしら…? |
| シェリア | 変わった格好をしている人がちらほら… |
| シェリア | そういえば、さっき会場の場所を教えてくれた人も変わった恰好── |
| 司会者 | さぁ、皆さま!続いては今日の目玉企画!くじ引きタイムです! |
| シェリア | へぇ、そんな企画も用意されてたのね |
| 司会者 | 今から皆さまに番号の書かれたカードを引いてもらいます |
| 司会者 | 見事、番号を呼ばれた方には豪華景品をプレゼント! |
| シェリア | 豪華景品…何だろう!少し気合いが入るわね |
| シェリア | …。全然当たらないわ… |
| 司会者 | さぁ、残る景品もあと一つ!まだ番号を呼ばれてない方は一等のチャンスが残ってますよー! |
| シェリア | …ゴクリ。残すは一等の景品のみね |
| シェリア | もしかして、私、当たっちゃうかも…! |
| 司会者 | さぁ、一等の景品を手にするのは… |
| 司会者 | カード番号『21番』!『21番』の方、どうぞ前へいらしてください! |
| シェリア | はぁ…。ダメだったか… |
| シェリア | まぁ、一等なんてそうそう当たるわけないものね |
| シェリア | …って、あれは!? |
| 司会者 | 見事、一等が当選いたしました!おめでとうございます! |
| ヒューバート | ありがとうございます。本当に今日、ここに来られてよかったです |
| ヒューバート | 『砂浜戦隊サンオイルスター』ファン感謝パーティー! |
| ヒューバート | 盛り上がっていきましょう! |
| シェリア | ヒューバート…? |
| 司会者 | では、一等の『砂浜戦隊サンオイルスター』変身セットを受け取ってください! |
| シェリア | 『砂浜戦隊サンオイルスター』…?何よそれ… |
| |
| シェリア | ヒューバート!ちょっと待って! |
| ヒューバート | シェ、シェリア!?どうしてここに… |
| ヒューバート | あなたは今日、フードプリンセスパーティーに参加していたはずでは…? |
| シェリア | それは私のセリフよ! |
| シェリア | このパーティーって一体何なの!?フードプリンセスは!? |
| シェリア | なるほどね。これは、そういう催しだったんだ… |
| シェリア | どうりで私が浮いてると思ったわ…。変な恰好の人もたくさんいたし |
| ヒューバート | か、勘違いしないでくださいね! |
| ヒューバート | ぼくは知り合いに頼まれて仕方なく… |
| ヒューバート | ん?そういえば…シェリアこそ、どうしてあの会場にいたのですか? |
| シェリア | だって、パーティー会場の場所を聞いたら、あそこだって言われたから… |
| ヒューバート | …真相はわかりませんが、おそらくサンオイルスターの関係者か何かと間違われた…というところでしょう |
| ヒューバート | … |
| ヒューバート | シェリア、招待チケットを少し見せてもらえますか? |
| シェリア | ええ、いいけど。ヒューバート、どうしたの? |
| ヒューバート | あなたが参加するはずだったパーティーの会場… |
| ヒューバート | ぼく達がいた会場の、もう1ブロック先の通りにあったようですね |
| シェリア | …そう…だったのね…。私の… |
| ヒューバート | シ、シェリア…? |
| シェリア | 私の焼き鳥丼〜! |
| パーティーしたい! | scene1 |
| シェリア | ふふふ♪ |
| アスベル | 楽しそうだな、シェリア |
| アスベル | 何かいい事でもあったのか? |
| シェリア | アスベル!実はね… |
| シェリア | お城でのクリスマスパーティーに招待してもらったの! |
| シェリア | ドレスがまた着れるからすごく嬉しくて |
| シェリア | あ、あの…それでね、その… |
| シェリア | 一人だけ、同行者OKって招待状にあるんだけど… |
| シェリア | アスベルも、よかったら…一緒に行かない? |
| アスベル | あ…すまない。シェリア |
| アスベル | これから暫くは任務が続いて休めそうにないんだ |
| シェリア | そう…じゃあ仕方ないわね |
| アスベル | せっかくのパーティーなんだ |
| アスベル | 俺の事はいいから楽しんでこいよ! |
| シェリア | うん、ありがとう。アスベル! |
| |
| シェリア | 髪のセットも…、うん、大丈夫ね! |
| シェリア | さて、着替えも終わったし、会場に行かなくちゃ |
| ガサガサッ |
| シェリア | あら…? |
| ??? | へへっ!大漁だな! |
| ??? | ああ、これならしばらくは遊んで暮らせるぜ! |
| シェリア | ど、泥棒!? |
| シェリア | パーティーの招待客を狙って…?…許せない! |
| シェリア | あなた達!ちょっと待ちなさい!! |
| パーティーしたい! | scene2 |
| シェリア | 盗まれたものは…これで全部みたいね |
| シェリア | あとは持ち主の人達に返して、私も会場に… |
| シェリア | …って、ああーーー!! |
| シェリア | ドレスも、髪の毛も、お化粧も…ぐちゃぐちゃ…! |
| シェリア | し、しんっじられない!! |
| |
| シェリア | …って事があって… |
| シェリア | 代えのドレスも持ってなかったし何だか疲れちゃって |
| シェリア | 結局パーティーには参加できなかったの… |
| アスベル | そうか…残念だったな… |
| アスベル | でも盗賊を捕まえるなんてお手柄じゃないか! |
| シェリア | うん…持ち主の人達はたくさんお礼を言ってくれたんだけど… |
| アスベル | 落ち込むなよ、シェリア |
| アスベル | そうだ!今度俺達でパーティーを開くのはどうだ? |
| アスベル | その時にまたドレスを着ればいいじゃないか |
| シェリア | 私達で…? |
| アスベル | ヒューバート達を招待してさ |
| アスベル | どうだ? |
| シェリア | うん!すごくいいと思うわ!楽しそう! |
| シェリア | みんなで正装をするのも新鮮でいいかもしれないわね♪ |
| アスベル | へ?…みんなで?正装? |
| シェリア | そうよ!パーティーなんだから、ちゃんとパーティーにふさわしい格好をしなきゃ! |
| シェリア | アスベルも、ちゃんと正装を準備しておいてね! |
| アスベル | お、俺もか!? |
| シェリア | 私だけ着るなんて、パーティーじゃないでしょ!ふふ、楽しみ! |
| アスベル | ま、まいったな… |
| アスベル | 俺、パーティー用の正装なんて持ってたっけ…? |
| アスベル | 探しておかないと… |
| Name | Dialogue |
| ケーキをつくろう! | scene1 |
| リフィル | もうすぐクリスマスね |
| コレット | そうですね~!どんなクリスマスになるか今から楽しみです! |
| リフィル | みんなへのプレゼントはもう決まったのかしら? |
| コレット | それが…まだ何にするか迷ってて… |
| コレット | みんなが喜んでくれるものがいいなぁって |
| リフィル | ふふ、そうね |
| リフィル | でも、コレットが一生懸命選んだものなら、どんなものでもみんな喜んでくれるはずよ |
| コレット | はい! |
| |
| ミュウ | みゅっ!みゅっ!! |
| |
| リフィル | あら?あの子…? |
| |
| ミュウ | みゅっ! |
| ミュウ | …みゅううう…採れないですの… |
| コレット | この果物が欲しいの? |
| ミュウ | は、はいですの!そうなんですの! |
| ミュウ | でもボクは身体が小さいから、上手く採れないですの… |
| コレット | そっか、ちょっと待っててね |
| コレット | よいしょっと… |
| コレット | はい、一個でだいじょぶかな? |
| ミュウ | ありがとうですの!助かりましたですの! |
| コレット | えへへ、どういたしまして |
| リフィル | ふふ、その果物、とっても美味しいのよね |
| コレット | お菓子やケーキに使ってもすごく美味しいですよね~! |
| ミュウ | ホントですの!?食べてみたいですの〜 |
| ミュウ | みゅうぅぅ…。でも、ボクはお料理が出来ないですの… |
| コレット | そっか… |
| コレット | あ、そだ! |
| コレット | よかったら、いっしょにケーキ作ろうよ! |
| ミュウ | みゅっ!? |
| コレット | みんなへのクリスマスプレゼントで迷ってたんだけど |
| コレット | この果物を使ったケーキだったら、喜んでもらえそうだなって |
| コレット | よかったら、一緒に作って食べよ? |
| ミュウ | 作ってみたいですの!食べてみたいですの! |
| コレット | うん!それじゃ、ケーキ作りに行こ! |
| リフィル | あら、いいアイディアね。とても楽しそうだわ。私も何か作ってみようかしら |
| リフィル | じゃあ、コレット。私もあとでお邪魔するわね |
| コレット | はい!よろしくお願いします |
| ケーキをつくろう! | scene2 |
| コレット | 材料は…うん、だいじょぶ! |
| コレット | それじゃ、頑張って作ろうね! |
| ミュウ | 頑張るですの! |
| コレット | じゃあ、まずは… |
| コレット | 出来たー! |
| ミュウ | 美味しそうですのー! |
| コレット | 上手に作れてよかったぁ |
| コレット | じゃあ、早速食べよ! |
| コレット | 一つずつ切り分けて… |
| ミュウ | 中も果物がたくさんで美味しそうですの! |
| コレット | 先生遅いなぁ先に食べちゃおうか |
| コレット | それじゃ…いただきま~す! |
| リフィル | あら、ケーキが出来上がったのね。出来栄えはどうかしら? |
| ミュウ | とっても美味しいですの~! |
| コレット | 先生にもおすそ分けしますね! |
| コレット | はい、どうぞ |
| リフィル | ふふ、ありがとう |
| リフィル | お礼に、これをあげるわ |
| リフィル | 私もジュースを作ってみたの。よかったら飲んでちょうだい |
| コレット | わぁ!ありがとうございます~! |
| ミュウ | いただきますですの! |
| リフィル | ええ、召し上がれ |
| コレット | … |
| ミュウ | … |
| コレット | んんんんーーー!! |
| ミュウ | か、からいですの!口がヒリヒリするですのー! |
| コレット | 苦いよ~!! |
| リフィル | あ、あら… |
| リフィル | 健康にいいと思って唐辛子とゴーヤをブレンドしてみたのだけど… |
| リフィル | やっぱり、不味かったみたいね… |
| おいしそうなケーキ | scene1 |
| ロイド | おー!すっげぇなぁ! |
| ジーニアス | このクリスマスイベントは出店やショーだけじゃなくって色んな催し物があるんだって |
| ??? | ロイドー!ジーニアスー! |
| コレット | 待たせちゃったかな? |
| ロイド | いや、俺達も今来たところだ |
| ロイド | …ん?その変な生き物は何だ? |
| コレット | あ、紹介するね |
| コレット | この子はミュウって言ってね、この前お友達になったんだよ! |
| ミュウ | はじめましてですの!ミュウですの!よろしくお願いしますですのー! |
| ロイド | 俺はロイド!ロイド・アーヴィングだ!よろしくな、ミュウ |
| ロイド | それじゃあ、新しい仲間も増えた事だし、ひと通り見て回ろうぜ! |
| ジーニアス | はしゃぎすぎて迷子にならないでよ? |
| ロイド | ばっ…迷子になんてなるわけねぇだろ! |
| ロイド | なぁコレット! |
| ロイド | …あれ?コレット?ミュウ? |
| コレット | ロイドー!ジーニアスー! |
| ジーニアス | コレット!ミュウ!黙って先に行ったら駄目だよ! |
| ミュウ | ごめんなさいですの! |
| コレット | 美味しそうなお茶があったから買ってたの |
| コレット | はい!どうぞ |
| ロイド | おっ!サンキュー! |
| ロイド | …あったけー! |
| ジーニアス | 本当だ!それにすごく美味しいね! |
| コレット | あとね、お店の人がこんなチラシくれたの |
| ジーニアス | チラシ?…えっと… |
| ジーニアス | 「友達同士で力を合わせて クリアを目指せ! クリスマスアドベンチャー!」…? |
| コレット | 大きな迷路と仕掛けのアトラクションがあるんだって! |
| ミュウ | クリアするとクリスマスケーキがもらえるですの! |
| ロイド | へー、ゲームか!面白そうだな! |
| ジーニアス | このケーキも見た目がすごい美味しそうだしね |
| コレット | うん!みんなで食べるときっと美味しいよ! |
| ジーニアス | よし、挑戦してみよっか! |
| ロイド | おう! |
| コレット | 頑張ろーね! |
| ミュウ | 早く行くですのー! |
| おいしそうなケーキ | scene2 |
| ロイド | ゴール! |
| ジーニアス | やったね!! |
| コレット | ロイドー!ジーニアスー!ケーキもらえたよー! |
| ミュウ | 美味しそうですのー! |
| ロイド | お!さっそく食べようぜ! |
| ジーニアス | もう!がっつきすぎだよ! |
| ロイド | へへっ!いただきまーす! |
| ロイド | んぐっ!!! |
| ロイド | な、なんだよこれ!? |
| コレット | どしたの?ロイド |
| ロイド | このケーキ、トマトの味がするぞ!! |
| ミュウ | ホントですの!プチトマトが入ってるですの! |
| ジーニアス | …あ、ホントだ。クリームにも少し入ってるみたい |
| ジーニアス | えっと、なになに…? |
| ジーニアス | 「今冬からの新商品、 トマトケーキです!」だって |
| ジーニアス | ケーキ屋の宣伝も兼ねた賞品だったんだね |
| コレット | トマトってケーキにも使えるんだね。面白いね~! |
| ジーニアス | せっかくだから、トマト嫌いを克服してみたら? |
| ロイド | む、無理! |
| ロイド | はぁ~…ケーキはお預けかぁ… |
| ジーニアス | ロイドってば、トマトくらいでそんなに落ち込む事ないのに |
| ジーニアス | ほら、美味しいよ? |
| ロイド | だから、いらないって! |
| コレット | えへへ、みんなでケーキを食べるのって、楽しいね! |
| ミュウ | ですの! |
| Name | Dialogue |
| プレゼントの選び方 | scene1 |
| ミラ | 今日はやけに街が賑やかだな |
| ミラ | …ん? |
| 女の子 | パパ、見て見て!このプレゼント、サンタさんからもらったの! |
| 男の子 | 僕ももらったよ!ほら、おかしいっぱい!! |
| ミラ | ふむ…確か、いい子にしていればサンタクロースという老人からプレゼントをもらえるのだったな… |
| ミラ | ふふ、人間の老人はなかなか凝った事をするな |
| ミラ | そういえば、人間の身体は老いると動きが不自由になると聞いた事がある |
| ミラ | 加えてこの寒さだ。なかなか動きづらいだろう |
| ミラ | せっかくの祭だ。私もサンタクロースとやらの仕事を手伝ってやろう |
| ミラ | まずはプレゼント選びか… |
| ミラ | 人間が欲しいと思う物…。なかなか難しいな。さて、どうしたものか |
| ミラ | ん?ここは…人間の書いた本がたくさん…これが「本屋」というものか |
| ミラ | これは…!「プレゼント選びに迷ったら」…? |
| ミラ | どれどれ… |
| ミラ | … |
| ミラ | なるほど。プレゼントというものはこうやって選べばいいのか |
| ミラ | よし、では… |
| |
| ミラ | よし、準備も完了したな |
| ミラ | みなの所へ出発するとしよう! |
| プレゼントの選び方 | scene2 |
| ミラ | さて、エルはどこに…? |
| エル | あーっ!ミラだ!! |
| ユーリ | おいエル、何言って…って本当にミラかよ。なにやってんだ。そんなサンタの格好なんかして |
| ミラ | ユーリ。イニル街に来ていたのか |
| ユーリ | ヤボ用でな。で、せっかくだからエルの奴にプレゼントでも、と思ってな |
| ミラ | よかった、ちょうどエルを捜していたところだったのだ |
| ミラ | エル、私からもクリスマスのプレゼントを用意しているぞ |
| エル | ホント!? |
| ミラ | ああ |
| ミラ | メリークリスマス!エル! |
| エル | ありがとう、ミラ! |
| エル | ね!ね!開けてもいい? |
| ミラ | ああ、もちろん |
| エル | 何かな~?楽しみ! |
| ユーリ | ミラからのクリスマスプレゼント… |
| ユーリ | 何だかわからねぇが、すごそうだな |
| パカッ |
| エル | …あれ…?これって… |
| ユーリ | …おい、ミラ。こりゃ一体なんだ |
| ミラ | 私がコレクションしている珍しい虫の抜け殻だ! |
| エル | 虫の! |
| ユーリ | 抜け殻…? |
| ミラ | プレゼント選びに迷っていた時、いい本を見つけてな |
| ミラ | 「自分がもらって嬉しい と思える物を選ぶと、 喜んでもらえる」 |
| ミラ | と書いてあったのだ |
| ユーリ | …まあ、確かに言ってる事は間違っちゃいねえと思うけどな |
| ミラ | 選ぶにあたって、私がもらって嬉しい物を考えた結果… |
| ミラ | 私のコレクションしている珍しい虫の抜け殻が思い当たったのだ |
| ミラ | どうだろう?喜んでもらえただろうか? |
| ユーリ | …どうだろうな |
| エル | えっと…。う、うん!嬉しいよ!こんな抜け殻、エル見た時ないし! |
| エル | あ、ありがとう。ミラ |
| ミラ | うむ。喜んでもらえたようでなによりだ! |
| エル | …ユーリ |
| エル | ミラ、すごく楽しそうだし…これでいいんだよね? |
| ユーリ | いや、いいのか…? |
| いい子にしてれば | scene1 |
| ミラ | ふぅ、やっと街に到着したぞ。目当ての物も無事手に入ったからな。あとは─ |
| ミラ | どうした?お前達 |
| ミラ | 何?街の近くに魔物の大群…? |
| ミラ | ふむ…。それもかなりの数…か |
| ミラ | 今、この荷物を守りながら一人で戦うには少し都合が悪いな… |
| アルヴィン | ん?ミラ様じゃねぇの。そんな真剣な顔して、どうかしたか? |
| ミラ | ああ、アルヴィン。ちょうどいい所に来た |
| ミラ | 実は、今しがた街の近くに魔物の大群が来ているという話を聞いてな |
| アルヴィン | あら、そりゃ大変だわ |
| ミラ | 時間もないので、単刀直入に言おう。魔物討伐を手伝って欲しい |
| ミラ | …ああ、そうだ |
| ミラ | ちゃんと報酬は用意しているから安心してくれ |
| アルヴィン | へっ? |
| アルヴィン | 随分準備がいいんだな… |
| アルヴィン | ま、報酬があるなら仕事はきっちりやるぜ |
| ミラ | そうか、助かる |
| ミラ | では行くぞ! |
| アルヴィン | あいよ! |
| いい子にしてれば | scene2 |
| アルヴィン | レインバレット!! |
| ギャオオオオ! |
| アルヴィン | ほい、お仕事終わり…ってな |
| アルヴィン | はー…、結構な数だったな。疲れちまった |
| アルヴィン | …あれ?ミラ? |
| アルヴィン | おーい、ミラ様ー? |
| ??? | すまない、待たせたな |
| アルヴィン | は!?ミラ様!? |
| ミラ | メリークリスマス、アルヴィン |
| ミラ | お前へのプレゼントを準備していたんだが、魔物が出てきてしまってな |
| ミラ | あの大群を相手に、プレゼントを気にしながら戦うのは骨が折れそうだと考えていたところだったのだ |
| ミラ | 手伝ってくれて助かった。受け取ってくれ |
| アルヴィン | なるほど、報酬ってのはこれの事か。そりゃ有り難いけどよ… |
| アルヴィン | でも、何でサンタの格好なんだ? |
| ミラ | クリスマスのプレゼントはサンタクロースが渡すのだろう? |
| アルヴィン | 間違っちゃいないが…まぁいいや |
| アルヴィン | サンキューな |
| アルヴィン | お、これは…!…ピーチパイ、か…? |
| ミラ | ああ、お前の好物なのだろう? |
| ミラ | スールズ村にピーチパイづくりに長けた者がいるという噂を聞いてな |
| ミラ | 直接頼んで作ってもらったのだ |
| アルヴィン | …わざわざスールズ村まで行ったのかよ |
| ミラ | どうせ食べ物をプレゼントするなら、美味いものがよいだろうと思っただけだ |
| ミラ | それに、私も興味があったのでな |
| アルヴィン | …そうかい。気ぃ使わせたな |
| アルヴィン | それはそうと…サンタクロースは「いい子」にしかプレゼントを配らないんじゃなかったっけ? |
| ミラ | ふふ。確かにお前は「いい子」とは言い難いかもしれないな |
| ミラ | だが、私は…私達はお前に何度も助けてもらっている |
| ミラ | さっきも私に力を貸してくれただろう? |
| ミラ | だったら、今のお前は「いい子」でいいのではないか? |
| アルヴィン | … |
| アルヴィン | ま、「いい子」って歳でもねぇけど、せっかくのプレゼントだ |
| アルヴィン | ありがたくいただく事にするよ |
| アルヴィン | …サンキューな |
| ミラ | ああ… |
| アルヴィン | なぁ…ミラ、ひとつ質問していいか? |
| ミラ | うむ、何だ? |
| アルヴィン | その大きな袋に他にも何か入ってるのか? |
| ミラ | ん?ああ、これか。この中は全てピーチパイだ |
| アルヴィン | なっ…!それ全部!? |
| ミラ | もちろん、私が食べる用のな |
| アルヴィン | しかも、全部自分用かよ! |
| Name | Dialogue |
| ミラと過ごすクリスマス | scene1 |
| ミラ | ジュード、街の者達が話をしていたのだが… |
| ミラ | 「くりすます」…とは一体どういうものなのだ? |
| ジュード | あ、そうか。ミラはクリスマス知らないんだね |
| ジュード | クリスマスっていうのは、そうだなぁ…。お祭りみたいなものかな |
| ジュード | 年の瀬の少し前にみんなでパーティをしたりプレゼント交換したりするんだよ |
| ミラ | なるほど…祭なのか |
| ミラ | それでは「さんた」というのはクリスマスの祭で崇められる、信仰の対象という事か |
| ジュード | さ、サンタが信仰の対象…? |
| ジュード | ち、違うよ! |
| ジュード | サンタクロースって言って、赤い洋服を着たおじいさんがいるんだ |
| ジュード | サンタクロースはクリスマスの夜に、一年間いい子にしていた子ども達へ |
| ジュード | プレゼントを配ってくれる、って言われているんだよ |
| ミラ | ほう。プレゼントを配る老人か… |
| ジュード | 空飛ぶソリをトナカイに引いてもらって、世界中を回ってるんだって |
| ミラ | ふふ、可愛らしい移動方法だな |
| ジュード | あ、あのね、ミラ… |
| ジュード | 街でクリスマスイベントをやってるみたいなんだけど… |
| ジュード | よかったら、一緒に行かない? |
| ミラ | それは楽しそうだな! |
| ミラ | もちろん同行させてもらうよ |
| ジュード | それじゃ、早速行こう! |
| ジュード | 色んな催し物があるから、ミラもきっと楽しめると思うよ |
| ミラと過ごすクリスマス | scene2 |
| ミラ | おお、街中が綺麗な飾りでいっぱいだな |
| ミラ | ほう…これは、樹にも星やおもちゃで飾り付けしているのか |
| ジュード | クリスマスツリーって言うんだよ |
| ジュード | 少し休憩してから色々回ってみようか |
| ジュード | ほら、あそこのレストランの飾り付けも可愛いよ |
| ジュード | クリスマス限定メニューもたくさんあるみたい |
| ミラ | ふむ、それは興味深いな! |
| ジュード | それじゃ、あのレストランで休憩しよう |
| ジュード | あっ、そうだ |
| ジュード | ついでに用事を済ませて来ちゃうから、ミラは先に入っててもらっていいかな? |
| ミラ | ああ、わかった |
| ジュード | ごめん、すぐに行くから!またあとでね! |
| |
| 店員 | こちらのケーキは、チョコクリームでクリスマスツリーの樹の幹を表現しておりまして… |
| ミラ | んん…なるほど。これもなかなか気に入ったぞ。もっと持ってきてくれ |
| ??? | ミラ!待たせちゃってごめん! |
| ジュード | メリークリスマス!ミラ! |
| ミラ | ジュード!?その格好は…? |
| ジュード | サンタクロースの衣装だよこの角はトナカイの角なんだけどね |
| ジュード | はい、プレゼント! |
| ミラ | ふふ、いい子にしていればサンタクロースからプレゼントがもらえる…だったな |
| ミラ | 私は子どもではないが、悪い気はしないよ。ありがとう、ジュード |
| ジュード | どういたしまして! |
| ミラ | ああ、そうだ。君の分の料理も注文しておいたぞ |
| ジュード | ありがとう |
| ジュード | ミラが食べてるのは…ブッシュ・ド・ノエルかな? |
| ミラ | ああ、樹を模したケーキだそうだ。見た目も楽しめるし、味もよい。ついもう1つ頼んでしまったよ |
| ミラ | 他にも鶏の丸焼きの中に野菜が詰めてある料理や… |
| ミラ | クリスマスツリーを模した、見応えも食べ応えもあるサラダもあったぞ |
| ミラ | クリスマスとはイベントのための料理がたくさんあるのだな! |
| ミラ | そして、どれも非常に美味しかった |
| ジュード | …え? |
| ジュード | どれもって…もう食べたの!? |
| ミラ | ああ、ここに載っているクリスマス限定のメニューはみな興味深かったからな |
| ミラ | すべて注文して、料理は先ほど食べ終わったところだ |
| ミラ | このケーキは最後のデザートだな |
| ジュード | ぜ、全部!? |
| ジュード | このページにのってる料理、全部…!? |
| ミラ | ああ。ジュード、よかったら君も食べるといい |
| ジュード | あはは… |
| ジュード | …お金…足りるかな… |
| クリスマスプレゼント | scene1 |
| エリーゼ | いちご味のキャンディーと、レモン味のキャンディーと… |
| ティポ | チョコレートも忘れちゃダメだよね~! |
| エリーゼ | はい、もちろんです! |
| ジュード | エリーゼ、何だか大荷物だね |
| ジュード | どうしたの? |
| ティポ | ジュード君だー! |
| ジュード | すごい量のお菓子…。おつかいかな? |
| エリーゼ | ローエンが、街の子ども達にプレゼントを配るイベントをするんです |
| エリーゼ | だから、そのお手伝いで買い出しに来てるんです |
| ティポ | 他にもおもちゃとか配るんだよー♪ |
| エリーゼ | 配る時には、サンタクロースの服を着るんですよ! |
| ジュード | へぇ…、素敵なイベントだね |
| ジュード | そうだ!よかったら僕にも手伝わせてくれないかな? |
| エリーゼ | いいんですか? |
| ジュード | もちろん! |
| エリーゼ | ありがとうございます |
| ティポ | やったー!ジュード君もいっしょだー!! |
| エリーゼ | じゃあ、残りのお買い物を済ませてローエンのところへ行きましょう! |
| クリスマスプレゼント | scene2 |
| エリーゼ | メリークリスマス!はい、どうぞ |
| ティポ | サンタさんからのクリスマスプレゼントだよー♪ |
| 男の子 | やったぁ!ありがとー!! |
| 男の子 | サンタさんだ!プレゼントちょーだい! |
| 女の子 | ちょーだいちょーだい! |
| ジュード | はい!メリークリスマス! |
| ジュード | わわっ!まだたくさんあるから大丈夫だよ!押さないで!! |
| 子ども達 | わーい!! |
| ローエン | ジュードさん、エリーゼさん、ありがとうございました |
| ローエン | お陰でたくさんの子ども達にプレゼントを配る事が出来ました |
| ジュード | ううん、僕達もすごく楽しかったよ |
| エリーゼ | みんなに喜んでもらえてよかったです! |
| ローエン | そう言っていただけると私も嬉しい限りです |
| ローエン | ささやかながら、私からお二人にクリスマスケーキを作りましたので |
| ローエン | よろしければ、あとで召し上がってください |
| エリーゼ | わぁ!ありがとうございます! |
| ジュード | ありがとう、ローエン |
| ローエン | いえいえ。では、よいクリスマスを… |
| ティポ | ローエン君ー!バイバイ〜 |
| ジュード | そうだ、僕からもエリーゼにプレゼントがあるんだ |
| ジュード | はい、メリークリスマス! |
| エリーゼ | あ、ありがとうございます! |
| エリーゼ | ジュード!私からもクリスマスプレゼントがあるんです |
| エリーゼ | ちょっとだけ、待っててくださいね |
| ジュード | あ、うん… |
| エリーゼ | ジュード、お待たせしました。はい、メリークリスマスです |
| ジュード | ありがとう。エリーゼ |
| エリーゼ | せっかくだから、いっせーの、で一緒に開けませんか…? |
| ジュード | うん、いいよ |
| エリーゼ | それじゃ… |
| ジュード | いっせーの… |
| エリーゼ | せっ! |
| ティポ | じゃーーーん!!!! |
| ジュード | うわぁっ!!? |
| ティポ | ふぁーい!!じゅーどふん、ひっふぁふぁったー! |
| ジュード | も、もが〜! |
| ジュード | …っぷはぁ! |
| ジュード | ちょっと!何でティポが… |
| エリーゼ | えへへ、大成功です!ティポのびっくり箱です |
| ティポ | 親愛の印だよー! |
| ジュード | はぁ…急に噛み付かれたから、びっくりしたよ |
| エリーゼ | はい、ジュード。こっちが本当のプレゼントです |
| ティポ | ジュードくんー!メリークリスマスー! |
| ジュード | あ、ありがとう!二人とも |
| ジュード | …って、普通に渡してくれればよかったのに… |
| Name | Dialogue |
| こんな寒い日は… | scene1 |
| エリーゼ | ひっくしゅ…! |
| ティポ | ううう~!冬は雪がキレーだけど… |
| ティポ | すんごい寒いよー!凍え死んじゃうよー!! |
| アルヴィン | お前はぬいぐるみだから死なないんじゃねぇの? |
| エリーゼ | アルヴィン!ティポだって、寒いんですよ |
| アルヴィン | へいへい |
| アルヴィン | しっかし、寒いよな |
| アルヴィン | コート着てても結構辛いわ |
| エリーゼ | アルヴィンの吐く息が真っ白です… |
| アルヴィン | エリーゼもな。…しかし、このままだと風邪ひいちまうな |
| ティポ | あったかいものが欲しいよー! |
| エリーゼ | お腹も空いてきました… |
| アルヴィン | 温かいものねぇ… |
| アルヴィン | うし、それじゃ買い出しにでも行くか |
| エリーゼ | 買い出し…ですか? |
| アルヴィン | おう。そろそろ補充しなきゃいけねぇ物も出てきたしな |
| アルヴィン | で、いっしょに服とか温かい食い物でも買って行こうぜ |
| エリーゼ | 賛成です! |
| アルヴィン | うし、そんじゃ行きますか |
| ティポ | レッツゴー!! |
| こんな寒い日は… | scene2 |
| エリーゼ | はふはふ… |
| エリーゼ | 美味しい…!それにすごく暖まります…! |
| ティポ | 出来たてのご飯は美味しいよねー! |
| エリーゼ | …それにしても…アルヴィン遅いですね… |
| エリーゼ | 買いたいものがあるから、先に帰ってくれって言ってましたけど… |
| ティポ | 寒さで凍えてたりして…? |
| エリーゼ | ううう… |
| アルヴィン | ふー…。寒いと買い物するだけで結構辛いな |
| エリーゼ | お、遅いですよ、アルヴィン! |
| ティポ | エリーが心配してたんだぞー! |
| アルヴィン | 悪い悪い |
| アルヴィン | ほら、お土産あるから勘弁してくれよ |
| エリーゼ | お土産…? |
| アルヴィン | そ。お土産 |
| ティポ | わー!大きな包みー!!何だろー? |
| アルヴィン | ほら、せっかくだから着替えてこいよ |
| エリーゼ | わぁ…! |
| ティポ | サンタクロースの衣装だー!! |
| アルヴィン | おー、なかなか似合ってるじゃないの |
| アルヴィン | エリーゼくらいの背丈に、ちょうど合いそうなのが目に止まってな |
| アルヴィン | 最後の一着だったみたいだが、いい感じのヤツが見つかってよかったよ |
| アルヴィン | それに、暖かいだろうから今の時期にもぴったりだろ? |
| ティポ | もふもふのほかほかだよ~♪ |
| エリーゼ | ありがとうございます |
| エリーゼ | それじゃ、サンタクロースの私から、アルヴィンへコーヒーのプレゼントです! |
| アルヴィン | おっ、サンキュー |
| アルヴィン | …ふー…。生き返るわ… |
| アルヴィン | 俺も腹が減ったし、何か食うかな |
| アルヴィン | お、エリーゼ姫は何を食べてるんだ? |
| エリーゼ | キノコの土瓶蒸しです! |
| アルヴィン | どび…!? |
| ティポ | お出汁が効いててイイ感じー♪ |
| エリーゼ | お店特製のタレをかけても美味しいんですよ! |
| アルヴィン | へ、へぇ…。よかったな |
| アルヴィン | サンタの格好した女の子の食べてる料理が土瓶蒸し… |
| アルヴィン | ギャップあり過ぎるし、シュール過ぎんだろ…! |
| お手製プレゼント | scene1 |
| エリーゼ | あの、ローエン… |
| エリーゼ | お願いがあるんですけど、いいですか…? |
| ローエン | はい、なんでしょうか?このジジイがお役に立てる事でしたら何なりとお申し付けください |
| ティポ | みんなへのクリスマスプレゼントを考えてたんだよー♪ |
| エリーゼ | 前にみんなでお茶会をした時に、ローエンがジャムを用意してくれましたよね |
| ローエン | ええ。紅茶に入れるジャムの事ですね |
| エリーゼ | あのジャム、みんながすごく美味しいって言って、とっても評判がよかったんです |
| エリーゼ | だから、それをみんなへのプレゼントにしたくて… |
| エリーゼ | どこに売ってるんでしょうか? |
| ローエン | なるほど。みなさんへのプレゼントですか。素晴らしいアイデアだと思います |
| ローエン | 実は、あのジャムは私のお手製のものなのです |
| ティポ | ローエン君の手作り!?すごーい! |
| ローエン | ほっほっほ…。気に入っていただけたようで、作り手冥利に尽きますよ |
| ローエン | あのジャムは、ここから少し離れた山で採れる果物を使用しているんです |
| ローエン | ですから、その果物さえあればすぐに作れますよ |
| ローエン | よかったら、作り方をお教えいたしましょう |
| エリーゼ | ホントですか? |
| ローエン | ええ、もちろん |
| ティポ | わーい! |
| エリーゼ | 教えて欲しいです! |
| ローエン | それでは、まず材料を採りに行きましょうか |
| エリーゼ | はい! |
| お手製プレゼント | scene2 |
| ローエン | エリーゼさん、お疲れ様でした。いい状態の物がたくさん採れてよかったですね |
| エリーゼ | いっぱい採っちゃいました! |
| ローエン | これだけあれば、たくさんのジャムができますよ |
| ティポ | よーし!頑張って作っちゃうぞー! |
| ローエン | ほほほ。それでは、始めましょうか |
| エリーゼ | はい!よろしくお願いします! |
| ローエン | エリーゼさん、頑張りましたね。これで完成です |
| ティポ | わーい!やったー! |
| エリーゼ | ジャム…出来ました!ローエンのお陰です |
| エリーゼ | みんな、喜んでくれるでしょうか…? |
| ローエン | ええ、それはもう。エリーゼさんが作ったとなればなおさらです |
| ティポ | あとはお茶会の日を待つだけだねー! |
| レイア | エリーゼが主催のお茶会だなんて珍しいね! |
| ジュード | そうだね。何だかすごく張り切ってるみたいだよ |
| ミラ | それは楽しみだな |
| ローエン | みなさん、お待たせいたしました |
| エリーゼ | メリークリスマス!…です! |
| ティポ | お茶会にようこそ~♪ |
| レイア | わ!サンタクロースの衣装だ!! |
| ミラ | ふふ、可愛らしいサンタクロースだな |
| ジュード | エリーゼ、とても似合ってるよ |
| エリーゼ | ありがとうございます |
| ローエン | 今日のお茶会のためにエリーゼさんが茶葉を選び、ジャムを手作りしたんですよ |
| エリーゼ | お茶うけも私のお気に入りのお菓子です! |
| アルヴィン | へぇ、こりゃ確かに、張り切った内容だな |
| ミラ | …うん、この紅茶も素晴らしい香りだ |
| レイア | このジャムって、たしか前にみんなが美味しいって言ってた── |
| エリーゼ | はい!みんなが美味しいって言ってたので、ローエンに作り方を教えてもらったんです |
| アルヴィン | へぇー、大したもんだなやるな、エリーゼ |
| ジュード | うん、このジャムは紅茶にもお菓子にも合うね |
| ティポ | おかわりもいっぱいあるよー! |
| エリーゼ | たくさん飲んでくださいね!ジャムもたくさんあるので、持ち帰ってください |
| ティポ | お茶会、大成功だね!エリー! |
| エリーゼ | はい…!みんなすごく楽しそうです |
| エリーゼ | 来年も、またみんなでクリスマスを過ごしましょうね! |
| Name | Dialogue |
| 僕は満腹だ | scene1 |
| スタン | 見ろよリオン!餅つきだ! |
| リオン | それくらいで大声を出すな。くだらん |
| スタン | だって、臼と杵を使ってお米をついただけで |
| スタン | 柔らかくて美味しいお餅が出来るなんてすごいと思わないか!? |
| 街の人 | もう少しで、つきたてのお餅が出来ますよ!よかったらどうぞ! |
| スタン | わあ、もらえるんですか!?楽しみだな、リオン! |
| リオン | はあ。…わかったから声を小さくして話せ |
| スタン | あっ!向こうでは何か料理をしてるみたいだぞ!リオン、行ってみよう! |
| リオン | …だから、お前は人の話を聞け! |
| スタン | うわぁ~!大きい鍋!リリスが使ってる鍋の30倍はありそうだな! |
| スタン | これは『お雑煮』…って料理なのか。んー…、いい匂い! |
| 街の人 | スタンさん、リオンさん!ちょうどいいところに |
| 街の人 | 『栗きんとん』や『昆布巻き』などの珍しい料理も作ってみたんですよ。いかがですか? |
| スタン | へー、なんだか美味そうな料理がいっぱいあるな〜 |
| 街の人 | お雑煮もたくさんありますからどんどん食べてくださいね! |
| スタン | うわぁ!ありがとうございます! |
| スタン | もぐもぐもぐ…うん!これもおいしい! |
| スタン | なぁ、リオン!お餅って色んな食べ方があるんだな!これが磯辺焼きで、こっちがきな粉餅だろ? |
| スタン | この餅は…チーズと明太子との組み合わせらしいぞ!これもすごくうまい! |
| リオン | 食べるのか、しゃべるのかどっちかにしろ。行儀が悪い |
| スタン | まぁ、そう言うなって!よーし!いくらでも食べられそうな気がしてきたぞー! |
| スタン | たくさん食べような!リオン! |
| リオン | 僕は必要以上にものを食べる気はない |
| リオン | これ以上は控えさせてもらう |
| スタン | 新年のおめでたいイベントなんだから、遠慮するなよ! |
| リオン | 僕は遠慮なんてしていない!もういいと言っただろう。少しは話を… |
| ガシャーーーーン!!! |
| 街の人 | キャアアアアアア!! |
| リオン | 何事だ!? |
| 街の人 | 村の外に仕掛けた罠に魔物がかかったぞ! |
| 街の人 | 罠のせいで興奮してるみたいだ。今、大暴れしてる! |
| リオン | お前達は奥の方に避難しろ! |
| リオン | くっ、新年早々魔物退治とは…スタン、行くぞ! |
| スタン | ああ! |
| 僕は満腹だ | scene2 |
| リオン | 片付いたようだな |
| スタン | ああ、怪我人がいなくてよかったよ! |
| リオン | しかし、こんなに街の近くまで魔物が近づいて来ているとはな |
| スタン | 食べ物のいい匂いにつられて来て、罠に引っかかっちゃったとか? |
| リオン | …お前じゃあるまいし。そんなわけないだろう |
| スタン | ええー?そうかなぁ… |
| 街の人 | リオンさん!スタンさん!ご無事ですか!? |
| リオン | ああ、問題ない |
| スタン | もう大丈夫ですよ! |
| 街の人 | いつもありがとうございます…! |
| 街の人 | ああ、そうだ!まだまだ料理もありますのでたくさん食べていってください! |
| スタン | ホントですか!?やった!! |
| リオン | 僕は遠慮しておく。さっきもらった餅で充分だ |
| 街の人 | そ、そうですか… |
| 街の人 | ああ、そうだ!それならいいものがありますよ!リオンさん、こっちに! |
| リオン | なっ!どこに連れて行く気だ!? |
| |
| リオン | …これは何だ?勝手に人に服を着せて何のつもりだ。説明しろ |
| 街の人 | 新年のイベント用に作った「ハカマ」と言う服です |
| 街の人 | 新年や節目の時に着る礼装らしいですよ |
| 街の人 | 代わりと言ってはなんですが、受け取ってください |
| リオン | 受け取るも何も勝手に着せておいて… |
| スタン | おおー!似合ってるぞ!リオン! |
| 街の人 | ええ、とても素敵ですよ! |
| リオン | …… |
| リオン | …この日のために用意した礼装ならば誰かが着用せねば意味がないだろう |
| リオン | ならば僕がこのまま着ておいてやる。これで満足か? |
| スタン | 素直じゃないなあ、リオンは。こういう時はありがとうって言えばいいんだよ |
| スタン | よーし!俺は料理を作ってる所に戻ってもう一回たくさん食べるぞー! |
| リオン | お前は少し遠慮しろ!! |
| ワザとやってるのか…? | scene1 |
| ロイド | よーし!着いたぜ! |
| ロイド | ええと…リオンは、っと…? |
| ロイド | …あれ? |
| ロイド | リオン!?どうしたんだ、その格好! |
| リオン | ロイド!?どうしてお前がここに…? |
| ロイド | 新年の挨拶に来たんだよ!去年はすげぇ世話になったしさ |
| ロイド | っと、ちゃんと先生に挨拶を教えてもらったんだった |
| ロイド | ええと… |
| ロイド | さ、昨年は大変、お世話になりました |
| ロイド | 本年も、よろしくお願い、いた…、致します…? |
| リオン | …疑問形になってどうする |
| ロイド | と、とにかく!今年もよろしくな、リオン! |
| リオン | …ああ |
| ロイド | で!その格好、どうしたんだよ? |
| リオン | 魔物を倒した時に、礼としてもらったんだ。ハカマ、と言うらしい |
| ロイド | へー!かっこいいな!よく似合ってると思うぞ! |
| リオン | フン、無理やり着せられたようなものだ。世辞などいらん |
| ロイド | そんなんじゃないって。ホントに似合ってるぜ! |
| リオン | …。服の話は、もういいだろう |
| ロイド | リオン…?もしかして照れてるのか? |
| リオン | ち…違う!…元の服に着替えてくる! |
| ロイド | えええー!?似合ってるのにもったいねぇなー… |
| リオン | いくら礼装とはいえ、会う人間にいちいち囃されるようでは迷惑だ。もう二度と着るものか |
| ロイド | あっ、本当に着替えちゃったのかよ!せっかく似合ってたのにな… |
| リオン | お前、まだ言ってるのか。いい加減に── |
| ロイド | そ、そうだ!俺も今度着てみようかな! |
| ロイド | それってどこで売ってるんだ? |
| リオン | 知らん。そんなに欲しければこの街の人間にでも聞け |
| ロイド | ちぇっ…。まぁいいや |
| ロイド | っと!忘れるところだった! |
| ロイド | お土産があるんだよ! |
| リオン | 土産? |
| ロイド | そうそう!今… |
| ガシャーーーーン!!! |
| ロイド | うわっ!何だ!? |
| 街の人 | 大変だ!街の門を蹴破って魔物が街の中に侵入してきた! |
| ロイド | 何だって!? |
| リオン | …門を蹴破った、だと?どれだけふざけた魔物なんだ |
| ロイド | 行こうぜ、リオン!! |
| ワザとやってるのか…? | scene2 |
| ロイド | よーし!終わり! |
| リオン | 思ったより早く片付いたな |
| ロイド | なぁなぁ!リオン!喉、乾いてないか? |
| リオン | …まぁ、少しはな |
| ロイド | おっ!じゃあちょうどいいな! |
| リオン | ちょうどいい?何がだ? |
| ロイド | さっきのお土産の話だよ! |
| ロイド | お土産ってのは、今シルヴァラントで流行ってるお茶の葉っぱなんだ |
| ロイド | 緑茶ってやつで、健康にいいんだってさ! |
| ロイド | あ、そう言えば…先生に見せてもらった本にリオンが着てた…ハカマ?だっけ? |
| ロイド | それを着た男の人が緑茶を飲んでる絵があったぜ! |
| リオン | …何を言われてももうあの服は着ないからな |
| ロイド | わ、わかってるよ!そういう意味じゃないって! |
| ロイド | 淹れ方も教わってきたし、俺が淹れてやるよ! |
| |
| ロイド | お待たせ!緑茶を淹れてきたぞ |
| リオン | ふむ…いい香りがするな |
| ロイド | だろ?今カップに…って |
| ロイド | うわぁっ!! |
| バシャーン! |
| リオン | … |
| ロイド | いてて…。つまづいちゃったよ |
| ロイド | …って、げっ…!リオンにかけちまったのか…! |
| ロイド | なあ、火傷しなかったか? |
| ロイド | ご、ごめん…。その、服…、ずぶ濡れだな… |
| ロイド | あ!服が乾くまで、ハカマを着ればいいんじゃないか? |
| リオン | …着ないと言っている!! |
| Name | Dialogue |
| 教官、これは… | scene1 |
| アスベル | ふっ!はぁっ!! |
| マリク | 精が出るな、アスベル |
| アスベル | 教官! |
| アスベル | っと、昔の呼び方が抜けなくてすみません |
| マリク | はは。いいさ、もう慣れた |
| マリク | 確か、今日は任務が入っていなかったはずだな |
| マリク | 休み中にも訓練をするのは生真面目なお前らしいが… |
| マリク | 年明けくらい身体を休めたらどうだ? |
| マリク | 休息をしっかり取っておく事も、騎士にとっては重要だぞ |
| アスベル | あ、はい。先ほどまでは休んでいたのですが… |
| アスベル | その、あの…あまりにも暇になってしまって… |
| マリク | 何だ、それで自主訓練をしていたのか |
| マリク | まぁ、帰省してしまった者も多いからな。気持ちはわからなくもない |
| マリク | 実は俺も暇でな。執務室にいても退屈だから散策していたんだ |
| アスベル | あはは。教官も暇だったんですね |
| マリク | 年末年始は俺達が暇くらいなのがちょうどいいだろう |
| アスベル | 確かにそうですね |
| アスベル | それに、人がいないから訓練場が広々と使えて楽しいですよ! |
| アスベル | こんな風に訓練場を使える機会も滅多にありませんし |
| マリク | ふむ… |
| マリク | よし!アスベル、訓練を兼ねたゲームでもするか! |
| アスベル | ゲーム? |
| マリク | ああ。オレを避けて標的を全て倒したら勝ち、という単純なゲームだ |
| マリク | 見事クリアしたら賞品もつけてやろう。どうだ? |
| アスベル | へぇ…。何だか面白そうですね |
| アスベル | それに訓練にもなるなら、もちろんやります! |
| マリク | よし、じゃあ準備をしてくる。俺が合図したらゲームスタートだ |
| アスベル | はい!よろしくお願いします! |
| 教官、これは… | scene2 |
| アスベル | よしっ!クリアだ!! |
| マリク | さすがだな、アスベル |
| アスベル | いえ、教官にご指導いただいたお蔭です! |
| マリク | そんなに謙遜するな |
| マリク | それじゃ、賞品を持ってきてやろう。ちょっと待ってろ |
| アスベル | 着替えてきました!どうでしょう? |
| マリク | ほう、似合ってるじゃないか |
| アスベル | 何だかすごく珍しい服みたいですが… |
| マリク | ああ、それは以前祭で使用したものだ |
| マリク | 寓話に登場する衣装を再現したもので「ハカマ」というらしいぞ |
| マリク | 聞けば、新年や節目の時に着る服でもあるらしい。ちょうどいいだろう |
| アスベル | へぇ、そうなんですね |
| アスベル | では、この平べったい紙は…?何だか可愛い絵が描いてありますけど… |
| マリク | これは「タコ」だな。風の力を利用して空に飛ばす玩具のようなものらしい |
| マリク | その絵が何の絵かは俺も知らんのだがハカマのオマケみたいなものだ。受け取ってくれ |
| アスベル | ありがとうございます。あの、教官… |
| アスベル | 祭で使用したって言ってましたけど祭で使ってるところなんて見た事ないですよ… |
| アスベル | 一体いつの祭ですか…? |
| マリク | さぁて…何年前だったかな… |
| マリク | この前の大掃除の時に倉庫で発見してな |
| マリク | こいつをどうするか考えていたところだったんだ |
| マリク | よく似合っているし、大切にするんだぞ! |
| アスベル | えっ!あ、ちょっと!教官!? |
| アスベル | …これってもしかして、困っていたものを |
| アスベル | 体よく押し付けられたって事じゃないんだろうか… |
| 礼装で新年のご挨拶 | scene1 |
| アスベル | よし、異常なし、だな |
| アスベル | さて…そろそろ交代の時間か |
| |
| アスベル | お疲れ様です。見張りの交代をお願いします |
| フレン | お疲れ様、アスベル |
| フレン | アスベルは、確かこの後は長期休暇だったね |
| フレン | 何か予定でもあるのかい? |
| アスベル | いや、特に予定はないんだ。今もどうするか迷っていて… |
| フレン | そうか…。それなら、新年の挨拶まわりに行ってみてはどうかな |
| フレン | 昨年お世話になった人もいるだろうしきちんと挨拶しておく事に越した事はないと思うよ |
| アスベル | そうだな… |
| アスベル | 最近はみんなともあまり会えてなかったし、そうする事にするよ! |
| アスベル | ありがとう、フレン |
| フレン | ああ、せっかくの休暇だ。ゆっくり羽根を伸ばしてくるといいよ |
| |
| アスベル | …うん、忘れ物はないな |
| アスベル | まずはシェリアのところに行こうかな |
| アスベル | よし!それじゃ、出発だ! |
| 礼装で新年のご挨拶 | scene2 |
| アスベル | ヒューバート!久しぶりだな! |
| ヒューバート | 兄さん!兄さんも来ていたんですね |
| アスベル | ああ、ちょうど今来たところなんだ。みんなに新年の挨拶をしようと思ってな |
| アスベル | あけましておめでとう、ヒューバート! |
| ヒューバート | おめでとうございます。今年もよろしくお願いします |
| ヒューバート | …兄弟で新年の挨拶というのもくすぐったいものですね |
| アスベル | はは、そうだな!今年もよろしくな |
| アスベル | あ、そうだ! |
| アスベル | ヒューバート、ちょっと手伝ってくれないか? |
| ヒューバート | 手伝う…?何をですか? |
| アスベル | シェリア! |
| シェリア | アスベル!?それに、ヒューバートも |
| アスベル | あけましておめでとう! |
| ヒューバート | あけましておめでとうございます |
| シェリア | お、おめでとう…。アスベル、珍しい服装ね…? |
| アスベル | ハカマ、というんだ |
| アスベル | 教官から押し付け…じゃなかった。もらったんだ |
| アスベル | 調べたら礼装の一種らしくてさ。新年の挨拶にちょうどいいかなって |
| ヒューバート | 着付けを手伝えと言われた時は驚きましたが、なんとかなるものですね |
| アスベル | 一人でやると綺麗に着れなくてさ…。ありがとな、ヒューバート |
| シェリア | ふふ、でもよく似合ってるわよちょっとカッコイイかも… |
| シェリア | 二人とも、今日はこれからまだ時間あるんでしょ? |
| シェリア | よかったらうちで食事していかない?御節料理もたくさん作ったのよ |
| アスベル | へぇ、珍しい。そうだな。久しぶりに三人揃った事だし |
| ヒューバート | では、お言葉に甘えましょう |
| ヒューバート | シェリア、何だか妙に嬉しそうですね |
| シェリア | うん、こうして三人でいると、何だかちょっとだけ、子どもの頃に戻ったみたいだなと思って |
| アスベル | あはは、確かにそうだな |
| ??? | わぁ~!素敵な服! |
| アスベル | えっ? |
| 街の女性 | キャー!ホントだ!かっこいいー!!一緒に写真撮ってもらえませんか? |
| アスベル | あ、あの… |
| ヒューバート | 女性達が群がって…いつに間に!? |
| 街の女性 | お兄さん、カッコイイですね! |
| アスベル | え、あ、ありがとうございます。何だか照れるな… |
| ヒューバート | これは…まずいですね…。あの、シェリア── |
| シェリア | … |
| ヒューバート | シェリア…その…、気持ちはわかりますが落ち着いてください |
| シェリア | もうっ!アスベルの馬鹿!!デレデレしちゃって! |
| シェリア | 食事はやっぱり取り消し!行きましょ!ヒューバート! |
| アスベル | シェ、シェリア!? |
| ヒューバート | ちょ、ちょっと待ってください!シェリア、落ち着いて! |
| アスベル | ヒューバートまで! |
| アスベル | …お、俺、別に悪い事してないよな…!? |
| アスベル | ま、待ってくれよ二人とも! |
| Name | Dialogue |
| 今年一年の運試し | scene1 |
| ルドガー | エル、これからとなり街へ買い物に行くけど何か必要なものってあるか? |
| エル | 買い物に行くの!? |
| ルドガー | 新年だから、みんなで食べるご馳走を用意しようと思ってね |
| ルドガー | あそこなら色んなお店があるし、珍しい食材も手に入るからさ。何かあれば一緒に買ってくるよ |
| エル | エルも行く!行きたい! |
| ルル | ナァ~! |
| ルドガー | うーん…となり街と言っても少し距離があるし、道中魔物が出たら危ないからな… |
| エル | ダイジョーブ!逃げるのは得意だし |
| ルドガー | はぁ… |
| ルドガー | …わかった |
| ルドガー | 俺から離れない、魔物が出たら逃げる。約束だぞ |
| エル | うん! |
| エル | えへへ、お買い物楽しみ~♪ |
| ルドガー | 先に言っておくが…余計なものは買えないからな |
| エル | わ、わかってるし! |
| ルル | ナァア… |
| ルドガー | よし、じゃ出発だな! |
| 今年一年の運試し | scene2 |
| エル | とーちゃくー! |
| ルル | ナァー! |
| ルドガー | さすが、この時期はどこのお店も賑わってるな |
| エル | ルドガー!エルも手伝うから、お買い物分担しよ! |
| ルドガー | エル、ひとりで買い物大丈夫か?迷子になったら困るし… |
| エル | もー!ルドガーは心配しすぎ!それにエルは迷子になるほど子どもじゃないですー! |
| ルドガー | はぁ…。しょうがないな。じゃあ…、このメモにあるものを買ってきてくれるか? |
| ルドガー | 重くないものばかりだから大丈夫だと思うけど…。無理はするなよ |
| エル | へーきだよ!エルにまかせて! |
| ルドガー | お釣りでジュースくらいなら買ってもいいからな |
| エル | ホント!?やったー! |
| ルドガー | それじゃ、終わったらここで待ち合わせをしよう |
| エル | うん! |
| ルドガー | これと、これと…うん。買い忘れはなし、と! |
| エル | ルドガー!お待たせ! |
| ルドガー | お、エル早いな。無事買えたか? |
| エル | うん!全部買えたよ! |
| エル | あと、ルドガーに…はい!これあげる! |
| ルドガー | あ、ありがとう…。これ、何かの服みたいだけど、どうしたんだ? |
| エル | 福引きでもらったの!トクショーだよ、トクショー! |
| ルドガー | ああ、俺も福引券もらったな。えっと、2枚か。エルは何枚もらったんだ? |
| エル | エルも2枚! |
| エル | もう1枚の方はね…ペット用の綺麗な首輪が当たったの!これはルルにあげる! |
| ルル | ナァ~ン♪ |
| ルドガー | へぇ、エルやるじゃないか。それじゃ、俺も引いてみようかな |
| エル | うん!絶対いいもの当てよー! |
| エル | あ、でもその前に…さっきあげた服に着替えてよね! |
| ルドガー | え!?今…? |
| エル | トーゼンだし! |
| エル | だって、そのハカマっていう服は新年に着るんだってオジサン言ってたもん! |
| ルドガー | そ、そうなのか…? |
| |
| ルドガー | ここが福引会場か…よし、今年こそは運がまわってきますように! |
| エル | オジサン!2回お願いしまーす! |
| 係員 | おや、さっきの可愛らしいお客さんじゃないかい。また、福引きしに来たのかい? |
| エル | ううん、今度はエルじゃなくてルドガーが引くの! |
| 係員 | お!こっちのお兄さんか!今年一年の運試しも兼ねて、やってみな、ほら! |
| ルドガー | 今年一年の運試し…!?よ、よし…今年こそは、運がまわってきますように! |
| 係員 | はは、そんなに気張らなくても大丈夫だよ!残念賞は2つしか入ってないからね |
| ルドガー | そ、そうなんだ。よし、行くぞ…! |
| エル | 頑張れルドガー! |
| |
| ルドガー | …はぁ… |
| エル | ルドガー、元気だしなよ~ |
| ルル | ナァ~… |
| ルドガー | エルの勢いに乗って俺も!って思ったのに… |
| ルドガー | 2つしかない残念賞をどっちも引くなんて… |
| エル | ルドガー…逆にスゴイ気する… |
| ルドガー | ううう… |
| ルドガー | 俺って何でこうツイてないんだろ… |
| さすが兄さん! | scene1 |
| ユリウス | やはり王都は品揃えがいいな |
| ユリウス | 必要なものは揃ったし、あとは帰ってゆっくりするか |
| ??? | あー!! |
| エル | メガネのおじさんだ! |
| ユリウス | エル?どうしてこの街に…? |
| ルドガー | 兄さん!バロニアに来てたんだ |
| ユリウス | ルドガー!?ルルも…。みんなしてどうしたんだ? |
| ユリウス | それにその服は…? |
| ルドガー | 新年のご馳走を作るための買い出しだよ。で、この服は── |
| エル | エルが福引きで当てた!ハカマって言うんだって! |
| ユリウス | なるほど、福引きか…。お手柄だな、エル |
| エル | でしょ! |
| ユリウス | ハカマ、と言ったな。なかなか変わった形をしているな |
| ルドガー | そうなんだよな。そのせいか、さっきから見られることが多くて… |
| ユリウス | 結構様になっているしな。良く似合ってるよ |
| ルドガー | そうかなぁ…でも、ありがとう |
| ユリウス | しかし、随分と買い込んだな。ちょうど帰るところだったし、俺も手伝うよ |
| ??? | オラァッ!どけぇ!! |
| ドンッ!! |
| ルドガー | うわっ!! |
| ベチャッ! |
| エル | わー!ルドガー!! |
| ルドガー | うわ、トマトが潰れてハカマに…! |
| ユリウス | 何っ!? |
| エル | せっかく買った食べ物が全部ぐちゃぐちゃになっちゃった… |
| 店員 | だ、誰かさっきの人を捕まえてください!売上金泥棒です!! |
| ユリウス | 行くぞルドガー! |
| ルドガー | 兄さん!ちょ、ちょっと待って! |
| さすが兄さん! | scene2 |
| ルドガー | ふぅ…。やっぱり戦うとなるといつもの服が動きやすいな… |
| ルドガー | しかし…せっかくエルが当ててくれたハカマが、トマトで真っ赤になっちゃってたな |
| ルドガー | うーん…。上手くシミ抜きできるかな…? |
| ルドガー | って、そんなことより早く兄さんを追わないと |
| ルドガー | 兄さん! |
| ユリウス | ルドガー、遅かったな。大丈夫。泥棒は捕まえたよ |
| 泥棒 | くそっ! |
| ルドガー | さすが兄さん! |
| ユリウス | 売上金は返してもらうぞ。それと… |
| ルドガー | ん?それと…? |
| ユリウス | よくも俺の弟にぶつかってくれたな |
| ルドガー | 兄さん… |
| ルドガー | でも、俺はケガもないし大丈夫だよ。心配してくれて── |
| ユリウス | ぶつかって駄目になった材料費は弁償してもらうぞ |
| ルドガー | え…? |
| ルドガー | いや、確かに弁償してくれたら助かるんだけど… |
| ユリウス | あの材料は、このあとルドガーが調理して俺達が食べるはずだったんだ |
| ユリウス | それに、俺の好物であるトマトが台無しになったからな |
| ユリウス | きちんと弁償してもらうぞ |
| ルドガー | に、兄さん…? |
| ルドガー | …俺がぶつかられた事よりトマトの事で怒ってないか…? |
| Name | Dialogue |
| スリを捜せ! | scene1 |
| ユーリ | …んで? 結局どうなったんだよ |
| フレン | ああ、それで、どうやらその人物が… |
| フレン | …ん? |
| ユーリ | ん?どうした? |
| フレン | あそこにいる人、様子がおかしくないか? |
| ユーリ | ああ、うずくまったまま動かねぇな |
| フレン | 体調が悪いのかもしれない。様子を見に行こう! |
| フレン | どうしました!? |
| ユーリ | 動けるか? |
| 女性 | あ、は、はい…。大丈夫…です |
| ユーリ | 大丈夫だったら、そんなところでうずくまったりしねぇだろ。無理すんなって |
| 女性 | す、すみません |
| フレン | もし良かったら、何があったのか聞かせてもらえませんか? |
| 女性 | …その、実はさっき、スリにあったんです |
| ユーリ | スリ? |
| 女性 | 財布を盗まれてしまって……どうしたらいいかわからなくてそれで気が遠くなって… |
| フレン | なるほど…。犯人がどんな人だったか、何か覚えてる事はありますか? |
| 女性 | え、えっと…。体型は、中肉中背でした。服装は、黒い上着で… |
| フレン | わかりました。さっそく騎士団で捜索します。発見次第捕縛し、取り返しますから |
| ユーリ | それはそれでいいんだけどな、それだと捕まるまで財布は返ってこないって理屈だよな |
| フレン | 犯人が財布を持っている以上、それは仕方ないだろう |
| ユーリ | ま、そりゃそうなんだけどな |
| ユーリ | …しょうがねえ、ほら、これ持ってきな |
| 女性 | え…?あの、このお金は…? |
| ユーリ | 貸してやるよ。はした金だが、無一文よりかはちったあマシだろ |
| 女性 | え、あの…!! |
| ユーリ | ほら、フレン。スリを捜しに行くんだろ? |
| フレン | ユーリ… |
| フレン | ああ、必ず見つけ出そう! |
| スリを捜せ! | scene2 |
| ユーリ | …そう簡単には見つからない、ってか |
| フレン | 縄張りというものがあるから、そう遠くに行ったとも思えないが…僕はもう一度回ってみる |
| ユーリ | ああ、わかった |
| ユーリ | さて…オレの方はもう少し捜す範囲を広げてみるか…? |
| ??? | あ、あの…! |
| ユーリ | ん?あんたはさっきの…。悪ぃな、まだ犯人、見つかってねえんだ |
| ユーリ | もう少しだけ待ってて── |
| 女性 | そうじゃないんです…! |
| ユーリ | あん? |
| 女性 | スリなんていないんです!! |
| ユーリ | いないって、そりゃ…おいおい、あんた詐欺師かなんかか? |
| 女性 | い、いえ!違います!騙すつもりなんて…! |
| ユーリ | なら、どういう事か説明して欲しいもんだな |
| 女性 | …スリがいた事は嘘です。けれど、お金がなくて、どうしていいかわからなかったのは本当なんです… |
| 女性 | 子どもにご飯を満足に食べさせてやる事ができず…頼れる人もいなくて… |
| 女性 | ついあんな事を… |
| 女性 | 本当に…申し訳ありませんでした…!お金はお返しします! |
| ユーリ | …子ども、ね。なるほど |
| 女性 | ごめんなさい…ごめんなさい…!! |
| ユーリ | …… |
| ユーリ | …あーあ。どうやら、スリは国外に逃げちまったみてぇだな |
| 女性 | え…? |
| ユーリ | 外に逃げられちまったら、捕まえるのは難しそうだ |
| 女性 | あ、あの… |
| ユーリ | あー…それと、この前財布を落としちまってよ |
| ユーリ | いくらか金額が減ってたんだけどオレがドジっちまったんだ。まあ、仕方ねえさ |
| 女性 | あの…どういう… |
| ユーリ | どうもこうもねえよ。子どもが腹空かせて待ってんだろ?早いとこ帰って飯作ってやるんだな |
| 女性 | っ…!!ありがとうございます!いつかきっと、返しますから…! |
| ユーリ | これで一応、一件落着ってとこか |
| ユーリ | …って、そういやフレンの奴戻って来ねえけど、どうすっかな |
| ユーリ | …ま、いいか |
| 海の魅力 | scene1 |
| ユーリ | ふぁーあ。何も用事がねぇってのも久しぶりだな |
| ユーリ | 最近はなんだかんだ頼まれ事も多かったしな |
| ユーリ | せっかくだから今日はのんびりさせてもらうとするか |
| ??? | あっ!ユーリ!! |
| パティ | ユーリ~!こんなところで会えるとは! |
| パティ | やっぱりうちとユーリは赤い糸で結ばれてるんじゃな! |
| ユーリ | たまたま会っただけで結ばれてたら糸が何本あっても足りねぇよ |
| パティ | む~、つれないのう! |
| ユーリ | それはそうと、お前ら二人だけか?珍しい組み合わせだな |
| カロル | うん、これから海へ釣りに行くんだ! |
| パティ | みんなにもっと海の良さを知ってもらおうと思っての |
| パティ | きっかけ作りに色んな人を誘って釣りを教えておるのじゃ! |
| ユーリ | なるほどな。で、カロルの番ってわけか |
| パティ | うむ! |
| パティ | そうじゃ!ユーリも一緒にどうじゃ? |
| カロル | そうだね! |
| カロル | ね、ユーリも一緒に行こうよ! |
| パティ | 釣れた魚は、その場でうちが捌いて料理してやるぞ? |
| ユーリ | へぇ、そりゃいいかもな |
| ユーリ | ちょうど今日は休む予定だったし、たまにはのんびり釣りをするのも悪くねぇか |
| カロル | やった!決まりだね!! |
| パティ | まかせておけ!うちが刺し身から鍋までとびきり美味いのを作ってやるのじゃ! |
| ユーリ | そりゃ楽しみだ |
| カロル | よーし!いっぱい釣ろうね! |
| カロル | それじゃ、海へしゅっぱーつ! |
| |
| カロル | … |
| パティ | … |
| ユーリ | … |
| カロル | …全然…釣れないね |
| ユーリ | そうだな |
| パティ | 気長に獲物を待つのも釣りの醍醐味なのじゃ |
| カロル | でも、ずいぶん待ってない? |
| ユーリ | 確かに、結構な時間待ってる気がするな… |
| ユーリ | このまま一匹も釣れないってのはさすがに勘弁願いたいな |
| ユーリ | 一度、休憩するなり場所を変えるなりした方が── |
| ググググッ! |
| カロル | わわわっ!! |
| ユーリ | おっ!カロルの竿、アタリか? |
| カロル | す、すごい重いよ…! |
| パティ | 手伝うのじゃ! |
| パティ | せーの! |
| ザバァッ! |
| ギャォォォオオオ!!! |
| カロル | うわぁっ!まままま、魔物!? |
| ユーリ | さすがカロル先生。魔物を釣り上げちまうとはな |
| カロル | う、海からいっぱい出てきたよ! |
| パティ | 来るのじゃ! |
| 海の魅力 | scene2 |
| カロル | ううう…びっくりした… |
| カロル | 疲れちゃったし、もう帰らない…? |
| パティ | でも、まだ一匹も釣れてないのじゃ |
| ユーリ | そういや、そろそろ腹も減ってきたな |
| パティ | うーん、そうじゃの… |
| パティ | この魔物ども、部分的には魚みたいな形をしておるし、捌けば食えるかもしれんの |
| カロル | え!?そ、それはちょっと… |
| ユーリ | 勘弁してくれ… |
| カロル | 魚は全然釣れないし…やっと釣れたかと思ったら魔物だし…もう嫌だよ〜 |
| パティ | 何を言っておるのじゃ!まだまだ海の魅力は── |
| ユーリ | だったら潮干狩りならどうだ? |
| ユーリ | それだったら釣りみたいに暇になったり、突然海から魔物が飛び出してくる事もねぇだろ |
| パティ | おおお、名案なのじゃ!さすがユーリ |
| カロル | うん!それなら簡単にできそう! |
| カロル | 僕、道具を借りてくるね! |
| パティ | うちは貝を使った料理を考えておくのじゃ |
| ユーリ | ああ、頼んだ |
| カロル | うん! |
| パティ | 任せるのじゃ! |
| ユーリ | 砂浜ほじくり返して貝探し、か。ま、たまにはこういう休日も悪くねえだろ |
| Name | Dialogue |
| 一緒に見に行こう | scene1 |
| ゼロス | さてと、今日は特に予定もないし…どうすっかね |
| ゼロス | とりあえずその辺でもぶらぶら… |
| ゼロス | …お? |
| ゼロス | プレセアちゃ~ん!こんなところで会えるだなんて、奇遇だね~! |
| プレセア | ゼロスくん…。こんにちは |
| ゼロス | プレセアちゃんは買い物? |
| プレセア | いえ…。これから少し…遠出の予定です |
| ゼロス | ふぅん、遠くへお出かけ… |
| ゼロス | 何しに行くのかな? |
| プレセア | 見に行きたいものが、あるんです |
| ゼロス | へぇ…プレセアちゃんの見たいものか… |
| ゼロス | 俺さまチョー気になる~! |
| ゼロス | 一緒に行ってもいい? |
| プレセア | 別に…構いません |
| ゼロス | よっしゃー!プレセアちゃんと二人きりで── |
| リーガル | プレセア、すまん。待たせたな |
| ゼロス | リーガル!? |
| リーガル | なんだ、ゼロスも一緒だったのか |
| プレセア | はい…。一緒に行きたいそうです |
| リーガル | そうか。人は大勢いた方が賑やかでよかろう |
| ゼロス | なんだ…プレセアちゃんと二人きりってわけじゃねぇのか… |
| ゼロス | せっかくプレセアちゃんとデート出来ると思ったんだけどな。俺さましょんぼり… |
| プレセア | ゼロスくん? |
| リーガル | どうした? |
| ゼロス | い、い~や!別に何も |
| ゼロス | …ま、特に予定もないし二人について行くとするか |
| プレセア | …それでは、さっそく出発しましょう |
| ゼロス | おー! |
| 一緒に見に行こう | scene2 |
| ゼロス | 着いたはいいけど…プレセアちゃんの見たいものって何なんだろうな? |
| ゼロス | 何かイベント事をやってるって様子でもねぇし |
| ゼロス | 知り合いがいるってわけでもなさそうだしな… |
| ゼロス | こんな田舎に何の用が… |
| プレセア | ゼロスくん、こっちです |
| ゼロス | 了解! |
| ゼロス | さ~て、プレセアちゃんの見たいものはなんだろな~っと! |
| ??? | にゃ~ん♪ |
| ゼロス | へ…?…これは? |
| プレセア | 猫です |
| リーガル | 猫だな |
| ゼロス | 見りゃわかるよ!! |
| ゼロス | どういう事かってのが聞きたいんだって |
| プレセア | この地域にしか生息しない、珍しい種類の猫なんです |
| リーガル | 長毛からひっそり見え隠れするにくきゅう…。噂に違わず素晴らしいな |
| プレセア | はい、弾力も申し分ありません。ふにふにふに… |
| プレセア | 『にくきゅう友の会』の活動として今日、一番最初に出会うにふさわしい…そんなにくきゅうです |
| ゼロス | まさか、見たいものって…にくきゅうかよ!? |
| リーガル | うむ。…ゼロスも触るか? |
| ゼロス | い、いや、俺さまはいいや… |
| リーガル | そうか? |
| リーガル | 今日は様々なにくきゅうを見てまわる予定だからな |
| リーガル | 触れたくなったらいつでも言うといい |
| ゼロス | 様々って…他にもあるのかよ |
| リーガル | もちろんだ |
| プレセア | いろんな地域のにくきゅう情報を検証しようと思ってます |
| ゼロス | へ、へぇ…。そうなんだ… |
| ゼロス | ま、可愛い動物は癒されるって人気だし、たまには悪くねぇかもな |
| ゼロス | でも、動物に会うんだったらバニーガールの方が好みなんだけどな~! |
| ゼロス | なーんつって。でひゃひゃひゃひゃ! |
| リーガル | … |
| プレセア | ゼロスくん…最低です |
| ゼロス | な、なによこの空気… |
| ゼロス | …言っとくけど、健全な男としては間違ってないんだからな! |
| 本当は出来るんだぜ | scene1 |
| リフィル | どういう事なの、ロイド!! |
| ロイド | だからそれは…その… |
| ゼロス | リフィルさま~!そんな風に怒ったら美しい顔が台なしだぜ~☆ |
| ジーニアス | うわぁ…。面倒くさいのが来た… |
| ゼロス | で?ロイドくんは何で怒られてるわけ? |
| ジーニアス | 宿題をやって来なかったんだよ |
| ゼロス | 宿題? |
| リフィル | 時々勉強を教えてあげているのよ。この子、放っておいたらまったく勉強しないでしょう? |
| ゼロス | あ~…まぁ、ロイドくんは言われなきゃしないタイプだわな |
| リフィル | それで、前回復習用に宿題の問題集を渡したのだけど… |
| ゼロス | どれどれ…? |
| ゼロス | …2ページも終わってねぇじゃん |
| ロイド | こ、ここまでは頑張ったんだぞ! |
| ジーニアス | 全問正解しろとは言ってないんだから、せめて全ページ頑張りなよ… |
| リフィル | はぁ…。いくら怒ったところで解答が埋まるわけでもないわね |
| ロイド | 許してくれるのか!? |
| リフィル | 許しません!…代わりに、植物観察の課題を出します |
| ロイド | ええぇ~…!そんなぁ… |
| リフィル | ちょうど今日は植物について教えるつもりだったのよ |
| リフィル | 近くの森で花や樹を観察し、スケッチをしてらっしゃい |
| リフィル | それで今回の事は許してあげます |
| ロイド | …わかったよ、先生… |
| ゼロス | でひゃひゃひゃ!まぁまぁロイドくん! |
| ゼロス | 俺さまも手伝ってやるから頑張ろうぜ! |
| ジーニアス | へ?ゼロスが? |
| ゼロス | おうよ!そんじゃロイドくん、さっそく出発しようぜ! |
| ロイド | お、おう! |
| ジーニアス | … |
| ジーニアス | 何か怪しい… |
| |
| ロイド | でも、ゼロスって何だかんだいいヤツだよな! |
| ロイド | こうやって俺の宿題を手伝ってくれるんだしさ! |
| ゼロス | だっろ~!? |
| ゼロス | こうやってリフィルさまに怒られたロイドくんを真摯に手伝ってあげれば |
| ゼロス | 「ゼロスって意外と優しいのね…」って、リフィルさまの俺さまに対する好感度が鰻上りって寸法よ! |
| ゼロス | うひゃひゃひゃひゃ! |
| ロイド | 見直して損した… |
| ゼロス | ほらほら、行くぞ~! |
| 本当は出来るんだぜ | scene2 |
| ゼロス | お、いい感じに色んな花が咲いてるぜ |
| ロイド | ホントだ!綺麗だな~! |
| ゼロス | ほらほら、感動してる暇があったら手を動かせよ~ |
| ロイド | わ、わかってるよ!! |
| |
| ロイド | 先生!観察スケッチしてきたぞ! |
| リフィル | おかえりなさい。じゃあ、さっそく見せてちょうだい |
| リフィル | …うん、よく描けているわね |
| ゼロス | そりゃあ、俺さまもちゃんとチェックしたからな |
| リフィル | 今日教える予定だった名称の箇所もしっかりスケッチしてあるようだし |
| リフィル | 助かったわ、ゼロス。ありがとう |
| ゼロス | うひゃひゃひゃ!リフィルさまのために俺さま頑張っちゃったぜ~! |
| ジーニアス | …やっぱり、手伝いはロイドのためじゃなくて、自分のためだったんじゃん |
| ゼロス | うるせーぞ、がきんちょ! |
| ゼロス | …ん? |
| ゼロス | そういうお前は数学やってんのか |
| ジーニアス | うん。新しい問題集をもらったからね |
| ゼロス | おい、問4の公式と、問8の計算間違ってるぜ |
| ジーニアス | へ!? |
| リフィル | あら…本当ね |
| ロイド | ジーニアスも勉強でミスするんだな |
| ジーニアス | ゼロスに指摘されるとか…ショックだ… |
| ゼロス | お前、俺さまをなんだと思ってんだよ!? |
| ゼロス | ま、これでも俺さまは学校を学年主席で卒業してるんだぜ? |
| ロイド | ええええ!? |
| リフィル | 人は見かけによらないわね。見直したわ |
| ゼロス | でひゃひゃ!どんどん見直してくれちゃっていいんだぜ? |
| ゼロス | 見た目も麗しい!強さも申し分なし!頭脳も秀才レベル! |
| ゼロス | シルヴァラントが誇る神子、ゼロス・ワイルダー!どうよ!? |
| ジーニアス | 頭はいいけど、馬鹿ってのはわかったよ |
| リフィル | …ええ、そうね |
| Name | Dialogue |
| 頼まれちゃうと… | scene1 |
| イリア | ルカー。ちょっとこっち来て手伝ってよ! |
| ルカ | うん…どうしたの? |
| イリア | 今から、色々と買い出しをしなきゃいけないんだけどさ、結構な量なのよね |
| イリア | しかも、色んな所をまわらなきゃいけないのよ |
| ルカ | そっか…。確かにそれは大変だね |
| ルカ | じゃあ、僕はイリアがまわる場所とは別の場所をまわってくればいいんだね? |
| イリア | そゆこと!さっすがルカちゃま、察しがよくて助かる! |
| イリア | じゃ、これ、買い物リストね!よろしくー! |
| ルカ | それにしても…、本当にいっぱいあるなぁ…。えっと…どれどれ… |
| コーダ | ん?ルカ、買い物か?しかし |
| ルカ | あ、コーダ。今から、イリアの買い物を手伝いに街へ行くところなんだ |
| コーダ | イリアの… |
| ぐぅぅうううう… |
| ルカ | い、今すごいお腹の音が… |
| コーダ | イリアは!美味しい食べ物を買う予定もあると言ってたんだな! |
| ルカ | え!? |
| コーダ | だから、いっしょに美味しいものをたくさん買っておいて欲しいんだな!しかし!! |
| ルカ | そ、それ、イリアのじゃなくてコーダの買い物だよね? |
| コーダ | イリアは確かに言ってたんだな! |
| ルカ | えぇ~…本当かな…? |
| コーダ | ルカ、頼んだぞ。楽しみにしてるんだな、しかし! |
| ルカ | ちょっ…! |
| ルカ | …行っちゃった… |
| ルカ | ううう…念のために、美味しそうなものを見つけたら買っておこう… |
| 頼まれちゃうと… | scene2 |
| ルカ | えっと、美味しいって有名な食材屋さんって確かここだよね…? |
| スパーダ | よう、ルカ。飯の買い出しか? |
| ルカ | スパーダ! |
| ルカ | うん、イリアとコーダにお使いを頼まれたんだ |
| スパーダ | お前も相変わらずだな |
| スパーダ | うわ、すげぇ長ぇメモ…。どんだけ買うんだよ |
| ルカ | あははは、ホントだよね |
| スパーダ | ん~、どれどれ… |
| スパーダ | おっ!金物屋の近くにも行くのかよ! |
| スパーダ | 実はよ…この前家の果物ナイフを折っちまってよ… |
| スパーダ | 代わりのナイフを買わなきゃいけなかったんだよ! |
| スパーダ | ついでに買っといてくれねぇか? |
| スパーダ | オレ、リカルドのおっさんに呼ばれててさ、すぐ行かなきゃなんねェんだよ |
| ルカ | えっ…、これ以上荷物が増えるとちょっと… |
| スパーダ | 本ッ当わりぃ!金は後で必ず払うからさ |
| スパーダ | じゃあ、ナイフの事、よろしく頼むぜ! |
| ルカ | ちょ、ちょっと!スパーダ! |
| ルカ | ううう…どんどん買うものが増えていく… |
| ルカ | とにかく、早く買いに行かなきゃ… |
| ルカ | うううう…重いよぉ… |
| ルカ | どうしてこんな状況に… |
| アンジュ | あら、すごい荷物… |
| アンジュ | って、ルカ君!? |
| ルカ | ア、アンジュ…。こんにちは |
| アンジュ | こ、こんにちは。…その…すごい量ね |
| ルカ | うん。はじめはイリアに買い物を頼まれただけだったんだけど… |
| ルカ | 行く先々で、コーダやスパーダにも頼まれちゃってこんな事に…ぐすっ |
| アンジュ | もう、あの子達ったら!ルカ君に頼ってばかりなんだから… |
| アンジュ | ルカ君も、何から何まで全部引き受けなくてもいいのよ? |
| ルカ | う、うん…。でも、せっかく僕を頼ってくれてるんだし… |
| ルカ | 僕に出来る事なら出来る限り皆を手伝ってあげたいとは思うから |
| アンジュ | ふふ、ルカ君は優しいのね |
| アンジュ | それじゃ、私からご褒美 |
| アンジュ | はい、さっきお菓子を買ったからおすそ分けしてあげる。コーダに取られないようにね? |
| ルカ | え、いいの…?ありがとう! |
| アンジュ | どういたしまして |
| ルカ | へへへ… |
| ルカ | 買い物は大変だったけど、アンジュにお菓子ももらえたし |
| ルカ | こうやって、しっかり見てくれてる人もいる… |
| ルカ | みんな喜んでくれるし、誰かに頼られるのって悪くないよね |
| ご指導お願いします! | scene1 |
| ルカ | えっと…多分この辺りに… |
| ルカ | あ!あった!この本!『筋力トレーニング入門』! |
| ルカ | ふふ、前の僕だったら、筋トレの本だなんて見向きもしなかったかも |
| ルカ | イリアやスパーダ達と出会えてなかったら… |
| ルカ | きっと、今でもずっとウジウジして弱虫のままだったかもしれない |
| ルカ | 今は、ほんの少しだけど…明るくなれた気がするし |
| ルカ | みんなの事を助けられるように、強くなりたいって思えるようになれたから |
| ルカ | まずは、筋トレからはじめてみよう! |
| リカルド | ルカ? |
| ルカ | リカルドさん!こんにちは |
| リカルド | ああ…新しい医学書か? |
| リカルド | ルカは相変わらず勉強熱心だな |
| ルカ | あ、ううん。今日は筋トレの本を買ってみたんだ |
| リカルド | 筋トレ…?お前がか?珍しい事もあるものだな |
| ルカ | みんなの事を助けられるように、少しでも強くなれればって… |
| ルカ | 自分で始められる事からやろうと思ったんだ |
| リカルド | なるほどな。ルカらしい動機だ |
| リカルド | だが、独学だと間違ったやり方になる事もある |
| リカルド | せっかくだ。俺が少し見てやろう |
| ルカ | え?いいの!? |
| リカルド | もちろんだ。ガキが遠慮するな |
| ルカ | わぁ!ありがとう! |
| リカルド | まずは、トレーニングに適した広さの場所に移動するか |
| ルカ | うん! |
| ルカ | ふふ、リカルドさんって普段は怖いイメージだけど優しいよね |
| |
| リカルド | …よし。ここなら広さも申し分ないだろう |
| リカルド | それじゃ、始めるぞ |
| ルカ | う、うん。よろしくお願いします! |
| リカルド | まずは── |
| ガァァアアアアア!! |
| ルカ | うわっ!魔物!? |
| リカルド | こんなところに…!?かなりの数だぞ |
| 軍人 | みなさん!ここは非常に危険です!避難してください! |
| ルカ | く、来るよ! |
| ご指導お願いします! | scene2 |
| ルカ | はぁ…はぁ…。び、びっくりしたぁ… |
| ルカ | あ…あっちに倒れてる人が!リカルドさん、僕ちょっと見てくるね! |
| ルカ | あっちの人は大丈夫だったよ |
| ルカ | リカルドさんは大丈…夫?あれ… |
| リカルド | 貴様ら!この体たらくは何だ!? |
| ルカ | ひっ! |
| 軍人 | ももも、申し訳ありません!! |
| リカルド | 軍隊を率いていながら、魔物討伐の任もまともに遂行できないのかこのクソウジ虫共! |
| ルカ | え?ウジ…? |
| リカルド | 貴様らのような出来損ないはこのまま戦場に出れば確実に戦死する! |
| リカルド | 部隊本部に戻って、血反吐を吐くまで基礎訓練をやり直せ!! |
| 軍人達 | イ、イエッサー!!!!! |
| バタバタバタ… |
| ルカ | リ、リカルド…さん? |
| リカルド | まったく、不甲斐ない奴らだ。俺が上官だったら… |
| リカルド | ああ、ルカ。怪我はしていないか? |
| ルカ | ひぃっ…! |
| ルカ | う、うん…大丈夫…です… |
| リカルド | …? |
| リカルド | そうか、無事ならいい |
| リカルド | とんだ邪魔が入ったが…気を取り直して始めるか |
| リカルド | まずは効果的な腹筋のトレーニングだ |
| ルカ | はっ、はい!じゃ、なかった |
| ルカ | イ、イエッサー! |
| リカルド | …? |
| リカルド | どうしたんだ、ルカ? |
| ルカ | こっ、怖いよぉ…! |
| Name | Dialogue |
| 守られているだけでは | scene1 |
| リチャード | うん… |
| 側近 | どうなさいました?陛下 |
| リチャード | 僕は日々、昼も夜もなく王としての務めを果たしているつもりだ |
| リチャード | そして、外に出かけた際は、騎士団員達が僕の周りにつき身を守ってくれる |
| リチャード | だが守られてばかりいるうちに、自分で剣を振るう機会が減って、勘が鈍ってしまったように思うんだ |
| 側近 | 陛下にお怪我でもあれば一大事でございます故、致し方ございません |
| リチャード | だが、王とはいえ、いざという時のために、戦えるようにしておく事も必要だと思っている |
| リチャード | 勘を取り戻すため…というわけではないが外へ出てこようかと思っていてね |
| リチャード | どうかな?フレン |
| フレン | ですが…私もやはり心配です。それに陛下をお守りするために我々騎士団がいるのですから |
| フレン | 剣の腕を磨くという事でしたら騎士団の訓練場にいらっしゃってはいかがでしょう? |
| リチャード | 訓練場、か… |
| リチャード | いや、やはり森へ出てくるよ。昔行ったきりだ。気分転換も兼ねたいし、何より… |
| 側近 | な、何を仰るのです!あの森には凶暴な魔物がたくさん… |
| リチャード | だから行くんじゃないか。魔物との戦いの場を知らずして国王は務まらない |
| リチャード | そうと決まったらすぐ出発だ! |
| 側近 | ああ!お、お待ちください!陛下! |
| |
| リチャード | さて…ああ言って出てきてしまったが、どう行こうか |
| フレン | 陛下!お待ちください! |
| リチャード | フレンか。衛兵達も…どうしたんだい? |
| フレン | 僭越ながら陛下、森に行かれるのでしたら、騎士団がお供させていただきます |
| リチャード | ありがとう。でも、今回は僕一人で十分だよ |
| フレン | いけません、森には魔物もいます。お一人では危険すぎます! |
| フレン | ウィンドルを治める陛下の身に万が一の事でもあれば、私は…! |
| リチャード | そうか…君を困らせても仕方ないな。では一緒に行こう |
| |
| リチャード | 昔は一人で森に来て、こっそり剣術の練習をしたものだ。まあ遊び半分だったけどね |
| リチャード | 久々に来てみると、昨日の事のように思い出すよ |
| フレン | そうでしたか。ですが、やはりお一人での行動は賛成できません |
| フレン | 特に先日から雨が続いた事もあってこの先は足場も悪くなっているとの報告もあります |
| フレン | 斜面が崩れる恐れもありますし、どうかくれぐれもお気を付け── |
| グオオオオ! |
| ギャウウウ! |
| リチャード | 魔物か!傾斜の上から…!しかもなかなかの大型が複数…。いいだろう、僕が相手に── |
| フレン | 陛下!お下がりください!騎士団が対処します! |
| 守られているだけでは | scene2 |
| グワアアア! |
| フレン | 魔物が飛び降りて来た!みんな気を付けるんだ! |
| ドオオオーン! |
| リチャード | なっ!地面が崩れる…! |
| フレン | 陛下!こちらへ! |
| 衛兵 | うわぁぁ…! |
| フレン | 着地の衝撃で地滑りが…! |
| リチャード | 衛兵達が…魔物と共に落ちて行った!フレン、彼らを追おう! |
| フレン | …彼らもウィンドルの騎士です。きっと大丈夫です。それより、こちらにもまだ魔物がいます |
| リチャード | ああ、しかも一匹ではないな。ここは僕も… |
| フレン | いえ、騎士としての務めを果たさせていただきます!お下がりください! |
| フレン | はあーっ! |
| ギャウウウ! |
| フレン | ぐうっ! |
| リチャード | フレン!大丈夫か!?この数の魔物を一人で相手するなんて無茶が過ぎる! |
| フレン | 大丈夫、大した事はありません。まだやれます! |
| ギャウウウ! |
| リチャード | はぁっ!! |
| ギャアアア! |
| フレン | へ、陛下!? |
| リチャード | 黙って見てはいられない!僕が魔物の相手をする! |
| フレン | 陛下、しかし…! |
| リチャード | 敵は多いし、君が倒れれば、どのみち僕も戦うことになる。それより力を合わせた方がいいはずだ |
| フレン | …分かりました。ですが私より前には出ないで下さい。行きます! |
| はああーっ! |
| |
| リチャード | はぁ…、はぁ…。今のが最後の魔物か。何とか倒せたな… |
| リチャード | フレン、怪我は大丈夫か!? |
| フレン | …申し訳ありません。お守りすべき陛下に助けていただくなど…騎士失格です |
| リチャード | 何を言っているんだ。仲間が傷ついている時に助けるのは当然の事だろう? |
| リチャード | それに王だからと言って、守られているだけでは駄目なんだ。自ら剣を取る事もなければ… |
| リチャード | そもそも、森に来た本来の目的こそそういう事だったのだし |
| フレン | 仰る事は分かります。しかし… |
| リチャード | いいかい、フレン。僕の役目は国民を守る事だ。そしてフレン、君も国民の一人だろう? |
| リチャード | 僕を守るという事が君の役目であり、君を守る事が僕の使命でもある。何か問題があるかい? |
| フレン | 陛下… |
| リチャード | さあ、ゆっくりしている暇はない。はぐれてしまった衛兵達を捜しに行こう |
| リチャード | 僕の腕も鈍ってはいないようだ。まだまだ君達には負けないからな |
| 童心にかえろう | scene1 |
| リチャード | 街が賑わっていると思ったら今日は休日か |
| リチャード | 戦争中は、休日の事など考えもしなかったが… |
| 側近 | 平穏が訪れたとはいえ、陛下も日々のご公務続きでお疲れの事でしょう |
| 側近 | 少しゆっくりされてもよろしいのではないですか? |
| リチャード | そうしたいところだが、いざとなると何をしたらいいのかよくわからないんだ |
| リチャード | そう言えば、もうすぐアスベルが報告にやってくる頃ではなかったかい? |
| 側近 | はい、その予定になっております |
| リチャード | アスベルと話していると楽しいんだ。昔を思い出すよ。ある意味それが息抜きになっているのかも知れない |
| アスベル | 陛下、任務のご報告に参りました |
| リチャード | ああ、早速頼むよ |
| アスベル | ──以上です |
| リチャード | うん、報告ありがとう。ところでアスベル、今日これから時間はあるかい? |
| アスベル | えっ?時間…ですか?はい、ありますが… |
| リチャード | ああ、ここからは友達として話そう。普段の感じで話してくれないか? |
| リチャード | 今日は休日だろう?僕もゆっくり過ごそうかと思ってね。よければ一緒に過ごさないか? |
| アスベル | リチャードも休みを取れるようになったんだな。一緒に、何をしようか… |
| アスベル | うん。やはり、昔のように過ごすのがいいんじゃないか? |
| リチャード | 昔のように…? |
| アスベル | いろんなところに行って、いろんな遊びをしただろう?どこか、良いところは… |
| アスベル | あ、そうだ!確か、近くの街で祭りをやっているはずだ。そこへ行ってみないか? |
| リチャード | 祭りか!それはいい考えだ。もう何年も参加できていないからな |
| 側近 | お待ちください!陛下が突然街に行かれますとたちまち大混乱になってしまいます |
| 側近 | お出になるなら、それなりの護衛をつけさせます |
| アスベル | 護衛なら俺が。俺に任せてください |
| リチャード | アスベルがいてくれれば心強い。問題はないよ |
| 側近 | むぅ…。陛下がそう仰るのならば。ではアスベル、くれぐれも頼んだぞ |
| アスベル | はい! |
| |
| アスベル | リチャードとこうやって二人で出かけられる日がまた来るとは思わなかったな |
| リチャード | 僕もだ。それに祭りに行けるなんて。どこか夢を見ているようだよ。せっかくだ、存分に楽しもう |
| 童心にかえろう | scene2 |
| アスベル | よし、ようやく着いたぞ!この街へ来るのは久々だな |
| リチャード | 懐かしいね。街並みは随分と変わったようだけど昔のままの空気を感じる |
| アスベル | 屋台はもう少し奥に出ているようだ。早速回ってみよう |
| |
| リチャード | 途中の演劇に夢中になっている間にこんなに暗くなっていたとは。まだ全て回りきれていないのに |
| リチャード | ふっ、しかしアスベルは祭りに来てもカレーを食べるんだね |
| アスベル | でも美味かっただろ?こういうところの食事ってなかなか侮れないんだ |
| リチャード | ああ、確かに美味しかったよ。その後に食べたチョコバナナもね。童心にかえった気分だ |
| リチャード | ん?あれは…。アスベル、腹も満たされた事だし、腹ごなしにあれをやらないか? |
| アスベル | あれ、って…?ああ、射的か。懐かしいな。わかった、やろう!負けないからな! |
| 観衆 | リチャード国王がいらっしゃってるぞ… |
| 観衆 | リチャード国王よ。射的するんだって… |
| アスベル | なっ…さすが国王。どんどん人が集まって来たぞ… |
| リチャード | さて、では行くぞ!はっ! |
| 観衆 | おおーっ!当たったぞ! |
| アスベル | すごいじゃないか、リチャード! |
| リチャード | たった1発じゃないか。まぐれみたいなものさ。さて、あと何発当てられるかな… |
| リチャード | ははは、参ったな… |
| アスベル | 参ったな、って…全部的中させるとは… |
| リチャード | 次はアスベルの番だ。いいところ見せてくれよ |
| アスベル | 今のを見せつけられたら自信がなくなったよ…。それにこんなにたくさんの人に囲まれて… |
| アスベル | 駄目だ、集中しなければ…行くぞ! |
| アスベル | 5発中3発か…。リチャードに負けてしまった! |
| リチャード | 惜しかったね。だが、僕もまだまだ腕は衰えていないようだ |
| リチャード | よし、ほかの遊びをしようか |
| 観衆 | ガヤガヤ… |
| アスベル | 何だか観衆の数がさらに増えたような… |
| リチャード | おお、これは…輪投げか!次はこれをやろう |
| 観衆 | 国王様、今度は輪投げに挑戦されるようだぞ |
| アスベル | …何なんだ、このプレッシャーは…。じゃあ次は俺からだな |
| アスベル | ああ、駄目だ…。半分しか入らなかった。みんなの視線が痛い… |
| リチャード | フフッ、次は僕だ。行くぞ!はっ! |
| 観衆 | す、すごい…。全部入れてしまわれるなんて、これが王たる資質か… |
| 観衆 | もっと近くで見ようぜ!おい、あんた邪魔だよ! |
| アスベル | うわっ!みなさん、押さないで!危ないですから押さないでー! |
| アスベル | リチャード!このままじゃ危険だ。一旦移動しよう! |
| |
| アスベル | ここまで来れば…。ふぅ、どうなる事かと思った… |
| アスベル | リチャード、すまない。俺が連れ出したばっかりにこんな事になってしまって… |
| リチャード | どうして謝るんだい?僕はとても楽しかったよ。さて!次は何して遊ぼうか? |
| アスベル | まだ遊ぶのか!? |
| アスベル | リ、リチャード…。あはは、昔のリチャードに戻ったみたいで、良かったよ |
| Name | Dialogue |
| ひと言多い! | scene1 |
| レイア | ジュード!早く早く!先に行っちゃうよ? |
| ジュード | ごめん!準備に手間取っちゃって |
| レイア | もう、しっかりしてよね!これから魔物討伐に行くのにそんな事でホントに大丈夫? |
| ジュード | だ、大丈夫だよ |
| レイア | よし!じゃあ行くよ!しゅっぱーつ! |
| |
| レイア | うう… |
| レイア | 何だか今にも魔物が出てきそうなところだよね… |
| ジュード | その魔物を討伐しに来たんだから当然と言えば当然なんだけどね |
| レイア | 魔物と戦うのはいいんだけどさ、急に出て来られるのが嫌なの |
| レイア | ビクッ!ってなるでしょ |
| ジュード | 気にするのそっちなんだ… |
| ジュード | じゃあ戦うのは大丈夫なんだね。さすが棍術マスターだ |
| レイア | あったりまえでしょ!ジュードもがんばって── |
| ガアアアア! |
| ジュード | 魔物!?行くよ!レイア! |
| ザシュッ! |
| ジュード | うわっ! |
| レイア | ジュード! |
| ジュード | 大丈夫…、かすり傷だよ! |
| レイア | ファーストエイド! |
| レイア | ジュードは戦いに集中して!回復は任せて! |
| ジュード | ありがとう! |
| ジュード | はあぁーっ! |
| ギャアアア! |
| レイア | ふぅ…。傷が浅くてよかったね |
| レイア | それにしても、あれだけの数を相手にやっつけちゃうなんて…さすがジュードだね! |
| ジュード | そんな事ないよ。レイアの回復術のお蔭でいつも助かってるよ |
| レイア | な、何よ、改まって… |
| ジュード | まあ、時々棍で殴られて、逆に怪我させられちゃう事もあるけどね |
| レイア | そうだね…って、 |
| レイア | ちょっと!ジュード!ひと言多い! |
| レイア | ジュードも回復術は使えるけど、わたしも負けないよ! |
| レイア | しっかりサポートするから、大船に乗ったつもりでいてよね。このレイアに任せなさい! |
| ジュード | はは…頼もしいね。じゃあ先に進もうか |
| ひと言多い! | scene2 |
| グオオオオ! |
| レイア | きゃっ! |
| ジュード | レイア!危ないっ! |
| ドカッ! |
| ジュード | ぐわぁっ! |
| レイア | ジュード!! |
| レイア | このぉ!瞬迅爪ー! |
| ギャウウウ! |
| レイア | よし、今のうちにジュードを…! |
| ジュード | うう… |
| レイア | あ、気が付いたんだね、ジュード。よかった~、心配したんだよ |
| ジュード | …レイア…。僕は…ああ、魔物に吹っ飛ばされたんだっけ |
| レイア | そうだ、話はあと!先にあいつをやっつけなきゃ! |
| レイア | ジュードはここで休んでて! |
| … |
| レイア | これで決めるよ!兎迅衝ー!! |
| ギャアアア! |
| レイア | やった! |
| レイア | 具合はどう?ジュード。まだぼーっとしてる? |
| レイア | ファーストエイドだとちょっと効果が弱かったかな… |
| ジュード | そんなことないよ。ありがとう、レイア。でもごめんね…一人で戦わせちゃって… |
| レイア | ううん、わたしの方こそごめんね。わたしをかばってくれたせいでこんな事になっちゃって… |
| ジュード | ううん。レイアは無事だったし、魔物もレイアが倒してくれたから助かったよ |
| レイア | ジュード…わたし、もっと強くなりたい! |
| ジュード | そうだね、僕も強くならないと… |
| ジュード | でも、なかなかだったよ、レイアの棍捌き |
| レイア | そ、そう?何が何だか、無我夢中で… |
| ジュード | レイアに棍は鬼に金棒だね。レイアが棍を振り回す姿はまさに鬼のようだったよ |
| レイア | え…?鬼!? |
| レイア | ちょっと!わたしが鬼みたいって一体どういう事!? |
| ジュード | え…あ、いや、褒めたつもりなんだけど… |
| レイア | わかりました-!なら、その鬼の金棒で、もう一回眠ってもらおうかなー? |
| ジュード | な、何言ってるんだよ!レイア! |
| レイア | 大丈夫!怪我しちゃっても、わたしの回復術で治してあげるから |
| レイア | じゃあ、心の準備はいい? |
| ジュード | ちょっと待ってよ!いい意味で!いい意味でだってば! |
| 大切な用事 | scene1 |
| レイア | おかしいなぁ。ジュード、一体どこに行っちゃったんだろ? |
| レイア | ジュードの事だから、このあたりをうろうろしてるかと思ったんだけど… |
| レイア | とりあえず街を一回りしてみよ。見つかるといいんだけど… |
| レイア | 見当たらないなぁ…。一体どこに行っちゃったんだろう |
| ??? | どうしたんだ?そんな困った顔して |
| レイア | あ、アルヴィン!いいところにいた! |
| レイア | ねぇ、アルヴィン。ジュード見なかった? |
| アルヴィン | ジュードか?いや、見てないな。ジュードに何か用があるのか? |
| レイア | うん、そうなんだ。大切な用事があるんだけどどこへ行ったかわからなくて |
| アルヴィン | あー、そういえば今朝会った時、今日は街から出るような事を言ってたな |
| アルヴィン | 時間までは聞いてなかったがもしかしたら、もう街を出ちゃったんじゃね? |
| レイア | え?そうなの!?な~んだ… |
| レイア | じゃあ街の外を捜してみようかな。ありがとう、アルヴィン |
| アルヴィン | よっぽどな用事なんだな。まぁ、魔物に気をつけるんだぞ |
| |
| レイア | 勢いよく街の外に来たものの…どこに向かえばいいのかな |
| ??? | おや、レイアさん。こんなところで何をなさっているのです? |
| レイア | ローエン!ローエンこそ、こんなところで何やってるの? |
| ローエン | 隣街に大変美味しいお茶菓子があると聞きまして |
| ローエン | いても立ってもいられず、買ってきたというわけです。いやぁ、なかなかの行列でした |
| レイア | ええ!?何それ!ローエンもそういうものに興味あるんだね |
| ローエン | ほっほっ、それよりレイアさん、何か用があって、こんなところへいらしてたのではないですか? |
| レイア | ああ、そうだった!ねえ、ジュードを捜してるんだけど見なかった? |
| ローエン | いいえ、見てませんね。お菓子の行列にもいらっしゃらなかったと思いますが… |
| レイア | さすがにそこにはいないと思うけど… |
| ローエン | そういえば、時々この先の森へ出かけているようですよ。行ってみてはいかがですか? |
| レイア | 森に?森で何やってるんだろう |
| ローエン | さぁ…。魔物退治にでも── |
| ガサガサ |
| レイア | ん?何か今物音が… |
| グオオオオ! |
| レイア | 魔物!?もう!急いでるのに! |
| 大切な用事 | scene2 |
| レイア | ふぅ~、何とか倒せたね。ありがとう、ローエン、助かったよ |
| ローエン | いえいえ、よい運動になりました。これでお菓子が一層美味しくいただけそうです |
| レイア | よ、よかったね。じゃあ、わたしは森へ行ってみるよ |
| ローエン | ジュードさんに会えるといいですね。くれぐれも、お気をつけて |
| |
| レイア | …って、森へ来たけど、どっちに行けばいいの? |
| レイア | ジュードー!ジュードーー! |
| レイア | …はぁ、ジュードがここにいる保証があるわけじゃないんだよね… |
| レイア | えーい!ここまで来たら絶対に見つける!前進あるのみ! |
| |
| レイア | 別れ道か~。う~ん、どっちだろ?えーっと… |
| レイア | …右だね。うん、右だ!絶対右! |
| |
| レイア | んん?急に開けたところに出たけど…って、あれ?ここって、最初に入ったところじゃあ…? |
| レイア | いつの間にか戻ってきちゃったよ…。おっかしいな~ |
| レイア | しかも結局ジュードはいなかったし… |
| ??? | あれ?レイア?こんなところで何してるの? |
| レイア | ジュード!やっと見つけた! |
| レイア | ずーっと捜してたんだよ!森で何してたの? |
| ジュード | さっきまで森でトレーニングしてたんだ。最近、時々来てるんだよ |
| レイア | トレーニング?そんな事してたんだ |
| ジュード | うん。でも、僕がここにいる事がよくわかったね |
| レイア | え?あ、うん…。何だかよくわからないけど…女の勘ってやつ? |
| ジュード | 何それ…。それでたどり着くなんて、すごいね… |
| ジュード | で、僕を捜してたって、何か用だったの? |
| レイア | そうそう!えーっとね… |
| レイア | あれ?何だっけ? |
| ジュード | …まさか、忘れちゃったの? |
| レイア | う、うん…。そうだ!もう1回森に入って同じ道をたどれば思い出すかも! |
| ジュード | 忘れちゃうくらいなんだからもともと大した用事じゃなかったんじゃないの |
| レイア | そ、そんなことないよ!さぁジュード!もう1回森へ行くよ! |
| ジュード | ちょっ…!レイア、本当にもう一度森に行くの?! |
| Name | Dialogue |
| 犯人は誰!? | scene1 |
| ファラ | あーっ!畑が荒らされてる! |
| ファラ | ひどい!誰がこんな事したの!? |
| ファラ | そう言えば、最近この辺りに魔物が出てきてるって聞いたけど…そのせいなのかな? |
| ファラ | 今朝来た時は特に何もなかったしきっと昼頃にやられたって事だよね |
| ファラ | よーし。絶対に犯人、捕まえてやるんだから! |
| ファラ | …よし、ここに隠れて見張ってればバッチリだよね |
| ファラ | いくらでも待つんだから。さあ、出てきなさい |
| ファラ | えーと…結構時間経っちゃったかな。…このまま出て来なかったりして |
| ガサガサ |
| ファラ | ん?あれはまさか… |
| グルルルル… |
| ファラ | 魔物だ。…畑の方に向かってる! |
| ガツガツガツガツ! |
| ファラ | ああ!作物を!やっぱり魔物のせいだったんだ!許さない! |
| 犯人は誰!? | scene2 |
| ファラ | はぁ…、はぁ…。よーし!畑を荒らした魔物を倒せた! |
| ファラ | これで畑はもう大丈夫だよね。安心して過ごせそう |
| |
| ファラ | さて、今日のごはんは何にしようかな |
| ファラ | そうだ、畑の野菜を使った野菜スープにしよう!これから畑に新鮮な野菜、採りに行こうかな |
| |
| ファラ | あれ…?ちょっと…ウソでしょ!?また荒らされてるじゃない! |
| ファラ | 魔物は倒したはずなのに…真犯人がいるって事…!? |
| ファラ | うーん。困ったなあ…。よし!リッドに相談してみよう |
| |
| リッド | はあ?畑の作物が荒らされる? |
| ファラ | うん、酷いでしょ?この前、その魔物をやっつけたと思ったんだけど、また荒らされてて |
| リッド | んじゃあ、倒した魔物の仲間がまだどこかにいるのかもな |
| リッド | …はあ。めんどくせえけど食糧がなくなるのは困るからな。どれ、見張りに行くか |
| ファラ | わあ、リッドも来てくれるの?リッドがいれば、犯人なんて簡単に捕まえられるね! |
| リッド | さっきは魔物だったかも知れねえけど人間の可能性だってあるんだからな。気を抜くなよ、ファラ |
| ファラ | うん…そうだよね。わかった |
| |
| ファラ | 前はここで見張ってたの。そしたら物音がして、魔物が出て… |
| リッド | …ふぅん。でも、今は静かなモンだな。眠くなっちまいそうだぜ |
| ファラ | 寝るのはあとあと!犯人を捕まえなきゃ! |
| リッド | わかってるよ |
| カリカリ… |
| リッド | ん?何だ?この音は… |
| ファラ | え?何か聞こえた? |
| リッド | ああ。カリカリって音がな |
| カリカリ…カリカリ… |
| ファラ | あ!聞こえた! |
| リッド | 何かかじってんじゃねえのか?固めの野菜とか… |
| ファラ | そうかも!リッド、何か見える? |
| リッド | あ!おい、見ろ、ファラ!あの葉っぱのところ!何か動いたぞ! |
| ファラ | 何か、小さいね。森に住んでる動物とか…なのかな? |
| リッド | 確かにただの動物っぽいが意外と凶暴かも知れねえぜ。気をつけろよ |
| ファラ | うん…。気付かれないように、そっと近づいてみよう。そーっと… |
| ファラ | よし、ここまで近づいたら…せーの── |
| リッド | 捕まえた! |
| ??? | クィーーーーー!? |
| ファラ | ク、クィッキーじゃない! |
| クィッキー | クキュ、ククク、クィッキー! |
| リッド | な、何でお前がここにいんだよ! |
| ??? | クィッキー!どこかー? |
| ファラ | あ、メルディ! |
| メルディ | ファラ!リッド!クィッキーもここだったかー。みんな、ここで何してるか? |
| ファラ | うーん。畑荒らしの犯人探し、かな。…まさかクィッキーが犯人だなんて思わなかったけどね |
| メルディ | クィッキー、悪い事してたか。…ごめんな、ファラ、リッド。クィッキー、ハンセーしてるよ |
| クィッキー | クキュウ… |
| リッド | 生け捕りにしなかったら、魔物と間違えて攻撃して今頃、丸焼きになってたかもな |
| メルディ | それはダメー!クィッキー、もう悪い事しないよぅ!ごめんな、ファラ |
| ファラ | ううん。悪い魔物じゃなくてよかったよ |
| ファラ | クィッキー、そんなにここの野菜が気に入ったの?じゃあ、特別にこれあげるね |
| クィッキー | クィッキー! |
| ファラ | よーし、無事解決した事だしみんなでご飯食べよ!おいしいスープ、作ってあげるね! |
| たまには気分転換を! | scene1 |
| ファラ | あれ?キール、どうしたの?そんなにたくさんの本を鞄に入れて… |
| キール | 研究のために集中したくてね。より集中するため、小屋を借りて、そこに何日かこもるつもりだ |
| ファラ | へぇ~、何だかすごいね。でもあまり無理しちゃ駄目だよ。健康管理には気をつけてね |
| キール | ああ。そうだな。気をつけるよ |
| ファラ | …キール。大丈夫かなあ。一人だし、いつもの調子じゃ絶対ごはん食べてないよね |
| ファラ | よし!わたしが食事を作って、持って行っちゃおう! |
| ファラ | どうせなら、研究が捗る料理がいいよね。頭の働きが良くなる成分が入ってるとか、かな |
| ファラ | どこかに本があったような…。えーっと… |
| ファラ | あ!あった!これこれ。どのページだったかなぁ… |
| ファラ | よし、こんなところかな。足りない食材はひと通りメモしたけど… |
| ??? | おい、ファラ。何一人でぶつぶつ言ってんだ? |
| ファラ | あ、リッド!ちょうどいいところに!ちょっとお願いがあるんだけど、食材を買ってきてくれない? |
| リッド | いきなりどうした。何を始める気だよ? |
| ファラ | キールが研究で小屋にいるんだけど、ごはん食べてないと思って。それで、差し入れを持って行こうと思うんだ |
| ファラ | 何日もこもるって言ってたし、絶対キール、ごはん食べてないよ。ね?心配でしょ? |
| リッド | …わかったよ。必要なヤツを教えてくれ |
| ファラ | やった!じゃあ、お願いね。買うものをリッドと半分にすれば、時間も半分だもん。イケる、イケる! |
| |
| ファラ | これで必要なものは全部だね。先に帰ってリッドを待とうかな |
| メルディ | ファラ!何してるか? |
| ファラ | あ、メルディ。キールへの差し入れを作ろうと思って買い物してたんだ |
| メルディ | サシイレ…?サシイレって、何か? |
| ファラ | そうだなあ。頑張ってる人に食べ物とかを持って行って応援する事かな |
| ファラ | キール、研究頑張ってるんだけどごはん食べてないかなって思ったから料理の差し入れをしようと思ったの |
| メルディ | リョウリのサシイレ、いいな!キール喜ぶが、みんな嬉しいよ!メルディもお手伝いする~! |
| ファラ | いいの?じゃあ一緒に行こ! |
| たまには気分転換を! | scene2 |
| ファラ | よいしょっと。じゃあ早速準備しよっか |
| メルディ | はいな! |
| リッド | ほらよ。言われた食材買ってきたぜ。これでいいか? |
| ファラ | うん、バッチリ!ありがとう、リッド。よーし、わたしも頑張らなくちゃ! |
| ファラ | ふう、ようやく完成だね。キール、喜んでくれるかな |
| メルディ | ダイジョーブ!ファラが作る料理を食べないはずないよ! |
| リッド | ちゃんとオレのぶんも残しておいてくれよ? |
| ファラ | それは平気だよ。全員でも食べきれないくらい作ったもん! |
| ファラ | そうだ!ね、メルディ。先に様子、見に行ってくれない?料理もあなたに持って行って欲しいな |
| メルディ | なぜか?なぜみんなが一緒に行かないか? |
| ファラ | うん。キールの事だから、いきなりみんなでわーって行ったら「うるさい!」って言いそうでしょ? |
| ファラ | それと、メルディにしかできない事があるんだ。お願いしていいかな? |
| メルディ | メルディにだけ?それは何か? |
| ファラ | それはね… |
| メルディ | わかったよぅ!じゃあ、メルディが先に行って、後でファラとリッドが来るって言ってくるな! |
| リッド | …おい、ファラ。いいのか?メルディのヤツ、それこそ邪魔者扱いされて、叩きだされるんじゃないか? |
| ファラ | そんな事ないよ。きっとうまくやってくれるよ。だって、メルディだもん |
| リッド | ワケわかんねえ… |
| ファラ | …リッド、そろそろ行こっか? |
| リッド | そうしようぜ。腹も減ったしな…。なあ、あいつらファラの料理、全部食ってねえだろうな |
| ファラ | だいじょうぶだって!食べきれないくらい作ったって言ったでしょ? |
| ファラ | よーし、しゅっぱーつ! |
| リッド | あ、ちょっと待てって!ったく、ファラのヤツ何考えてんだ… |
| |
| キール | うわぁ!?メルディ!もう勘弁してくれ!ぼくは研究に集中したいんだ!! |
| メルディ | ダメー!ファラが料理食べるまで、メルディ、お願いされたよ!これ、メルディにしかできない事! |
| キール | 意味が理解できない!ちゃんと説明してくれ!お前は何でも説明が足りないんだ! |
| ファラ | はーい。メルディ、ストーップ!もう大丈夫だよ! |
| メルディ | はいな、ファラ!ちゃんと言われたがとーりにやったよぅ!エライか? |
| ファラ | うん、えらいえらい!ありがとね、メルディ! |
| キール | ファラにリッド!?来るとは聞いていたが、これはどういう事なんだ!?説明してくれ! |
| ファラ | えっとね… |
| |
| キール | …運動!?気分転換!?それのためだけにメルディを先にぼくのところによこしたのか!? |
| ファラ | うん。だってキール、何日も部屋にこもるって言ってたから |
| ファラ | 食事もそうだけど、運動もしてないんじゃないかなって思って。運動、してなかったでしょ? |
| キール | するワケがないだろう!ぼくは研究をしに来たんだ! |
| リッド | なるほどなあ。そりゃ、せっかくの料理もウマくねえだろうな |
| キール | …な、何だって? |
| リッド | 頭の中は研究の事でいっぱい。部屋の中に閉じこもりっきりで、外の空気も吸ってねえ |
| リッド | そんなんじゃ何食ったってウマくねえだろうなって言ったんだよ |
| キール | うっ… |
| ファラ | さっすがリッド!わかってる!やっぱり動いた後のごはんほどおいしいものはないよね? |
| リッド | それでメルディを先に行かせたのか |
| キール | …ファラの料理を持ってきたって言うからぼくは扉を開けたのに、その瞬間ぼくは外に引っ張り出されたんだ |
| キール | 突然何かと聞けばメルディは「リッドとファラが来るまでダンスを 教えるから踊れ」の一点張り |
| キール | 無理やり走らされるわ回されるわでもうくたくただ。…こういうおかしなマネは二度としないでくれ! |
| リッド | …で? |
| キール | な、何だよ |
| メルディ | お腹、すいたか? |
| キール | す…すいたに決まってるだろう!いつ食事を摂らせてくれるのかと本気で心配したんだからな!! |
| ファラ | ふふ、作戦成功だね! |
| ファラ | じゃあ、みんなでごはんにしよう!みんなで食べるのが一番いいしね! |
| おー! |
| Name | Dialogue |
| 陛下への配慮 | scene1 |
| ガイアス | ここか?事故が頻発しているというのは |
| ジェイド | はい。わずか一週間の間に馬車の転倒や衝突だけで十数件発生しています |
| ガイアス | 確かに見通しの悪い場所ではあるが、それだけで突然事故が続くようになるとは思えんな |
| ジェイド | 流通の要衝ですし、なんであれ早々に原因を取り除かなければなりません。参りましょう |
| ガイアス | なるほど、いかにも事故につながりそうな箇所がそこかしこにある |
| ジェイド | なにぶん、古い通りですから。直ちに補修を手配します |
| ガイアス | …ジェイド。そろそろ本題に入れ |
| ジェイド | 本題、と仰いますと? |
| ガイアス | 街路の整備くらい、誰か送ればそれで事足りる |
| ガイアス | わざわざお前が自ら出向いて来たのは他に理由があるからだろう |
| ジェイド | わざわざ、ですか |
| ジェイド | そういう陛下だって無理矢理ついてきたんじゃありませんか |
| ジェイド | 国王御自ら出向かれるような話ではないと申し上げましたよ、私は |
| ガイアス | 俺なりに思うところあってな。それで? |
| ジェイド | …実はここで事故を起こした馬車の多くが略奪を受けているのです |
| ジェイド | 当初、単なる盗賊団かとも思われたのですが、どうもさらにその背後に別の組織がいるようでして |
| ガイアス | やはりそんなところか。だがそれでもお前が── |
| ??? | …やっぱりだ。本物だ、間違いねえ! |
| ??? | 信じられねえ。国王とその腹心がまとめて現れるなんざ、千載一遇のチャンスじゃねえか |
| ジェイド | …その組織というのが以前から追っていた国家転覆を狙う過激集団、とまあ、そんな次第です |
| ガイアス | なるほどな。それで自分を囮にしようと考えたか |
| ジェイド | そんなところです |
| ジェイド | 囮にするには少々、大きすぎる餌になってしまいましたが |
| 盗賊団 | 何をごちゃごちゃ言ってやがる。我らの大望のため、死んでもらう!覚悟! |
| 陛下への配慮 | scene2 |
| ガイアス | 誰を相手にしているか理解しきれていなかったようだな |
| 盗賊団 | うう…つ、強ぇ… |
| ジェイド | 少しは加減してください、陛下 |
| ジェイド | これでは尋問するどころか、当分、病院生活じゃありませんか |
| ガイアス | 意識は残してある。それに下手な加減をすると、足元をすくわれる事もある |
| ジェイド | まったく陛下御自ら盗賊退治などと知れたら大事ですよ |
| ジェイド | 宮廷の方々に小言を言われる身にもなってください |
| ガイアス | 気晴らしにはなった。それについては礼をいう |
| ジェイド | 礼、ですか? |
| ガイアス | 俺が外に出たくなるように、わざと聞こえるところで話をしただろうが |
| ジェイド | 何の話ですか、それは |
| ジェイド | ほら、市民に気付かれないうちに帰りますよ |
| ガイアス | ふっ…まったく… |
| これでも必死なんですよ? | scene1 |
| ルーク | ううう… |
| ミュウ | …っくしゅん! |
| プレセア | 大丈夫…ですか? |
| ミュウ | だ、大丈夫ですの! |
| ルーク | うう~~~~!さみぃ!マジでさみぃ!! |
| ルーク | 何なんだよ!この寒さ! |
| ジェイド | ア・ジュールは見ての通り、ほとんどが雪に覆われた国ですからね |
| ジェイド | 他国の方々にしてみたら寒いのも当然でしょう |
| ジェイド | それでも、今日はそこまで寒くない方ですよ |
| ミュウ | みゅっ!これでも寒くないですの!? |
| ルーク | もっと寒い日があるってのかよ!?信じられねぇ… |
| ジェイド | 本当です。吹雪の時などは命にかかわる事さえあるくらいですから |
| ジェイド | この国の人間といえどもやはり限界はあります |
| ジェイド | かく言う私も先程から寒くて寒くて |
| プレセア | でも、ジェイドさんが一番暖かそうな服装です |
| ルーク | それに平然としやがって、ちっとも寒そうって顔してねーじゃねーか |
| ジェイド | おや、そう見えますか?これでも今にも凍えて挫けそうなんですが |
| ジェイド | ああ、寒い寒い |
| ルーク | 嘘くせぇ… |
| …ォォォオォォ… |
| プレセア | …? |
| ルーク | ん?どうかしたか? |
| プレセア | 今、妙な音がしました… |
| オオオオォォォオオ!!!! |
| ルーク | なっ! |
| プレセア | 魔物です! |
| ミュウ | 血だらけで怖いですのー! |
| ジェイド | どうやら怪我を負って凶暴化しているようですね |
| ジェイド | 来ますよ!気をつけて下さい! |
| これでも必死なんですよ? | scene2 |
| プレセア | 敵、殲滅完了しました |
| ミュウ | びっくりしたですの… |
| ジェイド | 皆さん無事で何よりです。さすがですね |
| ジェイド | それに、動いた事で身体も暖まったんじゃないですか? |
| ルーク | あー、そう言われてみれば寒さはそんなに感じなくなったな… |
| ルーク | つーか!お前全然戦ってなかったじゃねぇか! |
| ジェイド | おや、またとんだ言いがかりですね。見間違えたのではないですか? |
| ルーク | いーや、上手い事戦ってるように見せてたけど、全然攻撃してなかった! |
| プレセア | はい…私も見ていました |
| ジェイド | おっと、これはさすがに言い逃れできませんか |
| ジェイド | でも仕方のないことなんですよ |
| ジェイド | なにせ私も歳ですのでね。お若い皆さんと同じようにはいかないんですよ |
| ジェイド | 加えてこの寒さです。足手まといにならないようにするのが精一杯でして |
| ミュウ | みゅっ!そうなんですの? |
| ジェイド | ええ、そうなんです |
| ルーク | 嘘に決まってんだろ!ったく、こいつは… |
| …グラグラ… |
| プレセア | 木が…揺れてる…? |
| バサバサァッ!! |
| ミュウ | ジェイドさん危ないですの! |
| ジェイド | フレイムバースト!! |
| ミュウ | すごいですの! |
| ミュウ | 上から降ってきた雪の塊を術で溶かしちゃったですの! |
| ジェイド | いやぁ、危うく雪まみれになってしまうところでした |
| ルーク | でした…じゃねえよ!さっきの魔物、この術で一掃できただろ! |
| ルーク | 動きにくくたって、関係ねーだろ! |
| ジェイド | はっはっは。そう言われてみればそうですね |
| ジェイド | いや、これは気が付きませんでした |
| ルーク | こいつ… |
| プレセア | やっぱり信用できません |
| Name | Dialogue |
| 自分磨きをしよう | scene1 |
| マルタ | イイ女は一日にしてならず! |
| マルタ | もっと素敵な女の子になるために自分磨きは欠かせないよね。エミルのためだもん! |
| マルタ | さぁ、今日も頑張らなきゃ! |
| ナタリア | あら、マルタ。ごきげんよう |
| マルタ | ナタリア!城下街に来るなんて珍しいね |
| ナタリア | まとまった時間が出来たので、視察も兼ねて散歩に来てみたんですの |
| ナタリア | この辺りは賑やかで、いつ来ても楽しい気持ちになりますわね |
| マルタ | うん、そうだね! |
| ナタリア | マルタは何をなさってましたの? |
| マルタ | 私はね、自分磨きをするために何をしようかなって、考えてたところ |
| マルタ | エミルのために、もっと素敵な女の子になるんだ~♪ |
| ナタリア | まぁ!それは素晴らしい心がけですわね |
| ナタリア | その姿勢、きっとエミルにも伝わるはずですわ。私、応援いたしますわよ |
| ナタリア | …そう言えば、殿方の心は胃袋で掴むべし!と城の料理人が話していたのを思い出しましたわ |
| ナタリア | お料理の練習なんていかがかしら? |
| マルタ | 胃袋を掴む… |
| マルタ | なるほどー! |
| マルタ | 確かに、私がすごく美味しい料理を作れれば、きっとエミルもメロメロになっちゃうよね! |
| マルタ | そういえば…最近近くの森で美味しい木の実が採れるって話題になってたよね? |
| ナタリア | ええ、我がキムラスカに留まらず、他国でも評判になっているという話ですわね |
| ナタリア | なんでも、とても繊細で奥深い味わいなんだとか |
| マルタ | ホント!?じゃあ、それでご馳走作っちゃおうかな! |
| ナタリア | 名案ですわね。きっとエミルも喜びますわ |
| ナタリア | あ、でもお待ちになって。その木の実ですけど、ひとつ大事な事を思い出しましたの |
| ナタリア | なんでも稀に色や形が似た毒のある実もあるそうですわ。見つけたらしっかり確認なさって |
| マルタ | うん、わかった! |
| マルタ | それじゃ、さっそく採りに行ってくるね! |
| 自分磨きをしよう | scene2 |
| マルタ | ふぅ、木の実がいっぱい採れてよかった〜♪ |
| マルタ | 材料よし!あとは料理の道具も用意して… |
| マルタ | よーし、頑張らなきゃ! |
| エミル | うわぁ、すごい量の食材…。これ、どうしたの?マルタ |
| マルタ | エミル~! |
| マルタ | 今からエミルの為にご馳走を作ろうと思って! |
| エミル | えっ!?ぼ、僕のために…? |
| マルタ | うん!出来上がったら呼ぶから、待っててね! |
| エミル | う、うん…ありがとう…! |
| エミル | …あれ?これって… |
| エミル | マルタ!ちょっと待って!この木の実…! |
| マルタ | あ、エミルも知ってる?この木の実、すっごく美味しいんだって! |
| エミル | 違うよ!これは美味しい方じゃなくて、毒のある方の木の実だよ! |
| マルタ | え…ええええ~~~~~!! |
| マルタ | そんなぁ… |
| マルタ | うぅ〜…。ご、ごめんね。エミル… |
| エミル | よ、よく似てるから仕方ないよ |
| エミル | それにマルタは僕のためにご馳走を作ろうとしてくれたんでしょ? |
| エミル | その気持ちだけでもすごく嬉しいよ |
| マルタ | エ…エミルぅ~~~!! |
| マルタ | やっぱりエミルは王子様だねっ! |
| エミル | あははは… |
| |
| マルタ | …って事があって! |
| マルタ | 木の実は食べれなかったけど、その後二人で一緒にご飯食べたんだ~! |
| ナタリア | まあそうでしたの… |
| ナタリア | でも仲良く過ごせたのでしたら、よかったですわね、マルタ |
| マルタ | えへへ、うん! |
| マルタ | エミルはいつも優しくてかっこよくて… |
| マルタ | だから私はエミルの事が大好きなの! |
| ナタリア | …誰かの事を、そんな風に一途に想えるのは…素敵な事ですわ |
| マルタ | ありがとう、ナタリア |
| マルタ | 次こそはあの木の実を使ってご馳走を作ってあげようっと! |
| もっと自分磨きをしよう | scene1 |
| マルタ | イイ女は一日にしてならず! |
| マルタ | もっと素敵な女の子になるために自分磨きは欠かせないよね。エミルのためだもん! |
| マルタ | 今回はアプローチ方法を変えてみようかなぁ |
| マルタ | 例えば…ちょっとした工夫で自分が素敵に見える方法とかあればいいんだけど… |
| マルタ | …うーん、そう簡単には思いつかないかぁ |
| マルタ | ちょっと本屋さんで情報収集しようっと! |
| |
| マルタ | えっと…本屋さんは… |
| マルタ | あったあった! |
| マルタ | 何か参考になりそうな事が書いてあるかな〜 |
| ペラペラ… |
| マルタ | …あ! |
| マルタ | 『男性は女性のギャップに弱い!』…これ、いいかもしれない! |
| マルタ | 私がいつもとちょっと違う雰囲気になったら、エミルもドキッとしちゃうかも!? |
| マルタ | ギャップだから…私と逆の性格って事だよね? |
| マルタ | どれどれ…?私みたいなタイプにオススメなのは…っと |
| マルタ | ふーん、『クール系』かぁ… |
| マルタ | うん!かっこいい女の子にもなれそうだし、いい感じかも! |
| マルタ | よし、そうと決まれば…! |
| マルタ | クールな女の子に色々教えてもらおうっと! |
| |
| マルタ | あ!いたいた!ティアー!! |
| ティア | マルタ、どうしたの? |
| マルタ | 実はティアにお願いがあって… |
| ティア | お願い?私に?何かしら…? |
| マルタ | 私ね。今、自分磨きの最中で、色々と特訓してるの! |
| ティア | そう。向上心があるのはいい事だと思うわ。がんばって |
| マルタ | うん!それでね、もっともっと成長したくて… |
| マルタ | それで、ティアをお手本にしたいの! |
| ティア | え?私を…? |
| マルタ | うん!ティアみたいに、クールな女の子になれたらなぁって |
| ティア | 構わないけどいいのかしら。私とマルタでは得意な戦術も違うし… |
| マルタ | 戦術…? |
| マルタ | ああ、そういう事か! |
| マルタ | 大丈夫!私が知りたいのは、ティアのここぞという勝負の時の戦術なの! |
| ティア | 本当にいいの?扱える武器も違うと思うのだけど… |
| マルタ | ぶ、武器? |
| マルタ | …例えば、身体つきの事とか…? |
| マルタ | だ、大丈夫だよ!大変かもしれないけど、私、頑張るから! |
| ティア | マルタ… |
| ティア | …確かに、成長したい、強くなりたいという気持ちに武器なんて関係ないわね |
| ティア | わかったわ。それじゃ、ついてきて |
| マルタ | うん!ありがとう、ティア! |
| もっと自分磨きをしよう | scene2 |
| マルタ | はぁ…はぁ…。ティアに連れられてここで30分ぐらい教えてもらっているけど… |
| マルタ | これって…。もしかしなくても軍事訓練な気がする… |
| マルタ | わ、私、ティアにクールな女の子を教えてもらうつもりだったのに… |
| マルタ | 何か…私の考えてたのと違う…! |
| マルタ | ティ、ティア…。あの、私…ちょっと疲れちゃって… |
| マルタ | リ、リタイアしていいかな…? |
| ティア | 音を上げるのはまだ早いわ。頑張ると言ったのはあなたでしょう? |
| マルタ | はぁ…はぁ…。た、確かにティアみたいになりたいって言ったけど… |
| マルタ | 何か…違う… |
| ティア | 成長したいのでしょう?なら、このくらいで諦めないで |
| ティア | 次の訓練ももう考えてあるの。さあ、行きましょう |
| マルタ | ちょ、ちょっと待って…! |
| マルタ | な、何でこうなっちゃうの~~~! |
| Name | Dialogue |
| 一向に進まない | scene1 |
| クラース | ふむ、こう天気がいいと気持ちがいいな |
| アーチェ | だね~。お弁当でも持ってくればよかったかな~ |
| クラース | 一応断っておくが、ピクニックに来たわけではないぞ |
| アーチェ | はいはい、わかってるってば!あたしの魔術が見たいんでしょ?クラースに使えない、ま・じゅ・つ! |
| クラース | ぐっ…!妙な言い方をするな。私でも魔術を使える方法を模索しているからであって… |
| ??? | おーい! |
| チェスター | よ、アーチェ、クラース。何やってんだ? |
| クラース | チェスター!こんなところで会うとは奇遇だな |
| クラース | アーチェに依頼して、私の魔術研究の仮説を実証しようとしていたところだ |
| アーチェ | そゆこと。天才魔術師アーチェさんじゃないとこの仕事はできないってワケ! |
| クラース | チェスターは狩りをしていたのか? |
| チェスター | ああ、そうだ。そろそろ食料を調達しておかないといけないからな |
| アーチェ | あんたに獲物を仕留められるの~? |
| チェスター | なんだと!? |
| クラース | 会うなりこれか。喧嘩は私の用事が終わってからにしてくれないか |
| クラース | アーチェ、始めるぞ |
| アーチェ | ちぇっ。はいはい |
| アーチェ | …えっと、とりあえず術を出せばいいんだよね |
| クラース | ああ。炎の魔術をあの木の辺りに向かって頼む |
| アーチェ | 了解~!行っくよー! |
| アーチェ | ファイアボール!! |
| カサッ… |
| チェスター | おい、ちょっと待て…物音がしたぞ |
| ガサガサガサッ |
| アーチェ | ウソ!?人だったらマズいじゃん! |
| クラース | いや、待て!魔物だ! |
| ボゥゥッ! |
| ギャァァアアアア!!! |
| アーチェ | あ、当たっちゃった~!ワザとじゃないんだけど…怒ってる…よね? |
| クラース | それは「攻撃された」とみなすだろう!こっちに来るぞ! |
| チェスター | 何やってんだよ、この馬鹿! |
| アーチェ | あ、あたしのせいじゃないもん! |
| クラース | …こら!二人とも、喧嘩は後だ!構えろ、来るぞ! |
| 一向に進まない | scene2 |
| クラース | 偶然とはいえ魔物が飛び出してくる事もあるのだな。気をつけて検証を進めねば |
| クラース | アーチェ、次は水の魔術を… |
| アーチェ | あ!チェスター!あたし、いい事思いついちゃった! |
| アーチェ | さっき倒した魔物、あんたの獲物にすればいいじゃん!せっかくだからあたしが料理してあげてもいいけど? |
| チェスター | は?馬鹿言うなよ!誰がお前の料理なんか食うかよ!オレは自分で獲物を仕留めてみせる! |
| クラース | やれやれ。また始まったか…。この二人は顔を合わせれば喧嘩しかしないな… |
| クラース | 頼むから、終わってからに── |
| チェスター | そもそもお前の術のせいで食えるようなところが残ってねえよ! |
| チェスター | 第一、持って帰れたとしてお前に料理を任せるわけねえだろ! |
| アーチェ | むっかー!そこまで言う事なくない!? |
| クラース | …… |
| チェスター | あるっつーの!この××料理人! |
| アーチェ | なんですってー!? |
| クラース | …二人とも!!いいかげんにしろ! |
| クラース | まったく何度言ったらわかるんだ!私はお前達を遊びに連れてきたんじゃない! |
| クラース | アーチェ、お前には対価を払う約束をした。チェスター、お前にも私の護衛を正式に依頼してもいい |
| クラース | …了承するならば依頼者である私の指示に従ってもらいたい。…異論がある者は? |
| アーチェ | ありませーん… |
| チェスター | す、すまねえ… |
| アーチェ | ほらぁ!あんたのせいで怒られちゃったじゃん! |
| チェスター | お前が馬鹿な事言うからだろうが! |
| クラース | …こほん!今、喧嘩のようなものが聞こえたが私の気のせいか? |
| アーチェ | あ、うん!気のせいに決まってるじゃん!今すっごい仲良くしてたよ!ね! |
| チェスター | お、おう!全然喧嘩なんてしてねえぜ!な! |
| クラース | やれやれ、まったく…この調子じゃ、いつ終わる事やら… |
| 未知の領域 | scene1 |
| クラース | 目的地までは…あと半分くらいか |
| クラース | 仮説には実証が必要とはいえ、外に出るのはなかなか骨が折れるな |
| クラース | だが、今のところ何事もなく進んでいるし、予定より早く着きそうだ |
| クラース | そろそろ小腹も空いてきたな。弁当もあるし、ここらで休憩していくか… |
| クラース | ふぅ…。天候も良好、弁当も美味い… |
| クラース | これで術の研究が上手く行けば言う事なしだな! |
| ドカーーーーーン!! |
| クラース | うわっ!な、何だ!? |
| ガサガサッ |
| すず | クラースさん!? |
| クラース | す、すず!?一体、何がどうなって…? |
| ガァァァアアア!!! |
| クラース | 魔物!?数が多いな…! |
| すず | 任務で魔物討伐にあたっていたのですが想像以上に数が多く… |
| クラース | この大群を一人で相手していたのか!? |
| クラース | まったく無茶をする… |
| クラース | 仕方ない、私も手伝おう |
| すず | ご心配無用です。これは私一人で完遂すべき任務ですから |
| クラース | どうやら、そんな事を言っている状況ではないようだぞ |
| すず | くっ…! |
| 未知の領域 | scene2 |
| クラース | 怪我はないか?すず |
| すず | ありません。クラースさんは…? |
| クラース | 私も大丈夫だ。…何とか始末できてよかったよ |
| すず | すみません。私が未熟だったばかりに… |
| クラース | 誰であろうとあの大群を相手にするのは厳しいだろう。気にする事はないさ |
| すず | …はい… |
| すず | ところで、クラースさんはこんなところで何をされていたのですか? |
| クラース | 私の研究で論文を書くにあたり実証が必要になったのでね。外に出る必要があっただけだ |
| すず | そうだったのですね。クラースさんは研究熱心で…素晴らしいと思います |
| クラース | そう言って貰えるとありがたい。私の研究テーマである精霊や魔術にはまだまだ私達の知らない事が── |
| ぐぅぅう~~~~… |
| すず | っ…!! |
| クラース | はっはっは!かなり動き回ったからな。腹も減っただろう |
| クラース | 弁当があるんだが、よかったら食べないか? |
| すず | お気遣い頂きありがとうございます。ですが結構です。私も食料を持ってきていますので |
| ガサガサ… |
| クラース | ふむ…?豆のようにも見えるが、それは…? |
| すず | 忍びの持つ、非常食のようなものです |
| クラース | 忍者の非常食!なるほど、興味深いな… |
| すず | よければお一ついかがですか? |
| クラース | いいのか?では、お言葉に甘えて… |
| クラース | … |
| クラース | んぐっ…!!! |
| クラース | あ、甘っ…!凄まじく甘いぞ!こういうものは無味なものだと想像していたが |
| すず | 動くのに必要なエネルギーを効率よく補給する事を第一に考えて作られています |
| クラース | そ…そうか…。うっ…!何を入れたらこうなるんだ…!あ、甘過ぎる…!! |
| すず | …クラースさんのお口には合いませんでしたか… |
| すず | でしたらこちらはいかがでしょうか。苦いものや酸っぱいものもあります |
| すず | 一緒に口に入れれば、甘さが緩和されるかも知れません。…保障はできませんが |
| クラース | い、いや!いい!ありがとう。参考になった |
| すず | そうですか。では、私はこれで。クラースさん、この度は助けて頂いてありがとうございました |
| クラース | 忍者は…修行だけでなく食事までもが過酷なものなのか… |
| クラース | 世の中には、まだまだ私の知らない事がたくさんあるな… |
| Name | Dialogue |
| 頼れるキャプテン | scene1 |
| ジェイ | ふぅ… |
| ジェイ | 目的の情報も無事手に入りましたし |
| ジェイ | あとはこれを手紙に書いて、みんなに届けてもらえば完了、と |
| ジェイ | 今回の報酬は、なかなか高額だしみんなにお土産でも買っていこうかな |
| ジェイ | このあたりだと…確か、港が近かったですね |
| ジェイ | みんなが好きなホタテがあるといいけど… |
| |
| ジェイ | 随分と活気のない魚市場ですね… |
| 漁師 | ん?坊主、おつかいか? |
| ジェイ | 坊主でも、おつかいでもありません。子ども扱いしないでください |
| 漁師 | はっはっは!わりぃわりぃ! |
| ジェイ | ここは随分と静かな港なんですね |
| 漁師 | それがな…。ここ最近シケ続きでよ。魚も貝も全然獲れねぇんだ。まったく、商売あがったりだぜ! |
| ジェイ | 貝も獲れない… |
| ジェイ | じゃあ、ホタテもないんですか? |
| 漁師 | あー。ホタテも前に売り切れてそれっきりだな |
| 漁師 | もう少ししたらシケも収まるだろうし、それまでは勘弁な! |
| ジェイ | そうですか…。わかりました |
| ジェイ | 残念ですが、またその時にでも来ます |
| 漁師 | おう、よろしくな! |
| ジェイ | 獲れないんじゃ仕方ないか…。ホタテの代わりに、何か別のものを… |
| ??? | ふふふ、お困りのようですね! |
| ジェイ | チャットさん?あなたも港に来ていたんですね |
| チャット | ボクだって港に立ち寄りますよ。ところでジェイさん。目的のものが買えなかったようですが… |
| ジェイ | ええ、シケで漁に支障が出ているみたいなんです |
| チャット | ふむ…。ここ数日の海は荒れ気味ですからね |
| チャット | 普通の船なら漁に出るなんてまず無理でしょうね。「普通の船」なら! |
| ジェイ | そうなんですか。さすがチャットさん。海の情報には詳しいですね |
| チャット | 当然です。大海賊アイフリードの子孫ですからね!海の事など何でもお見通しですよ! |
| チャット | それに漁師が使っている船は運用するのに、天候にかなり左右されますが… |
| チャット | ボクのバンエルティア号であれば、少しくらいのシケなんてまったく問題ありませんから! |
| ジェイ | はぁ… |
| ジェイ | 何だかそわそわしてるとは思いましたが… |
| ジェイ | バンエルティア号のすごさを自慢したかったんですね |
| チャット | そ、そうは言ってません! |
| チャット | ですが、今回は特別にボクがホタテが獲れる場所まで連れて行って差し上げます! |
| ジェイ | え?いいんですか? |
| チャット | もちろんです。ジェイさんはホタテが必要なんですよね? |
| ジェイ | ええ、まぁ |
| チャット | 困っている人を助けるのも大海賊としての大事な役目です! |
| チャット | それに、ジェイさんはボクにとって大事な子分の一人ですからね! |
| ジェイ | ちょっと待ってください!いつぼくが子分になったんですか |
| チャット | それでは、さっそく行きましょうか!ボクの事はきちんとキャプテン、と呼ぶようにお願いしますね! |
| ジェイ | き、聞いていない… |
| ジェイ | まぁ、ありがたくご好意に甘えるとしようかな |
| 頼れるキャプテン | scene2 |
| ジェイ | ふぅ…これだけたくさんあったらみんなよろこんでくれるかな? |
| チャット | ずいぶん獲れたみたいですね |
| ジェイ | ええ、助かりました。ありがとうございます、チャットさん |
| チャット | いえ。キャプテンとして当然の事をしたまでです |
| チャット | ジェイさんはボクの子分ですから! |
| ジェイ | まだ言ってるんですか… |
| チャット | では帰りましょうか。家の近くまでお送りしますよ |
| |
| ジェイ | 色々ありがとうございました。助かりましたよ |
| チャット | いえいえ。また何かあったら── |
| ??? | あっ!ジェイだキュ! |
| チャット | ひっ…! |
| キュッポ | おかえりなさいだキュ! |
| キュッポ | 怪我はないキュ? |
| ポッポ | お腹すいてないキュ? |
| ジェイ | ただいま、みんな。何事もなく調査も終わったよ |
| ジェイ | それにほら、お土産もあるんだ。このホタテを獲るのを、チャットさんが手伝ってくれたんだよ |
| キュッポ | キュ!ありがとうだキュ! |
| ピッポ | チャットさんはいい人だキュ! |
| ポッポ | お礼に、おもてなしをするキュ!モフモフダンスも踊っちゃうキュ~♪ |
| チャット | いいいい、いいです!お気遣いなく!あなた方が動いたらボクの服に毛がつきますから! |
| ピッポ | 村を案内するキュ! |
| チャット | 本当にいいですってば!遠慮しますって言ってるじゃないですかぁ! |
| チャット | やめ…やめてくださ…う… |
| チャット | う…うわぁぁぁああん!! |
| キュッポ | あっ!待って欲しいキュ! |
| チャット | こ、来ないでくださいーー!!ボクは毛一本たりとも船に持ち込みたくないんですっ! |
| ジェイ | …ああ、そういえば毛の生えた動物が苦手なんでしたっけ… |
| ジェイ | しかしここまでとは…。なかなか興味深いですね |
| チャット | こ、来ないでってばぁ!うわーん、だから、ボクの目の前で踊らないでぇええーーー!! |
| ジェイ | …せっかくだから、もう少し観察しておこうかな |
| ジェイ | もしかしたら、いい情報が手に入るかもしれないしね |
| 負けませんよ | scene1 |
| ??? | オゥ!勝負じゃあ!! |
| ジェイ | …あの無駄に大きくてイラッと来る声は… |
| セネル | だから、やらないって言ってるだろ |
| モーゼス | なんじゃ、ワイに負けるのが怖くて逃げるんか? |
| セネル | …そうじゃない。これから── |
| ジェイ | うるさいですよ、モーゼスさん。遠くまで下品な声が響いてます |
| ジェイ | このあたりに住む人達の迷惑を考えてください |
| モーゼス | オゥ!ジェー坊!今からセの字と勝負しようと思っての! |
| ジェイ | 聞こえてたので知ってます |
| ジェイ | ただでさえ野蛮な格好で怪しいんですから、少しは大人しく出来ないんですか? |
| モーゼス | 人の一張羅に文句をつけるとはいい度胸じゃの、ジェー坊! |
| モーゼス | …ああ、ほーか。ワイらの勝負に混ぜて欲しいんじゃな!? |
| ジェイ | は? |
| モーゼス | わざわざここまで来て話しかけてきたんじゃ。混ざりたいっちゅう意味じゃろ? |
| セネル | ん、そうなのか?ジェイ |
| ジェイ | 違います!自分の都合のいいように解釈しないでください |
| モーゼス | まぁ、ジェー坊じゃワイらには勝てんじゃろうしな~ |
| モーゼス | 受けん方が賢明じゃな! |
| ジェイ | モーゼスさんにそこまで言い切られるとさすがに腹が立ちますね… |
| ジェイ | ぼくがお二人に負けるわけがないでしょう |
| ジェイ | …いいでしょう。受けて立ちますよ |
| モーゼス | よーし!よぉ言った! |
| セネル | …やっぱり俺も参加決定なのか… |
| モーゼス | さて、何で勝負するかの? |
| セネル | …そうだ! |
| セネル | 最近、この近くで田畑を荒らしたり人を襲ったりする魔物の群れが出没するそうだ |
| セネル | 俺が討伐を頼まれて、今から向かうところだったんだが… |
| セネル | そいつらを一番多く倒した奴が勝ち、でどうだ? |
| モーゼス | おっ!ちょうどええのぉ! |
| ジェイ | ええ、問題ありません |
| セネル | 決まりだな。それじゃ、行くぞ |
| モーゼス | ヒョォォオオオ!! |
| 負けませんよ | scene2 |
| ジェイ | せぃっ!12匹目! |
| ジェイ | !! |
| ジェイ | 最後の1匹!逃がしませんよ! |
| ジェイ | はぁっ! |
| セネル | くらえ! |
| モーゼス | そりゃあっ! |
| ギャァァァアアア!!! |
| ジェイ | …終わりましたね |
| モーゼス | 歯ごたえのない奴らじゃったの~ |
| モーゼス | 最後の奴なんぞ、ワイの一撃で一発じゃ! |
| ジェイ | モーゼスさんの目は節穴ですか。最後の魔物を倒したのはぼくです |
| モーゼス | いんや、トドメを刺したのはワイじゃ! |
| セネル | 二人には悪いが、俺だったと思うぞ |
| ジェイ | ぼくです |
| モーゼス | ワイじゃ! |
| セネル | …お前ら、最後の奴を除いたら何匹倒した? |
| ジェイ | 12匹です |
| モーゼス | 12じゃ |
| セネル | 俺も12だ |
| モーゼス | むむむ…やっぱり最後のはワイが── |
| ジェイ | ぼくですね |
| セネル | …らちがあかないな |
| セネル | とりあえず、街へ報告に行こう |
| |
| 街の人 | こんなに早く退治してもらえるとは思いませんでした! |
| 街の人 | これで安心して生活できます…! |
| 街の人 | ありがとうございます、ありがとうございます! |
| セネル | また何かあったら言ってくれ。出来る限り力になる |
| 街の人 | はい!よろしくお願いします…! |
| モーゼス | …エライ感謝っぷりじゃったのぅ |
| ジェイ | それだけあの魔物達に困っていたんでしょうね |
| モーゼス | …あー…。今回は誰が勝ちとかはやめとくかの |
| セネル | そうだな |
| ジェイ | そうですね |
| モーゼス | じゃが、次は負けんからな! |
| ジェイ | ふふっ…それはこっちの台詞です! |
| Name | Dialogue |
| たまには積極的に… | scene1 |
| ティア | 今日はずいぶん街が賑わっているのね。何かあったのかしら…? |
| ティア | あら?あそこにいるのは… |
| ティア | ナタリア、なにをしているの? |
| ナタリア | あら、ティア。ごきげんよう |
| ティア | ずいぶんな大荷物だけど…まさかそれ全部お菓子…? |
| ナタリア | ええ、もうすぐバレンタインでしょう? |
| ナタリア | これは、そのために用意したチョコレートですわ |
| ナタリア | 日頃、王国のために仕えてくださる城下のみなさんに、少しでもお礼ができればと思って |
| ナタリア | 洋菓子店に注文しておいたんですの |
| ナタリア | 数も多いので、少し早いですがこうして、みなさんにお渡ししていたところですのよ |
| ティア | バレンタイン…もうそんな時期なのね |
| ナタリア | ええ。なるべく多くの方にお渡ししようと思ったので、一つ一つは少量なのですが… |
| ナタリア | とても喜んでいただけて、逆にみなさんの笑顔で元気をいただいているような気持ちですわ |
| ナタリア | …そうですわ!チョコレート以外にも美味しそうなお菓子があったので、買ってみましたの |
| ナタリア | よろしければ、ティアも一緒に食べませんこと? |
| ティア | …ごめんなさい。お誘いは嬉しいのだけれど… |
| ティア | このあと訓練の予定が入っているの。また誘ってもらえるかしら? |
| ナタリア | まぁ、それは残念ですわ…。でも訓練も大切ですものね |
| ナタリア | では、今度またお休みの時にでも一緒にお菓子を買いに行きませんこと? |
| ティア | ええ、楽しみにしているわ |
| ナタリア | それでは、失礼致しますわね |
| ティア | …いけない。訓練に遅刻してしまうわね |
| ティア | 急いで訓練所に行かないと… |
| たまには積極的に… | scene2 |
| ティア | ふう…今日の訓練はなかなかやり応えがあったわね |
| ティア | あら? |
| ティア | このお店…何だかすごい人だかりね。それに女性のお客さんばかり… |
| ティア | 「バレンタイン売れ筋商品」…世間は本当にバレンタインで盛り上がってるのね |
| ティア | 私には何だか、別世界の事のような── |
| ティア | !? |
| ティア | あ、あれは…! |
| |
| ティア | ふぅ…。これで報告書の作成も終わりね |
| ティア | さて… |
| ガサゴソ… |
| ティア | … |
| ティア | はぁ…。このチョコレートの入れ物…やっぱり、可愛いわ |
| ティア | まさか、自分のためにバレンタインチョコを買う事になるなんて思わなかったけど… |
| ティア | バレンタイン、か… |
| ティア | そういえば、ナタリアがチョコレートを配っていたわね |
| ティア | ナタリア、街の人に喜んでもらえて本当に嬉しそうだったわ |
| ティア | …日々の任務や訓練が忙しくてこういうイベント事とは無縁になりがちだけど… |
| ティア | たまには、積極的に参加してみるのも悪くないかもしれないわね |
| ティア | 今年は、私も少し頑張って手作りチョコレートを配ろうかしら…? |
| ティア | みんな喜んでくれるといいけど… |
| 手作りチョコ | scene1 |
| ティア | …よし、出来たわ |
| ティア | お菓子を作るなんて、久しぶりだったから少し不安だったけど… |
| ティア | 味も悪くないみたいだし、ちゃんと出来てよかったわ |
| ティア | あとはラッピングをして… |
| ティア | これで完成ね |
| ティア | ふふ、ラッピングも可愛く出来てよかった |
| ティア | 今日は訓練もお休みだし、このままみんなへ渡しに行けるわね |
| ティア | ルーク達はお屋敷に行けば会えるかしら? |
| ティア | …行ってみましょう |
| 手作りチョコ | scene2 |
| ティア | ルーク、ガイ、ミュウ!よかった、いいところで会えたわ |
| ガイ | ティア、こんな時間に街にいるって事は、今日は非番なのかい? |
| ティア | ええ、そうなの。もしかして、どこかへ出かけるところだったのかしら? |
| ルーク | 暇だから、どっか行くかって話はしてたけど、別にまだ何も決まってねーよ |
| ティア | そう。ならちょうどよかったわ |
| ミュウ | ティアさんはなんの用事ですの? |
| ティア | 用事ってほどでもないのだけれど… |
| ティア | あの、これ、よかったら |
| ルーク | ん?何だよ、これ |
| ティア | 何って、バレンタインのチョコだけど |
| ミュウ | みゅっ!?チョコレートですの? |
| ガイ | へぇ、ティアの手作りか。これはありがたいな。食べるのが楽しみだ |
| ティア | 口に合うといいのだけど… |
| ガイ | その点は心配いらないと思うけどな。ありがとう、ティア |
| ルーク | ふ、ふん!まぁ、もらっておいてやるよ。どうせ食えたもんじゃねえだろうけど |
| ガイ | おいおい、ルーク。せっかくティアが… |
| ティア | …別に無理に受け取ってもらわなくても結構よ |
| ルーク | う、うるせえな。もらったんだから、こいつはもう俺のもんだ! |
| ルーク | おい、ガイ、早く出かけるぞ! |
| ミュウ | みゅっ!?ご主人様、待って欲しいですの! |
| ガイ | 出かけるって…まだ行き先決めてないだろ!? |
| ガイ | ああ、もう…。ティア、チョコレートありがとうな |
| ティア | え、ええ。あなたも大変ね。気をつけて |
| ティア | …これでよかったのかしら |
| |
| ルーク | あーあ、今日は結局どこに行っても、大して面白い事なかったぜ。ったく |
| ルーク | …そういや、ティアからチョコレートをもらったんだっけか |
| ルーク | …せ、せっかくもらったんだし食べてやらねぇともったいねえよな |
| ルーク | ええと…確かテーブルに… |
| ルーク | ん?テーブルに置いたよな?何でねぇんだ? |
| ミュウ | みゅ?ご主人様、どうしたんですの? |
| ルーク | ここに置いたはずのチョコレートを探してんだよ |
| ルーク | どこにやったか知らねぇか? |
| ミュウ | 知ってるですの! |
| ミュウ | それなら、ボクが食べたですの! |
| ルーク | はぁ!? |
| ミュウ | ご主人様、さっき「食えたもんじゃない」って言ってたですの! |
| ミュウ | でも食べないとティアさんが可哀相ですの… |
| ミュウ | だから、ご主人様の代わりにボクが食べたですの! |
| ミュウ | 甘くて美味しかったですの~♪ |
| ルーク | …っ! |
| ミュウ | みゅ? |
| ルーク | こっ…の!ブタザル!! |
| ルーク | 焼いて食うぞ、おらぁ!! |
| ミュウ | みゅみゅみゅ~!? |
| ミュウ | ご、ご主人様、どうして怒ってるですの〜!? |
| Name | Dialogue |
| 友チョコ…? | scene1 |
| レイヴン | ふふふ~ん♪ |
| レイヴン | いやー、バレンタインの時期はお店も華やぐし、女の子達もキャッキャウフフしてていいねえ |
| リタ | … |
| レイヴン | おっさんも今年はチョコいくつもらえるか、楽しみでウキウキしちゃう |
| リタ | …… |
| レイヴン | って、ちょっと、リタっち、ガン無視はひどくない?おっさん、寂しい~ |
| レイヴン | これじゃ、おっさん、ただの独り言になっちゃうでしょうが |
| レイヴン | ほれ、愛想愛想 |
| リタ | うっさい!読書の邪魔! |
| リタ | たかがチョコレートくらいで浮かれて、バカっぽいったらないわ |
| レイヴン | ええ〜!? |
| レイヴン | 年頃の女の子として、おっさん、その発言はどうかと思うなあ |
| リタ | 余計なお世話。そんなのあたしの勝手よ! |
| リタ | そもそも、バレンタインって男がチョコレートをもらって嬉しがるイベントでしょ |
| リタ | 女の方は作ったり買ったり、時間とお金が減るだけでいい事なにもないじゃない |
| レイヴン | わー、すごい身も蓋もないお言葉… |
| レイヴン | あーでもさ、最近は友チョコってのも流行ってるって話よ? |
| リタ | はあ?友チョコ? |
| レイヴン | そそ。男とか女とか関係なく、仲のいいお友達に感謝を込めてチョコを贈るってやつ |
| レイヴン | リタっちもさ、いい機会だから贈ってみたら?きっと喜ばれるよ? |
| リタ | ふーん… |
| レイヴン | っと、いかんいかん。おっさん、用事があるんだったわ |
| レイヴン | んじゃリタっち、またね |
| レイヴン | あ、そうそう、おっさんへの本命チョコはいつでも大歓迎だからね~ |
| リタ | やっと静かになったわね |
| リタ | まったくバカっぽいんだから |
| リタ | … |
| リタ | 友達への感謝…友チョコ、か… |
| リタ | …まあ、たまにはそういうのも悪くないかも知れないわね… |
| リタ | そ、そうよ、ちょうど実験道具を買いに行かなきゃいけないとこだし |
| リタ | あくまでついでよ、ついで! |
| 友チョコ…? | scene2 |
| 女の子 | わー!このチョコ美味しそう! |
| 女の子 | こっちは動物の形だよ!かわいい~! |
| リタ | う…お店の飾りがやけにキラキラしてるわね… |
| リタ | あまりこういうお店は来ないからちょっと気が引けるわ… |
| リタ | …へぇ、結構美味しそうなお菓子がいっぱいあるのね |
| リタ | 童話モチーフのチョコレートなんてのもあるんだ。エステルが喜びそう |
| 店員 | 試食もやってますから、よかったら召し上がってください! |
| リタ | えっ!?あ、ありがと… |
| リタ | …ん、これ美味しい… |
| 店員 | ありがとうございます。他にも気になるものがあったら、お気軽にお声がけください! |
| リタ | あ、あの、いくつかチョコレートが欲しいんだけど |
| 店員 | はい、どちらのチョコレートでしょうか? |
| リタ | えっと…これと、これと…あ、あとこれも… |
| リタ | …ふぅ |
| リタ | いつも入るようなお店と全然雰囲気が違うから |
| リタ | どうなるかと思ったけど、何とか買えてよかったわ |
| リタ | ちょっと疲れたし、一休みしたら帰ろ… |
| ??? | あれ?リタ? |
| リタ | なっ!カロル!? |
| カロル | お菓子屋さんにいるなんて珍しいよね。どうしたの? |
| リタ | べ、別にどこにいようがあたしの勝手でしょ! |
| カロル | そ、それはそうだけど… |
| カロル | あ!チョコレートだ! |
| リタ | …何よ |
| カロル | そっか、もうすぐバレンタインだもんね |
| カロル | リタも誰かにあげるんだね! |
| リタ | う、うっさい!! |
| カロル | ぴぎゃっ! |
| カロル | うううう~~~~~!な、何で殴るんだよ… |
| リタ | あんたがチョコレートくらいで大騒ぎするからよ! |
| カロル | ええ〜!? |
| 少し素直に | scene1 |
| リタ | …とうとうこの日が来たわね |
| リタ | バレンタインなんて、今までロクにやった事がないからちょっと緊張してきたわ |
| リタ | と、友達にチョコレートを渡すだけなんだし、別にどうってことないわよね |
| リタ | まずどこから始めようかしら。誰かいそうなのは… |
| リタ | ロイド、コレット!いいところにいたわ |
| ロイド | おっ、リタ |
| コレット | どしたの? |
| リタ | ええと、その、はいこれ!バレンタインのやつ! |
| ロイド | これって、チョコか?え…?俺達に!? |
| リタ | と、友チョコってやつ |
| リタ | あんた達には世話になってるから、そ、それだけよ! |
| コレット | わぁ~!リタ、ありがと! |
| リタ | 別にお礼を言われるほどの事でもないでしょ |
| ロイド | へへ、でも嬉しいぜ!サンキューな! |
| リタ | そ、そう。喜んでもらえたならいいけど |
| コレット | 友チョコって、友達同士であげるチョコだよね |
| コレット | じゃあ、他の人にも渡しに行くの? |
| リタ | え、ええ、まあね。一応、そのつもりだけど |
| ロイド | そっか、みんなもきっと喜ぶぜ! |
| コレット | 気をつけて行ってきてね! |
| 少し素直に | scene2 |
| リタ | エステルは…きっとお城よね |
| リタ | 会えるといいんだけど… |
| ??? | リタ! |
| エステル | バロニアに来ていたんですね! |
| エステル | ちょうどよかったです。近々、リタに会いに行こうと思っていたところだったんです |
| リタ | あ、あたしに? |
| エステル | はい!バレンタインですから |
| フレン | エステリーゼ様は、みんなへチョコを渡そうと前から準備されていたそうなんだ |
| エステル | それで、リタにも直接渡しに行きたいって、フレンに相談していたところだったんです |
| リタ | そ、そうなんだ |
| エステル | はい、リタ。ハッピーバレンタイン!です! |
| リタ | あ、ありがと… |
| リタ | じ、実はあたしも持ってきたんだけど |
| エステル | えっ!?わたしにです? |
| エステル | もしかして、このためにバロニアまで…? |
| リタ | う、うん… |
| エステル | わぁ~…!ありがとうございます、リタ!すごく嬉しいです! |
| ユーリ | なるほど、考える事はみんな同じだったってとこか |
| リタ | う、うるさいわね |
| リタ | 一応、あんた達の分もあるんだから感謝しなさいよ |
| ユーリ | お、そりゃサンキュ |
| フレン | ありがとう、嬉しいよ |
| リタ | ついでよ、ついで!あくまでついで! |
| ユーリ | へいへい |
| |
| リタ | …だいたい配り終わったわね |
| リタ | あとは… |
| リタ | あ、おっさん!ガキんちょ! |
| レイヴン | おろ、天才魔導少女じゃない。どったの? |
| リタ | どうしたのって、あんたね… |
| カロル | なんか機嫌悪そうだけど…レイヴン、また何かやったの? |
| レイヴン | ちょっと少年、またって人を常習犯みたいに言わないで |
| レイヴン | おっさん、なんもしてないって! |
| リタ | ああもう、うっさいわね。さっさとこれ受け取れ! |
| レイヴン | へ?これって… |
| カロル | バレンタインの、チョコレート? |
| リタ | 友チョコよ、友チョコ。おっさんがそそのかすからやってみただけよ |
| リタ | …まあ、みんな喜んでくれたから、いいけど。ほら、ガキんちょ、あんたの分よ |
| カロル | えっ!?いいの?ありがとう、リタ! |
| カロル | へへへ、帰ったら食べよっと! |
| レイヴン | おーお、少年ったらはしゃいじゃって |
| レイヴン | ね、リタっち。おっさんの言う事聞いといてよかったでしょ? |
| リタ | …まあね |
| レイヴン | あれ、いつになく素直じゃない |
| レイヴン | ひょっとして、おっさんの事見直した? |
| リタ | …うっさい! |
| レイヴン | ぶへっ! |
| Name | Dialogue |
| 練習すれば大丈夫! | scene1 |
| マルタ | ふふふ!もうすぐ待ちに待ったバレンタイン! |
| マルタ | エミルへ渡すチョコレート…どんなのにしようかな?レシピ本を参考にしようっと |
| ペラペラ… |
| マルタ | こっちのページにあるのもいいけど… |
| マルタ | あっ!これもいいなぁ~♪ |
| マルタ | チョコレートももちろんだけど、ラッピングにもこだわりたいよね! |
| マルタ | ピンクはありきたりだから、エミルの服に合わせてブルーでまとめるとか…? |
| マルタ | あっ!私の服に合わせて白やブラウンもいいかも! |
| マルタ | うう~ん、迷っちゃうな~♪ |
| |
| マルタ | エミル~! |
| エミル | マルタ! |
| マルタ | エミル!ハッピーバレンタイン! |
| マルタ | 私からのチョコレート、受け取ってくれる…? |
| エミル | もちろんだよ!マルタからのチョコレートを僕が断るわけないじゃないか! |
| マルタ | エミル…! |
| エミル | マルタ… |
| |
| マルタ | …なんちゃってー!えへへへ! |
| テネブラエ | 果たして、そう上手くいくでしょうかねぇ…? |
| マルタ | テネブラエ! |
| マルタ | それ、どういう意味よ? |
| テネブラエ | マルタさまは、エミルに手作りのチョコレートを渡すつもりなんですよね? |
| マルタ | 当たり前でしょ?愛情をたっぷり込めて作るんだから! |
| テネブラエ | ふむ…。ですが、手作りが必ずしも成功するとは限りませんよ? |
| マルタ | なっ!? |
| テネブラエ | それにラッピングだって綺麗に包めるかどうか… |
| テネブラエ | マルタさま、大雑把ですしねぇ |
| テネブラエ | 大人しく既製品を買われた方がいいのではないですか?クククク… |
| マルタ | むっかー!!何で失敗前提に話を進めるわけ!? |
| マルタ | こうなったら、絶対にすごく美味しくて、可愛いものをエミルに渡すんだから! |
| マルタ | そのためには、今のうちからしっかり練習しなくちゃ |
| マルタ | まずは、チョコレートとラッピングの材料をたっくさん集めないと! |
| マルタ | そういう事だから、留守番よろしくね! |
| テネブラエ | やれやれ…どうなる事やら… |
| 練習すれば大丈夫! | scene2 |
| マルタ | ただいま! |
| テネブラエ | マルタさま、お帰りなさい |
| マルタ | ふー!これだけあればたくさん練習出来そう! |
| マルタ | とりあえず、気になったレシピを色々と試して… |
| マルタ | よし、頑張ろー! |
| マルタ | ふぅ〜。まぁ、こんなもんかな♪ |
| マルタ | たくさん練習した甲斐あって、なかなかの出来栄えね |
| テネブラエ | 確かに、見た目はよさそうです |
| マルタ | 何よ、その言い方!当日までに、もっといいものが出来るように頑張るんだから! |
| マルタ | あっ!そういえば作ったあとの事、考えてなかった… |
| マルタ | んんー…さすがにこの量を一人で食べきるのは無理だよね… |
| マルタ | バレンタイン前にぶくぶく太って、エミルに嫌われたくないし…かといって、捨てるのも勿体ないし |
| マルタ | そうだ!テネブラエ、センチュリオンでもチョコくらい食べられるでしょ? |
| テネブラエ | ええ、まあ… |
| マルタ | だったら、このチョコ食べてよ?採点も兼ねてさ |
| マルタ | あと残したら駄目だからね!! |
| テネブラエ | この量を残さず…ですか?さすがに厳しいかと… |
| マルタ | どうせ失敗する、って私に言ったのはテネブラエでしょ? |
| マルタ | 自分の発言で起きた事に責任持ってよね! |
| テネブラエ | マルタさま、発言内容がめちゃくちゃです |
| マルタ | いいから!手伝う! |
| テネブラエ | あ、し、しっぽ!しっぽを引っ張らないでください!この量は私だけでは無理ですよ! |
| テネブラエ | エ、エミルーー!助けてくださいー!! |
| 気持ちがこもっていれば | scene1 |
| テネブラエ | …うぇっぷ… |
| マルタ | で… |
| マルタ | 出来たぁ~~~~~!! |
| マルタ | 今までで一番、会心の出来栄え! |
| マルタ | バレンタイン当日になっちゃって、どうなるかと思ったけど上手く出来てよかったぁ… |
| マルタ | あとはこれをラッピングして… |
| マルタ | うん!ラッピングも綺麗に出来た! |
| マルタ | あとはエミルに直接渡すだけね |
| マルタ | でも、何だか緊張してきちゃった…。エミル、喜んでくれるかな… |
| マルタ | ううん…きっと喜んでくれるよね! |
| マルタ | よし、気合い十分! |
| マルタ | さっそくエミルのところに渡しに行こうっと! |
| マルタ | テネブラエ!留守番よろしくね! |
| テネブラエ | …うっ…うぇっぷ |
| マルタ | 行ってきまーす! |
| 気持ちがこもっていれば | scene2 |
| マルタ | あっ!いたいた! |
| マルタ | エミル~! |
| エミル | マルタ!どうしたの? |
| マルタ | エミルに渡したいものがあって… |
| エミル | 僕に? |
| マルタ | うん! |
| マルタ | はい、ハッピーバレンタイン!大好きなエミルへ、手作りチョコだよ! |
| エミル | あ、ありがとう! |
| エミル | 実は、僕もマルタにチョコを渡そうと思って持ってきたんだ |
| マルタ | エミルが私に? |
| エミル | うん。バレンタインって、男の人から女の人に渡す事もあるって聞いて… |
| エミル | あまり自信はないんだけど、色々調べながら作ってみたんだ |
| マルタ | エミル…。すっごく嬉しいよ!ありがとう! |
| マルタ | そうだ!せっかくだからお茶しながら食べようよ! |
| エミル | うん! |
| エミル | はい、マルタ。ホットティーだよ |
| マルタ | ありがとう!えへへ、暖か~い! |
| マルタ | ねぇ、お互いのチョコレート、いっせーので一緒に開けようよ! |
| エミル | う、うん。いいよ |
| エミル | いっせーの… |
| せっ! |
| エミル | わぁ…美味しそう…! |
| マルタ | なっ、なにこれー!すっごい綺麗なチョコ! |
| エミル | マルタの髪飾りをチョコで作ってみたんだ |
| エミル | ペーパークッションを花壇に見立てて花畑っぽくしたんだけど… |
| マルタ | すごいよ、エミル! |
| マルタ | お店で売っててもおかしくないよ |
| エミル | あ、ありがとう… |
| エミル | マルタはトリュフを作ったんだね |
| マルタ | う、うん…。でもエミルみたいに綺麗じゃなくて不格好だから… |
| マルタ | はぁ…何だか恥ずかしくなってきた… |
| エミル | はむっ… |
| エミル | …うん、すごく美味しいよ、マルタ! |
| マルタ | エミル… |
| エミル | 何より、僕のために一生懸命作ったマルタの気持ちが嬉しいよ |
| エミル | …ん、このココアパウダーがかかってるトリュフもすごく美味しい! |
| エミル | ありがとう、マルタ |
| エミル | 僕も一生懸命作ったから、僕のチョコレートも食べてね |
| マルタ | うん! |
| マルタ | えへへ、エミルのチョコレート、本当に美味しそう! |
| マルタ | エミル…大大大大…だーーーい好きっ! |
| Name | Dialogue |
| 奇妙な現象 | scene1 |
| ヒューバート | これでトドメだ!双幻乱舞っ!! |
| ヒューバート | …ふぅ、片付いたようですね |
| 男性 | あ、ありがとうございました!なんとお礼を言えばいいか… |
| ヒューバート | いえ、当然の事をしたまでです。お礼を言われるほどの事ではありませんから |
| 男性 | 助けてもらっておきながら、こういう事を言うのも恐縮なんですが… |
| 男性 | あなたの強さを見込んで、ご依頼したい事があるんです |
| ヒューバート | 依頼ですか…? |
| 男性 | 近頃、街の近くの洞窟で奇妙な現象が起きていて… |
| ヒューバート | 奇妙な現象…? |
| 男性 | ええ、実は… |
| |
| ヒューバート | ここですね。二週間ほど前から奇妙な現象が起こっている、と噂されている洞窟は… |
| ヒューバート | 街の人から聞いた話を整理すると… |
| ヒューバート | 耳をふさぎたくなるような甲高い不快な音や爆発音、他にも言い表せない奇怪な音… |
| ヒューバート | おどろおどろしい、くぐもった声に時折地震のような揺れも発生している…か |
| ヒューバート | 確か、大昔にこの付近が戦場だった…という話をしている人もいましたね |
| ヒューバート | そのせいで、気味悪がって街から出れない人が多数いるとの事でしたが… |
| …ォォォォオオオオオオオォォォォ… |
| ヒューバート | …馬鹿馬鹿しい。どうせ魔物の大群が住み着いて暴れまわっているだけでしょう |
| ヒューバート | とにかく、街に住む方達が困っているのは事実です |
| ヒューバート | さっさと原因を取り除いて片付けてしまいましょうか |
| 奇妙な現象 | scene2 |
| ヒューバート | ずいぶん奥まで来ましたね |
| ヒューバート | そろそろ不快な音、とやらが聞こえてもいい頃だと思いますが… |
| ゴゴゴゴ… |
| ヒューバート | 音が近い…!何処だ…? |
| ドカーーーーン!!! |
| ??? | どっひゃーーーーー!!! |
| ヒューバート | なっ!? |
| パスカル | ううう…。今のはちょーっとやばかったぁ… |
| ヒューバート | パッ、パスカルさん!? |
| パスカル | あれ?弟くん!?どうしてここに? |
| ヒューバート | それはこっちの台詞です!こんな洞窟で一体何を── |
| ヒューバート | …って、うわっ!く、臭っ…!! |
| ヒューバート | パスカルさん、まさかまたお風呂に入ってないんですか!? |
| パスカル | 入ってるよ~! |
| パスカル | えっと…前に入ったのは…二週間前だったっけ? |
| ヒューバート | 二週かっ…!?それは入ったうちに入りません!! |
| ヒューバート | …ん?二週間…? |
| ヒューバート | パスカルさんは、二週間前からここにいるんですか? |
| パスカル | うん!そだよ~! |
| パスカル | ほら、アンマルチアの技術って古いものばっかりで、新しい技術発明ってないでしょ? |
| パスカル | あたしにも、なんか発明できないかぁ~と思ってさ! |
| パスカル | で、そんな事を考えながら歩いてたら、面白そうな洞窟を見つけちゃってさ! |
| ヒューバート | はぁ… |
| パスカル | ほら、ここってそこまで深く入り組んでないし、街も近いから色々便利でしょ? |
| パスカル | ドッカーンってなっても、不思議と人が寄り付かない場所で、安心みたいだしさ! |
| パスカル | お蔭ですごい集中して色々試せたし、思う存分できちゃったよ~! |
| パスカル | …まぁ、残念ながら自分でアンマルチアの技術を発明するのは出来てないんだけど… |
| パスカル | って、あれ?…弟くん? |
| ヒューバート | つまり、ここ最近起きてるという奇妙な現象…爆発音や揺れはパスカルさんが原因なんですね…? |
| パスカル | え、あ、うん、多分そうなんじゃないかな? |
| ヒューバート | …あなたという人は…!! |
| ヒューバート | パスカルさん!! |
| パスカル | ひゃいっ!! |
| ヒューバート | 今すぐ!街の人達に謝りに行きますよ! |
| ヒューバート | ほら早く!! |
| パスカル | へっ?ちょ、なになに!? |
| パスカル | 何がどうなってんのー!? |
| 男だけの旅 | scene1 |
| マリク | おお、もうこんな時間か楽しい時間はあっという間だな |
| マリク | 急に企画したわりには、なかなか悪くない旅だったな |
| ヒューバート | ええ、特にトラブルもなくゆっくりする事が出来ました |
| ヒューバート | 男だけの旅というのも、意外と気兼ねなく過ごせましたし |
| アスベル | 観光名所めぐりもなかなか見応えがあったよな |
| アスベル | 次は、シェリアやパスカルも誘ってみんなで旅行するのもいいな! |
| ヒューバート | そうですね |
| マリク | あとは土産か。一旦解散して、土産を買い終えてから待ち合わせるか? |
| アスベル | そうですね…。各々買いたい物もあるでしょうし |
| ヒューバート | では、1時間後にここで待ち合わせましょうか |
| アスベル | ああ! |
| |
| アスベル | …ふぅ。お、重い… |
| ヒューバート | そんなにお土産を抱えていたら当然ですよ |
| マリク | あそこは土産物でも有名な街らしいからな |
| マリク | 特に菓子が豊富だっただろう? |
| マリク | 旅の銘菓と言えばあの街だからな。つい買いすぎる客が多いらしい |
| ヒューバート | 確かに、有名なお菓子がたくさんありましたね |
| アスベル | シェリアにもいくつか頼まれて買ってみたんだ |
| アスベル | あの街に寄るって言ったら何でもいいから買って来てってすごい迫力で言われたからな |
| マリク | おい、パスカルにもちゃんと買ったのか? |
| ヒューバート | …何故ぼくを見て言うんですか? |
| マリク | ははっ、言いがかりはよせ。アスベルと同じ方角にいるからたまたまそう見えただけだろ |
| マリク | で、どうなんだ?買ったのか?ん? |
| ヒューバート | …か、買いましたよっ… |
| ヒューバート | もちろん、パスカルさん以外にもお土産は買って── |
| ガサガサガサッ |
| アスベル | 何だ!? |
| ガァァアアアアアア!!!! |
| マリク | 魔物か!?こんな時に… |
| ヒューバート | 数が多いですね…。二人とも、気を抜かないで下さい! |
| 男だけの旅 | scene2 |
| ヒューバート | 虎牙破斬!! |
| ヒューバート | …殲滅完了のようですね |
| ヒューバート | 二人とも、無事ですか? |
| マリク | こちらは問題ない。アスベルは… |
| アスベル | ああああっ!! |
| ヒューバート | ど、どうしたんですか、兄さん!? |
| マリク | 攻撃を受けたのか?…何ともなさそうだが… |
| アスベル | 大変だ、ヒューバート! |
| アスベル | 急な戦いだったから…つい、放りだしてしまって… |
| アスベル | お…お土産がぐちゃぐちゃに… |
| ヒューバート | えっ!? |
| マリク | …ああ、こりゃ酷いな…。原型が残っている物の方が少なそうだ |
| アスベル | せっかく買ったのに…すまない、ヒューバート… |
| ヒューバート | …兄さんいいんです。無事だったんですから… |
| マリク | まぁ、こうなってしまったものは仕方があるまい |
| マリク | この後に寄る街で代わりの物を買って、事情を話すしかないな |
| マリク | 旅の土産の代わりとしては味気がないかもしれんが… |
| マリク | アスベル、シェリアには焼き鳥丼を買うのはどうだ?文句はないだろう |
| ヒューバート | 焼き鳥丼って…さすがのシェリアも── |
| アスベル | …そうですね。まずは次の街で、焼き鳥丼型のお菓子を探してみます! |
| ヒューバート | そんなお菓子、ある方が奇跡ですよ! |
| マリク | はははっ!その意気だ! |
| マリク | パスカルにはバナナパイを買っていけば喜ぶんじゃないか? |
| ヒューバート | べ、別にお土産はパスカルさんだけに買っていたわけじゃありません! |
| アスベル | でも、パスカルにも買ってあったんだろう? |
| ヒューバート | ま、まぁ、そうですけど…! |
| マリク | パスカル用に、うまいバナナパイも探すとするか! |
| ヒューバート | だから、パスカルさんだけに買ったのではないと言ってるじゃないですか! |
| マリク | まぁまぁ、いいじゃないか。ほら、やっぱり男だけの旅は楽しいよなぁ? |
| ヒューバート | ……。今、楽しんでいるのは教官だけですよ |
| Name | Dialogue |
| お花のお茶を作ろう! | scene1 |
| レイア | ん~~!!このお茶美味しい~! |
| 村の女性 | そうかい?喜んでもらえたなら嬉しいよ |
| レイア | うん!とっても |
| レイア | これ、何の茶葉ですか?飲んだ事のない味がする! |
| 村の女性 | 実はね、あたしの手作りなんだよ |
| レイア | 手作り!?茶葉って自分で作れるんだ… |
| 村の女性 | ああ、作れるとも。これはお茶の葉っぱじゃなくてお花から作った茶葉なんだけどね |
| レイア | お花のお茶!? |
| レイア | へぇー、お花から作った茶葉か… |
| レイア | わたしも作ってみたいな。この茶葉を作るのって、難しいですか? |
| 村の女性 | そんなに難しくないから、レイアちゃんにも出来ると思うよ |
| レイア | ホントですか!? |
| レイア | よかったら、作り方を教えて下さい! |
| 村の女性 | ああ、もちろん。まずはねぇ… |
| |
| レイア | …というわけで、みんなでお花を使った茶葉を作ってみない? |
| エリーゼ | お花の茶葉…素敵です! |
| レイア | でしょ? |
| レイア | それにすっごく美味しかったんだ~! |
| ミラ | 花のお茶か…興味深いな。是非、参加させて欲しい |
| エリーゼ | たくさん作って、みんなでお茶会できたらいいですね |
| レイア | うん! |
| レイア | それじゃまずは、お花を摘みに花畑へレッツゴー! |
| お花のお茶を作ろう! | scene2 |
| レイア | とうちゃーく! |
| エリーゼ | わぁ…!色んなお花が咲いてます…! |
| ミラ | ふむ…美しい場所だな |
| エリーゼ | えっと…どのお花を摘めばいいんでしょう…? |
| レイア | えっとね… |
| レイア | …あれ?なんだっけ…? |
| ティポ | えー!?忘れちゃったのー!? |
| レイア | い、色んな種類を教えてもらったんだけど… |
| レイア | その…いっぱい教えてもらったからどれがどれだったか… |
| レイア | あれぇ…? |
| ミラ | ふむ…それは困ったな… |
| レイア | で、でも作り方はちゃんと覚えてるから大丈夫だよ! |
| レイア | それに、この花畑を教えてくれたのは村のおばさんだし! |
| レイア | きっとここのお花だったらどれでも大丈夫だよ! |
| ティポ | ホントにぃ~? |
| レイア | と、とにかく、お花を摘もう!ね! |
| エリーゼ | そ、そうですね |
| ミラ | 忘れてしまったのなら、考えていても仕方あるまい |
| ミラ | 気に入った花で、茶葉を作ってみるのもなかなか楽しそうだ |
| エリーゼ | あ、それ素敵ですね! |
| レイア | もしかしたら、すっごい美味しいのが作れるかもしれないね! |
| ミラ | ふふ、そうだな。それでは、早速始めるとしよう |
| |
| レイア | ミラー!エリーゼー! |
| レイア | この前摘んだお花の茶葉、完成したよ! |
| エリーゼ | そうなんですね! |
| レイア | 今朝確認した時、ちゃんと乾燥してたからバッチリだったし! |
| ミラ | そうか。それは楽しみだな |
| レイア | じゃーん!実は、もう作って持ってきたの! |
| レイア | みんなで味見しよ! |
| エリーゼ | な、何だかドキドキします… |
| ミラ | ふむ…香りは悪くないな… |
| レイア | それじゃ…せーの! |
| ごくっ |
| エリーゼ | …その…なんて言うか… |
| レイア | うん… |
| ミラ | …不味いな… |
| エリーゼ | ミ、ミラ! |
| ティポ | ぼくらで手作りしたものなんだからもっとマイルドに表現してよー! |
| ミラ | そ、そうか。すまない |
| レイア | やっぱり教わったお花じゃないとダメかぁ… |
| レイア | うううー!今度はちゃんと覚えてリベンジするんだからー! |
| 一緒に、買い物しよう? | scene1 |
| レイア | ふんふ〜ん♪街での買い物って楽しい~! |
| レイア | 今日は色んな露店が出てるしいい物が見つかるといいな |
| レイア | …あれ?あそこにいるのって… |
| |
| レイア | やっぱり!アルヴィンだ! |
| アルヴィン | レイア…? |
| アルヴィン | 奇遇だな、お前も来てたのか |
| レイア | うん、買い物しようと思って |
| レイア | アルヴィンは仕事? |
| アルヴィン | そ、仕事帰りだよ |
| レイア | あれ…何か疲れてる?そんなに仕事大変だったの? |
| アルヴィン | いんや、別に内容は大した事なかったんだけどな |
| アルヴィン | 依頼人が素晴らし~い性格の人でね |
| アルヴィン | ま、報酬さえしっかりしてれば依頼人の性格なんざどうでもいいんだけどよ |
| アルヴィン | …っと、すまねぇな |
| アルヴィン | ガキの前で愚痴っちまった。大丈夫だから、気にしないでくれ |
| レイア | 大丈夫って…そうは見えないんだけどな |
| レイア | そうだ! |
| レイア | アルヴィン、この後予定入ってたりする? |
| アルヴィン | いや、この後は休む予定だけど |
| レイア | そっか!だったら、一緒に買い物に付き合ってくれない? |
| アルヴィン | ど、どうしたんだよ、急に… |
| アルヴィン | …。ま、気晴らしにはなるか… |
| アルヴィン | いいぜ、別に |
| レイア | よっし!決まり! |
| レイア | それじゃ、早速行こ! |
| アルヴィン | …?何だってんだ?一体… |
| 一緒に、買い物しよう? | scene2 |
| レイア | いや〜、色んなお店が出てて見てるだけで楽しいね! |
| アルヴィン | ぜぇ…ぜぇ… |
| レイア | アルヴィン、大丈夫? |
| アルヴィン | レイア…お前よく疲れないな… |
| アルヴィン | ずっと歩いてるし、喋りっぱなしじゃねぇか |
| アルヴィン | ふー…ちょっとベンチで休憩すっか… |
| アルヴィン | レイア、お前も少し休んだ方が… |
| アルヴィン | って、いねぇし! |
| アルヴィン | 今日のレイア、何かちょっとおかしいな…。元気がよすぎるっていうか… |
| アルヴィン | ったく、どこ行ったんだ? |
| レイア | アルヴィン!はい、これ! |
| アルヴィン | うおっ!…まんじゅう…? |
| レイア | ここの名物の一つなんだし、せっかくなんだから食べなきゃ! |
| レイア | わたしのおごりだからね!付き合ってもらってるお礼だよ |
| アルヴィン | お、おう…。サンキュー |
| アルヴィン | …ん、うまいな |
| レイア | だよね!美味しいだけじゃなくて、こう、元気が出るっていうか! |
| レイア | …その…アルヴィン? |
| アルヴィン | ん? |
| レイア | 元気、出た? |
| アルヴィン | …おう、元気出た出た |
| アルヴィン | うし、せっかくの休みだ。思い切り遊んでいくか! |
| レイア | そだね! |
| レイア | あ、あっちに面白いスイーツが売ってるんだって! |
| レイア | 行ってみよ! |
| アルヴィン | …ガキに気を遣わせるなんてな |
| アルヴィン | ガキの成長の早さってのは恐ろしいね、ホント |
| レイア | アルヴィン!何やってるの? |
| レイア | おいてっちゃうよ! |
| アルヴィン | おー、悪い悪い |
| アルヴィン | …ありがとな、レイア |
| Name | Dialogue |
| うらやましい身体 | scene1 |
| コンコン |
| アンジュ | 誰かしら? |
| アンジュ | はい、今開けます! |
| ガチャ |
| 街の人 | こんにちは、アンジュさん |
| アンジュ | こんにちは。まあ… |
| アンジュ | こんなにたくさんのお野菜…ミルクにお肉まで…どうされたんですか? |
| 街の人 | 今年は農業も酪農も順調で、たくさんの野菜とミルクが採れたんですよ |
| 街の人 | うちでやってる狩猟も順調で…このとおり、お肉もたくさん! |
| 街の人 | 市場に出す分は十分ありますし、いつもお世話になってるのでお裾分けに来たんです |
| アンジュ | まぁ…ご寄進、感謝します |
| アンジュ | お言葉に甘えて、ありがたくいただきますね |
| アンジュ | ごちそうさまでした! |
| アンジュ | ふふふ、新鮮なお野菜とお肉で作ったご飯はやっぱり格別ね! |
| アンジュ | 今朝はちょっと忙しかったから、美味しいご飯のお蔭でかなり癒やされちゃった |
| アンジュ | …ふぅ~…お茶も美味しい… |
| アンジュ | えっと…今日の残りの予定は… |
| アンジュ | 夕方に日用品の買い出しがあるだけね |
| アンジュ | まだまだ時間もあるし、シャワーでも浴びようかな? |
| アンジュ | ちょっとさっぱりしたいし…って… |
| アンジュ | あれ…? |
| アンジュ | …スカートが、ちょっと…キツイ気がする… |
| アンジュ | … |
| アンジュ | シャ、シャワー前に食後の運動っていうのもたまにはいいかもしれないわね! |
| アンジュ | 腹ごなしは消化を助けるって言うし! |
| アンジュ | うん、そうしましょ! |
| うらやましい身体 | scene2 |
| アンジュ | ふ、ふー…ふー… |
| アンジュ | う〜ん…普段運動してないから、そんなにたくさん動けないわよね… |
| アンジュ | で、でもこれで少しは消費できたはず…! |
| アンジュ | … |
| アンジュ | …なーんて、気休めね。少し動いただけでお腹や腰回りが細くなるわけないか… |
| アンジュ | はぁ…。地道に行きましょ… |
| ??? | あれ?アンジュ? |
| イリア | どうしたの?こんなところで座り込んで |
| コーダ | 腹が減ったのか?しかし |
| アンジュ | イリア、コーダ! |
| アンジュ | そんなにたくさん食べ物抱えて…どうしたの? |
| イリア | ちょっとおやつでもと思ったんだけど売店の人がサービスしてくれて、つい色々買っちゃってね |
| コーダ | はぐはぐはぐはぐ…!みんな美味いんだな! |
| アンジュ | そ、そう… |
| アンジュ | … |
| イリア | 人の身体をジロジロ見て…あたし、何か変? |
| アンジュ | ご、ごめんなさい!何でもないの |
| イリア | ふーん。ま、いっか |
| イリア | 今って豊作らしいじゃない?だから、他の売店も色々サービスしてるっぽいし |
| イリア | 今日は思う存分食べ歩くつもり!イッシシシシ! |
| コーダ | 食べ歩くんだな!しかし! |
| イリア | ふっふっふ…!こうなったら売店全制覇しちゃうわよ! |
| アンジュ | ううっ…あんなにガツガツ食べてるのに何で二人は太らないの…!? |
| アンジュ | うらやましい… |
| 努力してるのに… | scene1 |
| アンジュ | はぁ、はぁ…。痩せるためには、継続して運動するのが大事って言うけど… |
| アンジュ | ただランニングするだけでも結構…辛いのね… |
| アンジュ | …まだ、走り始めたばかりだけど… |
| アンジュ | あら、あそこにいるのは… |
| |
| アンジュ | エル!街の外へ行くの? |
| エルマーナ | アンジュ姉ちゃん! |
| アンジュ | 最近、このあたりは危険な魔物が暴れているらしいから、一人で外に出るのは危険よ? |
| エルマーナ | うん。その…ウチが孤児を世話しとるのは、アンジュ姉ちゃんも知っとるやろ? |
| アンジュ | ええ、その子達がどうしたの? |
| エルマーナ | 実はな…遊んでる時に服を破いてしもた子がいてな… |
| エルマーナ | 直すのも無理なくらいビリビリにしてもうたから、新しい服を買うてあげたいんやけど |
| エルマーナ | ウチらにはそんなお金あらへんから魔物討伐の依頼でもこなしてお金作ろう思てん |
| アンジュ | そうだったの… |
| エルマーナ | アンジュ姉ちゃんの言っとる「危険な魔物」を倒すと報酬がもらえるらしいで |
| アンジュ | …わかりました。私も同行するわ |
| エルマーナ | へ?ええの? |
| アンジュ | ええ。エル一人じゃ大変でしょ? |
| アンジュ | お洋服がビリビリなのは、何とかしてあげたいし |
| アンジュ | 私も運動をしていたんだけどランニングに飽きてきたところだったから、ちょうどいいわ |
| エルマーナ | おおきに!おおきに、アンジュ姉ちゃん! |
| アンジュ | ふふ、どういたしまして |
| アンジュ | それじゃ、頑張りましょ! |
| エルマーナ | おー! |
| 努力してるのに… | scene2 |
| アンジュ | ふぅ…。無事、魔物を倒せてよかったわね |
| エルマーナ | 思ったより強くてビックリしたな~。アンジュ姉ちゃんがいてくれてホンマ助かったわ! |
| エルマーナ | アンジュ姉ちゃん、ありがとうな! |
| アンジュ | いいのよ。手伝いたくて手伝っただけなんだから、気にしないで |
| アンジュ | そういえば、お洋服はどんなものを買う予定なの? |
| エルマーナ | そやなぁ… |
| エルマーナ | ウチ、あまり服屋さんなんて行った事ないからなぁ… |
| エルマーナ | アンジュ姉ちゃん、ついでに服選ぶのも手伝ってもらえんかな? |
| アンジュ | ええ、もちろんよ |
| アンジュ | じゃあ、私のお気に入りのお店に連れて行ってあげる |
| エルマーナ | おおきに!どんな服がええかなー |
| 店員 | …では300ガルドのおつりですね。お買い上げ、ありがとうございました |
| エルマーナ | おおきに! |
| アンジュ | いい服が見つかってよかったわね |
| アンジュ | あら、この服… |
| 店員 | あ、こちら今週入荷した新作なんですよ! |
| 店員 | 可愛いですよね。私も自分用に買っちゃったんですよ~! |
| 店員 | 特にこの白が人気で…それが最後の一品なんです |
| エルマーナ | へぇ~…アンジュ姉ちゃんにめっちゃ似合いそうやな! |
| アンジュ | そ、そうかしら? |
| 店員 | よかったら試着だけでもいかがですか? |
| アンジュ | じゃあ、お言葉に甘えて… |
| 店員 | 試着室はこちらになります。何かあったら呼んで下さいね |
| アンジュ | はい、ありがとうございます |
| エルマーナ | うーん…どんな感じになるんやろなぁ |
| エルマーナ | ふわっとした雰囲気の服やったしごっつ似合いそうな気ぃする! |
| アンジュ | … |
| エルマーナ | あ、アンジュ姉ちゃん、試着終わっ…って、脱いでもうたん!? |
| エルマーナ | 何でやー!ウチも見たかったのにー! |
| アンジュ | …のよ… |
| エルマーナ | へ? |
| アンジュ | 入らなかったのよ…! |
| エルマーナ | え…?サイズ間違えたん? |
| アンジュ | 前にここで服を買った時と同じサイズよ |
| アンジュ | でも、スカートが入らなかったの! |
| エルマーナ | あはは、そら太ったんやなぁ。アンジュ姉ちゃん、お祈りばっかして運動せえへんもんなぁ |
| アンジュ | … |
| アンジュ | エル!そこに正座しなさい |
| エルマーナ | あ、やば… |
| アンジュ | エル、私だって何もしていないわけじゃないのよ? |
| アンジュ | 現状を打破しなくてはならない… |
| アンジュ | ここに来る前にも言ったけれど、少しずつ運動も始めていたの |
| アンジュ | それなのにあなたは…これは人の道を一から説かなくては駄目ね |
| エルマーナ | か、堪忍してぇなー! |
| アンジュ | こら!エル!待ちなさーい!! |
| Name | Dialogue |
| 一人と一匹の雨宿り | scene1 |
| クレス | ずいぶん歩いたね。疲れてないかい? |
| ラピード | ワウッ! |
| クレス | ははっ、大丈夫そうだね。じゃあ、もう少しだけ進んだら休憩しようか |
| クレス | バロニアまでは、まだ距離もあるし無理はしないようにしないと── |
| |
| ゴロゴロゴロ… |
| クレス | ん?今の音は… |
| ラピード | ワンッ!!!! |
| |
| ザ──────!!!! |
| クレス | うわわっ!雨!?困ったな… |
| ラピード | ガウッ!! |
| クレス | あそこに大きな木があるから、あの木の下で雨宿りしよう! |
| |
| ザ──────… |
| クレス | ふぅ…。いきなり酷い雨だなぁ…。早く止んでくれるといいんだけど |
| ラピード | ブルル… |
| クレス | ああ、大丈夫かい?待ってて、今拭くものを── |
| ラピード | !…ウウウ |
| クレス | ん…?どうしたんだい? |
| ガサガサッ |
| クレス | っ!? |
| ガルルルル… |
| ラピード | グルルルルル… |
| クレス | 魔物…!?すごい数だ…! |
| ガァァァアアッ! |
| クレス | くっ!とにかく何とかしないと… |
| ラピード | ワウゥゥゥッ! |
| 一人と一匹の雨宿り | scene2 |
| ラピード | ガウッ! |
| クレス | はぁ…はぁ…。何とか、全部倒せたみたいだね… |
| クレス | 雨宿りしようと思ってたのに、びしょびしょだ |
| ラピード | ブルブルッ |
| クレス | …はっくしゅ! |
| クレス | 通り雨なら、すぐに止むだろう。もうしばらくの間は、ここで休んでいよう |
| クレス | 僕も君も、これ以上雨にあたっていたら風邪をひいてしまいそうだし |
| ラピード | ワンッ! |
| ザァァアアア──── |
| クレス | う〜ん…しばらく止みそうにないなぁ… |
| ラピード | … |
| クレス | …トーティス村の方も雨が降っているんだろうか… |
| クレス | 屋根が壊れているところもあったし、チェスターや村の人達も濡れてないといいんだけど |
| クレス | …みんな、大丈夫かな… |
| ラピード | ワフッ |
| クレス | ん? |
| クレス | 体をくっつけて…暖かいな、君は |
| ラピード | … |
| クレス | …もしかして、励ましてくれてるのかな? |
| クレス | 言葉が通じないから、都合よく解釈しちゃってるかもしれないけど… |
| クレス | ありがとう、君がいてくれてよかったよ |
| ラピード | ワウッ! |
| クレス | そうだね、僕が落ち込んでる場合じゃないな |
| クレス | 必ず村を襲った奴らの正体を突き止めてやる…! |
| ラピード | ワンッ! |
| 頼れるワンコ | scene1 |
| レイヴン | よっ!青年、こんなところで会うなんて奇遇だねぇ~ |
| ラピード | ワンッ! |
| ユーリ | 何だよ、おっさんか…。あんたこそどうしたんだよ。こっちに酒場はねぇぞ |
| レイヴン | あら、失礼しちゃうね。おっさんだって酒場以外に行く事だってあるわよ |
| レイヴン | っと、冗談は置いといて、お仕事よ、お仕事 |
| ユーリ | 仕事? |
| レイヴン | そそそ。最近この辺、魔物が入り込んでるって話っしょ? |
| ユーリ | …ああ、そういや、フレンの奴もそんな事言ってたな |
| ユーリ | 詳しくは知らねえが──…ん? |
| 子犬 | クゥ~ン… |
| ラピード | ワンッ |
| レイヴン | およ?ワンコのとこにちっこいワンコが… |
| ユーリ | どうやらラピードに用があるみたいだな。…にしても、やけに傷だらけだな |
| ラピード | ワン、ワンッ! |
| 子犬 | クゥ~ン… |
| ラピード | ワンッ! |
| レイヴン | お、どうやら話が終わったみたいよ |
| ラピード | ワンッ!ワンワンッ! |
| レイヴン | …?一体何を話してたのかね? |
| ユーリ | さぁな |
| レイヴン | …もしかしたら、俺様が追ってる魔物と関係あったりしてね |
| ユーリ | あの犬が魔物と? |
| レイヴン | いやどうもその例の魔物ってのがさ、意外と臆病で、他の小さい動物の餌とか狙うやつらしいのよ |
| レイヴン | 案外、このチビワンコも自分の餌を守ってその魔物と戦ったのかも、なんてね |
| ラピード | ワンッ! |
| ユーリ | お、どうやら当たりみたいだな |
| ユーリ | それでラピードのところに助けを求めに来た…ってとこか |
| ラピード | ワンワンッ! |
| レイヴン | でさ、その魔物だけど、最近は市場に潜り込んで商品を食い荒らしたりもしてるみたいなんだよねえ |
| ユーリ | 臆病なりに大胆になった、ってか。んで?おっさんはその退治でも依頼されたのか? |
| レイヴン | まあそんなとこ。ホントのトコは仕事といいつつロハなんだけどもね |
| ユーリ | ただ働きなのか?そりゃまたどういう風の吹き回しだ? |
| レイヴン | 市場の商人でちょいとばかし恩があるおっちゃんがいてね、相談されちゃったんよ |
| ユーリ | 恩? |
| レイヴン | そ。前においしーいお酒を奢ってもらっちゃってさ。なんとかしてあげたいわけ |
| ユーリ | 何かと思えば酒絡みかよ。ま、おっさんらしいっちゃおっさんらしいな |
| レイヴン | 市場でも罠とか仕掛けてみちゃいるんだけどなかなかうまくいってないみたいでね |
| ユーリ | だからこっちから捜し出して叩いちまおうって腹か |
| ラピード | バゥッ! |
| レイヴン | そういう事。どうやら、ワンコもやる気満々みたいね |
| ユーリ | らしいな。ラピードがその気ならオレも付き合うぜ |
| レイヴン | そりゃ大助かりだわ。そんじゃここはひとつ共同戦線って事で |
| ユーリ | だな。よし、行こうぜラピード |
| ラピード | ワウッ!! |
| 頼れるワンコ | scene2 |
| ラピード | ワオーンッ!!! |
| レイヴン | お、ワンコお手柄じゃない~! |
| ユーリ | やったな、ラピード |
| ラピード | ワンッ |
| レイヴン | そんじゃ、街に報告に戻るとしますかね |
| |
| ユーリ | ん…?あれは…? |
| レイヴン | さっき会ったちっこいワンコみたいね |
| ラピード | ワンッ |
| レイヴン | あら。もしかして、魔物退治の事でお礼でも言われてるのかしら |
| ユーリ | そんなとこらしいな |
| 子犬 | クゥーン、キャンキャン! |
| レイヴン | 〝聞いたよ、聞いたよ! あいつやっつけて くれたんでしょ?〟 |
| レイヴン | 〝本当にありがとう!〟 |
| ラピード | ワンッワンワンッ |
| ユーリ | 〝別に礼を言われるほどの 事でもねぇよ〟 |
| レイヴン | ぷぷぷ。青年、なかなかノリいいじゃない。本当にワンコがしゃべってるみたいよ |
| ユーリ | おっさんに言われたくねえけどな |
| ユーリ | ま、当てずっぽうだが、そんな間違っちゃないだろ |
| レイヴン | んん?ワンコやニャンコが集まってきたけど…? |
| ユーリ | みんな何か咥えてるみてぇだな |
| ラピード | バウッ!ワン! |
| ユーリ | 〝おいおい、 礼ならいらねえって──〟 |
| 子犬 | キャンキャン!キャンッ! |
| レイヴン | 〝そんな事言わないで。 みんなお礼がしたいんだ!〟 |
| レイヴン | 〝大した事はできないんだけど… よかったらこれ 受け取ってくれる?〟 |
| ラピード | ワンッ!ワンッ! |
| ユーリ | 骨、鶏肉、魚…みんなからのお礼って事か? |
| レイヴン | ワンコ、モテモテじゃないの! |
| ユーリ | ラピードの活躍のお蔭だからな。ま、これであいつらも安心して過ごせるだろ |
| ユーリ | よかったな、ラピード |
| ラピード | ワオーーーン! |
| Name | Dialogue |
| 桃のお祭り? | scene1 |
| エステル | やっぱり城下は、いつ来ても色々な発見があって楽しいです |
| エステル | あれ…?あそこにいるのは… |
| エステル | ユーリ! |
| ユーリ | エステル? |
| ユーリ | こんなところで護衛もつけずに何してんだ? |
| エステル | はい、たまにこうやって一人で城下をお散歩してるんです |
| エステル | ユーリはどこへ行くんです? |
| ユーリ | オレか?ちょっくら果樹園にな |
| エステル | 果樹園…?果物屋さんでは駄目なんです? |
| ユーリ | 別に食いたいわけじゃねえって。それにオレが特別用があるって話でもないんだけどな |
| ユーリ | カロルの書き置きがあったんだよ |
| ユーリ | 果樹園で桃を取りたいから手伝いに来てくれってな |
| エステル | そうだったんですね |
| エステル | あれ?でも、桃って確か今の季節は… |
| ユーリ | ま、オレもそう思うんだけどな |
| ユーリ | とはいえ、放っても置けねえし、行ってくるぜ |
| エステル | あ、わたしも一緒に行ってもいいですか? |
| ユーリ | 別に構わねぇが…、お前、勝手に街を出ても大丈夫なのか? |
| エステル | はい、ユーリが一緒ならきっと大丈夫です! |
| ユーリ | …だといいけどな。ま、いいさ |
| ユーリ | んじゃ、行くとすっか |
| 桃のお祭り? | scene2 |
| エステル | カロル~! |
| 果樹園スタッフ | おや、少年のお連れの方かな? |
| ユーリ | どうしたんだ、カロル。いきなり桃を取りに果樹園に行くなんて |
| カロル | うん、その…昔、この時期に「桃の節句」というお祭りがあったって聞いたんだ |
| カロル | 桃が食べられるお祭りだと思って、桃を採りに来たんだけど、1個もなってなくて… |
| 果樹園スタッフ | なるほど、だから桃の事を聞いてきたのか |
| カロル | せっかく、みんなで食べようと思ったのに… |
| エステル | 桃が採れるのは、まだまだ先ですから… |
| ユーリ | 残念だったな |
| ユーリ | ま、そんな事もあるだろ。気を落とすなよ |
| 果樹園スタッフ | 今は桃の花が咲く時期なんだよ。そのお祭りも桃の花に関係があるものだったんじゃないかな? |
| エステル | そういえば、桃の花は今時分ですね。そうかもしれません。ね、カロル |
| カロル | そっか…花か… |
| 果樹園スタッフ | そうだ!桃の実はないが、よかったら花のついた枝を持って帰るかい? |
| エステル | え?いいんです? |
| 果樹園スタッフ | ついさっき、大きな鳥がぶつかって折れてしまった枝があってね |
| 果樹園スタッフ | せっかく来てくれたんだ。手ぶらで帰るのも寂しいだろうし、これでよかったら持って帰っていいよ |
| ユーリ | 粋な計らいじゃねえか |
| ユーリ | せっかくの厚意だ。もらっておけよ、カロル |
| エステル | 次は、桃の実がなる季節にみんなで一緒に来ましょう |
| カロル | うん…そうだね! |
| |
| エステル | そういえば、カロルは桃の節句の事を誰に教えてもらったんです? |
| カロル | 知り合いの学者さんだよ。昔の事とかよその国の文化を研究してるんだって |
| カロル | ほら、あそこの人だよ。おーい、せんせーい! |
| 学者 | カロル君?…どうしたんだい、その桃の花… |
| 学者 | それとお連れの方は…エ、エステリーゼ様!?一体どうされたのですか!? |
| カロル | あ、エステルとはその、知り合いみたいなもので…ええと、それより先生、実は… |
| 学者 | はははは!なるほど。説明が足りなくてごめんよ |
| 学者 | カロル君には、桃の節句というお祭り…というか、お祝い事のような文化があるとしか言わなかったからね |
| 学者 | 果樹園の人の言う通り、桃の節句と言うのは桃の花にちなんでるんだよ |
| カロル | やっぱりそうだったんだ |
| エステル | あ、それならせっかく桃の花もいただいた事ですし、お祭りをやってみませんか? |
| ユーリ | お祭りって…何すりゃいいんだ? |
| 学者 | 本来は、部屋に人形を飾ったり特別な料理を作ったりするんだよ |
| 学者 | 簡単でよかったら、その辺は僕も手伝おう |
| カロル | へぇー、特別な料理かぁ。何かすごそうだね! |
| 学者 | 階段状になっているところに綺麗な人形が飾ってあってね |
| 学者 | …っと、そうだ!エステリーゼ様、少しよろしいでしょうか? |
| エステル | え?わ、わたしです? |
| |
| カロル | わっ!エステル!どうしたの、その服!? |
| ユーリ | へぇ、こりゃまた見違えたもんだな |
| エステル | あ、ありがとうございます… |
| エステル | 本来は人形が着る服で、学者さんが文献を元に復元したんだそうです |
| 学者 | ふむふむ…桃の花と着物の色が相まって風情があるなぁ…! |
| ユーリ | で、その学者さんは復元の結果にご満悦、と |
| カロル | あははは!本当だ! |
| エステル | カロル達は何を食べてるんです? |
| カロル | えっと…ちらし寿司っていう料理だよ! |
| カロル | 桃の節句ではこういうご飯を作って食べるんだって |
| ユーリ | やってる事は祭りにかこつけて何でもありのどんちゃん騒ぎって感じだけどな |
| エステル | でも、色んなお料理があってどれも美味しそうです |
| カロル | だよね!あ、ボクあっちにある料理取ってくるよ! |
| カロル | おーい!ユーリも早く来──…あ、うわぁああ! |
| ズデン |
| カロル | いたた…尻もちついちゃった |
| ユーリ | あ、おい!カロル!ったく、相変わらずそそっかしい奴だな |
| ユーリ | ついでにお前の分も取ってきてやるからそこで待ってな、エステル |
| エステル | あ、はい。ありがとうございます |
| エステル | …でも、カロルもお料理のお蔭で元気が戻ってよかったです |
| エステル | ふふ、桃の実はなかったけど、きれいな花に着物…素敵なお祭りですね |
| 女の子だけで | scene1 |
| 司書 | エステリーゼ様。新しく入荷した本をお持ちいたしました |
| エステル | いつもありがとうございます。この後、時間があるのでさっそく読ませてもらいますね |
| 司書 | はい、他にも本をお探しの際は何なりとお申し付けください。では、失礼いたします |
| エステル | どれも面白そうな本ばかり |
| エステル | えっと…この本は… |
| エステル | 昔の伝承などを記した本なんですね |
| ペラペラ… |
| エステル | あ、この前カロル達とした「桃の節句」についても書かれてます |
| エステル | ええと…「桃の節句」とは… |
| リタ | 急に呼び出したりしてどうしたのよ?何事かと思ったじゃない |
| パティ | なんじゃ、今日はユーリはおらんのか? |
| エステル | はい、今日は女の子だけなんです |
| ジュディス | どうして女子だけなのかしら? |
| エステル | 今日は、みんなで「ひな祭り」をしようと思うんです! |
| パティ | ひな祭り…? |
| パティ | はて、聞いた事あるようなないような… |
| エステル | 正しくは「桃の節句」という、昔の伝統行事だそうです |
| リタ | ああ、この前ガキんちょ達とパーティーみたいな事をしたって言ってたやつね |
| エステル | はい、それであの後、桃の節句について詳しく書いてある本が手に入ったんです |
| エステル | ええと… |
| ペラペラ… |
| エステル | 「桃の節句」とは「ひな祭り」とも呼ばれており、女子のすこやかな成長を祈る行事である…ってあります |
| パティ | 女子のすこやかな成長を祈る…なにやら優しげな行事じゃのう |
| ジュディス | なるほど、それで私達だけなのね |
| エステル | はい、この前はユーリやカロルとパーティーのような感じでやりましたが… |
| エステル | 女の子が主役のようなので、女の子同士でお祝いできたら楽しいかなと思ったんです |
| リタ | ふ~ん。昔の人って変わった事してたのね |
| リタ | で、具体的には何をするわけ? |
| エステル | 用意する食べ物や飾りについても本に載っていたので、まずはそれを用意しようと思います |
| パティ | ふむふむ…料理ならうちに任せておけ! |
| ジュディス | ふふ、何だか楽しそうだし、私も手伝わせてもらおうかしら |
| リタ | ま、いいか。せっかく来たんだし |
| ジュディス | それで、まずは何をすれば良いのかしら? |
| エステル | わたし達だけで用意できそうな物はこの紙に書いておきました |
| パティ | 了解したのじゃ。これを集めればいいのじゃな! |
| エステル | はい!それじゃ、さっそく始めましょう |
| 女の子だけで | scene2 |
| ジュディス | 「ひしもち」用のお餅、作って焼いてきたわ |
| パティ | うちもあられせんべいを買ってきたぞ。これで「あられ」は万全じゃの |
| リタ | 飾るための人形っていうからぬいぐるみとかを持ってきてみたけど… |
| リタ | 本当に合ってるの、これ?何か、雰囲気がちぐはぐしてるっていうか… |
| ジュディス | 馴染みのない昔の文化だし、違和感を感じるのは仕方ないかもしれないわね |
| ??? | すみません、遅くなりました~! |
| リタ | エステル?その格好…? |
| ジュディス | あら、素敵ね。似合ってるわよ、エステル |
| エステル | あ、ありがとうございます… |
| エステル | 昔の文化や異国を研究している学者さんに、ひな祭りにまつわる着物をお借りしてきたんです |
| リタ | へぇ…そういう服装でやるお祭りだったの? |
| エステル | あ、いえ。これは飾っている人形が着ている服なんだそうです |
| パティ | うむ!なにやら一気にそれっぽくなった気がするのう! |
| ジュディス | ええ。その衣装のお蔭で雰囲気がまとまった感じがするわ |
| リタ | それで後はこのちらし寿司っていうのを食べるのよね?ちょうどお腹も空いてきたわ |
| エステル | はい!いただきましょう! |
| パティ | ふ~、満喫したのじゃ! |
| エステル | ふふ、楽しんでもらえてよかったです |
| ジュディス | エステル、ひな祭りについて書かれていた本、見せてもらってもいいかしら? |
| エステル | あ、はい!この本です |
| ジュディス | ありがとう |
| ジュディス | …色々な文化について書かれているのね |
| ジュディス | …あら?大変 |
| リタ | ん?どうしたのよ? |
| ジュディス | ひな祭りは、祭りが終わった後、早めに片付けをしないと婚期が遅れる…って説があるそうよ? |
| パティ | な、なんじゃと!!?本当か、ジュディ姐!? |
| ジュディス | ええ。ひな祭りについてのページの最後にそう書いてあるわ |
| エステル | 早く片付けないと結婚できなくなってしまうんです? |
| パティ | た、大変なのじゃ!エステル!今すぐ片付けるのじゃ! |
| エステル | は、はい! |
| ジュディス | あら… |
| ジュディス | すぐと言っても、別に今すぐ片付けなくても大丈夫みたいだけれど |
| リタ | あんたね…。そういうのは早く言ってやりなさいよ… |
| Name | Dialogue |
| 似合ってるか? | scene1 |
| ファラ | うーん!いい天気! |
| リッド | だな。春も近づいて日差しもちょうどいいし…何か眠たくなってきちまったぜ |
| メルディ | リッド!寝るがダメー!このあと、みんなでご飯だよぅ! |
| キール | ところで、なぜこうなったんだ?突然「みんなで食事をしよう」なんて |
| キール | …まあ、ファラが突然何かするのは今に始まった事じゃないが |
| ファラ | あ、そっか。言ってなかったっけ |
| ファラ | この時期に「ひな祭り」っていう女の子の成長を祝う文化があるらしいの |
| メルディ | 女の子のおイワイ!素敵だな! |
| ファラ | 詳しい事はわからなかったんだけど、部屋にお人形を飾ったり… |
| ファラ | みんなでご飯を食べたりするんだって |
| ファラ | それで、せっかくだからひな祭りみたいにみんなでご飯を食べたいなって思ったの! |
| メルディ | ワイール!みんなでご飯、楽しいよぅ! |
| キール | ひな祭り…か。初めて聞いたな |
| メルディ | ファラ、ひな祭りはご飯何食べるか? |
| ファラ | それがね、料理の事はあまり詳しくわからなくて…結局、ツナパエリアにしちゃった |
| リッド | 美味けりゃ何だっていいさ |
| リッド | オレも今朝獲ったばかりの肉を持ってきたぜ |
| キール | ぼくはデザートを買ってきた |
| キール | …全く。こういう事は早く言ってくれ。慌てるだろう! |
| メルディ | キール、ごめんなー。あ、メルディはお弁当作ってきたよ! |
| ファラ | わ~!みんなありがとう!すっごく豪華なお祝いになりそう! |
| キール | …お祝い?祝うというよりは、ただの食事会に見えるな… |
| キール | 料理以外でも、何か雰囲気が出るようなものは他になかったのか? |
| ファラ | あっ、そうだ!実はとっておきがあるの! |
| ファラ | あのね、メルディ。メルディにね―― |
| ガサガサッ |
| リッド | ファラ、後ろだ! |
| ガァァァアアアッ! |
| ファラ | えっ!? |
| メルディ | バイバ!! |
| キール | 魔物か!? |
| リッド | 来るぞ!気を抜くなよ! |
| 似合ってるか? | scene2 |
| メルディ | サンダーブレード!! |
| リッド | ふぅ~、終わり終わりっと! |
| キール | みんな、ケガはないな |
| キール | …で、ファラはさっき何を言いかけたんだ? |
| ファラ | えっ? |
| キール | 魔物が出てくる前、メルディに何か話そうとしてなかったか? |
| ファラ | あっ!そうそう!メルディ、ちょっとこっち来て! |
| メルディ | ?? |
| ファラ | わ~!思った通り!すっごい似合うよ! |
| メルディ | ワイール!ホントか!?嬉しいよぅ♪ |
| リッド | まあ、確かに似合ってるけど…ずいぶん変わった服だな |
| ファラ | すっごーく昔にね、この街でひな祭りのお祝いをした事があるんだって |
| ファラ | それで、色んな人にひな祭りの話を聞いてたら、街のおばさんが手作りの「着物」をくれたの! |
| ファラ | お祝いで飾るお人形と同じ服なんだって! |
| メルディ | バイバ!人形が着物、メルディとお揃いか? |
| ファラ | うん!お揃いだよ!可愛いでしょ? |
| リッド | ファラは着ないのか? |
| ファラ | 着物はこの1着だけだったんだ。わたしより、メルディの方が似合うかなって |
| リッド | そっか。残念だったな |
| ファラ | そんな事ないよ!可愛い服を着たメルディが見られるんだもん! |
| メルディ | なあ、キール! |
| キール | なっ、何だ!? |
| メルディ | メルディが着物、似合うか? |
| キール | な、な、何でぼくに聞くんだ! |
| メルディ | リッドとファラ、メルディが事似合うって言ってくれたよ |
| メルディ | 何も言ってくれないのはキールだけ! |
| ファラ | あ、ホントだね。じゃあキール、感想は? |
| キール | …に |
| リッド | に? |
| キール | に…似合うと…思うぞ |
| メルディ | ワイール!メルディ、可愛いか? |
| キール | だ、誰も可愛いとまでは言ってない! |
| リッド | あ、おい!…キールの奴、どっか行っちまったぞ |
| リッド | ったく…素直に言やあいいのにな |
| ファラ | ふふふ、照れてるんだよ |
| ファラ | それにメルディが喜んでるんだしいいんじゃないかな? |
| リッド | ま、それもそうだな |
| 調子に乗ると… | scene1 |
| メルディ | ファラ達とのひな祭り、楽しかったよ |
| メルディ | それから「着物」!着物は、とてもキレイ |
| メルディ | メルディ、とても気に入ったよ |
| メルディ | 村に着いたらレイアにも見てもらいたいよ |
| メルディ | もうすぐリンネル村が着くな。そろそろ見えて―― |
| ワァァァアアア ―― |
| メルディ | …?何の音か…? |
| |
| グォォオオ!! |
| 村人 | わぁぁあああっ!魔物の群れだ! |
| レイア | みんな早く逃げてっ!…ここでわたしが食い止めなきゃ! |
| |
| メルディ | バイバ!村に魔物がいるよぅ! |
| メルディ | メルディが助けるよ! |
| 調子に乗ると… | scene2 |
| レイア | 飛燕翔旋っ! |
| メルディ | ロックブレイク! |
| オオオォォォォ… |
| レイア | ふぅ…今ので終わりかな? |
| レイア | タイミングよく帰ってきてくれて助かったよ~!メルディ! |
| メルディ | 魔物がいてびっくりしたよぅ!でも、みんな無事でよかったな |
| レイア | うん、ありがとう。メルディのお蔭! |
| レイア | …あれ? |
| レイア | メルディ、出かけた時よりずいぶん荷物の量増えてない? |
| メルディ | あのな、ファラから、プレゼントもらったよ! |
| レイア | そっか、プレゼントかぁ。何をもらったの? |
| ガサゴソ… |
| メルディ | これだよぅ!ひな祭りが時に飾る人形とお揃いの、キレイが「着物」! |
| レイア | わっ!ほんとだ!何だか珍しい服だけど、すごい可愛いね! |
| レイア | でも、「ひな祭り」なんて初めて聞いた気がする…どんなお祭りなんだろ? |
| レイア | ま、いっか! |
| レイア | ね、ね!よかったら着て見せてよ! |
| メルディ | はいな! |
| メルディ | …レイア、部屋で着替えるの手伝ってくれるか? |
| レイア | 了解~! |
| レイア | …よしっ!完成~! |
| レイア | へぇ~、これがひな祭りっていうお祭りで、人形が着てる服なんだ |
| 村の女性 | あらメルディ、とっても可愛いわね! |
| レイア | うん!メルディ、すごく似合ってるよ! |
| メルディ | ワイール!嬉しいよぅ! |
| メルディ | ~♪~~♪~♪ |
| レイア | あはは、褒められてご機嫌だね |
| 村の女性 | ああ、ほらほら。着物を着たままダンスだなんて危ないよ |
| メルディ | ダイジョーブだよぅ! |
| メルディ | ~~♪~♪~♪ |
| メルディ | ♪~~♪ |
| メルディ | ――ひゃぁっ!? |
| ズゴーン…! |
| レイア | だ、大丈夫?メルディ… |
| メルディ | うう…ダイジョーブよ… |
| レイア | そ、そう…?でも着物の裾を踏んづけて派手に転んでたよ…? |
| メルディ | びっくりしたけど、ヘーキよ! |
| 村の女性 | だから言ったでしょう?危ないよって |
| メルディ | はいな…。気をつけるよぅ… |
| レイア | そうだね。また転ばないように気をつけないと! |
| 村の女性 | レイアも、他人事じゃないんじゃないかい? |
| 村の女性 | レイアだって、この間調子に乗って転んでたじゃないか |
| レイア | うっ…!き、気をつけます… |
| メルディ | あはは!メルディとレイア、転ぶのもお揃いだな! |
| レイア | メ、メルディ!笑い事じゃないって! |
| メルディ | うん。わかった。メルディもレイアも気をつけるが大事! |
| Name | Dialogue |
| 信じられるのは… | scene1 |
| アスベル | ずいぶん、歩いたな…。みんな疲れが出てきたようだ… |
| アスベル | 確か、この近くに街があったはずだ。そこで休憩しよう。もう少しの辛抱だ |
| ティポ | さんせーい。もうクタクタだよー |
| カノンノ | もう少しだって思ったら、急にお腹が空いてきちゃった |
| エリーゼ | 私もです… |
| アスベル | 街に着いたら、どこか食事が出来るところを探そう |
| アスベル | と、言っても…地震や亀裂で混乱が起きてなければいいんだが…――ん? |
| エリーゼ | 何でしょうか?向こうに人がたくさんいます… |
| アスベル | ああ、行ってみよう |
| |
| ざわざわ… |
| アスベル | 誰かが演説をしてるのか?あの仮面の少年は… |
| |
| シンク | みんな、聞け!昨今起こっている謎の地震、それによる大地の亀裂… |
| シンク | これらの天変地異が起こる事は預言により、すべてわかっていた! |
| シンク | しかも各国の王やその取り巻きどもはその預言を知っていながら、ずっと隠していたのだ! |
| ざわざわ… |
| アスベル | なっ!? |
| エリーゼ | そ、そうなんですか? |
| アスベル | いや…そんな話、聞いた事がない…。一体どういう事なんだ? |
| アスベル | そんな人々を不安にさせるような事を何故… |
| シンク | このような重要な情報がなぜ隠されていたのか… |
| シンク | 答えは簡単さ。奴らは自分達だけ助かろうとしている! |
| 男性 | そんな…! |
| 女性 | 私達はこの地震のせいで、こんなに苦しんでいるのに… |
| シンク | 自分が助かるために重要な事を隠していた奴らを信用してはならない! |
| シンク | 信じられるのは自分の力だけだ!他人の優しさはまやかしだ!誰かの力に頼るな! |
| アスベル | それは違う! |
| シンク | 何…? |
| カノンノ | アスベルさん!? |
| シンク | 誰さ、アンタ? |
| アスベル | 俺はアスベル。アスベル・ラントだ。お前こそ、一体何者なんだ? |
| シンク | ボクはシンク。それ以上話す義理はないね |
| アスベル | シンク…。なぜ、人々の不安を煽るような事ばかり言うんだ! |
| アスベル | こんな時だからこそ、助け合う必要があるんだろう? |
| アスベル | そのために、人を思いやる気持ちを忘れちゃいけない! |
| エリーゼ | そ、そうです!一人じゃ出来ない事もあるけど…誰かと一緒なら出来る事もあります! |
| ティポ | 自分一人だけで生きていくなんて、辛すぎるよー |
| グァァァアアアアア!!!! |
| 男性 | うわぁっ!!! |
| 女性 | ま、魔物の群れが! |
| シンク | 建前ばかりの綺麗事なんかに興味はないよ |
| シンク | 本当に信じているなら、その思いやる気持ちとやらで、せいぜいこいつらを守ってやるんだね |
| アスベル | あっ!待て!! |
| カノンノ | アスベルさん!魔物が来るよ! |
| アスベル | くそっ! |
| 信じられるのは… | scene2 |
| エリーゼ | みんな、大丈夫ですか…? |
| カノンノ | うん、大丈夫。さっきの人は…どこかへ行っちゃったみたいだね |
| ティポ | みんなが危ないのに一人で逃げちゃうなんて酷いよー!バホー!! |
| アスベル | そうだな… |
| エリーゼ | どうして、「人を信じちゃ駄目」なんて言うのでしょうか…? |
| アスベル | …彼にそう思わせた事情が何かあるのかもしれない… |
| ティポ | 事情…? |
| アスベル | それが何かはわからないけどな大変な事が起きている中で、混乱している可能性もある |
| カノンノ | …そうだね |
| アスベル | けれど、もし次に会う事があればお互いちゃんと話をして… |
| アスベル | 彼の不安も取り除けるといいと思うよ |
| カノンノ | うん…そうだね。次に会えた時、わかってくれたらいいね! |
| アスベル | ああ! |
| アスベル | よし、じゃあ怪我人がいないか確認したら、宿屋を探そうか |
| エリーゼ | はい! |
| 信念の力 | scene1 |
| カノンノ | あ、アスベルさん。おかえりなさい! |
| エリーゼ | ハスタって人についての報告、終わりました…? |
| アスベル | ああ、警備班の方で準備が出来次第追ってくれるそうだ |
| ティポ | 早く捕まるといいねー |
| アスベル | クラトスさん、お待たせしました |
| クラトス | いや、問題ない。だが… |
| ガヤガヤ… |
| クラトス | 何やら、向こうの方が騒々しくなってきたな |
| エリーゼ | 何かあったんでしょうか…? |
| カノンノ | 事件じゃなければいいけど…。ちょっと様子を見てみない? |
| アスベル | そうだな… |
| アスベル | さっき、ハスタの件があったばかりだ。念のため確認しておこう |
| エリーゼ | あっ!アスベル!見てください! |
| アスベル | 彼は…! |
| クラトス | アスベル、知り合いか? |
| カノンノ | 少し前に、会った事があるんです |
| |
| シンク | ──不規則に起こる地震と亀裂で農場や牧場の被害は甚大。生産量は急激に落ちている |
| シンク | このまま行けば、食糧が底をつくのは時間の問題だ |
| シンク | だが国は何もしてくれはしない。自分で動かなければ、待っているのは飢え死にだけだ! |
| クラトス | ずいぶんと民衆の不安を煽る演説をするのだな |
| カノンノ | 前に会った時もそうだったんです |
| エリーゼ | みんなを不安にさせて、何をするつもりなんでしょう…? |
| アスベル | … |
| シンク | 野垂れ死にが嫌なら自分の身は自分で!必要なものは己の手で奪い取るしかない! |
| アスベル | シンク、待ってくれ! |
| シンク | …またアンタ達か |
| アスベル | 確かに、地震や亀裂の影響で物資の不足が進んでいるかもしれない |
| アスベル | だが、物資の問題だけじゃないみんなでこの状況を乗り切るために思いやりが必要なのだと、俺は思う |
| アスベル | 人一人の力はとても小さい。でも、みんなで力を合わせれば乗り越えられる事が増えるんだ |
| カノンノ | アスベルさん… |
| シンク | 相変わらずの綺麗事だね。吐き気がするよ |
| アスベル | …確かに、綺麗事かもしれない。だが、その理想を信じ努力する事で叶う可能性が生まれるんじゃないか? |
| アスベル | …なぁ、お前はどうしてこんな事を演説して回ってるんだ? |
| シンク | アンタ達には関係のない事さ。余計な口出しはやめてもらおうか |
| シンク | …いや、行く先々で邪魔されるのも面倒だ。やっぱりここらで消えてもらった方がいいかもね |
| アスベル | 戦うというのか…!? |
| シンク | いい機会じゃないか。アンタとボク、どちらの思いの方がより強いか試してみようよ! |
| 信念の力 | scene2 |
| シンク | っ…!思ったより、やるもんだね |
| アスベル | シンク、もうやめるんだ! |
| カノンノ | そうだよ。こんな事をしても意味ないよ! |
| シンク | 意味がない…それはどうかな |
| シンク | 今回はボクから仕掛けたけど… |
| シンク | もしまたアンタの考えに絶対に賛同しないヤツが現れたら…アンタはどうするんだい? |
| アスベル | どういう意味だ? |
| クラトス | …わかり合えないのであれば力を行使するのは当然、とでも言いたいのだろう |
| エリーゼ | そんな…! |
| シンク | 結局は力で主張を押し通す。これがアンタの唱える綺麗事の真実ってやつさ |
| シンク | 協力して助けあう…ね。とんだお笑い草さ |
| |
| ティポ | あっ!また逃げたーー!! |
| カノンノ | アスベルさん… |
| アスベル | 戦う力は、大切なものを守るためのひとつの手段に過ぎない…大切なのは、気持ちだと思うんだ |
| カノンノ | うん、私もすごく大切な事だって思ってるよ |
| アスベル | …ありがとう、カノンノ |
| アスベル | さて、先へ進むための準備をしようか良い店があると良いんだが |
| カノンノ | うん、そうだね |
| Name | Dialogue |
| 渡すような相手なんて… | scene1 |
| リオン | …今日は街が静かだな。特に何もないだろうが、念の為に見回りくらいはしておくか |
| リオン | ん…?あいつは確か… |
| プレセア | リオンさん、こんにちは |
| リオン | プレセアか…。一人でルイニスに来るとは珍しいな |
| プレセア | はい…。ルイニス街の近くに咲いているお花を摘みに来たんです |
| リオン | 花? |
| プレセア | 副業でやっている開運グッズ製作で、ホワイトデー用のギフトを作る事になったんです |
| プレセア | 女性向けの贈り物という事でお花を使った香り袋にしようかと… |
| リオン | そのためにわざわざここまで来たのか |
| プレセア | はい。以前そのお花を使ってグッズを作ったら、香りの評判がよかったので |
| プレセア | もし、たくさん咲いていたら少し多めに摘んでいっても大丈夫でしょうか…? |
| リオン | …さあな。心配なら役場で聞いてみればいいだろう |
| プレセア | そうですね。そうします。では── |
| リオン | …おい |
| プレセア | はい、何でしょうか? |
| リオン | …あの辺りの花畑は魔物がうろついている事もあると聞く |
| リオン | せいぜい気をつけるんだな |
| プレセア | はい、気をつけます。ありがとうございます |
| リオン | フン… |
| |
| 街の男 | リオン!大変だ! |
| リオン | 何だ、騒々しい |
| 街の男 | 街の子ども達が花畑に遊びに行ったんだが、魔物が現れたらしいんだ! |
| 街の男 | このままだと子ども達が危ない! |
| 街の男 | 助けに行きたいが、俺達だけじゃ心許ない…。すまないが一緒に来てくれないか!? |
| リオン | だから、何で僕に─… |
| リオン | くっ…仕方ない。僕はこのまま先に花畑に向かう。お前達は準備が出来次第来い! |
| 街の男 | ああ、ありがとうリオン! |
| 渡すような相手なんて… | scene2 |
| リオン | 月閃光! |
| ??? | 孤月閃!! |
| リオン | …お前は… |
| |
| プレセア | リオンさん、来てくださったんですね |
| 子ども | うわああん!怖かったよぉっ! |
| プレセア | もう、大丈夫です |
| 街の男 | リオン、遅れてすまない!みんな無事か!? |
| リオン | ああ、問題ない。…まったく、世話の焼ける奴らだ |
| 街の男 | よかった…。リオン、本当に助かったよ! |
| プレセア | みなさん、無事でよかったです |
| プレセア | リオンさん、助けてくださってありがとうございました |
| リオン | お前を助けに来たわけじゃない。街の奴らが騒ぐから、仕方なく魔物を退治しに来ただけだ |
| プレセア | それでも、助けていただいたのは事実ですから |
| プレセア | …ちょっと、待っててもらえますか? |
| リオン | …? |
| プレセア | よかったら、これを…どうぞ |
| リオン | 何だ、これは? |
| プレセア | 少し前に試作品で作った香り袋です。ここで取れるお花で作ったものではないですが |
| プレセア | ホワイトデーの時にどなたかに差し上げてください |
| プレセア | では、お花も摘み終わったので私は失礼します |
| リオン | おい!ちょっと待て!僕には渡すような相手なんて… |
| リオン | …行ってしまった |
| リオン | この香り袋は、どうすればいいんだ…? |
| …これをやる | scene1 |
| リオン | プレセアに渡されたこの香り袋…。一体僕にどうしろと言うんだ |
| リオン | …。とにかく、僕が持ってても仕方ない。どうにかして──… |
| ??? | おーい!リオーン!! |
| スタン | こんなところで立ち止まってどうしたんだ? |
| スタン | って、何持ってるんだ? |
| リオン | フン、何だっていいだろう |
| スタン | 何だよ〜!教えてくれたっていいだろ?な、リオン! |
| リオン | いちいち騒ぐな! |
| リオン | これは…、…香り袋だ |
| スタン | 香り袋って…葉っぱや、花が入ってるいい匂いのする袋だろ? |
| リオン | ああ。魔物退治の礼にと渡された |
| スタン | 何で香り袋なんだ?お前、こういうの好きだったのか? |
| リオン | バカを言うな。これはホワイトデー用の贈り物として女性向けに作られたものだ |
| スタン | あ、じゃあリオンも誰かにプレゼントするのか? |
| リオン | 僕がそんな事するわけないだろう。…僕が持っていても仕方がないから捨てるしかない |
| スタン | ええっ!? |
| スタン | 捨てちゃうのか?せっかく貰ったのに… |
| スタン | 捨てるくらいなら、お世話になっている街の人にあげる、なんてどうだ? |
| リオン | 世話になっている人? |
| リオン | どちらかと言えば、魔物退治だの何だのと、僕が迷惑を被っている |
| スタン | でも、お礼に食事をご馳走してもらう事もあるだろ? |
| リオン | 忘れているようだから言っておくが、食べているのは主にお前だ |
| スタン | あれ?そうだっけ? |
| リオン | そうだ!だいたいお前は──… |
| |
| 女性 | きゃあああぁ!! |
| スタン | 悲鳴!? |
| 街の人 | 大変だ!街のすぐそばに魔物が! |
| スタン | 行こう、リオン! |
| リオン | …仕方ない |
| …これをやる | scene2 |
| リオン | はぁぁっ! |
| リオン | …ずいぶんと数が多かったが、終わったようだな |
| |
| スタン | リオン!大丈夫か? |
| リオン | こっちは特に問題ない。だが、何人か怪我人が出てしまったようだな |
| スタン | ああ。今、動ける人に応急処置ができる人を呼んでくるようにお願いしたよ |
| 女の子 | うわぁぁああん!痛いよお…!! |
| スタン | わわっ!膝と手を怪我してるな…大丈夫か? |
| 女の子 | ううっ、ぐすっ…!うわぁぁぁん! |
| スタン | そうだよな、痛いよな。…俺に治癒術は使えないし…参ったな |
| リオン | … |
| スタン | うーん、泣き止みそうもないなぁ…。どうしよう… |
| リオン | … |
| スタン | あっ!おい!リオン、何処に行くんだよ!? |
| 女の子 | わぁぁぁあん! |
| リオン | …おい |
| 女の子 | ひっ、ひっく… |
| リオン | …これをやる |
| 女の子 | …ひっく…。これ…なぁに? |
| スタン | あ!さっきの香り袋! |
| 女の子 | かおりぶくろ…? |
| リオン | 香りのいい花を加工して袋に詰めたものだ |
| スタン | そうそう!ほら、持ってごらん?これ、すごくいい匂いがするんだぞ |
| 女の子 | お兄ちゃん、もらっても、いいの…? |
| リオン | ああ、だからもう泣くのはやめろ |
| 女の子 | …うん…!お兄ちゃん、ありがとう!! |
| 女の子 | …ホントだ!いいにおい。この袋も可愛いね! |
| スタン | ふー、これで怪我した人達の手当てが終わったかな |
| スタン | さっきの女の子、香り袋で泣き止んでくれてよかったな! |
| リオン | 泣き続けてうるさかったからな。それに、あれを捨てる手間も省けた |
| スタン | そんな風に言うなって!リオンはいいヤツだなって改めて思ったよ! |
| リオン | …どうしてそういう考えになる |
| リオン | それに「せっかく貰ったのに」と言ったのはお前だろう |
| スタン | まあな!捨てるよりいいよ。作った人にも申し訳ないだろ? |
| リオン | フン、くだらん。…僕は先に街へ戻るぞ |
| スタン | あ、リオン!待ってくれよー! |
| Name | Dialogue |
| よくわかんねぇや | scene1 |
| ルーク | はー…暇だな… |
| ルーク | 特にやる事もねぇし、ガイのとこにでも遊びに行くか。確か、城下に行くとか言ってたな… |
| |
| ルーク | おっ、いやがった。おーい!ガイー! |
| ガイ | ルーク?どうしたんだ、わざわざ城から出てくるなんて…何かあったのか? |
| ルーク | 逆だよ逆。何もねぇよ |
| ルーク | 暇だし、お前と遊びに出かけようと思ったんだけど…忙しそうだな。何やってんだ? |
| ガイ | ああ、もうすぐホワイトデーだろ? |
| ガイ | バレンタインの時にたくさんチョコを貰ったからお返しの準備だよ |
| ルーク | たくさんって…自慢かよ |
| ガイ | そんなつもりはないんだけどな。って、そうだ、お前もちゃんとお返しの準備してるのか? |
| ルーク | は?しねぇよ、そんなもん |
| ガイ | おいおい…。お城の人や屋敷の使用人達からチョコレートをもらってただろ? |
| ルーク | あんなもん、あっちが勝手に寄こしてきただけじゃねーか。何で俺がお礼なんか… |
| ガイ | お前なあ…人の事、自慢だなんだと言っておいて…こういうお返しはちゃんとやらないと駄目だぞ? |
| ガイ | 日頃お世話になってます、ってお礼の意味だってあるんだしな |
| ルーク | あいつらは俺の家で働いてるんだし、俺の世話をするのは当たり前じゃねぇか |
| ガイ | そう言うなよ。あっちは仕事を世話してもらって、お前は身の回りを世話してもらってる |
| ガイ | こういうのはお互い様で成り立っているもんさ |
| ルーク | ふーん、そんなもんかね。よくわかんねぇや |
| ガイ | それに、礼儀を重んじる事も親善大使として、大事な要素だぞ? |
| ルーク | そ、そうなのか…? |
| ガイ | 何にせよ、やっておいて損はないさ |
| ガイ | そうだ、雑貨屋に小物ケースを注文したんだが材料が不足してるらしいんだ |
| ガイ | それで材料調達を手伝う事になったんだが、お前も一緒に来ないか? |
| ルーク | な、なんで俺が手伝いなんかしなきゃ… |
| ガイ | 代わりにお前のお返しを選んでもらえば、手間も省けてちょうどいいだろ? |
| ルーク | う…しょ、しょうがねーな。付き合えばいいんだろ、付き合えば。どうせ暇だったからな! |
| ガイ | よし、それじゃ行こうか |
| よくわかんねぇや | scene2 |
| ガイ | 店長さん、頼まれた材料取ってきましたよ |
| 店長 | ああ、ガイさんありがとうございます。助かりました! |
| ガイ | いや、たくさん頼んだのは俺の方ですからね |
| ガイ | ああ、そうだ。ルークにもホワイトデー用になにか見繕ってもらえませんか? |
| 店長 | ――ル、ルーク様!?失礼しました、ルーク様の為とならばすぐにご用意させて頂きます |
| ガイ | だってさ。よかったな |
| ルーク | …別に、どうだっていいけどよ。あんなにガイに言われなきゃ… |
| 店長 | ではルーク様、贈り物でしたらこちらのコップなどが良いと思われますが、いかがでしょう? |
| ルーク | このへんのやつか?…ふーん、色々あるんだな |
| 店長 | どうぞ、ごゆっくりお選びください |
| ルーク | …本当にこんな色々ある中からみんな選んでんのかよ?多すぎてわけわかんねーや |
| ルーク | 迷っててもしょうがねーし、ええと、じゃあこれとこれ…で頼む |
| 店長 | はい、かしこまりました |
| ルーク | なあ、どーでもいいけどよ、女向けの雑貨多すぎじゃね? |
| ガイ | ホワイトデー直前だからな。それだけ需要があるって事さ |
| ルーク | 別に同じやつに贈るわけじゃねーんだし、こんな種類ない方が選ぶ方も楽だっつーの |
| ガイ | ははは、確かにそうかもな |
| ガイ | でも、ちゃんとバレンタインにチョコレートをくれた人の事を考えて選んだんだろ? |
| ルーク | そ、そりゃまあ一応…お前がそういうもんだっつーから… |
| ガイ | 相手の事を考えて選んだプレゼントなら貰った相手も嬉しいと思うぞ |
| ルーク | ふーん…そういうもんかね |
| ルーク | やっぱ、いまいちよくわかんねぇや |
| ガイ | 当日はちゃんと渡して、お礼を言うんだぞ |
| ルーク | う、うっせーな!言われなくたって、わかってるよ! |
| 納得いかねぇ! | scene1 |
| ルーク | ええっと…。ああ、いやがった |
| ルーク | おい! |
| メイド | は、はい。何でしょうか、ルーク様 |
| ルーク | おら、ホワイトデーだからよ |
| ルーク | バレンタインのチョコ、その…ありがとな |
| メイド | まぁ、ルーク様!ありがとうございます。大切にしますね! |
| ルーク | お、おう |
| ガイ | よう、ルーク。ちゃんとチョコのお返し、配ってるな |
| ルーク | まぁ、一応な |
| ルーク | ていうかお前がやれって言ったんじゃねーか |
| ガイ | まぁ、そう言うなよ |
| ガイ | みんな喜んでくれてるみたいでよかったじゃないか |
| ガイ | 人が喜んでる姿を見るのも悪くないだろ? |
| ルーク | そうかぁ?俺は何でもいいや |
| ガイ | あぁ、そうだ。ティアとナタリアにはもう渡したのか? |
| ルーク | いや、これからだぜ |
| ガイ | おっと、そりゃタイミングが悪かったな |
| ガイ | さっき二人が城下へ出かけるのを見かけたんだよ。今日は二人とも休みらしい |
| ルーク | げ、マジかよ!めんどくせぇなぁ |
| ルーク | しょうがねえ。あいつらはまた今度にすっか… |
| ガイ | うーん…かと言って二人ともなにかと忙しいからなあ |
| ガイ | 今日を逃すと次、いつ渡せるか分からないんじゃないか? |
| ガイ | それに、こういう物はその日に渡した方がいいと思うぞ |
| ルーク | あー、たりぃな… |
| ガイ | 俺もまだ二人へのお返しを渡せてないし、せっかくだ、一緒に渡しに行かないか? |
| ルーク | 仕方ねぇな…行くとするか |
| 納得いかねぇ! | scene2 |
| ガイ | ティア!ナタリア! |
| ナタリア | あら、ルーク、ガイ。ごきげんよう |
| ティア | 二人も買い物? |
| ルーク | ちげーよ! |
| ガイ | 二人とも、わかりやすい場所にいてくれて助かったよ |
| ナタリア | まぁ、私達に用があったんですの? |
| ティア | 何かしら |
| ガイ | 二人とも、バレンタインの時はチョコレートありがとう |
| ガイ | ホワイトデーのお返しを渡しに来たんだ |
| ナタリア | まぁ!ご丁寧にありがとうございます |
| ティア | ありがとう、ガイ。…ふふ、可愛らしい小物ケースね |
| ガイ | ほら、ルーク |
| ルーク | う、うるせぇ!急かすなよ!! |
| …? |
| ルーク | ほ、ほら!俺からもやる!も、もらったからな |
| ティア | …ルークからお返しをもらえるなんて思ってもみなかったわ… |
| ナタリア | 本当ですわね…、驚いてしまいましたわ |
| ナタリア | 渡す態度は少々難あり、ですけど |
| ルーク | んだよ、その言い草。せっかくこの俺が…そういう態度ならやらねぇぞ! |
| ナタリア | いいえ!ルークからの珍しい厚意ですもの |
| ティア | そうね。有り難く頂くわ |
| ナタリア | そういえばルーク、城やお屋敷のみなさんからももらっていたのではなくて? |
| ナタリア | ちゃんと彼女達にもお返しを渡しましたの? |
| ルーク | 馬鹿にすんな!渡したっつーの! |
| ナタリア | まぁ! |
| ティア | ルークがメイド達の事を気にかけてあげるだなんて… |
| ルーク | …さっきから本当に好き放題言いやがって |
| ガイ | はは、日頃の行いってやつさ。いつも面倒臭がってるからだろ? |
| ルーク | なっ、ガイまで…なんだよ、わざわざやってみりゃこの言われよう! |
| ルーク | だー!納得いかねぇーー!!! |
| Name | Dialogue |
| ホワイトデーの贈り物 | scene1 |
| ジェイド | やれやれ、部隊は出払っていても、魔物の出現は休みしらず。一方、軍の予算は不足気味… |
| ジェイド | それでもなんとかしろとは、陛下も無茶を仰る。さてどうしたものでしょうね |
| ジェイド | …おや? |
| ジェイド | プレセアじゃありませんか。奇遇ですね |
| プレセア | こんにちは |
| ジェイド | どうしたんです?シルヴァラントに住むあなたが、はるばるカン・バルクまでやってくるとは |
| ジェイド | 木こりのお仕事絡みですか?ア・ジュールには神木はなかったはずですが |
| プレセア | 今日は、副業でやっている開運グッズ作りのために来ました |
| ジェイド | 副業、ですか。そういえば、最近なにやら流行りの開運グッズがあると耳にしましたが… |
| プレセア | はい…。お蔭さまで、評判もいいと聞きます |
| ジェイド | なるほど、あれはあなたが作っているものでしたか |
| プレセア | ホワイトデー用のギフトを告知したら、たくさん予約が入ったんです |
| プレセア | 今日は、ギフトに使う鉱石を取りに来ました |
| ジェイド | 確かにこの近くでは良質の鉱石が産出されますが…それを贈り物にするのですか? |
| プレセア | はい、少し前に香りのいいお花を使った香り袋を作ったんです |
| プレセア | 鉱石はその香り袋につけるワンポイントの飾りです |
| ジェイド | なるほど、そういう事ですか。女性は宝石のような光るものを好むと言いますからね |
| ジェイド | ですが、ひとつ問題があります |
| プレセア | …? |
| ジェイド | 実は最近新たに魔物の出没が報告されたのですが、その場所というのが、その採掘場所なのですよ |
| プレセア | そうなんですか |
| ジェイド | 恐らく、既に現場は封鎖されているはずです。民間人が立ち入る事はできないでしょう |
| ジェイド | 街の工芸品店からも素材の入荷が滞って難儀していると陳情が来ているくらいですから |
| プレセア | そうですか…。それは困りました |
| ジェイド | ふむ。…ではこうしませんか? |
| ジェイド | ちょうどまさに私はその魔物の討伐に行くところなのですが、見てのとおり、人手が足りません |
| ジェイド | あなたが手伝ってくださるなら、代わりに鉱石採掘の許可を取り付けましょう。いかがです? |
| プレセア | お手伝いします |
| ジェイド | 結構。交渉成立ですね |
| ジェイド | それでは、行きましょうか |
| ホワイトデーの贈り物 | scene2 |
| ジェイド | お蔭で任務完了です。礼を言いますよ、プレセア |
| プレセア | こちらも鉱石を必要なだけ確保出来ました |
| ジェイド | お互い実りある取引にできてなによりですね |
| ジェイド | さて、戻って報告するとしますか。あなた同様、鉱石を求めていた工芸品店にもついでに知らせましょう |
| プレセア | 工芸品店…。グッズ製作の参考にしたいのでご一緒してもいいでしょうか? |
| ジェイド | ええ、構いませんよ |
| プレセア | ありがとうございます |
| |
| 店長 | ありがとうございます、ジェイド大佐自ら、対処いただけたとは… |
| ジェイド | 私は任務を果たしたまでですよ。礼なら彼女に… |
| プレセア | じー… |
| ジェイド | 随分と興味津々ですね |
| プレセア | はい…とても参考になります |
| ジェイド | おや、こちらの奥にも商品があるようですが、ご主人? |
| 店長 | ええ、そちらはガラス細工系の商品を置いてるんです |
| 店長 | 売り場を別々にしないと割ってしまうお客さんが多くて… |
| ジェイド | これはまた綺麗な小瓶ですね |
| 店長 | ああ、それはつい最近売り始めた新作なんですよ |
| 店長 | ホワイトデーも近いので、女性に贈る男性が買って行かれますね |
| ジェイド | なるほど。そういえば、私もそろそろホワイトデーの返礼を考えないといけませんね |
| ジェイド | せっかくですから、この小瓶にしてみましょうか |
| ジェイド | ご主人、これと同じものをまとまった数、用意していただく事はできますか? |
| 店長 | ええ、もちろんですよ! |
| ジェイド | 私はこういうものに詳しくはありませんが、…ふむ |
| ジェイド | ただそのまま渡すのもありきたりですし、何か中に変わったものでも… |
| プレセア | ジェイドさん、凝り性なのは意外です… |
| 他意はありませんよ | scene1 |
| ジェイド | そういえば、そろそろ注文した品が届いているはずですね。ふむ… |
| ジェイド | アニス!いますか? |
| アニス | はいはーい!いますよー!何か御用ですか、大佐ー? |
| ジェイド | 今から工芸品店に注文した品を引き取りに行くのですが、なにぶん量が多いので手伝ってもらえますか |
| アニス | ええー、それって、完全に大佐の私用じゃないですかーぶーぶー |
| ジェイド | おや、残念ですね。せっかく、時間外手当として、先日オープンした有名スイーツ店の優待券を… |
| アニス | う…そ、それは女子憧れの行列ができる… |
| アニス | もー分かりました。特別にお手伝いしちゃいまーす! |
| ジェイド | いやぁ、話が早くて助かります。では、出かける準備が出来たら軍本部入り口に来てください |
| アニス | はぁい! |
| アニス | 注文した品ってなんだろ?大佐が工芸品って、ちょっと想像つかないんだけど… |
| アニス | ま、いいや。早く準備して行こっと! |
| 他意はありませんよ | scene2 |
| ジェイド | お邪魔します。頼んでた物は用意出来ましたか? |
| 店長 | ああ、ジェイド大佐!準備も全て終わってますよ! |
| アニス | 準備…? |
| アニス | うわ、これギフトですか?こんなにたくさん! |
| アニス | 大佐…こんなにたくさんのプレゼント、誰に渡すんですかぁ? |
| ジェイド | 何言ってるんですか。今日はホワイトデーでしょう? |
| ジェイド | バレンタインの時、チョコレートをくださった方達へのお礼の品ですよ |
| アニス | あー、なるほど。なーんだ |
| ジェイド | ちゃんとアニスの分も用意してありますよ |
| アニス | へぇ〜、そうなんで──… |
| アニス | えっ!?えええ!? |
| ジェイド | ちょっと待っててください |
| ジェイド | はい、アニス。バレンタインの時はチョコレートありがとうございました |
| アニス | え、あ、ありがとうございます… |
| アニス | ん?小瓶に何か液体が入ってる… |
| ジェイド | 知り合いの香水店に頼んで、香水を用意しましてね。それを入れていただいたんです |
| アニス | はぅわ!すごくいい香り… |
| アニス | まさか、この香水も大佐が選んだんですか? |
| ジェイド | ええ、もちろんです |
| 店長 | いやぁ、ジェイド大佐はセンスがいいですね!それに部下思いでいらっしゃる! |
| ジェイド | はっはっは。ありがとうございます |
| アニス | いいんですか、大佐。よく見たら、これものすごい高級品じゃないですか! |
| ジェイド | ええ。受け取ったチョコもちゃんと美味しくいただきましたしお礼は当然でしょう |
| アニス | …でも大佐からのお返しとか、凝りすぎてて逆になんか怖いっていうかー |
| ジェイド | おや心外ですね。ありきたりなものでは申しわけないと思っただけなんですが |
| アニス | そ、そうですか?じゃあ遠慮なくもらっておきます |
| アニス | …あの、大佐 |
| アニス | これ普通の香水ですよね。なんか変なものとか入ってないですよね? |
| ジェイド | はっはっは、さあどうでしょう。使ってみてのお楽しみというやつですね |
| ジェイド | さ、帰るとしましょうか |
| アニス | うー、あの笑顔が怖いよう… |
| Name | Dialogue |
| 争いの理由 | scene1 |
| サレ | …これが、王都バロニアより北にある古代の地下墓地にて星のカケラを捜索した結果ですよ、陛下 |
| リチャード | うん…ご苦労 |
| |
| ダオス | …この男が、この国の王か |
| ダオス | そして、私が乗っ取ったこの男…確かサレと言ったな |
| ダオス | サレは、この王の命に従って動いているようだが… |
| ダオス | …この人間達が話している、星のカケラとは、一体何だ? |
| |
| リチャード | やはりそう簡単に星のカケラは見つからないようだな |
| サレ | カケラを揃えれば、何でも願いをかなえてくれる… |
| サレ | そんな夢のような代物、そう簡単には手に入るわけがないじゃないですか |
| サレ | ですが安心してください。僕が必ず見つけ出して、陛下へ献上いたしますよ |
| サレ | ふふふふ… |
| リチャード | 頼もしい発言だな。期待しているよ |
| サレ | ええ、楽しみにしていてください |
| |
| ダオス | カケラが揃うと願いがかなう…この王はそんな事を本気で信じているのか… |
| ダオス | 馬鹿馬鹿しい、そんな都合の良い物が存在するとは思えん。それこそおとぎ話だ |
| ダオス | そんな事より、私の封印を解く鍵を探さねば… |
| ダオス | この世界のどこかに、封印された私の肉体を解放するためのペンダントがある |
| ダオス | しばらくはそのペンダントを探して貰うぞ、サレ |
| |
| サレ | 僕達独立騎士団は、次は南方に捜索に行きますよ |
| リチャード | わかった、引き続き頼む |
| リチャード | 君達が捜索している間、戦争を優位に進められるよう手を加えておいた |
| サレ | おや、それではいよいよ |
| リチャード | ああ、楽しみにしておくと―― |
| ガタガタッ |
| リチャード | 誰だ!? |
| ??? | くそっ! |
| サレ | ネズミ…、いや、ドブネズミの方がお似合いかな? |
| リチャード | まさか…密偵か!? |
| 密偵1 | くっ!見つかったか!撤退するぞ! |
| 密偵2 | ああ!! |
| サレ | あはははは!キミ達は馬鹿だねぇ!逃がすわけがないじゃないか! |
| 争いの理由 | scene2 |
| サレ | ウィンドエッジ!! |
| 密偵の男達 | ぐわぁぁああっ! |
| リチャード | よくやった、サレ |
| サレ | お怪我がなくて何よりですよ、陛下 |
| |
| ダオス | やはり…サレは、心から争いを楽しんでいる |
| ダオス | 救いようのない愚劣な人間だが、腕だけは確かなようだ |
| ダオス | ペンダントを探すためにも貴様は利用させてもらう |
| |
| リチャード | おい!この者達を牢に囚え、情報を全て吐かせろ。手段は問わない |
| 兵士 | はっ! |
| 密偵1 | ううう…くそ…っ… |
| リチャード | まさかここまで密偵が入り込んでくるとは予想外だったな |
| サレ | あの密偵、交戦中のア・ジュールの者でしょう |
| リチャード | なんだと… |
| サレ | おそらくア・ジュールも星のカケラを探しているのでは? |
| リチャード | …その可能性は大いにあり得るな |
| サレ | 先を越される前に何か策を講じた方が良いんじゃないですかねぇ? |
| リチャード | ああ、そのとおりだ |
| リチャード | これから緊急会議を開く!ア・ジュールへの対策を早急に決定するぞ! |
| 兵士 | はっ! |
| サレ | ふふふふ… |
| サレ | さて、これでもっと楽しめそうだ… |
| |
| ダオス | …愚かな… |
| ダオス | ただ「星のカケラ」とやらを欲しているというだけで戦争を起こしているというのか |
| ダオス | 争えば争うほどこの星にあるエネルギーが失われていくというのに… |
| ダオス | 一刻も早く人間どもを滅し、我が星を救うため、エネルギーを回収せねば… |
| 思惑 | scene1 |
| サレ | やれやれ… |
| サレ | 同じ風景ばかりで、さすがに飽きてきたよ |
| |
| ダオス | 私の封印を解く鍵だ。簡単には、手に入らないように隠されているのだろう |
| ダオス | だが、残念ながら悠長に構えてる暇もない |
| ダオス | こうしている間にもこの星のエネルギーが人間達の争いによって減っていくのだからな |
| |
| 騎士団員 | サレ様、おそらくあと二日ほどで村に着くと思われます |
| サレ | ああ、そう。そこでペンダントが見つかればいいんだけどね |
| 騎士団員 | ペンダント…?星のカケラではなくてですか? |
| サレ | おっと、そうだったね。僕達が探しているのは星の―― |
| |
| ??? | オラァッ!ここから先は通せねぇぜ? |
| 騎士団員 | 何だお前は!?そこをどけっ! |
| ??? | ごちゃごちゃうるせぇっ!持ってる荷物と金目の物を全部置いて行きな! |
| 騎士団員 | なっ、盗賊か!? |
| |
| ダオス | …金ごときで命を奪い合う程に争おうと言うのか |
| ダオス | 相も変わらず人間は卑小な存在だな |
| |
| 盗賊 | 随分いいナリしてるじゃねぇか!服も高く売れそうだなぁ? |
| サレ | クククク…。僕を襲おうだなんて、身の程知らずがいるものだね |
| 騎士団員 | サレ様、こんな命知らずの盗賊どもは我々が処しますので、サレ様は、安全な場所で―― |
| サレ | いや、ちょうど良い気晴しになりそうだし僕が相手してあげるよ |
| サレ | 少しは楽しませてくれよ!! |
| 思惑 | scene2 |
| サレ | フィアフルストーム!! |
| 盗賊 | ぐぁぁぁあああっ! |
| サレ | まったく…口ほどにもなかったね |
| サレ | まぁ、暇つぶしにはなったかな |
| 騎士団員 | サレ様、この者達はいかが致しましょう? |
| サレ | 放っておけばいいさ。これ以上こいつらと遊ぶ程僕達も暇じゃないしね |
| 騎士団員 | で、ですが。このままというのは… |
| サレ | くどいね。僕に意見するのかい? |
| 騎士団員 | い、いえ。大変失礼致しました… |
| |
| ダオス | ふん… |
| ダオス | このような者達に構っている時間などない |
| ダオス | 一刻も早く封印のペンダントを回収し、自らの力を取り戻さねば… |
| ダオス | 我が母なる星、我が民達のためにも… |
| 騎士団員 | サレ…様?何かご様子が変わられたような… |
| サレ | へえ?それはどういう事かな? |
| 騎士団員 | あ、あれ?失礼いたしました!自分の気のせいだったようです! |
| サレ | … |
| サレ | 操られたままっていうのもちょっと癪に障るけど… |
| サレ | ふふふ。まぁ、好きにするといいよ |
| サレ | 操られてる振りをして無抵抗な人間を殺す事だってできるわけだしね |
| サレ | しばらくは、今の関係を続けさせてあげるよ |
| |
| ダオス | ふん…人間風情が偉そうに |
| ダオス | お前の肉体の主導権は私にあるという事を自覚しておくがいい |
| ダオス | 私の肉体を封印から解放した時その時は、お前もろとも人間達を殲滅してやる |
| Name | Dialogue |
| すききらい | scene1 |
| ロンドリーネ | あー!美味しかった!ご馳走様でしたっと |
| ロンドリーネ | それじゃあ、食後の締めにミルクを一杯… |
| ロンドリーネ | ごくっごくっごくっ………っは~~~~~~!! |
| ロンドリーネ | やっぱりミルクは最高だねぇ! |
| ロンドリーネ | 一日一本は飲まないとね! |
| ロンドリーネ | …あれ?今のがラスト一本? |
| ロンドリーネ | あっちゃ~…。最近買い出しに行けてなかったもんなぁ |
| ロンドリーネ | ちょうど店や市場も開く時間だし片付けたら出かけよっと |
| |
| ロンドリーネ | …そういえば、今日の夕飯決めてなかったっけ。どうしよっかなぁ… |
| ??? | おーい!ロディ!! |
| ディオ | よっ! |
| メル | ディオ!挨拶はちゃんとしなきゃダメじゃない |
| メル | こんにちは、ロディさん |
| ロンドリーネ | こんにちは、双子ちゃん!二人とも、今日はお出かけ? |
| ディオ | いつも仲良くしてくれるばーさんの調子が悪くってさ |
| ディオ | ばーさんの代わりにおつかいに来たんだよ |
| メル | おばあちゃん、熱があるみたいだから元気の出るご飯を作ってあげようかなあと思ってて |
| メル | 栄養のある食材を探してるところなんです |
| ロンドリーネ | なるほどね~。二人とも優しいじゃない! |
| ロンドリーネ | お姉さん見直しちゃった♪ |
| ロンドリーネ | 私も買い物行くところだったし、荷物持ちと料理、手伝うよ! |
| メル | 本当ですか!?ありがとうございます |
| ディオ | すっげー助かるよ! |
| ロンドリーネ | よし、それじゃ食料調達にレッツゴー♪ |
| すききらい | scene2 |
| ミルク売り | ありがとうございました~! |
| ロンドリーネ | よーし、ミルクゲット!ここのミルク美味しいんだよねー |
| メル | ロディさんの買い物ってミルクだったんですね |
| ロンドリーネ | 家にあったミルク、全部飲みきってしまったからねー |
| ロンドリーネ | ふふふ~♪これで明日もたくさんミルクが飲める! |
| ディオ | ロディって本当にミルク好きだよな~ |
| ロンドリーネ | うん!毎日一本、欠かさず飲んでるよ! |
| ディオ | う~ん… |
| ロンドリーネ | ん?どうかした? |
| ディオ | …やっぱり、大きくなるにはミルクをたくさん飲んだ方がいいのか…? |
| ロンドリーネ | ん~…そうだね。飲まないよりは飲んだ方がいいと思うけど… |
| ロンドリーネ | 一番大事なのは好き嫌いしないでバランスのとれたご飯をたくさん食べる事なんじゃない? |
| ディオ | うっ…!好き嫌いしないで、かぁ… |
| ディオ | …トマト一個くらいなら、残してもセーフだよな…? |
| メル | 好き嫌いなく、って言ったでしょ。一個でも食べなかったらアウトです! |
| ディオ | なっ、何だよ!もしかしたら大丈夫かもしれないだろ? |
| メル | もう!そんな好き嫌い言ってたらいつまで経っても大きくなれないよ! |
| ディオ | じゃあ、メルはどうなんだよ!!メルだって嫌いなものあるだろ!? |
| メル | わたしは、好き嫌いなくご飯食べてるよ!子どもっぽいディオとは違うもん! |
| ディオ | じゃあ、なんでロディと違って胸がごつご―― |
| ロンドリーネ | はいはい、ストーップ!二人とも、相変わらず仲いいねぇ |
| ディオ&メル | よくない!! |
| メル | …ロディさん。わたし、先に食材屋に行きます! |
| ディオ | いや、先に行くのはオレだ!お前とロディは後からゆっくり来いよ |
| メル | わたしの方が先だもんっ!! |
| ディオ | あ、待てっ!! |
| ロンドリーネ | あらら…行っちゃった |
| ロンドリーネ | …ふふっ。でも、やっぱり双子だよね。喧嘩の息もぴったりだ |
| 大切な人からの贈り物 | scene1 |
| ロンドリーネ | んー!天気がいいと気持ちいいね |
| ロンドリーネ | 今日は特に用事もなくて暇だし… |
| ロンドリーネ | 久々に、ちょっと遠くまで散歩してみようかな? |
| |
| ロンドリーネ | あれ?あそこにいるのって…クレス?何か考え込んでるみたいだけど |
| ロンドリーネ | 持ってるのは…ペンダント? |
| クレス | … |
| ロンドリーネ | やっほ、クレス |
| クレス | ロディ!?どうしたんだい? |
| ロンドリーネ | 暇だったから、ふらふらと散歩してるとこ。クレスはこんな場所で何をしてたの? |
| クレス | 資材集めが一段落したからここで、休んでたんだよ |
| ロンドリーネ | 資材集め? |
| クレス | ああ、村の復興で足りなくなった建築用資材を集めてたんだよ |
| ロンドリーネ | うわあ、大変そう。何か手伝おうか? |
| クレス | ありがとう!でも、ほとんど終わってるから大丈夫だよ |
| ロンドリーネ | そっか |
| ロンドリーネ | …ねぇ、さっきペンダントを見ながら何かすごく考え込んでなかった? |
| クレス | ああ、うん… |
| クレス | このペンダントでいろんな事があったなあって思い出してたんだよ |
| クレス | このペンダントひとつで村は襲われ、父さんや母さんを失って…嫌な思い出も多かった |
| ロンドリーネ | …ごめん。悪い事聞いちゃったね |
| クレス | いや、そんな事はないよ。悪い思い出ばかりじゃなかったしね |
| クレス | ペンダントのお蔭で色んな人と出会えたし |
| クレス | なにより、ペンダントを取り戻せた時はとても嬉しかったんだ |
| クレス | だって、誕生日に父さんからもらったこのペンダントは父さんの形見でもあるからね |
| ロンドリーネ | そっか。大切なペンダントなんだね |
| クレス | ああ、僕にとって、すごく大切なものだよ |
| ロンドリーネ | …… |
| クレス | ロディ? |
| ロンドリーネ | あ、ごめんごめん。何でもな―― |
| |
| ガサガサッ |
| クレス | 何だ!? |
| グァァァァアア!! |
| ロンドリーネ | 魔物!? |
| クレス | ロディ!構えるんだ! |
| 大切な人からの贈り物 | scene2 |
| ロンドリーネ | あービックリした!魔物が突然現れるんだもん |
| クレス | ロディ、怪我はないかい? |
| ロンドリーネ | うん、平気平気! |
| クレス | そういえば、ロディが首に下げてる指輪も誰かからもらったのかい? |
| ロンドリーネ | へ?そ、そうだけど…何でわかったの? |
| クレス | さっき、僕が父さんからペンダントをもらったって話してる時、君はその指輪をずっと見ていたからね |
| クレス | それに、とっても大切そうに持ち歩いてるみたいだったから。そうなんじゃないかって思って |
| ロンドリーネ | うん…大切な人にもらったんだ |
| クレス | 大切な人から指輪の贈り物だなんて素敵だね。誰からもらっ―― |
| ロンドリーネ | そ、それよりさ!クレスは誰かにプレゼントしないの? |
| ロンドリーネ | たとえば、指輪とかさ |
| クレス | うーん。プレゼントはよくあるかも知れないけど、指輪は、渡す意味が違ってくるような気がするな… |
| ロンドリーネ | ふーん。じゃあクレスって指輪を渡したくなるような好きな人、居ないんだ |
| クレス | え、ええっ!?そ、そういうのは…その… |
| ロンドリーネ | おっと、どうしたのかな~?急に慌てちゃってさ |
| クレス | あ、もうこんな時間か!そろそろ行かないと! |
| クレス | ごめんロディ!この話の続きはまた今度しよう! |
| ロンドリーネ | あはは、わかった。またね |
| |
| クレス | あ…指輪について聞けないままだった |
| クレス | 結局、ロディの指輪は誰からもらったものだったんだろう… |
| |
| ロンドリーネ | 大切な人…かあ |
| ロンドリーネ | 今頃、どこで何をしてるんだろう… |
| Name | Dialogue |
| 時空の歪みの謎 | scene1 |
| コンウェイ | ふう…。結構歩いたと思うけど…まだ精霊の気配は感じないかい? |
| ジーニアス | この付近にはいないみたい。近づいてる気はするんだけど… |
| ティア | そもそも、精霊ってそう簡単に会えるものなのかしら… |
| マルタ | いても見えない…って事もありそうだよね |
| ジーニアス | 文献の記述では、精霊によって様々で、なかなか姿を見せない精霊もいるみたいだよ |
| コンウェイ | 姿、か。そもそも精霊ってどんな姿をしているんだろうね? |
| ジーニアス | あ、それも精霊によって違うんだ。人の姿に近い精霊もいれば動物に似てる精霊もいるよ |
| ミュウ | 色んな精霊さんがいるんですの? |
| ジーニアス | うん、そうだよ |
| ルーク | しっかし、さっきから歩いても歩いても全然会えねぇんじゃねーか |
| ルーク | もう、どっか遠くに逃げちまってるんじゃねぇの? |
| コンウェイ | なぜ、そう思うんだい? |
| ルーク | だってよ、こんだけ歩いてんのに全く見あたらねえじゃん |
| ルーク | こんな薄暗い場所、ずっと歩いてると頭がおかしくなっちまいそうだぜ |
| マルタ | 確かに、この場所ってずっと薄暗いから…気が滅入っちゃうかも |
| コンウェイ | … |
| コンウェイ | 時空の歪みがなぜ、こんなに薄暗くて広いのか…何か原因があるのかもしれないね |
| ジーニアス | やっぱり、この場所がこんな雰囲気なのも精霊の働きによる影響なのかな… |
| コンウェイ | 例えば、この空間の構造や景観は精霊の精神状態が影響している。…と、いう説はどうだろう? |
| ティア | どういう事かしら? |
| コンウェイ | 時空の歪みは精霊の気分次第で姿、形を変えるっていう仮説さ |
| マルタ | あ!だったらさ |
| マルタ | この空間が薄暗いって事は…きっと、精霊も暗い気持ちなんだよっ! |
| コンウェイ | ふふふ…そうかもしれないね |
| ルーク | だー!精霊の気分なんてどうでもいいっつーの! |
| ルーク | 精霊を見つけ出して、とっとと―― |
| |
| ガルァァァアアアアア!!! |
| マルタ | きゃあっ!! |
| ティア | 魔物!? |
| コンウェイ | やれやれ、落ち着いて話もできないね |
| 時空の歪みの謎 | scene2 |
| ミュウ | みゅうう~…いきなり魔物が現れてびっくりしたですの… |
| ティア | みんな無事なようでよかったわ |
| マルタ | 突然現れたからびっくりしちゃった。もしかしたら、魔物も亀裂に落ちてここにいたりする? |
| コンウェイ | 落ちてきたかどうかは知らないけれどかなりの数の魔物達がこの空間にいるようだよ |
| ジーニアス | て事は、まだまだ魔物が襲いかかってくるかもって事だよねいやだなあ… |
| コンウェイ | 何にせよ、時空の歪みについてはわからない事だらけだね |
| コンウェイ | 精霊に会って、色んな疑問が解決すればいいんだけど… |
| ルーク | どーだかな。会っても話せる奴とは限らねえんじゃねーの? |
| ジーニアス | どういう事さ? |
| ルーク | さっきここがおかしい理由の話してただろ |
| ルーク | 時空の歪みが精霊に関係してるんならもしかしたら悪いのは体調じゃなくて性格かもしれねぇじゃねぇか |
| ルーク | こんな不気味な雰囲気を作るくらいだから、性格が歪んでるって可能性もあるだろ? |
| ティア | どうかしら。仮にも精霊なわけだし… |
| マルタ | そうそう、ルークじゃないんだしそんなにひねくれ者じゃないでしょ! |
| ジーニアス | そうだよ!精霊はボク達を助けてくれる事だってあるからね! |
| マルタ | そんな失礼な事言ってたら精霊も出てきてくれなくなっちゃうでしょ! |
| ルーク | だーっ!なんだよ、っせぇな!あるかもしれねーだろ!なぁ、コンウェイ? |
| コンウェイ | 感情や体調については話したけれど、性格までは思いつかなかったな |
| ルーク | そうか?へへ、じゃあ俺の発想もなかなか── |
| コンウェイ | 性格が歪んでるってのはキミらしい面白い発想だよ |
| ルーク | …おい、何かバカにしてねぇか? |
| ルーク | お前だって仮説だとかってべらべらしゃべってたろ! |
| コンウェイ | ボクの仮説はあくまでも「精霊の気分次第」だったよね?性格の事なんか微塵も触れていないよ |
| ルーク | くっ…、てめぇ!ずりぃぞ!元はと言えばお前が… |
| コンウェイ | そもそも、ボクは会った事のない相手の事を悪く言ったりはしないよ。どんなバチが当たるか分からないし |
| ルーク | なっ… |
| ルーク | だー!なんだよ、ムカつく! |
| 発言には注意 | scene1 |
| マルタ | ね、ねぇ…少し休憩しない? |
| ティア | そうね…かなり長い時間歩き詰めだったし、休みましょう |
| ルーク | あー…だりぃ…。すげぇ腹減ってきた… |
| ジーニアス | 声に出して言わないでよ。余計にお腹が空いちゃうじゃない |
| ルーク | っせえな。だりぃし腹も減った。本当の事言っただけじゃねーか! |
| ティア | 落ち着きなさい、ルーク。それはここにいるみんなも一緒よ |
| コンウェイ | 確かに、ずっと歩き通しだったから大分お腹も空いてきたな |
| マルタ | ねぇねぇ、みんなはここから脱出できたら何が食べたい? |
| ルーク | ああ?なんだよいきなり |
| マルタ | 先に食べたいものを決めておくとやる気が出るかなーって |
| マルタ | ここを無事出る事ができたらご褒美にこれ食べるぞ!…みたいな? |
| ミュウ | 脱出した後のお楽しみですの! |
| マルタ | そうそう!ティアは脱出できたら何食べたい? |
| ティア | 食べたい物…そうね…。私は最近、携帯食ばかりだから |
| ティア | 新鮮な野菜を使ったサラダなんていいかもしれないわね |
| ルーク | あー、携帯食って軍支給のやつだろ?あれ、パサパサしてて不味そうだよな |
| ティア | 仕方ないわ。味よりも、手軽に栄養を摂る事に特化したものだから |
| ジーニアス | 新鮮な野菜ってシャキシャキしてて美味しいよね! |
| ジーニアス | ボクもサラダが食べたくなって来ちゃったよ |
| ルーク | 俺はチキンを使った料理で美味けりゃ何でもいいや |
| ルーク | コンウェイは何が食いたいんだ?お前もサラダか? |
| コンウェイ | ボクはサラダは… |
| ティア | あら、サラダは嫌い? |
| コンウェイ | いや、サラダは嫌いじゃないけれどトマトがね… |
| ルーク | んだよ、お前トマト嫌いなのか?意外と子どもっぽいな! |
| コンウェイ | …そうかな? |
| ルーク | …くくっ |
| ティア | ルーク、笑ってるけどあなた人の事言えるの? |
| コンウェイ | 好き嫌いなんて誰にでもあるものだし何が苦手かなんて── |
| ルーク | ついには言い訳かよやっぱりお子様だなー |
| ティア | ルーク!いい加減に── |
| |
| ドカァァァアアン!!! |
| ティア | 魔物の攻撃!? |
| マルタ | もう!こっちは疲れてるのにー! |
| ジーニアス | 追撃が来るよ!! |
| 発言には注意 | scene2 |
| ミュウ | みなさん、怪我はないですの? |
| ティア | ええ、大丈夫よ。心配してくれてありがとう |
| マルタ | ミュウは怪我してない? |
| ミュウ | はいですの!大丈夫ですの! |
| ジーニアス | ルーク達も大丈夫そうだね |
| ルーク | しっかし、腹減ったな。なあコンウェイ、トマト料理でも食── |
| ルーク | うわあああっ!? |
| ルーク | あっぶねえな!おい、どこに向かって攻撃してんだ!! |
| コンウェイ | ああ、ごめんごめん。キミの後ろに倒れてる魔物に止めをさしたんだけど、驚かせちゃったかな |
| ルーク | 後ろの魔物って…どこにも敵はいねぇぞ!! |
| ジーニアス | 今の術…どうみても、ルークに当てるつもりだったよね |
| ティア | 確かにやりすぎだけど…今のはルークも悪いわ |
| ルーク | 何でだよ!?俺はただ、トマト料理が食べ── |
| コンウェイ | …ルークくん、ボクは物覚えの悪い子は嫌いだよ? |
| ルーク | な、なんだよ… |
| ルーク | けっ、さっさと行くぞ!! |
| ミュウ | コンウェイさん、怖かったですの… |
| マルタ | 見かけによらずというか。コンウェイさん、一番怒らせたらやばい人かもね… |
| コンウェイ | 何か言ったかい? |
| マルタ | なっ、なんでもない! |
| Name | Dialogue |
| 歌を楽しみましょう | scene1 |
| アーチェ | やー、でもホントに素敵な演奏会だったね! |
| ミント | はい、色んな楽器を見る事が出来たのも楽しかったですね |
| アーチェ | うんうん! |
| アーチェ | あたし、びっくりしたよ。演奏会ってプロの音楽家だけじゃないんだね。フツーの人も飛び入り参加してたし! |
| ミント | ふふ、そうですね。アーチェさんはどの演奏が印象的でしたか? |
| アーチェ | あたしは…そうだなぁ…。一人で弾き語りしてた女の人かな! |
| ミント | ああ、あの女性ですか。とても綺麗な歌声の方でしたよね |
| アーチェ | うん!高音の部分とか綺麗すぎてびっくりしちゃったもん! |
| ミント | 特にあの…~~~~♪~♪~~♪ |
| ミント | …と言う部分が本当に素敵で… |
| アーチェ | ミント!すっごいじゃん!今の歌声すっごい綺麗! |
| ミント | え、えっ? |
| ミント | ありがとうございます… |
| ミント | その、私は音楽には詳しくないのであまり歌に自信はないんですけど… |
| アーチェ | 詳しいとか、自信とかそういうのいらないってば!別に誰が歌ったっていいじゃん! |
| アーチェ | こういうのは楽しむのが大事なんだと思うんだよね。演奏会に出てた人も言ってたじゃん |
| ミント | ふふふ、そうですね。ちなみにアーチェさんはあの曲のどのあたりがお好きでしたか? |
| アーチェ | あたしはやっぱり一番盛り上がった最後の部分が好きだなー! |
| アーチェ | ~♪~♪~~~♪~♪ |
| |
| ギャァァァアアア!! |
| アーチェ | わぁぁぁっ!なになに!?何なの!? |
| ミント | ま、魔物です!注意してください! |
| 歌を楽しみましょう | scene2 |
| ミント | アーチェさん、お怪我はありませんか? |
| アーチェ | うん、大丈夫 |
| アーチェ | あーびっくりした!せっかく人が気持ちよく歌ってたのに失礼しちゃう! |
| ミント | そうですね。私、アーチェさんの歌、きちんと最後まで聞きたかったです… |
| アーチェ | そ、そう!? |
| ミント | それに、歌っている時のアーチェさんとっても楽しそうでしたよ |
| アーチェ | えへへ、あんがと。それじゃあ、もう一度歌ってみるね! |
| アーチェ | ~♪~♪~~~♪~♪ |
| ギャオオオオーーーッ |
| アーチェ | ま、また!? |
| ミント | 魔物の遠吠え…ですね。でも、どこか遠くからなので襲ってくる心配はなさそうです |
| アーチェ | …あたしが歌うタイミングを見計らって魔物が騒いでない? |
| ミント | そ…そうでしょうか…? |
| アーチェ | むー!歌を魔物達に邪魔されてる気がしてもやもやするーっ! |
| ミント | もしかしたら、アーチェさんの歌を聞いて魔物さん達も楽しくなって歌ってるだけかもしれませんよ? |
| アーチェ | え~、そんな事―― |
| ミント | ~♪~♪~~~♪~♪ |
| アーチェ | ……ミント? |
| ミント | もやもやする時こそ歌って忘れてしまえば良いんですよ |
| ミント | アーチェさんも、一緒に歌いませんか? |
| アーチェ | …うん!ミント、一緒に歌おう! |
| ミント | では、先ほどのアーチェさんが歌った部分から歌いましょう。せーの |
| ~♪~♪~~~♪~♪ |
| ミント | ふふ…やっぱり二人で歌うと、もっと楽しいですね |
| アーチェ | うんっ!でも、やっぱりミントは歌が上手いよね |
| ミント | ありがとうございます。でも、アーチェさんもお上手ですよ? |
| アーチェ | そうかなぁ、ありがと! |
| ミント | では、もう少しだけ…~♪~♪ |
| アーチェ | へ?そんなに曲長かったっけ? |
| ミント | ~~~♪~♪ |
| アーチェ | ちょ、ちょっと、もしかして、その曲自作!? |
| ミント | ふふ、つい楽しくなって歌ってみてしまいました…。恥ずかしいです… |
| アーチェ | まさか作曲までとは…恐るべし、ミント |
| 思いやり弁当 | scene1 |
| ミント | こんにちは、チェスターさん。お疲れ様です |
| チェスター | ん?ああ、ミントか。どうかしたのか? |
| ミント | 実は、クレスさんから今日はチェスターさんと森で狩りをする予定だと聞いて |
| ミント | お弁当を作ってきたんです |
| チェスター | お、サンキュー! |
| チェスター | っと、クレスは大物を探すとかいって一人で森の奥へ行ったんだった。どうするかな… |
| ミント | 私が呼びに行きましょうか? |
| チェスター | いや、クレスと合流して食うよ。その方が、戻ってくる手間が省けて良いだろ |
| チェスター | あー。弁当作ってもらっといて本人に見えないところで食うってのも悪いから、ミントも来いよ |
| ミント | あ、はい…!では、お邪魔にならないよう、気を付けますね |
| 思いやり弁当 | scene2 |
| クレス | ふぅっ…まだ少し足りないかな…? |
| ミント | クレスさん! |
| クレス | ミント、チェスター!どうしたんだい? |
| チェスター | そろそろ昼飯時だろ?ミントが弁当を作ってきてくれたんだとよ |
| クレス | ホントかい?ありがとう、ミント |
| ミント | いえ、お礼を言われるほどの事では… |
| チェスター | 謙遜するなよ。なあ、クレス? |
| クレス | うん、お昼ご飯の事はまったく考えてなかったからとても助かるよ! |
| ミント | そう言っていただけると嬉しいです |
| チェスター | じゃ、早速貰おうぜ!ミント、頼む…って、あれ?何でそんなに荷物が多いんだ? |
| ミント | ふふ。それはちゃんと理由があるからですよ。…はい。これがチェスターさんのお弁当箱です |
| チェスター | ん?オレの? |
| ミント | そしてこれがクレスさんのお弁当箱です |
| クレス | あれ?どうしてわざわざお弁当箱を分けたんだい? |
| ミント | それは、開けてからのお楽しみです |
| チェスター | ? |
| クレス | あ、僕の好きなものがたくさん入ってる! |
| チェスター | こっちにはオレの好物が入ってるぞ |
| チェスター | まさか…わざわざ食うヤツの好みに合わせて弁当を作ったってのか…!すげえな! |
| ミント | ふふ、喜んでもらえてよかったです |
| チェスター | ふー、うまかった!ありがとな、ミント! |
| クレス | ご馳走様でした。とても美味しかったよ |
| ミント | はい、お粗末さまでした |
| チェスター | にしてもミントは料理上手だな。クレスもそう思うだろ? |
| クレス | そうだね。ミントが作ってくれた料理なら毎日でも食べたいくらいかな! |
| ミント | えっ…!?あ…あ、ありがとうございます |
| クレス | よかったら、また作ってくれるかい? |
| ミント | ――はい!!よろこんで! |
| ミント | 今度、とびきりの料理を作りますね! |
| クレス | うん。ありがとう!楽しみにしてるよ、ミント |
| ミント | そ、それでは、私、帰りますね |
| チェスター | …やるじゃねえか、クレス。ミント、嬉しそうだったぜ |
| クレス | そうだね。本当にミントはすごいと思うよ! |
| チェスター | いや…そういう意味じゃなくてだな |
| クレス | さてと、僕はさっき作った罠に獲物が引っかかってないか確認してくるよ |
| チェスター | あー…わかってねぇなー… |
| Name | Dialogue |
| もったいない男 | scene1 |
| ガイ | おお-。剣がまるで新品のようだ。噂通りこの街の鍛冶屋はいい仕事をするな |
| ガイ | かなりの遠出になってしまったがその甲斐はあったってもんだな。さて、そろそろ帰――ん? |
| ガイ | アニスじゃないか。どうしたんだ? |
| アニス | あ、ガイ。やっほー! |
| ガイ | まさかこんな出先で会うとは思わなかったな。観光かい? |
| アニス | 違うってば。お仕事だよぅ |
| アニス | 宝石商の人から、この街のお店に商品を卸すから護衛してくれって依頼を受けたんだよね |
| ガイ | 確かにこの街、最近は盗賊が出たり物騒らしいな… |
| ガイ | って、何でアニスがそんな事やってるんだ? |
| アニス | それがねー、大佐のお使いを終えた帰りに、盗賊に襲われてるオッサンがいてさー |
| アニス | しょうがないんで助けてあげたら…ついでに宝石の護衛をお願いしたい!なんて言い出してさ |
| ガイ | 護衛を付けずに宝石を運ぶとはずいぶん不用心な宝石商だな |
| アニス | 最近この街の治安が悪くなってるのを知らなかったんだって |
| アニス | でも、この護衛を成功させたらたっぷり謝礼もらえるんだよ!チョロいよね~ |
| ガイ | おいおい…だから引き受けたのか…そんな事で護衛は大丈夫なのか? |
| アニス | まー、あとちょっとで引き渡しも終わりだし、さすがに大丈夫っしょ! |
| アニス | そうだ、ガイ!このお仕事終わったらご褒美に何か奢っ―― |
| ガシャーーーーン!!! |
| アニス | はぅわっ!! |
| ガイ | 何だ!? |
| 盗賊 | ヒャッヒャッヒャ!!そこにある宝石を全部よこせー!! |
| アニス | あーっ!護衛してた荷車が襲われてる!ちょっと目を離した隙に!? |
| アニス | 信じらんなーい!最後の最後で、ふざけんなっちゅーの! |
| ガイ | 黙って奪わせる手はないさ。行くぞ、アニス! |
| もったいない男 | scene2 |
| アニス | これで全員なんで、あとはよろしくお願いしまーす |
| 兵士 | 盗賊確保にご協力ありがとうございました! |
| アニス | いえいえ~ |
| ガイ | ふぅ…油断も隙もないな |
| アニス | ほんとだよ~!もー、この街の治安ってばどーなってんの!? |
| アニス | だいたい、あんな盗賊なんかに宝石を渡すくらいなら、アニスちゃんがもらうっちゅーの! |
| ガイ | おいおい… |
| ガイ | でも確かに、あんな盗賊に奪われるくらいなら |
| ガイ | 年頃の女の子の手に渡った方が宝石も嬉しいかもな |
| アニス | でしょでしょー!? |
| アニス | ま、手に入れたらそのまま換金しちゃうけどねー |
| ガイ | おい、アニス、まさか… |
| アニス | あ、ひっどーい!盗るわけないじゃん!真に受けないでよねー! |
| ガイ | ははは、すまない。冗談だよ |
| アニス | ぶーぶー!ガイのせいで傷ついたー! |
| ガイ | やれやれ… |
| アニス | あ、そこの喫茶店に出てるパフェが食べられたら、傷が癒える気がするかもー |
| ガイ | はいはい。奢らせていただきますよ |
| ガイ | ま、久々に会ったんだ。積もる話もあるだろ |
| ガイ | 先に行って席を取っておくよ。仕事が終わったら来てくれ |
| アニス | オッケー! |
| アニス | うーん… |
| アニス | 女の子に対するお世辞は、嫌み一つなく完璧だし |
| アニス | ちょっとお願いしただけでスマートにパフェを奢ってくれる… |
| アニス | ガイって本当に女性から見たらちょー優良物件だよね |
| アニス | あれで女性恐怖症とかちょーもったいなーい… |
| 機械は素晴らしい! | scene1 |
| ガイ | 見てみろよルーク!最新技術を駆使した機械がずらっとならんでるぞ! |
| ルーク | 見りゃわかるっつーの。つーか、何の大会なんだよ、これは |
| ガイ | おいおい、機械技術士大会だろ!世界中から色んな機械を集めて一番優秀な機械を決めるんだ |
| ガイ | ちなみにあそこにあるのが優勝候補の技術者が作った機械なんだが、これがまた── |
| ルーク | だーーっ、もういい! |
| ガイ | 何だよ、ここからが面白いところなのに |
| ルーク | お前が機械の事について語り始めると、丸1日潰れそうになんだよ! |
| ルーク | ったく…だいたい、何で俺がこんなところに… |
| ガイ | 陛下やナタリア達が出席できないんだから仕方ないだろ? |
| ガイ | キムラスカの国賓として出席できそうなのはお前だけだったんだからな |
| ルーク | けっ、めんどくせーな。つか、何でガイも来てんだよ? |
| ガイ | そりゃ、王族のお前を一人で行かせるわけにはいかないだろ? |
| ガイ | お、そうだ。護衛ついでに機械の素晴らしさをお前に教えてやろう。遠慮するなよ |
| ルーク | 要らねーよ!つーか、護衛じゃなくて機械が見たくて付いてきただけだろ! |
| ??? | おや、お二人ともいらしてたんですか |
| ルーク | ジェイド!? |
| ガイ | こんなところで会うとは奇遇ですね、ジェイド大佐 |
| ジェイド | 本当は陛下が来るはずだったのですが「そんな物には興味がない」と言い切られてしまいましてね |
| ジェイド | 仕方ないので、私が代理として来たというわけです |
| ルーク | ジェイドも嫌々来たのかよ。まあ気持ちはわかるぜ |
| ジェイド | いえ、私はなかなか楽しんでいますよ?最新の技術を知るよい機会ですから |
| ジェイド | 特にそこの野菜を切る機械なんてとてもユニークで、興味深いですね |
| ガイ | あの機械のよさがわかるとは大佐もなかなか見る目がありますね |
| ルーク | …はぁ…めんどくせー…。機械とかよくわかんねぇし、もういいや、俺は先に帰―― |
| きゃぁあああ!! |
| ガイ | なっ、何だ!? |
| 警備員 | 街の中に、魔物の大群が押し寄せてきました! |
| 警備員 | 私達の指示に従って、速やかに避難してください! |
| ガイ | 魔物!? |
| ルーク | おいおい、俺達も逃げねえとやばいんじゃねぇのか? |
| ジェイド | ふむ、妙ですね、この付近は魔物も少なく比較的安全な地域のはずですが… |
| ガイ | おい、見ろ!魔物があそこの機械目がけて集まってるぞ! |
| ジェイド | 爆発でもして他の機械にも影響が出たら厄介ですね |
| ガイ | 行くぞ、ルーク! |
| ルーク | お、俺もかよ!?ったく、しょーがねえな! |
| 機械は素晴らしい! | scene2 |
| ガイ | やれやれ…。何とか退けたみたいだな |
| ジェイド | 退けた…というよりも魔物達が突然おとなしく帰って行ったように見えましたが |
| ルーク | ん?そういやそうだな |
| ガイ | げっ!! |
| ルーク | ガイ、どうした!? |
| ガイ | 機械が…壊されちまってる… |
| ルーク | そういや、その機械にやたら魔物が群がってたな… |
| ジェイド | 魔物に襲われた際に壊されたんでしょう。残念な事をしました |
| ルーク | ちなみにこいつは一体何の機械だったんだ? |
| 運営スタッフ | 魔物の苦手な周波数を発生させる機械です |
| ジェイド | あなたは? |
| 運営スタッフ | この大会の運営スタッフです。先ほどは魔物を追い払っていただきありがとうございました |
| 運営スタッフ | どうやら、今回の魔物騒ぎはこの機械が原因だったようです |
| 運営スタッフ | 本来なら魔物を遠ざける機械だったはずなのですが… |
| ルーク | はぁ!?遠ざけるどころか寄ってきてたじゃねーか |
| 運営スタッフ | 妙な駆動音がしていたそうですからきっと、故障していたのかと… |
| ガイ | 逆に魔物を呼び寄せる音を出してしまったってわけか |
| ガイ | だから壊れて停止した途端、魔物達も引き上げていったんだな |
| ジェイド | やれやれ、人騒がせな話ですね。運営側にはもう少し安全に注意を払っていただきたいものです |
| 運営スタッフ | 申しわけありません…再発のないよう努めますので。それでは私は失礼いたします |
| ジェイド | よろしく頼みますよ |
| ルーク | でも、機械で魔物除けなんて出来るんだな |
| ルーク | 何がどうなってるとかよくわかんねぇけど、機械って結構すげぇな! |
| ガイ | おっ、ルーク!ついにお前にも機械の素晴らしさがわかったか! |
| ルーク | はぁ!?そんなわけね―― |
| ガイ | よし、ルーク!この会場には他にもすごい機械がたくさん集まってるんだ! |
| ガイ | その素晴らしい技術の数々を俺と一緒に見て回ろうか! |
| ルーク | ちょっ、待てよ!俺は別に―― |
| ガイ | ほら、行くぞ! |
| ルーク | ジェイド!おい、助けろよ!ジェイドーーーーッ! |
| ジェイド | いやぁ、若者のペースには少々ついていけませんので、私の事は気にせず、どうぞお先に |
| ジェイド | しかし、ガイのあのはしゃぎようはまるで子どものようですねえ。人には色んな面があるとはいいますが |
| ジェイド | …さて、私は私で見て回るとしましょうか。ゆっくりとね |
| ルーク | お、おい!ジェイド!逃げんじゃねぇーーー!! |
| Name | Dialogue |
| 合格発表に行こう! | scene1 |
| シング | コハク!こっちの作業終わったよ! |
| コハク | わたしも終わったよ!これで頼まれてた漁の片付けは終わりかな? |
| シング | うん、これで全部―― |
| ??? | コハクお姉ちゃんー、シングお兄ちゃんー!! |
| 村の女の子 | はぁはぁっ…二人とも…!見つかってよかったぁ… |
| コハク | ど、どうしたの?何かあった? |
| 村の女の子 | お願い!私の合格発表に一緒に来て! |
| コハク | えっ、合格発表? |
| 村の女の子 | この前、街の学校に入るために試験を受けたの知ってるよね…? |
| シング | ああ!勉強頑張ってたもんな! |
| 村の女の子 | 実はね…今日がその合格発表の日なの! |
| コハク | ええ!?そうなの? |
| 村の女の子 | 一人じゃ心細くて…その……二人に付いて来て欲しいんだけど…だめ? |
| コハク | …わかった、一緒に行くよ!シングも行くよね? |
| シング | もちろん!合格してるといいね |
| 村の女の子 | ううう~!ありがとう二人とも…! |
| シング | お礼なんて水くさいよ!さ、日が暮れる前に出発しよう! |
| 合格発表に行こう! | scene2 |
| シング | うわぁ…!ずいぶん大勢の人がいるなぁ! |
| コハク | みんな、あそこに立ってる看板をじっと見てるよ |
| コハク | あの看板に合格した人が貼りだされてるの? |
| 村の女の子 | う…うん… |
| コハク | て事は、ここにいる人達ってみんな試験を受けた人なのかな? |
| 村の女の子 | た、たぶん…付き添いの人もいるけどほとんどが受験した人だと思う |
| コハク | 泣いてる人もいるね… |
| 村の女の子 | ほんとだ…あの子、受かったのかな…落ちちゃったのかな… |
| 村の女の子 | 私も、手とか震えちゃって、泣きそうだよ… |
| シング | だ、大丈夫だって!絶対合格してるからさ! |
| コハク | そうだよ!絶対大丈夫! |
| 村の女の子 | …う、うん、ありがとう!お姉ちゃん達のお蔭で少し勇気出てきたかも |
| 村の女の子 | えっと…私の番号は… |
| コハク | 何だかドキドキするね…! |
| シング | …オレまで緊張してきたかも… |
| 村の女の子 | あ… |
| コハク | ゴクリ… |
| 村の女の子 | あったーーーー!! |
| シング | やったな!! |
| コハク | おめでとう! |
| 村の女の子 | ありがとう!本当にありがとう!二人とも! |
| 係員 | ――合格者の方は、制服の採寸をするのであちらへ移動をお願いいたします! |
| コハク | だって。行こう! |
| 村の女の子 | うん! |
| |
| 村の女の子 | じゃあ、二人ともちょっと行ってくるね! |
| コハク | うん。ゆっくりで良いよ |
| シング | 制服かぁ…。みんなでお揃いの服装って何だか面白いな! |
| コハク | 女の子は可愛くて、男の子はカッコイイって人気の制服みたいだよ |
| シング | へえ~。…ん?あそこに飾ってある服がそうなのかな? |
| コハク | あ、本当だ!すごく可愛い! |
| コハク | こんな制服、わたしも着てみたいなー |
| 係員 | お気に召しましたか? |
| コハク | あ…係員さん!とっても可愛い制服ですね! |
| 係員 | ありがとうございます。もし、ご興味がありましたら試着されてもかまいませんよ? |
| コハク | え?でも… |
| シング | きっとコハクなら似合うと思うよ!着てみなよ! |
| コハク | う、うん…。それじゃ、試着お願いします |
| 係員 | ではこちらへどうぞ! |
| コハク | ど、どうかな…? |
| シング | わわっ!コハク、すっごく可愛いよ! |
| 係員 | ええ、とてもお似合いですよ! |
| コハク | ほんとに…? |
| シング | ほんとにほんとだよ! |
| シング | もちろん、いつもの服装もすらっとした白い足が映えて素敵なんだけど |
| シング | この制服姿は、スカートによっていつもより露出控えめと思わせながら |
| シング | 実際はスカートの揺れによりコハクの美脚をより美しく演出…そんな気がするよ! |
| コハク | そ、そう?なんだか、ちょっと恥ずかしいかも |
| シング | 恥ずかしがる事ないさ!とっても似合ってるんだから、自信持ってよ! |
| コハク | あ、ありがとう… |
| コハク | 係員さん、ありがとうございました! |
| 係員 | いえいえ。喜んで貰えたようで、よかったです |
| シング | もうちょっと、コハクの制服姿見たかったなー。すっごく似合ってたのに |
| コハク | ほ、褒めすぎだよ、シング |
| シング | そんな事ないさ!もし、コハクが入学したら学校で一番の人気者間違いなしだよ! |
| コハク | もうっ!シングったら!! |
| ズダンッ!!! |
| シング | ぐはっ!! |
| コハク | そったら風に褒めたって何も出ねぇべさ~~~~!! |
| 係員 | お、男の人が吹き飛んだ!?しかも、壁にぶつかった衝撃で壁にヒビが… |
| シング | ううう…重い蹴り……さすが、コハク… |
| シング | がくっ |
| コハク | あ…シング!?だっ、大丈夫!? |
| 制服姿、再び | scene1 |
| コハク | そういえば、そろそろあの子の制服が届く予定だよね |
| ヒスイ | 制服?何の話だ? |
| シング | 街の学校に入学が決まった年下の友達の話だよ |
| ヒスイ | ああ、思い出した |
| ヒスイ | 確か、合格したって大喜びしてたやつだな? |
| コハク | その子の制服、採寸してからだいぶ経つから、そろそろ届いてる頃だと思うんだよね |
| コハク | すごく可愛い制服なんだよ! |
| シング | そういえば、コハクの制服姿も可愛くて似合ってたよね |
| シング | はぁ、また見たいなぁ… |
| ヒスイ | あァ!?シング!てめぇコハクの制服姿を見たっていうのかよ! |
| シング | み、見たは見たけど… |
| シング | そのあと蹴られた衝撃であまり覚えてないんだよなぁ… |
| ヒスイ | くそっ!こんなケダモノヤローにコハクの制服姿を見られるとはな… |
| コハク | もう!お兄ちゃん! |
| ヒスイ | だってよ、コハク―― |
| 村人 | 大変だ!! |
| 村人 | 村への荷物を運んでた荷馬車が盗賊に奪われちまった!! |
| コハク | ええっ!?大変! |
| シング | おじさん!どの辺で襲われたかわかる!? |
| 村人 | ああ!ここから北にある森の辺りだ! |
| ヒスイ | 急げば捕まえられるかもしれねぇな |
| コハク | シング、お兄ちゃん!取り戻しに行こう! |
| 制服姿、再び | scene2 |
| コハク | 砕心脚っ!! |
| コハク | …これで全員かな…? |
| ヒスイ | コハク、無事か? |
| コハク | うん、大丈夫だよ!荷馬車は大丈夫だった? |
| シング | うん。幸い、荷物に手をつけられる前だったみたい |
| コハク | よかった!それじゃ村に戻ろ―― |
| シング | あ!これって…ねえ、コハク! |
| コハク | どうしたのシング? |
| シング | この制服って、あの子のじゃないかな? |
| コハク | あ…きっとそうだよ!早く届けてあげよう! |
| |
| 村の女の子 | コハクお姉ちゃんーー!!制服を取り戻してくれてありがとう…!! |
| コハク | 偶然荷物の中に制服があったんだ |
| コハク | 無事でよかったよ! |
| ヒスイ | へぇ、それがお前らの話してた制服か |
| 村の女の子 | えへへ、可愛いでしょ。コハクお姉ちゃんもすごく似合ってたよね! |
| コハク | そ、そんな事ないよ? |
| ヒスイ | なんだ、見てないのは俺だけかよ。ケダモノが見て俺が見てないなんて… |
| コハク | も、もう…お兄ちゃん…! |
| 村の女の子 | コハクお姉ちゃん、よかったらこれ着てみる? |
| ヒスイ | お!いいな! |
| 村の女の子 | そこのお兄ちゃんが見たがってるみたいだし、見せてあげようよ |
| コハク | で、でも…せっかくの卸したてなのに |
| 村の女の子 | 私は学校が始まったら毎日着るんだし、気にしなくても平気だよ! |
| シング | だって!せっかくだし、着てみたら? |
| コハク | う、うん。それじゃ、着替えてくるね |
| ヒスイ | おおおー!さすがコハク!可愛いぞ!! |
| シング | うん!やっぱりすごく似合ってるよ! |
| コハク | そ…そうかな? |
| 村の女の子 | コハクお姉ちゃん、スタイルいいもんね! |
| シング | 俺もそう思う!スラっとして、身体のラインが綺麗だから、どんな服を着ても似合うよなぁ! |
| コハク | シング…ありが―― |
| ヒスイ | 身体のラインだァ…!? |
| ヒスイ | シング!そんなエロいケダモノの目でコハクを見るんじゃねぇ!! |
| シング | えっ…!!そ、そんな目で見てないよ!! |
| ヒスイ | いいや!見てるね!見てなきゃ、さっきみてぇな言葉は出てこねぇはずだ!! |
| シング | 俺は褒めただけだろ!! |
| ヒスイ | しかも、スラっとしたラインとか、お前は何にもわかっちゃいねェ! |
| ヒスイ | 見ろ、この安産型のしっかりした尻を! |
| コハク | ! |
| ドカッ!! |
| コハク | もう…、お兄ちゃんのバカっ!! |
| ヒスイ | う…うう… |
| シング | あんなに短いスカートを履いてるのに、蹴りが速すぎてスカートの中が見えなかった… |
| シング | やっぱりコハクはすごいや…! |
| Name | Dialogue |
| 見学に行こう! | scene1 |
| イリア | うーん… |
| ルカ | あれ、イリアだ |
| ルカ | …難しい顔して、どうしたんだろう。悩み事かな? |
| ルカ | イリア、どうしたの?何か悩んでいるように見えたけど…? |
| イリア | ルカ… |
| イリア | あたし、ずっと故郷に学校を作りたいって話してるでしょ? |
| ルカ | うん!イリアの長年の夢なんだよね |
| イリア | でもあたし、学校って行った事ないしまずは学校について知るべきだって思ったのよねぇ |
| イリア | 学校に通えばいいんだろうけど、毎日通うのもイヤだし学費もかかるしタダで見学だけできないかなーって |
| ルカ | タダで見学できる学校かぁ… |
| ルカ | そうだ! |
| ルカ | 知り合いの先生に、そこの学校を見学させてもらえないか聞いてみるよ |
| イリア | おっ、ホント? |
| ルカ | 僕の通っていた学校じゃないけど小さい子向けの学校だから参考になると思うよ |
| イリア | いいじゃん!さっすがルカちゃま、頼りになる~♪ |
| ルカ | それじゃあ、先生に聞いておくよ |
| イリア | …わかった!ルカ、期待してるわよ! |
| ルカ | イリアが僕を頼ってくれた… |
| ルカ | イリアの力になれるように頑張らなきゃ! |
| |
| ルカ | 先生、校内見学の許可、ありがとうございます |
| 先生 | いえいえ。それにしても、ご自身の故郷に学校を作ろうとは… |
| 先生 | お若いのに立派な目標を持っていらっしゃるんですね! |
| イリア | 必要だと思っただけだから、そんな立派なもんじゃないと思うんだけど… |
| 先生 | そんな事ありませんよ。わからない事があったら何でも聞いてくださいね! |
| イリア | あ、はい…ありがとうございます… |
| 先生 | それじゃあ、ルカ君。私は用事があるので失礼するよ?校内は自由に見て回っていいからね |
| ルカ | はい!ありがとうございます! |
| イリア | ルカ、早く行こうっ! |
| |
| イリア | あー面白かった |
| ルカ | まさか、イリアが授業に参加するなんて言い出すとは思わなかったよ |
| イリア | ま、体育ならお手のものよ。算数とかはちょっと勘弁だけどね |
| イリア | そういえば、この部屋は何をするところなの?他の教室とは雰囲気が違うけど |
| ルカ | ここは、食堂だね。お昼になったら、みんなここに集まってご飯を食べるんだよ |
| イリア | なるほどねぇ。じゃあ、あたし達も―― |
| 女子生徒 | きゃぁああっ!! |
| |
| ルカ | なっ、何!? |
| 男子生徒 | ま、魔物だああっ!! |
| ルカ | この声は…運動場の方から!? |
| イリア | 行くわよ、ルカ!魔物を追い払うのよ! |
| ルカ | うん! |
| 見学に行こう! | scene2 |
| ルカ | トラブルはあったけど、ひと通り見学できてよかったね |
| イリア | 学校を作るのって、思ってた以上に大変そう… |
| イリア | 先生を雇ったり規則を作ったり、授業で使う道具を揃えたりとか… |
| イリア | そういえば、ルカの行ってた学校も制服ってあったの? |
| ルカ | うん |
| ルカ | 色やデザインは、今日見学させてもらった学校の物とは違うけれど… |
| イリア | へー!それって今でも持ってる? |
| ルカ | 探せばあると思うけど…それがどうしたの? |
| イリア | まだどうするかは決めてないけどもしかしたら制服も作るかもしれないでしょ? |
| イリア | 制服の参考にするから、ルカの制服も着て見せてよ! |
| ルカ | ええ!? |
| イリア | 駄目? |
| ルカ | …わ、わかったよ |
| ルカ | 持ってくるからちょっと待ってて |
| ルカ | …ど、どうかな…? |
| イリア | なんていうか…想像通りって感じ |
| ルカ | え?どういう事? |
| イリア | 普段から真面目そうだけど、制服を着ると輪をかけて真面目そうね… |
| イリア | クラス委員長…いや、やっぱりいじられっ子ルカちゃまね! |
| イリア | クラスにいるボス系のやつにいじられてそうだわ |
| ルカ | う…。実際そうなりそうだから反論できない… |
| ルカ | もう、元の服に着替えてもいいかな |
| イリア | そうねぇ。ま、参考にはなったし、いいわよ |
| ルカ | ふう… |
| イリア | でも、あんたの制服姿悪くなかったわよ |
| ルカ | あ、ありがとう |
| イリア | それにあんたの事だから勉強もちゃんとやってただろうし、ワリと頼りにされてたんじゃない? |
| ルカ | 勉強は楽しかったからちゃんとやってたよ |
| ルカ | 頼りには…されてたのかなぁ? |
| イリア | 今日の様子を見てると、そうじゃないかなーと思うわよ |
| ルカ | えっ、どうして? |
| イリア | 学校を案内してくれた、今日のあんた、少しだけ頼りになってたから |
| ルカ | そ、そうかな?へへ…イリア、ありがとう! |
| イリア | あたしも、今日は助かったわ。ありがとね |
| ルカ | そうだ、ついでに図書館で勉強も教えてあげるよ! |
| イリア | …ま、待って!勉強はまた今度! |
| イリア | 今日はルカも疲れたでしょ? |
| ルカ | ううん。まだまだ、頑張れるよ! |
| ルカ | さっ、行くよイリア! |
| イリア | え、ちょっと待ってよ、ルカ!!何をそんなに張り切ってんの!? |
| 僕が教えてあげる | scene1 |
| ルカ | それでね、イリアとスパーダが―― |
| アンジュ | まあ、そんな事があったのね |
| ??? | ルカ兄ちゃん! |
| アンジュ | あら、エル。こんにちは |
| エルマーナ | アンジュ姉ちゃん、こんにちはー! |
| ルカ | 僕に何か用かな? |
| エルマーナ | イリア姉ちゃんから聞いたで! |
| エルマーナ | ルカ兄ちゃん、イリア姉ちゃんと学校に行ったんやて? |
| アンジュ | あら、そうなの? |
| ルカ | うん。イリアが学校を作る時の参考にするから見学したいって |
| エルマーナ | ええなぁ!ウチ、学校行った事あらへんからどんなところか気になるわぁ! |
| エルマーナ | な、な!見学に行った学校ってどんなところなん? |
| ルカ | 大きな学校だったよ |
| ルカ | 教室も運動場も広くて…生徒もたくさんいたなぁ |
| アンジュ | そういえば、学校によっては色々な職業の専門的な知識や技術を学べるところもあるわよね? |
| エルマーナ | 職業…もしかして、コックさんの学校とかもあるん? |
| ルカ | うん、色々な学校があるからね。コックさんの学校もあるはずだよ |
| エルマーナ | はー!行ってみたいわぁ…たくさん、ご飯食べれるんやろ? |
| ルカ | エル、コックさんの学校は料理を作るのがメインだからね。ご飯を食べに行くところとは違うよ… |
| エルマーナ | うぅ、そうやった… |
| エルマーナ | あ!それと生徒がお揃いで着るっちゅう…えっと… |
| ルカ | 制服…? |
| エルマーナ | それや!制服! |
| エルマーナ | ルカ兄ちゃんも持っとるんやろ?イリア姉ちゃんが見たって言うとった |
| アンジュ | あら、そうなの? |
| ルカ | うん、前に通ってた学校のだけどね |
| エルマーナ | ウチも兄ちゃんが制服着てるとこ見てみたいわ~! |
| アンジュ | そうね、私もルカくんの制服姿、見てみたいなぁ |
| ルカ | イリアにさんざんからかわれたからあまり見せたくないんだけど… |
| アンジュ | 大丈夫よ、私もエルもそんな事言ったりしないから、ね? |
| エルマーナ | せや!兄ちゃんの制服を見てみたいだけや |
| ルカ | …わかった。ちょっと待ってて |
| ルカ | おまたせ |
| エルマーナ | おー!ええなぁ! |
| アンジュ | ルカくんのネクタイ姿って新鮮ね。とっても似合ってるわ |
| エルマーナ | せやな、それに全体的にぴしっと、引き締まっててカッコいいと思うわぁ |
| ルカ | そ、そうかな? |
| アンジュ | そういえば、そのネクタイってどんな結び方をしてるの? |
| ルカ | これはね―― |
| エルマーナ | 兄ちゃん!今度はその一番上に着てるやつ触らせてや |
| ルカ | う、うん… |
| アンジュ | ねえねえ、ルカくん。そのズボンって… |
| ルカ | …ごめん、二人ともそろそろ、着替えていいかな? |
| アンジュ | そういえば、他の学校ではどんな制服を着てるのかしら? |
| ルカ | ええと、他にはね―― |
| ガシャーーーン!! |
| |
| 街の人 | ぎゃあぁぁぁっ!! |
| アンジュ | きゃっ! |
| エルマーナ | なんやねん!? |
| ルカ | 大変だ…!魔物が街に入り込んできてる! |
| ルカ | 行こう! |
| 僕が教えてあげる | scene2 |
| アンジュ | 二人とも、お疲れ様。あまり被害は大きくないみたいね |
| ルカ | よかったぁ… |
| エルマーナ | ふー、動きまわったらお腹空いてきたなぁ… |
| エルマーナ | せや!学校って給食ってのがあるんとちゃう? |
| ルカ | そうそう、お昼はみんなで給食を食べるんだよ。エルマーナ、よく知ってたね |
| エルマーナ | エヘヘ、もっと褒めたってええんやで? |
| アンジュ | そういう事は知ってるのね… |
| エルマーナ | ルカ先生!お腹が空いたので給食が食べたいです! |
| ルカ | ル、ルカ先生って… |
| アンジュ | ふふ、私もお腹空いちゃったな。ルカ先生、私も給食が食べたいです! |
| ルカ | ア、アンジュまで! |
| ルカ | からかわないでよー… |
| ルカ | …コホン。え、と…では先生から一言、言わせてもらうね |
| ルカ | 二人とも、学校の給食は勉強した人が食べるものだよ! |
| ルカ | 給食を食べたければ勉強しなくちゃ! |
| エルマーナ&アンジュ | えーっ! |
| Name | Dialogue |
| 先生にふさわしい服を選ぼう! | scene1 |
| ベリル | ふふふ~ん♪ |
| コハク | ベリル!今日もスケッチ? |
| ベリル | やぁ、シング、コハク! |
| ベリル | 今日は絶好のスケッチ日和だよ |
| ベリル | 天気がいいとこんな何気ない風景でも絵になるねぇ~♪ |
| コハク | わ!すごく綺麗に描けてるね。さすがベリル! |
| ベリル | ぐふふ。でしょでしょ~♪ |
| ベリル | 今のボクなら何でも描ける気がするよ! |
| シング | そういえば今日のベリル、特別嬉しそうだね |
| シング | 何かいい事でもあった? |
| ベリル | んふふ~、まあね!! |
| ベリル | 実はボク、隣町の大きな学校に絵の講師として呼ばれる事になったんだ~♪ |
| シング | 絵の講師!? |
| コハク | 講師って…先生って事だよね? |
| コハク | すごいよベリル! |
| ベリル | 外でスケッチしてたら、たまたま学校の先生が通りかかってボクの絵を覗き込んできたんだ |
| ベリル | そしたら、もう大絶賛!ぜひ、生徒達に絵を教えてくれって頼まれたんだよねー |
| ベリル | ぐふふ…ようやく時代がボクを認め始めたって事かな~♪ |
| シング | すごいじゃないか!どんな授業をするとかもう決まってるの? |
| ベリル | んー…。講師っていっても一日だけだからね |
| ベリル | とにかくみんなが絵を描くのは楽しいって思える授業にするよ! |
| シング | そうだね、ベリルならきっと楽しい授業に出来ると思うな |
| ベリル | うん!二人ともありがとう! |
| ベリル | あ、でも…一つ悩んでてね… |
| ベリル | 先生として呼ばれてるからおしゃれな服装で生徒の前に立ちたいなって思ってるんだ |
| ベリル | コハク、服選び…手伝ってくれる? |
| ベリル | ほら、ボクの感性だとフツーの子には刺激が強すぎるからさ |
| コハク | もちろん!ベリル先生のデビューだもんね! |
| シング | よし、それじゃあベリルに合う服を探しに行こうか |
| ベリル | うん! |
| 先生にふさわしい服を選ぼう! | scene2 |
| コハク | どんな雰囲気の服がいいかなぁ? |
| シング | ベリルの服だから、元気な雰囲気がいいんじゃないかな? |
| ベリル | ストーーップ!! |
| シング | へっ? |
| ベリル | ここからはシングは立入禁止! |
| シング | な、何でだよ! |
| ベリル | 今からボクは色んな服を試着するんだよ!? |
| ベリル | そこに男のシングがいたら着替えづらいじゃないか! |
| シング | え、あ、そっか…。ごめん! |
| シング | それじゃ、俺はお店の外で待ってるよ |
| コハク | ごめんね、シング。ちょっと待っててね! |
| ベリル | ま、ボクの新しい服を楽しみにしててよ! |
| シング | なかなか出てこないなベリル達… |
| ??? | お待たせー! |
| ベリル | へへ、どうどう?似合うでしょ! |
| シング | おおー…!!すごく似合ってるよ! |
| ベリル | えへへ… |
| コハク | 可愛い服があってよかったね! |
| ベリル | うん、ありがと!この服、さっそく買って来るね |
| ベリル | いい服が見つかってよかったぁ…。コハクに相談して大正解だったよ! |
| コハク | ふふ、気に入った物が見つかってよかったね! |
| ベリル | うん!これで講師の準備もばっちりだよ! |
| シング | ベリルが先生かぁ… |
| コハク | どうしたのシング? |
| シング | さっきのベリルの服、似合いすぎてて言い忘れたんだけど… |
| シング | あの服、先生って言うよりは、可愛いチビッコ生徒って感じだよな! |
| ベリル | なっ…!! |
| コハク | シ、シング!! |
| シング | え? |
| ベリル | シ、シングのバカバカバカバーーーーカ!!! |
| シング | ベ、ベリル!? |
| コハク | もう!シングがあんな事言うから! |
| コハク | ベリル!待ってー! |
| シング | あ、あれ…? |
| シング | 元気があって、いい感じだって褒めたつもりだったんだけど… |
| シング | 女の子って難しいな… |
| スケッチ日和? | scene1 |
| ベリル | んんん~~~~!!よく寝たぁ… |
| ベリル | わぁ~すっごくいい天気!絶好のスケッチ日和だねぇ |
| ベリル | よ~し、朝ご飯を食べたらロケーション探しに出かけようかな~♪ |
| |
| ベリル | ふむふむ…白い砂浜に青い海。奥には建物と山も見えるし絶好のスケッチポイント! |
| ベリル | よぉーし!ここに決めた! |
| ベリル | イメージが崩れないうちにさっさと描いちゃおう |
| ベリル | ん~~?何か物足りないなぁ… |
| ベリル | 結構上手く描けたと思うんだけど…何が足りないんだろ…? |
| ガサガサッ |
| ベリル | うわわっ! |
| ??? | …ベリル? |
| ベリル | 何だ、クンツァイトかぁ… |
| ベリル | 驚かさないでよね!まったく! |
| クンツァイト | 周辺生物の生息データを集めるためこの辺りを探索していた。何をそんなに驚いている? |
| ベリル | 急に草陰から出てきたら、誰だって驚くよっ!! |
| ベリル | …あ! |
| ベリル | ボクの絵に何が物足りないのかわかっちゃった! |
| ベリル | クンツァイト、絵のモデルをやってよ! |
| クンツァイト | モデル…つまり、絵の被写体になれという事か? |
| ベリル | うん、そうだよ! |
| ベリル | いい感じの風景を見つけたからスケッチしてたんだけど何だか物足りなくてね! |
| ベリル | そこであんたを見て気付いたんだ、この絵には紫色が必要だって! |
| クンツァイト | …そうか |
| ベリル | それじゃあ、ええと…そっち側で空を仰ぐ感じで立ってよ! |
| クンツァイト | …モデルについての許可は出していない |
| ベリル | お願いクンツァイト! |
| ベリル | クンツァイトなら背が高いし、絶対見栄えもいいと思うんだよ! |
| クンツァイト | …了解した |
| クンツァイト | …こんな感じでいいのか? |
| ベリル | ぐふふ…いい感じだよ!ボクの感性を刺激する絵になりそ―― |
| ガサガサッ |
| ベリル | もう!次は誰だよー! |
| ガァァァアアアア!!! |
| ベリル | ぎゃーーーー魔物!!! |
| クンツァイト | ベリル!戦闘態勢に移れ! |
| スケッチ日和? | scene2 |
| ベリル | でぃじータイフーン!! |
| ベリル | はあ…これで、魔物は全部倒したかな? |
| ベリル | あ~あ、魔物達と戦ってるうちに波際まで来ちゃった… |
| ベリル | さっさと戻ってスケッチを再開し―― |
| ベリル | うわぁあっ!? |
| バシャーーーン!! |
| ベリル | いたたた…うう…びしょ濡れだよ… |
| クンツァイト | ベリル、今度は海水浴か? |
| クンツァイト | だが、この気温での海水浴は人体に影響が―― |
| ベリル | ちっがーーう!ただバランス崩して海に尻をついただけだよっ! |
| ベリル | もーー!!何なんだよー!! |
| ベリル | クンツァイトには驚かされるし魔物は出てくるし! |
| クンツァイト | ベリル。感情の発散を優先せず、身体に影響が出る前に冷たい海から上がるべきだ |
| ベリル | どうせ海から出たって服がびしょびしょじゃ意味ないよぉ… |
| ベリル | …あ、そういえば… |
| クンツァイト | …その服装は… |
| ベリル | ふふふ、可愛いだろ~?この前買った服なんだ |
| クンツァイト | ………… |
| ベリル | 鞄に入れっぱなしだったみたいで助かったよ~ |
| ベリル | ん~~~!着替えたら何だかすっきりしたよ! |
| ベリル | たまには服を変えてスケッチするのもいいかもね! |
| ベリル | よっし!それじゃ再開再開~!クンツァイトは元の位置に立って! |
| クンツァイト | 了解した |
| クンツァイト | …ベリルの服装をスキャン… |
| クンツァイト | あの服装を分析した結果、十代前半の女性が着る服装だと判明… |
| クンツァイト | …だが、ベリルは子どもとして扱われる事を嫌がる傾向がある |
| クンツァイト | 分析結果は、黙秘すべきだろう |
| ベリル | クンツァイト、何か言ったー? |
| クンツァイト | 異常はない。スケッチの続行を提案する |
| ベリル | …?まぁいいや |
| Name | Dialogue |
| 【1周年記念】音楽を聞こう! | |
| マオ | ぴんぽんぱんぽーん! |
| マオ | このお話は、是非サウンドをONにして楽しんでネ! |
| |
| クレス | へぇ〜、ここがアスタリアの1周年記念パーティー会場か… |
| クレス | 面白そうな催しや、美味しそうな食べ物もいっぱいあるし、少し会場を回ってみようかな |
| クレス | どこも人がいっぱいで盛り上がってるな |
| クレス | ん?そういえば、会場に流れてるこの音楽…アスタリアでよく聞く音楽だ |
| ??? | おっと、いいところに気がついたな |
| ジョニー | 会場のBGMでも1周年を振り返ろうってコンセプトがあるのさ |
| クレス | へぇ、そうなんですね |
| クレス | あ、ええと、あなたは…? |
| ジョニー | 愛と夢の狩人。道化のジョニーとは俺の事さ |
| ジョニー | と、まぁそんな事より… |
| ジョニー | どうだい?あんた。よかったら俺が、色々なアスタリアの曲を紹介してやろう |
| クレス | いいんですか?是非! |
| ジョニー | ちなみに今流れているこの曲は定番の音楽だな。よく耳にするだろう? |
| クレス | 可愛い雰囲気の曲ですよね。それに、ほのぼのしていて気分が安らぎます |
| ジョニー | ほのぼの…か。なかなかいい感性をしているな |
| |
| ジョニー | よし、それじゃ、次は… |
| ジョニー | アスタリアのバトルをより一層盛り上げてくれるこの曲だ! |
| |
| クレス | この曲は…!うん、よく聞くあの曲だ! |
| クレス | やっぱり、この曲を聞くとテンションが上がるなぁ! |
| ジョニー | クセになるリードのリフレイン、そして、後半の畳み掛けるビート!…熱くなる要素しかないだろ? |
| クレス | 強敵を前に、頑張るぞ!っていう気持ちになります! |
| ジョニー | …さぁ、そろそろ次が聞きたいって顔だな |
| ジョニー | …音楽ストップ! |
| |
| ジョニー | じゃあ、もう1曲!お馴染みのナンバーいってみようか! |
| |
| クレス | これは… |
| ジョニー | こいつもアスタリアのバトルを盛り上げてくれる1曲だ! |
| ジョニー | なかなかイカしたナンバーだろ?後半の怒涛のソロは必聴だぜ |
| クレス | 確かに!戦闘中の音楽が流れてる時って僕達必死だから、曲をじっくり聞いたのは初めてです |
| ジョニー | だろう?今日は特別に思う存分聞けばいいさ |
| クレス | 〜♪ |
| ジョニー | よぉし!じゃ、テンションが上がったところで余興に移ろうか! |
| クレス | よ、余興? |
| ジョニー | アスタリアの1周年、お前さんが何処まで成長したか…見せてもらおう! |
| クレス | 腕試し…って事ですか? |
| ジョニー | その通り! |
| クレス | わかりました…。受けて立ちます! |
| ジョニー | いい返事だ!この余興のためにふさわしい相手を用意しだぜ! |
| ジョニー | カモン!パーティーの始まりだ! |
| 【1周年記念】音楽を聞こう! | scene2 |
| ジョニー | ナイスファイト。さすがだな |
| クレス | ありがとうございます。あの曲のお蔭で気持ちが昂って、いつもより素早く動けた気がします |
| ジョニー | そうそう。戦闘の曲といえば最近はこんな曲も追加されたな |
| |
| クレス | …えっと、どこかで聞いたような… |
| ジョニー | 従来のアスタリアの曲とは違い、ミドルテンポで腹に響く重厚な曲だろ? |
| クレス | そうだ、共闘バトルの曲ですね! |
| クレス | 初めて聞いた時はかっこよくて驚きました! |
| ジョニー | よし、思う存分聞いたら次の曲にいこうか。音楽、ストップ! |
| |
| ジョニー | それじゃあ、お次は…。ああ、これも最近追加された曲だな |
| |
| クレス | …きれいな曲ですね… |
| クレス | まるで世界が広がって、…新しい冒険が始まるような… |
| ジョニー | まさにそのとおり!これは新たな冒険のための1曲だ。まだ聞いた事ないって人もいるかもな |
| ジョニー | 余談だが、これは作曲家もお気に入りの1曲らしい |
| ジョニー | お次は…そうだな |
| ジョニー | なかなか聞く事のできないレアな曲にしようか |
| |
| クレス | この曲は…何だか悲しい雰囲気ですね |
| ジョニー | 冒険といっても、時に切なく…悲しみに暮れる事だってあるだろ? |
| ジョニー | そういう気持ちをマイナーの調べで表現したのさ |
| ジョニー | どこで聞けるかは…まぁ、自分で探してみてくれ |
| ジョニー | そろそろ、次の曲にいくぜ |
| |
| ジョニー | お次は…この曲だ! |
| |
| クレス | これは…!何だろう…とても切ないけど、どこか懐かしい感じもする… |
| ジョニー | 麗しいピアノと弦、旋律という水面に身を浮かべているような不思議な心地を覚える…… |
| ジョニー | この曲については多くは語るまい…どこのシーンで流れているかは、自分の目と耳で確かめてくれ |
| クレス | そうですね… |
| クレス | 僕もこの目で、この耳で確かめないと |
| ジョニー | と、今回はここまでにしようか |
| |
| ジョニー | …さて、アスタリアの1周年を音楽で振り返ってみたわけだが… |
| クレス | ありがとうございました。とても楽しい時間が過ごせ── |
| クレス | あ、あれ…?始まった時と曲が違いませんか? |
| クレス | 初めて聞く曲だ… |
| ジョニー | フフフ、こんな曲もアスタリアには用意されてるのさ |
| クレス | これも可愛い雰囲気の曲ですね… |
| ??? | …ティ、楽しいな~… |
| クレス | ん? |
| マオ | パ、パ、パーティー、楽しいな~♪ごちそうごちそう、もりだくさん~♪ |
| マオ | もりもり、もりもり、食べちゃうぞ~♪ボークがぜーんぶ食べちゃうぞ~♪ |
| クレス | …あははは!楽しそうな歌詞が付きましたね |
| ジョニー | そ、そうだな…。ここにも独特なセンスの歌い手が… |
| クレス | よーしっ、僕も歌うぞ! |
| クレス | パ、パ、パーティー、楽しいな~♪ごちそうごちそう、もりだくさん~♪ |
| ジョニー | …真面目そうに見えて、こういうのにはあんたも乗るのか… |
| ジョニー | まったく、頼まれたお披露目会が台無しだぜ。こうなったら俺も1曲歌っていくか♪ |
| 【1周年記念】遠い存在 | scene1 |
| チェスター | 随分と豪華な会場だよなぁ |
| ミント | そうですね。お客さんもたくさんいますし、なんだか圧倒されてしまいますね |
| チェスター | トーティス村にはこんなパーティー会場に使えるでっけぇ建物なんかねえしな |
| チェスター | 居心地が悪いわけじゃねぇけど、なんつーか…落ち着かないぜ |
| アーチェ | あれ?そういえば、クレスは? |
| チェスター | …あそこだよ |
| クレス | …… |
| …… |
| アーチェ | おー、主人公勢揃いって感じ? |
| ミント | ずっと「星のカケラ」編の主人公として頑張ってきた方々ですから… |
| ミント | 積もる話もあるのかもしれませんね |
| チェスター | … |
| アーチェ | ん?何よ、急に黙っちゃって |
| アーチェ | あ!あの五人にクレスを取られちゃって寂しいんでしょ~ |
| チェスター | バッ、バカ言うな!誰が寂しがるかよ! |
| クレス | ごめん、お待たせ!…どうしたんだい、二人とも? |
| アーチェ | ちょっとクレスー!聞いてよ!チェスターがさぁ… |
| チェスター | 余計な事言うなよ! |
| アーチェ | 何よ!まだ何も言ってないじゃん! |
| チェスター | 言ってなくても言おうとしてただろ! |
| クレス | ははは!二人は相変わらずだなぁ |
| ミント | ふふ、そうですね |
| エステル | クレス、ちょっといいです? |
| クレス | なんだい?エステル |
| エステル | ルーティがそろそろ会場に着くみたいで。一緒に挨拶がてら出迎えてあげませんか? |
| クレス | ルーティが?うん、わかったよ |
| クレス | ごめん、ちょっと行ってくるよ |
| アーチェ | 了解~ |
| ミント | ここでお待ちしていますね |
| チェスター | なんかあいつ、変わっちまったな… |
| ミント | え…そ、そうでしょうか…? |
| チェスター | …いつの間にか女の知り合いも増えてるし… |
| アーチェ | 女の知り合いって…あんた、ただ羨ましいだけなんじゃないの? |
| チェスター | …ぶっちゃけ、羨ましい |
| アーチェ | うわっ、あんた正直すぎない…?ちょっと引くんですけど |
| チェスター | でも、それ以上に、オレ達の知ってるクレスがどこか遠くへ行っちまった気がするんだ… |
| チェスター | なあ、オレ達以外の奴らとクレスがどんな会話をするのか気にならないか? |
| ミント | それは… |
| アーチェ | まぁ、確かに気になるけど… |
| チェスター | よし、決まりだな。クレスの後をつけてみようぜ! |
| ミント | えっ、チェスターさん!?盗み聞きはいけません! |
| 【1周年記念】遠い存在 | scene2 |
| チェスター | お、いたいた… |
| ミント | …とても楽しそうに話されていますね |
| ルーティ | へー、色んな料理があるのね!まずは飲み物を…アイスティーってある? |
| エステル | あ、はい。ありますよ。紅茶お好きなんですか? |
| ルーティ | んー、特に。なんとなく気分だっただけよ |
| クレス | 紅茶はこうぢゃないとー!…なんちゃって |
| エステル | えっ…? |
| アーチェ | あっちゃー…クレスのいつもの悪い癖が… |
| チェスター | 相変わらずあいつのダジャレは酷いな |
| チェスター | 聞いてる二人も唖然としてるじゃねぇか |
| ルーティ | …ちょっと話を戻しましょうか。あー…紅茶も色んな種類を置いてるのね |
| エステル | 飲み物だけでもかなりの種類を準備してくださったそうですよ |
| ルーティ | って言っても、そんなに茶葉の種類には詳しくないのよね… |
| クレス | 僕も家にアールグレイがあるぐれいで茶葉の事は知らないな… |
| ルーティ | … |
| ミント | なんと言うか…クレスさん、絶好調ですね… |
| アーチェ | あれで絶好調だから酷いよね… |
| ルーティ | あ、あのさ、他にも知り合いがいるからそろそろ行くわね |
| エステル | そ、そういえばわたしも待たせてる友達が… |
| エステル | クレス、またあとで… |
| クレス | あ、ああ、うん! |
| アーチェ | あーあ、置いて行かれちゃったよ |
| ミント | クレスさんのダジャレへの反応に困ったんでしょうか… |
| チェスター | ははは、仕方ねぇな。ちょっとオレ、行ってくる |
| チェスター | クレスー!いやぁ、お前さすがだな!! |
| クレス | チェスター?さすがって…何が? |
| チェスター | いやー、実はお前が村を出て変わっちまったんじゃないかと心配してたんだ… |
| チェスター | でも、お前の素晴らしいダジャレはそんな心配を吹き飛ばしてくれたよ! |
| チェスター | やっぱりお前はお前だよ。オレ達、親友だよな! |
| クレス | あ、ああ…チェスター…急にどうしたんだ? |
| Name | Dialogue |
| 【1周年記念】世界を知ろう! | scene1 |
| ロイド | う~ん… |
| ミラ | どうかしたのか?ロイド |
| ロイド | 俺達のいる「テイルズ オブ アスタリア」の世界って広いよな… |
| ロイド | 登場人物も多いし、色んな国や地域があるからこんがらがっちまってさー… |
| ミラ | ふむ…そうだな。この世界はなかなか広い… |
| ミラ | 実際に冒険した者達の中でも、全容を把握している人間はそう多くはないだろう |
| ミラ | 私もまだまだ人間界については、わからない事だらけだ |
| ロイド | 俺もシルヴァラントの事は知ってても、周りの国はさっぱりだな… |
| ??? | それならば、私にお任せください!! |
| ロイド | だっ、誰だ!? |
| オリエ | ふふっ、初めまして!ミラさん、ロイドさん! |
| オリエ | 私、オリエと申します |
| オリエ | 今日は、お二人のために、この世界の事をご説明できればと思いやって参りました! |
| ミラ | ほう、それは有り難いな |
| ロイド | 確かに有り難いけど…何者だよおま── |
| オリエ | それではまず!ロイドさんがいらっしゃる、シルヴァラントからご説明を! |
| ロイド | 話聞けよ! |
| |
| ロイド | って…お、メルトキオだ…! |
| オリエ | はい、ここはシルヴァラント国の中心に位置する王都メルトキオです! |
| オリエ | シルヴァラントは、神の声を聞く存在「神子」を象徴する宗教国家の側面を持っています |
| オリエ | あ、ここで言う神子とは、コレットさんや、ゼロスさんの事ですね! |
| オリエ | 神子は、シルヴァラントに住む人々から、崇められていてとても特別な存在として扱われます |
| ミラ | …なるほど。ここはウィンドルやア・ジュールとはずいぶん雰囲気が違う国なのだな |
| オリエ | ミラさんは「星のカケラ」編では、主にウィンドルやア・ジュールで行動されてましたよね |
| ロイド | へぇ〜。オリエ、お前本当に詳しいんだな… |
| オリエ | うふふ♪では、次はウィンドルを見に行ってみましょう! |
| |
| ミラ | バロニアか…久しいな |
| オリエ | ウィンドル国は若き王、リチャード殿下が統べる国で、騎士団により治安が守られています |
| オリエ | そして、ここ王都バロニアにはユーリさんをはじめ、フレンさん…アスベルさんもいらっしゃいます |
| オリエ | 王都からは少し遠いですがクレスさん達のいたトーティス村もウィンドル領なんですよ |
| ロイド | えっと…ウィンドル国内にバロニアがあって… |
| オリエ | そして「星のカケラ」編ではこのウィンドル国と── |
| ミラ | …ア・ジュールが争っているのだな |
| オリエ | ミラさん、その通りです!では、ウィンドルと対立するア・ジュールを見に行ってみましょう |
| |
| ロイド | うぅ〜…さみぃ〜!こ、ここがア・ジュールなのか? |
| オリエ | はい、ア・ジュールは北方に位置し、国のほとんどが雪に覆われている気候の厳しい国なんです |
| オリエ | そして、ここはア・ジュール国を統治する、あのガイアス王がいる首都カン・バルクです |
| ロイド | なるほど!じゃあ、そのガイアス…って奴とリチャードって奴が喧嘩してるんだな |
| オリエ | ロイドさん、すごいです♪ |
| オリエ | 私、てっきりもう付いて来れていないかと… |
| ロイド | おい… |
| ロイド | だ、大丈夫に決まってるだろ… |
| オリエ | そういえば、ミラさんはこの対立する2カ国の方達とも一緒に旅をされましたね! |
| ミラ | ああ、みな優しく強い者達だったな |
| オリエ | あ!ミラさんが誰と旅をしたのか…皆様は是非本編をプレイして、ご自分の目で確かめてくださいね! |
| ロイド | …お前、誰に向かって喋ってるんだ? |
| オリエ | 営業トークです。お気になさらず☆ |
| オリエ | 残りはキムラスカ王国ですが…お二人とも「星のカケラ」編では行く事がありませんでしたね |
| オリエ | 折角なので、キムラスカ王国の首都バチカルへ行ってみましょう! |
| ミラ | おお!それは楽しみだ |
| オリエ | それでは2名様をバチカルへとご案内~ |
| ロイド | お、何だかガイドさんっぽいな!旗なんか持ってたら完璧―― |
| オリエ | はいはーい。お二方、この旗を目印についてきてくださいねー! |
| ロイド | 持ってるのかよ! |
| 【1周年記念】世界を知ろう! | scene2 |
| オリエ | はい!バチカルに到着しました~♪ |
| ミラ | ほう、ここがキムラスカ王国の王都バチカルか… |
| ロイド | うっわ!でっけぇなー! |
| オリエ | ここキムラスカ王国はインゴベルト六世が国王を務めていらっしゃいます |
| オリエ | 各国の不穏な情勢から、キムラスカも戦争に巻き込まれるのではと国王は憂慮していました |
| オリエ | そこで自分の国が敵ではないと各国に伝えるため、親善大使の旅に出るのが、ルークさんの物語です |
| ロイド | ルークか… |
| ロイド | あいつ、口は悪いけど結構いいやつだよな! |
| ミラ | ふふ、そうだな |
| ミラ | そういえば、バチカルは他国と違って特徴的な設計をしているな |
| ミラ | オリエ、これはどういう理由でこのような構造になっているのだ? |
| オリエ | よくぞ聞いてくださいました!こちらは、多くの戦を凌いできたキムラスカの歴史の形なのです! |
| ミラ | ほう、是非ともその話を聞かせてもらえないだろうか? |
| オリエ | そもそもここにキムラスカとして国を作る事になったのが―― |
| ミラ | なるほど、それであのような建造物があるのだな。そして、敵の侵入をも── |
| ロイド | んんん?急に、話が難しくなってきたぞ!?しかも、話題の内容が全然ちが── |
| ロイド | ふ、二人とも何の話をしてるんだ? |
| ミラ | ロイド、今私達の話してた話はこの街の、建築様式の話だ |
| ロイド | けんちく…ようし…き? |
| オリエ | はい、例えばあの大きな建物実はあれは数百年ほど前に建てられたもので、その用途は―― |
| オリエ | つまり、その時の造りが今でも伝わってるわけです |
| ミラ | オリエの説明はわかりやすいなロイドもそう思わないか? |
| ロイド | え、あ…ああ、もちろん! |
| オリエ | では、次は―― |
| ロイド | …結局、何の説明だったんだ? |
| 【1周年記念】変な質問 | scene1 |
| コレット | ロイド、お手紙が届いたよ! |
| ロイド | 手紙?俺にか? |
| ジーニアス | ロイド宛に手紙なんて珍しいね |
| ジーニアス | 何か悪い事でもしたんじゃないの? |
| ロイド | してねぇよ!! |
| ロイド | でも、コレットじゃなくて俺に手紙だなんて珍しいよな。誰からだろ…? |
| ロイド | ええと、なになに…? |
| ロイド | 「テイルズ オブ アスタリア 1周年記念パーティー」…? |
| コレット | わ!パーティーの招待状だね! |
| ジーニアス | そっか、もう1周年なんだ!何だか、あっという間だね |
| ロイド | ホントホント。ついこの間始まったばかりな気もするよなぁ |
| ロイド | お、みんなの分の招待券も入ってるぞ! |
| ジーニアス | え?ホントに? |
| コレット | わ~!それじゃ、みんなで一緒にパーティーに参加できるね! |
| ロイド | だな!みんなで一緒に行こうぜ! |
| 【1周年記念】変な質問 | scene2 |
| ロイド | おー!すっげー広いところだな! |
| コレット | すごいね~! |
| ゼロス | お、ようやく来たのか。遅ぇぞ! |
| しいな | もうパーティーは始まってるよ! |
| ジーニアス | ゼロス、それにしいなも!先に来てたんだね! |
| 係員 | ああ、ロイドさん!間に合ってよかった! |
| ロイド | へ? |
| 係員 | ちょうど次がロイドさんの番ですよ。ささ、ステージへ! |
| ロイド | ちょ、ちょっと、何なんだよ――!? |
| コレット | 今の人って…ここの係員さんだよね?ロイド、どうして連れて行かれたのかな? |
| ゼロス | アスタリアの主人公達を集めて、ステージでファンからの質問に答えるコーナーをやってんだよ |
| ゼロス | たぶんそれに、連れて行かれたんだろ |
| ジーニアス | ボク達もステージに行ってみよう! |
| 司会者 | …はい。ミラさん、素敵なお話ありがとうございました! |
| 司会者 | それでは…ロイドさん!ロイドさんにもファンの方々からたくさんの質問をいただいてます |
| 司会者 | まずはこちらの質問から…「トマトが食べられないって 本当ですか?」 |
| 司会者 | おや、今まで出た事のなかった苦手な食べ物に対する質問!こちらは…? |
| ロイド | じ、実はそうなんだよ…。昔からトマトが嫌いでさ |
| ロイド | みんなが美味そうに食べてるから、食えるようになりたいとは思うんだけどな |
| 司会者 | た、食べられるようになる日が来るといいですね! |
| 司会者 | それでは次の質問は…「九九が出来ないって本当ですか?」 |
| 司会者 | これはまたすごい質問が…。ロ、ロイドさん、こちらは…? |
| ジーニアス | 他の人達は冒険で印象的だった事は?とか、冒険に関する質問ばっかりだったのに… |
| しいな | ロイドの質問だけ苦手な事とか…、変な質問ばかりだねぇ… |
| コレット | そういえば…そだね |
| ゼロス | …でひゃひゃひゃひゃ! |
| ゼロス | 質問のすり替えは上手く行ったみたいだな |
| ゼロス | ハニーが困るような質問ばかり入れてやったからな! |
| ゼロス | 「星のカケラ」編も「光と闇の救世主」編も主人公に選ばれなかった… |
| ゼロス | 俺さまの苦しみを思い知るがいい…! |
| ゼロス | みんなの前で恥をかいてもらうぜ、ハニー…! |
| ロイド | あははは…実は、これも本当なんだ。一応、途中までは出来るんだぜ |
| ロイド | どうしても勉強って苦手でさー。何か覚えるコツとかあったら教えてくれよな! |
| ジーニアス | もー!笑い事じゃないってば…ボクと姉さんがいくら言っても覚えないんだから…! |
| しいな | ははは!でも、会場のお客達には受けがよかったみたいだね! |
| コレット | わあ、みんな拍手してくれてるねー! |
| しいな | それにさ、好き嫌いとか勉強とか…他の人からしたら恥ずかしくて答えづらい質問だけど |
| しいな | ああやってバカ正直に、素直に認めて答えられる… |
| しいな | あたしはロイドのああいうところが主人公に選ばれた理由の一つなんじゃないかって思うよ |
| コレット | うん!私もそう思う! |
| ゼロス | く、くっそ~。作戦成功かと思ったんだけどな… |
| ゼロス | ロイドくんのピュアっぷりを計算に入れ忘れてたぜ… |
| 司会者 | お次は…おっと、ロイドさんのお友達に関しての質問ですね! |
| ゼロス | んん?お友達に関しての質問? |
| 司会者 | 「あのゼロスって人、 うるさいんですが どうにかなりませんか?」 |
| 司会者 | …という質問ですが…ゼロスさんはうるさい方なんでしょうか? |
| ロイド | あー…確かにちょっとうるさいかもなぁ |
| ロイド | あ!でも一緒にいると賑やかだから、楽しいって思う事もあるぜ! |
| 司会者 | なるほど!一緒にいて楽しいと思える事は大事ですね! |
| ゼロス | ハニー…! |
| 司会者 | それでは次の質問…「ゼロスさんは本当に スケベなんですか?」 |
| ゼロス | なっ!?さっきから俺さまへの質問ひどくねぇか!? |
| ロイド | んースケベって言うか女好きってやつかな? |
| ロイド | 綺麗な女の人を見かけるとすぐ声をかけようとするんだよな~ |
| ゼロス | く、くっそー… |
| ゼロス | 恥ずかしい思いをするのは結局俺さまかよ…トホホ… |